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 保険料納付(口座振替、指定代理納付、納付委託)、前納、還付
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令元ー2選択一般15-7D













































1 機構が行う収納(109条の11) 法改正(H22.01.01新設)
 「厚生労働大臣は、会計法7条1項の規定にかかわらず、政令で定める場合における保険料その他この法律の規定による徴収金、年金給付の過誤払による返還金その他の厚生労働省令で定めるものの収納を、政令で定めるところにより、機構に行わせることができる」  
 「2項 前項の収納を行う機構の職員は、収納に係る法令に関する知識並びに実務に必要な知識及び能力を有する機構の職員のうちから、厚生労働大臣の認可を受けて、機構の理事長が任命する」
 「3項 機構は、1項の規定により保険料等の収納をしたときは、遅滞なく、これを日本銀行に送付しなければならない」
 「4項 機構は、厚生労働省令で定めるところにより、収納に係る事務の実施状況及びその結果を厚生労働大臣に報告するものとする」
 「5項 機構は、前2項に定めるもののほか、厚生労働大臣が定める収納に係る事務の実施に関する規程に従つて収納を行わなければならない」 
 「6項 前各項に定めるもののほか、1項の規定による保険料等の収納について必要な事項は、政令で定める」
 機構が収納を行う場合(施行令11条の13)
 「法109条の11の1項に規定する政令で定める場合は、次に掲げる場合とする」
@督促を受けた納付義務者が保険料その他法の規定による徴収金の納付を年金事務所において行うことを希望する旨の申出があつた場合
A任命された収納を行う機構の職員(収納職員)であつて併せて109条の6の2項の規定により任命された者(滞納処分をを行うことを認可された徴収職員)が、保険料その他法の規定による徴収金を徴収するため、督促を受けた納付義務者を訪問した際に、当該納付義務者が当該職員による保険料その他法の規定による徴収金の収納を希望した場合
B徴収職員が、保険料その他法の規定による徴収金を徴収するため国税滞納処分の例による処分により金銭を取得した場合
C前3号に掲げる場合のほか、保険料等の収納職員による収納が納付義務者の利便に資する場合その他の保険料等の収納職員による収納が適切かつ効果的な場合として厚生労働省令で定める場合
 政令に規定する厚生労働省令で定める場合(施行規則119条)
 「施行令11条の13の4号に規定する厚生労働省令で定める場合は、次の各号に掲げる場合とする」
@機構の職員が、保険料等を納付しようとした納付義務者に対して、年金事務所の窓口での現金収納を原則として行わない旨の説明をしたにもかかわらず、納付義務者が保険料等を納付しようとした場合
A法改正(H24.10.30) 納付義務者が納入告知書又は納付書において指定する納付場所(年金事務所を除く)での納付が困難であると認められる場合
B納付義務者が保険料等の納付を機構が開催する説明会において行うことを希望する旨の申出があつた場合
 「会計法7条(参考) 歳入は、出納官吏でなければ、これを収納することができない。
 但し、出納員に収納の事務を分掌させる場合又は日本銀行に収納の事務を取り扱わせる場合はこの限りでない」
 
 保険料は出納官吏あるいは出納員(会計法で定めた国庫への現金の出納・保管を行う専門の国家公務員)あるいは日本銀行(代理店を含む)が国庫に収納すべきものであるが、政令・省令で定める場合に限り例外的に、機構(年金事務所)の一定の資格のある職員が行うことができる。
2.納付
2.1 口座振替納付(92条の2)
 「厚生労働大臣は、被保険者から、預金又は貯金の払出しとその払い出した金銭による保険料の納付をその預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行うこと(口座振替納付)を希望する旨の申出があった場合には、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出を承認することができる」
⇒単なる口座振替だけだと保険料の割引はないが、振替日を翌月末日ではなく当月末日とすると早収割引がある。  現在の割引額はこちらへ
 口座振替による納付の申出(施行規則71条) 法改正(H30.04.01)
 「法92条の2の規定による被保険者の申出は、次の各号に掲げる事項を記載した申出書を機構に提出して行わなければならない。ただし、被保険者がその資格を喪失した後引き続き1号被保険者又は法附則5条1項(任意加入)の規定による被保険者の資格を取得する場合において、資格取得届又は任意加入の申出書の提出の際に保険料の納付を引き続き同一の預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨の申出があつたときは、この限りでない」
@被保険者の氏名、生年月日、住所及び基礎年金番号
A預金口座又は貯金口座の番号及び預金又は貯金の種別、金融機関の店舗の名称、口座名義人の氏名
B通常納付又は前納の納付等の別
2.2 指定代理納付者による納付(92条の2の2) 法改正(H20.2.1施行)
 「被保険者は、厚生労働大臣に対し、被保険者の保険料を立て替えて納付する事務を適正かつ確実に実施することができると認められる者であつて、政令で定める要件に該当する者として厚生労働大臣が指定するもの(指定代理納付者)から付与される番号、記号その他の符号を通知することにより、当該指定代理納付者をして当該被保険者の保険料を立て替えて納付させることを希望する旨の申出をすることができる」
 {2項 厚生労働大臣は、前項の申出を受けたときは、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出を承認することができる」
チョッと補足(指定代理納付者による納付)
@「指定代理納付者」とは、あらかじめ厚生労働大臣に申し出て指定を受けたクレジットカード事業者のことである。
A「指定代理納付者による納付」とは、いわゆるクレジットカードによる納付のことで、1号被保険者からクレジット納付の虫出を受けたクレジット事業者が被保険者に代わって定期的に保険料を立替納付すること。(立替分は、後刻、カード利用代金として被保険者から回収する)
B毎月納付のほか、前納も可能。。
2.3 納付委託(92条の3) 法改正(3号の追加H20.2.1施行)
 「次に掲げる者は、被保険者(1号に掲げる者にあつては国民年金基金の加入員に、3号に掲げる者にあつては保険料を滞納している者であつて市町村から国民健康保険法の規定により特別の有効期間が定められた国民健康保険の被保険者証の交付を受け、又は受けようとしているものに、限る)の委託を受けて、保険料の納付に関する事務(納付事務)を行うことができる」
1  国民年金基金又は国民年金基金連合会
2  納付事務を適正かつ確実に実施することができると認められ、かつ、政令で定める要件に該当する者として厚生労働大臣が指定するもの
3  厚生労働大臣に対し、納付事務を行う旨の申出をした市町村(特別区を含む)
⇒2号 銀行等金融機関、郵便局(郵便窓口業務を行う日本郵便株式会社の営業所であって、銀行代理業務を行うもの)のほか、農協、漁協、信用組合、労働金庫、コンビニでも納付が可能。
⇒3号 国民健康保険の保険料滞納のため短期被保険者証が交付された、あるいは交付されようとしている者については、国民年金保険料も市町村窓口で納付できるようにした。
 「92条の4  被保険者が前条1項の委託に基づき保険料を同項各号に掲げる者で納付事務を行うもの(納付受託者)に交付したときは、納付受託者は、政府に対して当該保険料の納付の責めに任ずるものとする」
 「2項  納付受託者は、前項の規定により被保険者から保険料の交付を受けたときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、その旨及び交付を受けた年月日を厚生労働大臣に報告しなければならない」
 「3項 被保険者が1項の規定により保険料を納付受託者に交付したとき(前納に係る保険料にあつては、前納に係る期間の各月が経過したとき)は、当該保険料に係る被保険者期間は、5条1項の規定の適用については保険料納付済期間とみなす」

 「92条の5 納付受託者は、厚生省令で定めるところにより、帳簿を備え付け、これに納付事務に関する事項を記載し、及びこれを保存しなければならない」
 「同2項 厚生労働大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、厚生労働省令で定めるところにより、納付受託者に対し、報告をさせることができる」
 「同3項  厚生労働大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、その職員に、納付受託者の事務所に立ち入り、納付受託者の帳簿、書類その他必要な物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる」
 「施行規則72条の7 納付受託者が備え付けなければならない帳簿は、国民年金保険料納付受託記録簿であり、その完結の日から3年間保存しなければならない」 
⇒「完結の日」とは、納付受託が終了する日
 国民年金保険料の納付方法
@口座振替(銀行、郵便局等)(92条の2)
A指定代理納付者による納付(クレジット払)(92条の2の2)
B納付書による納付受託者(銀行、郵便局、農協、信用組合、コンビニ等)への納付(92条の3)
C滞納保険料などは例外的に機構(年金事務所)が収納を行うことができる(109条の11)が、通常は、年金事務所では保険料を受け取らない。
一般
15
7D
 平成13年度までは、国民年金の徴収事務はすべて市町村が行っていた。(発展)

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正しい 誤り
21
7A
 厚生労働大臣は、被保険者から、口座振替納付を希望する旨の申出があった場合には、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出を承認することができる。(基礎)

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正しい 誤り
22
5C
 被保険者は、厚生労働大臣に対し、被保険者の保険料を立て替えて納付する事務を適正かつ確実に実施できると認められる者であつて、指定代理納付者から納付される番号、記号その他の符号を通知することにより、その指定代理納付者をして当該被保険者の保険料を立て替えて納付させることを希望する旨の申出をすることができる。(基礎)

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正しい 誤り


2

 国民年金法第92条の2の2の規定によると、厚生労働大臣は、被保険者から指定代理納付者をして当該被保険者の保険料を立て替えて納付させることを希望する旨の申出を受けたときは、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが| C |と認められるときに限り、その申出を承認することができるとされている。
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22
2C
 厚生労働大臣に対し、保険料の納付事務を行う旨の申出をした市町村(特別区を含む)は、保険料を滞納している者であって市町村から国民健康保険法第9条第10項の規定により特別の有効期間が定められた国民健康保険の被保険者証の交付を受け、または受けようとしている被保険者の委託を受けて、保険料の納付事務を行うことができる。(基礎)

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正しい 誤り
令元
1オ
 国民年金基金は、被保険者の委託を受けて、保険料の納付に関する事務を行うことができるとされており、国民年金基金に未加入の者の保険料の納付に関する事務であっても行うことができる。

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18
6B
 保険料の納付受託者は、厚生省令で定めるところにより、国民年金保険料納付受託記録簿を備え付けなければならず、当該帳簿をその完結の日から3年間保存しなければならない。(応用)

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30
1E
 保険料の納付受託者は、国民年金保険料納付受託記録簿を備え付け、これに納付事務に関する事項を記載し、当該記録簿をその完結の日から5年間保存しなければならない。(18-6Bの類型)

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3.前納(93条) 
 「被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる」
 「2項 前項の場合において前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額とする」
 「3項 (法改正H18.7.1施行) 1項の規定により前納された保険料について保険料納付済期間又は保険料4分の3免除期間保険料半額免除期間若しくは保険料4分の1免除期間を計算する場合においては、前納に係る期間の各月が経過した際に、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす」
⇒たとえば、平成24年4月に向う1年分の保険料を前納したとしても、24年5月1日に4月分が、6月1日に5月分が、26年4月1日に翌年3月分が納付されるものとして取り扱われる。(1年間納付の効力が まるまる発生するのは翌年4月1日から)
 保険料の前納期間(施行令7条)
 「法93条1項の規定による保険料の前納は、厚生労働大臣が定める期間につき、6月又は年を単位として、行うものとする。
 ただし、厚生労働大臣が定める期間のすべての保険料(既に前納されたものを除く)をまとめて前納する場合においては、6月又は年を単位として行うことを要しない」
 前納割引 前納の場合の政令で定める控除額(施行令8条)
 「政令で定める額は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から、その期間の各月の保険料の額を年4分の利率による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月(口座振替により納付する場合にあっては、当該各月の翌月)までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額を控除した額とする」  
 2年前納 法改正(H26..04.01)
・平成26年度からは、これまでの6か月及び1年前納に加え、新たに「2年前納(口座振替)」が始まった。
・このため、26年度からは、当年度の保険料改定率に加え、翌年度の保険料改定率の告示がなされることに(当年度に加えて翌年度の国民年金保険料が確定する) 
前納割引額はこちらを
保険料改定率はこちらを
保険料はこちらを

2
2D
 保険料の一部の額につき納付することを要しないものとされた被保険者には、保険料の前納に関する規定は適用されない。

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正しい 誤り











11
6E
 将来の一定期間前納すべき保険料の額は、当該期間各月の保険料の合計額からその期間の各月の保険料の額を年4分5厘の利率による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額を控除した額とする。(基礎)

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21
2B
 保険料の前納の際に控除される額は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から、当該期間の各月の保険料の額を年4分の利率による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月(口座振替による納付は当該各月の翌月)までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額の10円未満を端数処理した額を控除した額とする。(11-6Eの類型)

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正しい 誤り
18
2D
 前納すべき保険料の額は、当該期間の保険料の額から、年4分の利率による複利原価法によって計算した額を控除した額である。(11-6Eの類型)

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24
10
B

 国民年金保険料を1年間分前納する場合、最も割引率が高くなるのは、口座振替による支払ではなく、現金で支払った場合である。(11-6Eの応用)

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正しい 誤り
14
4E
 1年分の保険料を前納する場合、その額は割引されるが、毎月口座振替により保険料を納付する場合、その額は割引されない。(応用)

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27
6ウ
 第1号被保険者が保険料を口座振替で納付する場合には、最大で2年間の保険料を前納することができる。
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正しい 誤り
21
2A

 

 保険料の前納は、厚生労働大臣が定める期間につき、6月又は年を単位として行うものであるが、厚生労働大臣が定める期間のすべての保険料(既に前納されたものを除く)をまとめて前納する場合においては、6月又は年を単位として行うことを要しない。(22年改)(発展)

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正しい 誤り
26
3イ
 保険料の前納は、厚生労働大臣が定める期間につき、6か月又は年を単位として行うものとされているが、厚生労働大臣が定める期間のすべての保険料(既に前納されたものを除く)をまとめて前納する場合においては、6か月又は年を単位として行うことを要しない。(21-2Aの類型)

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10
B
 国民年金の保険料の前納は、厚生労働大臣が定める期間につき、6月又は年を単位として行うものとされていることから、例えば、例えば、昭和34年8月2日生まれの第1号被保険者が、平成31年4月分から令和元年7月分までの4か月分をまとめて前納することは、厚生労働大臣が定める期間として認められることはない。(21-2Aの類型)
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30
3D
 前納された保険料について、保険料納付済期間又は保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間若しくは保険料4分の1免除期間を計算する場合においては、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなされる。

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4.還付・充当
 還付(施行令9条)
 「法93条1項の規定により保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前において、被保険者が次の各号のいずれかに該当するに至った場合は、その者(死亡した場合においてはその者の相続人)の請求に基づき、前納した保険料のうちそれぞれ当該各号に定める期間に係るものを還付する」
@次のいずれかに該当するに至つた場合:未経過期間
 イ 被保険者の資格を喪失した場合
 ロ (1号被保険者が)2号被保険者又は3号被保険者となつた場合)
A次のいずれかに該当するに至つた場合(1号被保険者に限る):納付することを要しないものとされた保険料に係る期間
 イ 法改正(H31.04.01追加) 法88条の2の規定(産前産後期間における免除)により前納に係る期間の保険料につきその全部又は一部を納付することを要しないものとされた場合
 ロ 法定免除、全額申請免除、一部申請免除若しくは学生納付特例等の規定により前納に係る期間の保険料につきその全部又は一部を納付することを要しないものとされた場合

@第1号被保険者がであり続ける者は還付請求はできないが、資格喪失(任意加入被保険者になった場合も含む)あるいは2号、3号被保険者となった者は請求に基づき 、前納保険料のうち未経過期間部分は還付される。
⇒6月10日に資格喪失した場合は、6月分以降の前納分保険料を還付請求できる。
A産前産後期間における免除を含め免除となった場合は、前納保険料のうち免除該当期間における免除該当部分について、還付請求できる。
 「同2項 前項各号に定める期間に係る還付額は、被保険者が同項各号のいずれかに該当するに至つた時においてそれぞれ当該各号に定める期間につき保険料(一部申請免除の規定により前納に係る期間の保険料につきその一部を納付することを要しないものとされた場合については、これらの規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料に限る)を前納するものとした場合におけるその前納すべき額に相当する額とする」
 前納期間中に被保険者を喪失した場合の保険料還付の取扱いについて(H22.11.29 年年発1129-1) 法改正(H22.12.01新設)
 「任意加入被保険者が保険料を前納したが、前納期間の途中で資格を喪失した後、引き続き第1号被保険者になった場合において、任意加入被保険者として納付する保険料と第1号被保険者として納付する保険料はどちらも国民年金の保険料であることから、未経過期間に係る保険料は第1号被保険者として前納された保険料として取扱い、前納期間に係る各月が経過した場合に、保険料納付済期間に参入されると、93条3項は解釈すべきである。
 よって、当該被保険者が希望した場合においては、未経過期間に係る前納保険料について還付の請求は求めず引き続き取得した被保険者資格(2号でも3号でもない被保険者、すなわち1号又は任意加入被保険者)として保険料納付済期間に算入することとする」
⇒任意加入被保険者が保険料を前納し、前納期間の途中で帰国するなどして任意加入の資格を喪失し、強制1号被保険者あるいは任意加入被保険者になった場合、従来は、還付請求し改めて正規の保険料を納付することになっていたが、平成22年12月1日からは、割引前納した保険料がそのまま有効となることに。
 「施行規則80条 法改正(H22.01.01) 前納した保険料の還付を請求しようとする者は所定の事項(請求者又は相続人の氏名、前納した被保険者の氏名、生年月日、基礎年金番号、金融機関の口座番号、還付額と還付理由など)を記載した請求書に、国民年金手帳を添えて、これを厚生労働大臣に提出しなければならない」
 充当(施行令8条の2)
 「保険料が前納された後、前納に係る期間の経過前において保険料の額の引上げが行われることとなつた場合においては、前納された保険料のうち当該保険料の額の引上げが行われることとなつた後の期間に係るものは、当該期間の各月につき納付すべきこととなる保険料に、先に到来する月の分から順次充当するものとする」
11
6D

 

 保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前において被保険者がその資格を喪失した場合又は第1号被保険者が第3号被保険者となった場合においても、未経過期間に係る前納した保険料については、保険料を還付することはできない。(基礎)

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16
10
E
 前納した保険料については、前納期間が経過しないうちに第1号被保険者の資格を喪失した場合であっても、未経過期間分の保険料を還付せず、給付に反映することとされている。(11-6Dの類型)

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21
2D
 保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前において被保険者がその資格を喪失した場合又は第1号被保険者が第2号被保険者若しくは第3号被保険者となった場合においては、その者(死亡喪失の場合においては、その者の相続人)の請求に基づき、前納した保険料のうち未経過期間に係るものを還付する。(11-6Dの類型)

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29
4A
 第1号被保険者が保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前に第2号被保険者となった場合は、その者の請求に基づいて、前納した保険料のうち未経過期間に係る保険料が還付される。(11-6Dの類型)

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正しい 誤り
24
10
A
 国民年金においては、海外に居住中の任意加入被保険者が1年間の保険料を前納した後、当該年度の途中で日本に帰国したことにより、任意加入被保険者資格を喪失し、引き続き国民年金に加入し第1号被保険者になった場合、当該被保険者の希望により未経過期間に係る保険料の還付請求を行わず、当該期間に係る保険料は第1号被保険者として前納された保険料として扱うことができる。(発展)

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18
7B
 前納した保険料の還付を請求する者は、請求者の氏名、前納した被保険者の氏名、生年月日、基礎年金番号、払い渡しを受ける金融機関の口座番号などを記載した請求書に、国民年金手帳を添えて、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。(H22改)(基礎)

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27
7D
 被保険者が保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前に保険料額の引上げが行われることとなった場合に、前納された保険料のうち当該保険料額の引上げが行われることとなった後の期間に係るものは、当該期間の各月につき納付すべきこととなる保険料に、先に到来する月の分から順次充当される。

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