30年度 法改正トピックス(国民健康保険法に関する主要改正点)
  改正後 改正ポイント
保険者等の
責務
 市町村国民健康保険(3条) H30.04.01
 「都道府県は、当該都道府県内の市町村(特別区を含む,以下同じ)とともに、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うものとする」
 「市町村及び特別区」から、「都道府県は、当該都道府県内の市町村(特別区を含む、以下同じ)ととも」に。
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 国、都道府県及び市町村の責務(4条) H30.04.01
 「国は、国民健康保険事業の運営が健全に行われるよう必要な各般の措置を講ずるとともに1条に規定する目的の達成に資するため、保健、医療及び福祉に関する施策その他の関連施策を積極的に推進するものとする
 「2項 都道府県は、安定的な財政運営、市町村の国民健康保険事業の効率的な実施の確保その他の都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の健全な運営について中心的な役割を果たすものとする」
 「3項 市町村は、被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項、国民健康保険の保険料(国民健康保険税を含む)の徴収、保健事業の実施その他の国民健康保険事業を適切に実施するものとする」
 「4項 都道府県及び市町村は、前二項の責務を果たすため、保健医療サービス及び福祉サービスに関する施策その他の関連施策との有機的な連携を図るものとする」
 「5項 都道府県は、2項及び前項に規定するもののほか、国民健康保険事業の運営が適切かつ円滑に行われるよう、国民健康保険組合その他の関係者に対し、必要な指導及び助言を行うものとする」
 1項:「運営が健全に行われるようにつとめなければならない」という努力義務でしかなかったものを、太字分追加し、
 「関連施策を積極的に推進することに」
 2項:「運営が健全に行われるように、必要な指導を」とあったのを、左記のように。
 また、都道府県が分担する業務として、定的な財政運営、事業の効率的な実施の確保などを明文化
 3項:新規
 従来からあった業務のうち、市町村が分担する業務として、資格の得喪、保険料(保険税)の徴収、保健事業などを明文化
4項:新規
5項:新規
 旧2項に含まれていた国民健康保険組合などへの指導・助言を明文化
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  国民健康保険事業の運営に関する協議会(11条) (H30.04.01)
 「国民健康保険事業の運営に関する事項(この法律の定めるところにより都道府県が処理することとされている事務に係るものであつて、75条の7の1項の規定による国民健康保険事業費納付金の徴収、82条の2の1項の規定による都道府県国民健康保険運営方針の作成その他の重要事項に限る)を審議させるため、都道府県に都道府県の国民健康保険事業の運営に関する協議会を置く」
 「同2項 国民健康保険事業の運営に関する事項(この法律の定めるところにより市町村が処理することとされている事務に係るものであつて、4章の規定による保険給付、76条1項の規定による保険料の徴収その他の重要事項に限る)を審議させるため、市町村に市町村の国民健康保険事業の運営に関する協議会を置く」
 「同3項 前2項に定める協議会は、前2項に定めるもののほか、国民健康保険事業の運営に関する事項(1項に定める協議会にあつてはこの法律の定めるところにより都道府県が処理することとされている事務に係るものに限り、前項に定める協議会にあつてはこの法律の定めるところにより市町村が処理することとされている事務に係るものに限る)を審議することができる」
 「国民健康保険事業の運営に関する重要事項を審議するため、市町村運営協議会を置く」とあったのを、
1項(書換え):「国民健康保険事業費納付金の徴収、国民健康保険運営方針の作成等を審議する都道府県運営協議会の設置を」
2項(追加):市町村運営協議会は、「保険給付、保険料の徴収等を審議する」ことに
3項(追加):1項、2項に加えて
 都道府県運営協議会は都道府県が処理する事務に関する運営事項を審議
 市町村は運営協議会は市町村が処理する事務に関する運営事項を審議
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 国民健康保険運営協議会の組織(施行令3条)  (H30.04.01)
 「都道府県協議会は、被保険者を代表する委員、保険医又は保険薬剤師を代表する委員、公益を代表する委員及び被用者保険等保険者を代表する委員をもつて組織する」
⇒都道府県協議会には、後期高齢者医療制度における被用者保険等保険者(全国健康保険協会、健康保険組合、共済組合、私立学校振興・共済事業団)を代表する委員も含まれる。
 「同2項 前項の委員のうち、被保険者を代表する委員、保険医又は保険薬剤師を代表する委員及び公益を代表する委員の数は各同数とし、被用者保険等保険者を代表する委員の数は、被保険者を代表する委員の数の2分の1以上当該数以内の数とする」
委員の任期(施行令4条)
 「協議会の委員の任期は、3年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする」
@1項により、国民健康保険事業の運営に関する協議会として、新たに都道府県協議会を新設した。
A2項は、都道府県協議会の構成を規定したもの
B従来からあった市町村協議会は3項、4項に
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C4条:協議会の委員の任期は、2年から3年に
 
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被保険
 被保険者(5条) H30.04.01
 「都道府県の区域内に住所を有する者は、当該都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険の被保険者とする」。「市町村又は特別区(以下単に市町村という)の区域内に住所を有する者は、当該市町村が行う国民健康保険の被保険者とする」
  「市町村又は特別区の区域内」から、「都道府県の区域内」に。
 「当該市町村が行う国民健康保険」から「 当該都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険」に。
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 適用除外(6条) (H30.04.01)
 「5条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者は、都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険(都道府県等が行う国民健康保険)の被保険者としない」
 「市町村が行う国民健康保険」から、「都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険(都道府県等が行う国民健康保険)」に。 基礎知識と過去問学習はこちらを
 「7条 (H30.04.01) 都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、都道府県の区域内に住所を有するに至った日又は適用除外に該当しなくなった日から、その資格を取得する」  「市町村が行う」から「都道府県等が行う」に。
 「市町村の区域内」から「都道府県の区域内」に。基礎知識と過去問学習はこちらを
国民健康保険組合の
設立
 設立
 「17条3項(H30.04.01) 都道府県知事は、1項の認可の申請があつた場合においては、あらかじめ、次の各号に定める組合の区分にに応じ、当該各号に定める者の意見を聴き、当該認可の申請に係る組合の設立により、当該組合の地区をその区域に含む都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさないと認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない」
@その地区が一の都道府県の区域を越えない組合:当該組合の地区をその区域に含む市町村の市町村長(特別区の区長を含む)
Aその地区が2以上の都道府県の区域にまたがる組合:当該組合の地区をその区域に含む市町村(1項の認可の申請を受けた都道府県知事が統括する都道府県内の市町村に限る)の市町村長及び当該組合の地区をその区域に含む都道府県の都道府県知事(当該認可の申請を受けた都道府県知事を除く他の都道府県知事)
国民健康保険組合の設立認可の申請があったときは、都道府県知事は
「市町村長の意見をきき、運営に支障を及ぼさないと認めるときでなければ、認可してはならない」とあったのを、
・同一都道府県内に地域を限定している組合にあっては、そこの加入対象地域内の市町村長の意見をきく。
・複数都道府県にまたがる地域で加入できるものとしている組合にあっては、認可申請のあった都道府県内でかつ加入対象地域内の市町村長の意見と他の都道府県知事の意見を聞くことに。
 ここで、他の都道府県知事はあらかじめその都道府県内であって加入対象地域内の市町村長の意見を聞いておく。
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保険給付  多くの条文において「保険者」を「市町村及び組合」へ  「保険者」は「市町村及び組合」へ
 不当利得の徴収等(65条)
 「同4項 (H30.04.01新規) 都道府県は、市町村からの委託を受けて、市町村が前項の規定により保険医療機関等又は指定訪問看護事業者から返還させ、及び支払わせる額の徴収又は収納の事務のうち広域的な対応が必要なもの又は専門性の高いものを行うことができる」
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 国庫負担  国庫負担(70条) (H30.04.01)
 「国は、都道府県等が行う国民健康保険の財政の安定化を図るため、政令の定めるところにより、都道府県に対し、当該都道府県内の市町村による療養の給付(一部負担金相当する額を控除)並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費及び高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要する費用(療養の給付等に要する費用)並びに高齢者医療確保法による前期高齢者納付金(前期高齢者交付金がある場合には控除)及び後期高齢者支援金並びに介護納付金の納付に要する費用について、次の各号に掲げる額の合算額の100分の32を負担する」
 「同3項 (H30.04.01新規) 国は、1項に定めるもののほか、政令で定めるところにより、都道府県に対し、被保険者に係る全ての医療に関する給付に要する費用の額に対する高額な医療に関する給付に要する費用の割合等を勘案して、国民健康保険の財政に与える影響が著しい医療に関する給付として政令で定めるところにより算定する額以上の医療に関する給付に要する費用の合計額(高額医療費負担対象額)の4分の1に相当する額を負担する」

1項:
「国は、市町村に対し」とあったのを「国は、都道府県等が行う国民健康保険の財政の安定化を図るため、都道府県に対し、当該都道府県内の市町村による」に。
 すなわち、国庫負担は
 国が市町村に対して、ではなく。
 国が都道府県に対してに。
3項:新設
 国は高額医療費が財政に与える影響を考慮して、高額療養費のもとになる医療費が80万円を超える部分の一定部分に対して4分の1を都道府県に対して負担することに。
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調整交付金  調整交付金等(72条) (H30.04.01)
 「国は、都道府県等が行う国民健康保険について、都道府県及び当該都道府県内の市町村の財政の状況その他の事情に応じた財政の調整を行うため、政令で定めるところにより、都道府県に対して調整交付金を交付する」  
 「国民健康保険の財政を調整するため、市町村に対して」とあったのを、「都道府県等が行う国民健康保険について、都道府県及び当該都道府県内の市町村の財政の状況その他の事情に応じた財政の調整を行うため、都道府県に対して」に。基礎知識と過去問学習はこちらを
   都道府県の特別会計への繰入れ(72条の2) (H30.04.01新規)
 「都道府県は、都道府県等が行う国民健康保険の財政の安定化を図り、及び当該都道府県内の市町村の財政の状況その他の事情に応じた財政の調整を行うため、政令で定めるところにより、一般会計から、算定対象額の100分の9に相当する額を当該都道府県の国民健康保険に関する特別会計に繰り入れなければならない。
 「同2項 都道府県は、前項に定めるもののほか、政令で定めるところにより、一般会計から、高額医療費負担対象額の4分の1に相当する額を当該都道府県の国民健康保険に関する特別会計に繰り入れなければならない」
旧72条の2 「都道府県による市町村の財政を調整するための都道府県調整交付金事業」は廃止となり、
・都道府県も国民健康保険特別会計を設けなければならず。
・その特別会計に、国庫負担の算定対象となる額の100分の9と、高額医療費負担対象額の4分の1を、一般会計から特別会計に移すことに。(つまり、都道府県は上記で指定された額を、一般会計から調達しなければならない)
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保険給付費等交付金  国民健康保険保険給付費等交付金(75条の2)((H30.04.01新規)
 「都道府県は、保険給付の実施その他の国民健康保険事業の円滑かつ確実な実施を図り、及び当該都道府県内の市町村の財政状況その他の事情に応じた財政の調整を行うため、政令で定めるところにより、条例で、当該都道府県内の市町村に対し、当該市町村の国民健康保険に関する特別会計において負担する療養の給付等に要する費用その他の国民健康保険事業に要する費用について、国民健康保険保険給付費等交付金を交付する」
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都道府県による審査等  都道府県による審査等 
 「75条の4 都道府県は、当該都道府県内の市町村による保険給付がこの法律その他関係法令の規定に違反し、又は不当に行われたおそれがあると認めるときは、理由を付して、当該市町村(事務委託の場合にあつては、当該委託を受けた国民健康保険団体連合会又は支払基金を含む)に対し、当該市町村による保険給付について再度の審査を求めることができる」
 「75条の5 都道府県は、再審査の求めをしたにもかかわらず、当該市町村が当該再審査の求めに係る保険給付の全部又は一部を取り消さない場合であつて、当該保険給付がこの法律その他関係法令の規定に違反し、又は不当に行われたものと認めるとき(当該再審査の求めに基づく審査が国民健康保険診療報酬審査委員会又は社会保険診療報酬支払基金法に規定する審査委員会等において行われたときを除く)は、当該市町村に対し、当該保険給付の全部又は一部を取り消すべきことを勧告することができる」
 「75条の6 都道府県は、保険給付の全部又は一部を取り消すべきことを勧告したにもかかわらず、当該市町村が当該勧告に従わなかつたときは、国民健康保険保険給付費等交付金の交付に当たり、政令で定めるところにより、国民健康保険保険給付費等交付金の額から当該保険給付(当該勧告に係る部分に限る)に相当する額を減額することができる」
 都道府県が国民健康保険の保険者に加わることにより、市町村等が行う保険給付が法令に基づいて適正に行われているかについて、指導、是正勧告などができるようにした。
 75条の4、75条の5,、75条の6、いずれも新規。
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事業費
納付金
 国民健康保険事業費納付金(75条の7)(H30.04.01新規)
 「都道府県は、当該都道府県の国民健康保険に関する特別会計において負担する国民健康保険保険給付費等交付金の交付に要する費用その他の国民健康保険事業に要する費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等並びに介護納付金の納付に要する費用を含む)に充てるため、政令で定めるところにより、条例で、年度(毎年4月1日から翌年3月31日まで)ごとに、当該都道府県内の市町村から、国民健康保険事業費納付金を徴収するものとする」
 「同2項 市町村は、前項の国民健康保険事業費納付金を納付しなければならない」
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保険料  保険料(76条)(H30.04.01)
 「市町村は、当該市町村の国民健康保険に関する特別会計において負担する国民健康保険事業費納付金の納付に要する費用(当該市町村が属する都道府県の国民健康保険に関する特別会計において負担する前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等並びに介護納付金の納付に要する費用を含む。以下同じ)、財政安定化基金拠出金の納付に要する費用その他の国民健康保険事業に要する費用に充てるため、被保険者の属する世帯の世帯主(当該市町村の区域内に住所を有する世帯主に限る)から保険料を徴収しなければならない。ただし、地方税法の規定により国民健康保険税を課するときは、この限りでない」(H30.04.01)
 「2項 組合は、療養の給付等に要する費用その他の国民健康保険事業に要する費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等並びに介護納付金の納付に要する費用を含み、健康保険法179条に規定する組合にあつては、同法の規定による日雇拠出金の納付に要する費用を含む)に充てるため、組合員から保険料を徴収しなければならない」
 「保険者は」とあったのを、
 都道府県等が行う国民健康保険に関する1項と国民健康保険組合が行う国民健康保険に関する2項(新設)に分割。
1項:保険料(保険税)は市町村がを世帯主から徴収。
2項:保険組合においては、保険料は、組合が組合員から徴収する。
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財政安定化基金
 財政安定化基金(81条の2) 全面書き換え
 「都道府県は、国民健康保険の財政の安定化を図るため財政安定化基金を設け、次に掲げる事業に必要な費用に充てるものとする」
@当該都道府県内の収納不足市町村に対し、政令で定めるところにより、基金事業対象保険料収納額が基金事業対象保険料必要額に不足する額を基礎として、当該都道府県内の市町村における保険料の収納状況等を勘案して政令で定めるところにより算定した額の範囲内の額の資金を貸し付ける事業
A基金事業対象保険料収納額が基金事業対象保険料必要額に不足することにつき特別の事情があると認められる当該都道府県内の収納不足市町村に対し、政令で定めるところにより、基金事業対象保険料収納額が基金事業対象保険料必要額に不足する額を基礎として、当該都道府県内の市町村における保険料の収納状況等を勘案して政令で定めるところにより算定した額の2分の1以内の額の資金を交付する事業
⇒「収納不足市町村」とは、基金事業対象保険料収納額が基金事業対象保険料必要額に不足する市町村
⇒「基金事業対象保険料収納額」とは、市町村が当該年度中に収納した保険料の額のうち、国民健康保険事業費納付金の納付に要した費用の額、財政安定化基金拠出金の納付に要した費用の額などから算定した額
⇒「基金事業対象収入額」とは、都道府県の国民健康保険特別会計における収入の合計額のうち、当該都道府県内の市町村による療養の給付等に要した費用の額から一部負担金相当する額を控除した額、特別高額医療費共同事業拠出金、前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等、介護納付金の納付に要した費用の額などから算定した額
 「同2項 都道府県は、基金事業対象収入額が基金事業対象費用額に不足する場合に、政令で定めるところにより、当該不足額を基礎として、当該都道府県内の市町村による保険給付の状況等を勘案して政令で定めるところにより算定した額の範囲内で財政安定化基金を取り崩し、当該不足額に相当する額を当該都道府県の国民健康保険に関する特別会計に繰り入れるものとする」
 「同3項 都道府県は、前項の規定により財政安定化基金を取り崩したときは、政令で定めるところにより、その取り崩した額に相当する額を財政安定化基金に繰り入れなければならない」
 「同4項 都道府県は、財政安定化基金に充てるため、政令で定めるところにより、当該都道府県内の市町村から財政安定化基金拠出金を徴収するものとする」
 「同5項 市町村は、前項の規定による財政安定化基金拠出金を納付しなければならない」
 「同6項 都道府県は、政令で定めるところにより、4項の規定により当該都道府県内の市町村から徴収した財政安定化基金拠出金の総額の3倍に相当する額を財政安定化基金に繰り入れなければならない」
 「同7項 国は、政令で定めるところにより、前項の規定により都道府県が繰り入れた額の3分の1に相当する額を負担する」 
  交付金事業(旧81条の2))
 「国民健康保険団体連合会が行ってきた高額療養費共同事業などは廃止され、これに代わるものとして、財政安定化基金を創設
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 特別高額医療費共同事業(81条の3)新規
 「指定法人は、政令で定めるところにより、著しく高額な医療に関する給付に要する費用が国民健康保険の財政に与える影響を緩和するため、都道府県に対して著しく高額な医療に関する給付に要する費用に係る交付金を交付する事業(特別高額医療費共同事業)を行うものとする」 
 「同2項 指定法人は、特別高額医療費共同事業に要する費用に充てるため、政令で定めるところにより、都道府県から特別高額医療費共同事業拠出金を徴収するものとする」
 「同3項 都道府県は、前項の規定による特別高額医療費共同事業拠出金を納付しなければならない」
 「同4項 国は、政令で定めるところにより、都道府県に対し、特別高額医療費共同事業拠出金(特別高額医療費共同事業に関する事務の処理に要する費用に係るものを除く)の納付に要する費用について、予算の範囲内で、その一部を負担する」
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都道府県国民健康保険運営方針

標準保険料率
 都道府県国民健康保険運営方針(82条の2) 新規
 「都道府県は、都道府県等が行う国民健康保険の安定的な財政運営並びに当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の広域的及び効率的な運営の推進を図るため、都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の運営に関する方針(都道府県国民健康保険運営方針)を定めるものとする」
 「同2項 都道府県国民健康保険運営方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする」
@国民健康保険の医療に要する費用及び財政の見通し
A当該都道府県内の市町村における保険料の標準的な算定方法に関する事項
B当該都道府県内の市町村における保険料の徴収の適正な実施に関する事項
C当該都道府県内の市町村における保険給付の適正な実施に関する事項に関する事項
 「同3項 都道府県国民健康保険運営方針においては、前項に規定する事項のほか、おおむね次に掲げる事項を定めるものとする」
@医療に要する費用の適正化の取組に関する事項
A当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の広域的及び効率的な運営の推進に関する事項
B保健医療サービス及び福祉サービスに関する施策その他の関連施策との連携に関する事項
C前項各号(@を除)及び前3号に掲げる事項の実施のために必要な関係市町村相互間の連絡調整その他都道府県が必要と認める事項
 「同8項 市町村は、都道府県国民健康保険運営方針を踏まえた国民健康保険の事務の実施に努めるものとする」 
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 標準保険料率(82条の3)新規
 「都道府県は、毎年度、厚生労働省令で定めるところにより、当該都道府県内の市町村ごとの保険料率の標準的な水準を表す数値(市町村標準保険料率」を算定するものとする」
 「同2項 都道府県は、毎年度、厚生労働省令で定めるところにより、当該都道府県内の全ての市町村の保険料率の標準的な水準を表す数値(都道府県標準保険料率)を算定するものとする」
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