18年度 法改正トピックス( 確定給付企業年金、確定拠出年金法に関する主要改正点)

  改正後 改正ポイント
確定給付企業年金法 1.ポータビリティ
1-1 他の確定給付企業年金への脱退一時金相当額の移換(81条の2 法改正H17.10.1新設)
 「確定給付企業年金の中途脱退者(資格喪失日において当該確定給付企業年金の老齢給付金の受給権を有する者を除き、当該確定給付企業年金の加入者期間が20年未満のもの)は、他の確定給付企業年金の加入者資格を取得した場合であって、移換先確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、移換元確定給付企業年金の資産管理運用機関等から脱退一時金の額に相当する額の移換を受けることができる旨が定められているときは、移換元確定給付企業年金の事業主等に脱退一時金相当額の移換を申し出ることができる」
 ⇒ 確定給付企業年金の中途脱退者があらたな移換可能確定給付企業年金の加入者資格を得たときは、脱退一時金相当額を移換することができるようになった。
1-2 企業年金連合会への脱退一時金相当額の移換(91条の2 法改正H17.10.1新設)
 「確定給付企業年金の中途脱退者は、当該確定給付企業年金の事業主等に脱退一時金相当額の企業年金連合会への移換を申し出ることができる」
 ⇒ 企業年金連合会への脱退一時金相当額の移換が可能になった。
1-3 確定給付企業年金から厚生年金基金への脱退一時金相当額の移換(115条の2 法改正H17.10.1新設)
 「確定給付企業年金の中途脱退者は、厚生年金基金の加入員の資格を取得した場合であって、当該厚生年金基金の規約において、あらかじめ、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等から脱退一時金相当額の移換を受けることができる旨が定められているときは、当該確定給付企業年金の事業主等に脱退一時金相当額の移換を申し出ることができる」
 ⇒ 確定給付企業年金から厚生年金基金への脱退一時金相当額の移換が可能になった。
1-4 確定給付企業年金から確定拠出年金への脱退一時金相当額の移換(117条の2 法改正H17.10.1新設)>  「確定給付企業年金の中途脱退者は、確定拠出年金法規定する企業型年金加入者、又は個人型年金加入者の資格を取得したときは、当該確定給付企業年金の事業主等に当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会への脱退一時金相当額の移換を申し出ることができる」
 ⇒ 確定拠出年金への脱退一時金相当額の移換が可能になった。
 雇用の流動化に伴って、転職の機会が増えてきた。
 一方、企業が採用できる年金制度も増えてきたので、今度ますます重要になるのが、「年金のポータビリティ」である。
 このたびの改正で、ポータビリティはかなり良くなった。
 確定給付企業年金からの移換
 
@厚生年金基金
 A企業年金連合会
 B他の確定給付企業年金
 C確定拠出年金
 確定給付企業年金への移換受入
 
 @厚生年金基金
 A企業年金連合会
 B他の確定給付企業年金
 
 対象中途脱退者(以下すべてを満たす者)
 @確定給付企業年金の加入者資格喪失者
 A喪失日にその確定給付企業年金の老齢給付金の受給権がない者
 Bその確定給付企業年金の加入者期間が20年未満
 移換の効果
 移管された脱退一時金相当額を原資として、規約に基づき、老齢給付金または脱退一時金を支給する。
 移換元は脱退一時金の支給義務がなくなる。
 
確定拠出年金法    確定拠出年金からの移換
 @他の確定拠出年金
 確定拠出年金への移換受入
 @厚生年金基金
 A企業年金連合会
 B確定給付企業年金
 C他の確定拠出年金
5-2 企業型年金の脱退一時金(附則2条の2、法改正H17.1.1新設) 
 「当分の間、次の各号のいずれにも該当する企業型年金加入者であった者は、当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等に、脱退一時金の支給を請求することができる」
 @企業型年金加入者、企業型年金運用指図者、個人型年金加入者又は個人型年金運用指図者でないこと。
 A当該請求した日における個人別管理資産の額として政令で定めるところにより計算した額が政令で定める額(15,000円)以下であること
 B最後に当該企業型年金加入者の資格を喪失した日が属する月の翌月から起算して6月を経過していないこと
 企業型年金には脱退一時金はなかったが、このたびの法改正において、資産額が15,000円以下の一定の者は、これを請求出るようにした。
5-3 個人型年金の脱退一時金(附則3条、法改正H17.1.1改定) 
 「当分の間、次の各号のいずれにも該当する者は、個人型年金運用指図者にあっては個人型記録関連運営管機関に、個人型年金運用指図者以外の者にあっては国民年金基金連合会に、それぞれ脱退一時金の支給を請求することができる」
 @60歳未満であること
 A企業型年金加入者でないこと
 B個人型年金加入者になることができない者であること
 C障害給付金の受給権者でないこと
 D通算拠出期間が1月以上3年以下であること、又は請求した日における個人別管理資産の額として政令で定めるところにより計算した額が政令で定める額(50万円)以下であること。
 E最後に企業型又は個人型年金加入者の資格喪失日から起算して2年を経過していないこと
 F企業型年金の脱退一時金の支給を受けていないこと
 個人型年金における脱退一時金は、通算拠出期間が3年以下である必要があったが、法改正により、資産額が50万円以下である場合も支給対象となった。