労働基準法 基礎知識と関連過去問

5A 割増賃金の算定基礎となる賃金と手当
 関連過去問 12-4B14-3C14-3D15-3C16-5A16-5C17-7B18-5E19-3C23-6E26-3エ28-A,B,C,D,E13-2選択 

1.割増賃金の基礎となる賃金の計算(施行規則19条) 基礎講座 割増賃金の根拠条文はこちらを
1  時間によって定められた賃金  その金額
2  日によって定められた賃金  その金額を1日の所定労働時間数(日によって所定労働時間数が異る場合には、1週間における1日平均所定労働時間数)で除した金額
3  週によって定められた賃金  その金額を週における所定労働時間数(週によって所定労働時間数が異る場合には、4週間における1週平均所定労働時間数)で除した金額
4  月によって定められた賃金  その金額を月における所定労働時間数(月によって所定労働時間数が異る場合には、1年間における1月平均所定労働時間数)で除した金額
5  月、週以外の一定の期間によって定められた賃金  前各号に準じて算定した金額
6  出来高払制その他の請負制によって定められた賃金  その賃金算定期間(賃金締切日がある場合には、賃金締切期間、以下同じ)において出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を当該賃金算定期間における、総労働時間数で除した金額
7  労働者の受ける賃金が前各号の二以上の賃金よりなる場合  その部分について各号によってそれぞれ算定した金額の合計額

 1' 割増賃金の算定基礎とならない賃金(37条5項)
 「1項(時間外労働・休日労働)及び4項(深夜業)の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない」  
 厚生労働省令で定める賃金(施行規則21条)
 「労基法37条5項の規定によって、家族手当、通勤手当のほか、次に掲げる賃金は、37条1項及び4項の割増賃金の基礎となる賃金には算入しない」
 
0   家族手当、通勤手当(37条5項による)
1  別居手当
2  子女教育手当
3  住宅手当
 臨時に支払われた賃金
5  1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(3か月を超えるではない)

チョッと補足
・上記の除外手当は限定列挙されたものであるから、上記の除外手当には該当しない場合は、「その作業を通常の労働時間又は労働日に行った場合の賃金」を割増賃金の基礎とすべき。
 たとえば、時間外に危険作業を行った場合、その作業を所定労働時間に行った場合に支払われる危険作業手当があれば、それは割増賃金の基礎とすべき
・上記の除外手当のうち、「家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当は、名称にかかわらず実質によって判断すること」(S22.09.13発基17)
秋保雅男先生のカセット講義で、「(家族手当)(通勤手当)(別居手当)(子女教育手当)住宅を掛けて(臨時に支払われた賃金)イチ(1か月を超える期間ごとに支払われる賃金)」と教わったのを今でも覚えている。「リーチ」とは麻雀用語である。
 年俸制労働者に適用する割増し賃金(H12.3.8基収78)
 「賞与とは支給額が予め確定されていないものをいい、支給額が確定しているものは賞与とはみなされない(S22.9.13発基17)としているので、
 年俸制で毎月払い部分と賞与部分を合計してあらかじめ年俸額が確定している場合は、賞与部分を含めた年俸額の12分の1を1か月平均の所定労働時間数で除した金額を算定基礎として、割増賃金を支払う必要がある」

13
2
選択

 労働基準法第37条の規定に基づき支払うべき時間外、休日及び深夜の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当、
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、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金は算入しなくともよい。(基礎)

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15
3C
 労働基準法第37条は、使用者が第33条又は第36条第1項の規定により労働時間を延長した場合においては、その時間の労働については、一定の方法により計算した割増賃金を支払わなければならない旨規定しているが、これは当然に通常の労働時間に対する賃金を支払うべきことを前提とするものであるから、月給制により賃金が支払われる場合であっても、当該時間外労働については、その労働時間に対する通常の賃金を支払わなければならない。(基礎)

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正しい 誤り
28
6
A
B
C
D
E
 労働基準法第37条に定める時間外、休日及び深夜の割増賃金を計算するについて、労働基準法施行規則第19条に定める割増賃金の基礎となる賃金の定めに従えば、通常の労働時間1時間当たりの賃金額を求める計算式のうち、正しいものはどれか。
 なお、当該労働者の労働条件は次のとおりとする。
  賃金:基本給のみ 月額300,000円
  年間所定労働日数:240日
  計算の対象となる月の所定労働日数:21日
  計算の対象となる月の暦日数:30日
  所定労働時間:午前9時から午後5時まで
  休憩時間:正午から1時間
A:300,000円 ÷(21 × 7)
B:300,000円 ÷(21 ×8)
C:300,000円 ÷(30÷7 ×40)
D:300,000円 ÷(240×7 ÷12)
E:300,000円 ÷(365÷7×40 ÷12)

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A B C D E
16
5C
 その賃金が完全な出来高払制その他の請負制によって定められている労働者については、その賃金算定期間において出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を、当該賃金算定期間における総所定労働時間数で除した金額を基礎として、割増賃金の計算の基礎となる通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額を計算する。(基礎)

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正しい 誤り
18
5E

 賃金が出来高払制その他の請負制によって定められている者が、労働基準法第36条第1項又は第33条の規定によって法定労働時間を超えて労働した場合、当該法定労働時間を超えて労働した時間については、使用者は、その賃金算定期間において出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を当該賃金算定期間における総労働時間数で除した金額に、当該法定労働時間を超えて労働した時間数を乗じた金額の2割5分を支払えば足りる。(発展)

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正しい 誤り
12
4B
 危険作業に従事した場合にのみ支給される危険作業手当は、その危険作業が法定の時間外労働として行われたとしても、割増賃金の算定基礎には算入しなくて差し支えない。(発展)
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正しい 誤り
16
5A
 ある作業中に、やむを得ない事情により特殊な危険作業(例えば高圧電流の通じる線を取り扱う作業)に従事する場合、これに対してその日は特に危険作業手当を支給することになっているが、当該危険作業手当は、その労働者の通常の労働日に対する賃金とは関係のない臨時的なものと考えられるので、当該危険作業が法定の時間外労働として行われた場合であっても、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくとも差し支えない。 (12-4Bの類型) 
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正しい 誤り
26
3エ
 通勤手当は、労働とは直接関係のない個人的事情に基づいて支払われる賃金であるから、労働基準法第37条の割増賃金の基礎となる賃金には算入しないこととされている。(基礎)
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正しい 誤り
14
3C
 労働基準法第37条第4項に基づく同法施行規則第21条の規定によって、割増賃金の計算の基礎となる賃金には住宅手当は算入されないこととされており、この算入されない住宅手当には、例えば、賃貸住宅の居住者には3万円、持家の居住者には1万円というように、住宅の形態ごとに一律に定額で支給することとされている手当も含まれる。(発展)
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正しい 誤り
19
3C
 労働基準法第37条第4項及び労働基準法施行規則第21条の規定によって、割増賃金の計算の基礎となる賃金には家族手当、住宅手当等は算入されないこととされており、例えば、賃貸住宅の居住者には3万円、持家の居住者には1万円というように、住宅の形態ごとに一律に定額で支給することとされている手当は、同規則第21条でいう住宅手当に該当し、同法第37条の割増賃金の基礎となる賃金には算入しない。(14-3Cの類型) 
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正しい 誤り
23
6E
 労働基準法第37条に定める割増賃金の基礎となる賃金(算定基礎賃金)はいわゆる通常の賃金であり、家族手当は算定基礎賃金に含めないことが原則であるから、家族数に関係なく一律に支給される手当は、算定基礎賃金に含める必要はない。(19-3Cの応用)
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正しい 誤り
14
3D
 
 年間賃金額を予め定めるいわゆる年俸制を採用し、就業規則により、例えば決定された年俸の17分の1を月例給与として支給し、決定された年俸の17分の5を二分して6月と12月に賞与として支給することを定めて支給しているような場合には、これらの賞与は、労働基準法第37条の割増賃金の計算の基礎となる賃金から除外することはできない。(発展)
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正しい 誤り
17
7B
 年間賃金額を予め定めるいわゆる年俸制を採用する事業場において、就業規則により、決定された年俸の16分の1を月例給与とし、決定された年俸の16分の4を2分して6月と12月にそれぞれ賞与として支給し、他に交通費実費分の通勤手当を月々支給することを定めて支給しているような場合には、割増賃金の支払いは、月例給与に賞与部分を含めた年俸額を基礎として計算をして払わなければならない。(14-3Dの類型)
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正しい 誤り