労働基準法 基礎知識と関連過去問
6D 時季指定権・時季変更権、計画的付与 
関連キーワード年次有給休暇
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1.時季指定権と時季変更権(39条5項)基礎講座
 「使用者は、有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。
 ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる」   
 使用者は労働者の時季指定の申し出を拒否する権利は有していない。
 これに対抗できる唯一のものは、時季変更権であるが、「業務の正常な運営を妨げる場合」のみ、時季を変更できる。
22
6B
                                                    
  
 
 労働者の時季指定による年次有給休暇は、労働者が法律上認められた休暇日数の範囲内で具体的な休暇の始期と終期を特定して時季指定をし、使用者がこれを承認して初めて成立するとするのが最高裁判所の判例である。(20-5Aの応用)

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23
2
選択
 「[年次有給]休暇の時季指定の効果は、使用者の適法な時季変更権の行使を| B |として 発生するのであって、年次休暇の成立要件として、労働者による「休暇の請求」や、これに対する使用者の「承認」の概念を容れる余地はないものといわなければならない」とするのが、最高裁判所の判例である。(22-6Bの類型)

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20
5C
 
 労働者の年次有給休暇の時季指定に対し、労働基準法の趣旨として、使用者は、できるだけ労働者が指定した時季に休暇をとれるよう状況に応じた配慮をすることが要請されているものとみることができるとするのが最高裁判所の判例である。(応用)

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22
2
選択
 「労働者が長期かつ連続の年次有給休暇を取得しようとする場合においては、それが長期のものであればあるほど、[…(略)…]事業の正常な運営に支障を来す蓋然性が高くなり、使用者の業務計画、他の労働者の休暇予定等との|  |を図る必要が生ずるのが通常」であり、労働者がこれを経ることなく、「その有する年次有給休暇の日数の範囲内で始期と終期を特定して長期かつ連続の年次有給休暇の時季指定をした場合には、これに対する使用者の時季変更権の行使については、[…(略)…]使用者にある程度の裁量的判断の余地を認めざるを得ない」とあるのが最高裁判所の判例である。(発展)

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29
1
選択
 最高裁判所は、労働者が長期かつ連続の年次有給休暇の時季指定をした場合に対する、使用者の時季変更権の行使が問題となった事件において、次のように判示した。
 労働者が長期かつ連続の年次有給休暇を取得しようとする場合においては、それが長期のものであればあるほど、使用者において代替勤務者を確保することの困難さが増大するなど| A |に支障を来す蓋然性が高くなり、使用者の業務計画、他の労働者の休暇予定等との事前の調整を図る必要が生ずるのが通常である。[・・・(略)・・・]
 労働者が、右の調整を経ることなく、その有する年次有給休暇の日数の範囲内で始期と終期を特定して長期かつ連続の年次有給休暇の時季指定をした場合には、これに対する使用者の時季変更権の行使については、[・・・(略)・・・]使用者にある程度の| B |の余地を認めざるを得ない。
 もとより、使用者の時季変更権の行使に関する右| B |は、労働者の年次有給休暇の権利を保障している労働基準法39条の趣旨に沿う、合理的なものでなければならないのであって、右| B |が、同条の趣旨に反し、使用者が労働者に休暇を取得させるための状況に応じた配慮を欠くなど不合理であると認められるときは、同条3項(現5項)ただし書所定の時季変更権行使の要件を欠くものとして、その行使を違法と判断すべきである。(22-2選択の類型)

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24
6オ
 
 労働者が長期かつ連続の年次有給休暇を取得しようとする場合には、使用者との事前の調整を経なければ、時季指定権を行使することができない。(22-2選の応用)

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14
5B
 
 労働基準法第39条の年次有給休暇の権利の実効を確保するため、同法では、使用者は、毎年度当初に、個々の労働者に対して、その年度においてそれぞれの労働者が取得可能な年次有給休暇の日数を通知し、その請求予定時季を聴かなければならないこととされている。(応用)
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11
4D
 使用者は、法定の年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取り扱いをしないようにしなければならないが、労働者から請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、他の時季に年休有給休暇を与えることができる。(基礎)
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27
2
選択
 最高裁判所は、労働基準法第39条第5項(当時は第3項)に定める使用者による時季変更権の行使の有効性が争われた事件において、次のように判示した。「労基法39条3項〔現行5項〕ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げる場合」か否かの判断に当たつて、| B |配置の難易は、判断の一要素となるというべきであるが、特に、勤務割による勤務体制がとられている事業場の場合には、重要な判断要素であることは明らかである。したがつて、そのような事業場において、使用者としての通常の配慮をすれば、勤務割を変更して| B |を配置することが客観的に可能な状況にあると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないことにより| B |が配置されないときは、必要配置人員を欠くものとして事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。そして、年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところである〔……〕から、勤務割を変更して| B |を配置することが可能な状況にあるにもかかわらず、休暇の利用目的のいかんによつてそのための配慮をせずに時季変更権を行使することは、利用目的を考慮して年次休暇を与えないことに等しく、許されないものであり、右時季変更権の行使は、結局、事業の正常な運営を妨げる場合に当たらないものとして、無効といわなければならない」

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25
2オ
 労働基準法第39条第4項の規定により、労働者が、例えばある日の午前9時から午前10時までの1時間という時間を単位ととしての年次有給休暇の請求を行った場合において、使用者は、そのような短時間であってもその時間に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げるときは、同条第5項のいわゆる時季変更権を行使することができる。(11-4Dの発展)
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16
6E
 6月30日をもって解雇により退職することの決まっている労働者が、労働基準法上20日分の年次有給休暇権を有している場合において、所定の手続に従って、6月15日から同月30日までの年次有給休暇を請求したときには、使用者は、いかに業務が繁忙であっても、当該労働者の解雇予定日を超えての時季変更は行えない。(応用)
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与  

2.計画的付与(39条6項)基礎講座
 「使用者は、当該事業場に、
 労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、
 有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、
 これらの規定による有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、
前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる」
 「S63.3.14基発150 計画的付与の場合には、時季指定権及び時季変更権は、ともに行使できない」
20
5D
 労働基準法第39条第6項の規定に基づき、労使協定により年次有給休暇の計画的付与の定めがなされた場合には、使用者は、年次有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、労働者の時季指定にかかわらず、当該労使協定の定めに従って年次有給休暇を付与することができる。(基礎)

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25
2ア
 使用者は、労働基準法第32条の3の規定によりその労働者に係る始業及び終業の時刻をその労働者の決定にゆだねる、いわゆるフレックスタイム制の適用を受ける労働者についても、同法第39条第6項に定める年次有給休暇の計画的付与の対象とすることができる。

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22
6D
 労働基準法第39条第6項に定める年次有給休暇の計画的付与は、当該事業場の労使協定に基づいて年次有給休暇を計画的に付与しようとするものであり、個々の労働者ごとに付与時期を異なるものとすることなく、事業場全体で一斉に付与しなければならない。(応用)

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17
4D

 

 労働基準法第39条第6項の規定に基づくいわゆる労使協定による有給休暇を与える時季に関する定めは、免罰的効力を有するに過ぎないので、同条第4項の規定に基づく個々の労働者のいわゆる時季指定権の行使を制約するには、さらに就業規則上の根拠を必要とする。(応用)
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17
5C
  年次有給休暇は、労働義務のある日についてのみ請求できるものであるから、育児休業申出後には、育児休業期間中の日について年次有給休暇を請求する余地はない。また、育児休業申出前に育児休業期間中の日について、労働基準法第39条第6項の規定に基づく年次有給休暇を与える時季に関する定めをした場合においても、同様に、当該日には年次有給休暇を取得したものとは解されない。(発展)
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15
5C
 いわゆる計画年休制度を採用している事業場で、労働基準法第39条第6項の規定に基づく労使協定によって年次有給休暇を与える時季に関する定めをした場合において、当該労使協定によって計画的付与の対象となっている労働者について計画年休期間中に労働させる必要が生じたときには、使用者は、相当程度の時間的余裕をもって行えば、当該労働者について、時季変更権を行使することができる。(発展)
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正しい 誤り
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4E
                                            
  
 
 いわゆる年次有給休暇の計画的付与の対象となる年次有給休暇の日数については、前年度から繰り越された有給休暇日数は含まれないところから、前年度から年次有給休暇日数が3日繰り越され、当年度に新たに12日分の権利が発生した労働者については、当年度に新たに発生した12日分の権利のうち5日を超える部分である7日に限り計画的付与の対象とすることができる。(発展)
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