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2A 二次健康診断等給付 

 関連過去問 14-1B15-3E16-2A17-7D19-4E21-7D23-A,B,C,D,E25-3B25-3C30-7A30-7B30-7C30-7D30-7E14-選択

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1 二次健康診断等給付(26条1項)
 「二次健康診断等給付は、労働安全衛生法66条1項(一般健康診断)の規定による健康診断又は当該健康診断に係る同条5項ただし書(事業者の指定した医師等以外の医師等による健康診断)の規定による健康診断のうち、直近のもの(一次健康診断)において、
 血圧検査、血液検査その他業務上の事由による脳血管疾患及び心臓疾患の発生にかかわる身体の状態に関する検査であって、厚生労働省令で定めるものが行われた場合において、当該検査を受けた労働者がそのいずれの項目にも異常の所見があると診断されたときに、
 当該労働者(一次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められるものを除く)に対し、その請求に基づいて行う」
 厚生労働省令で定める検査(施行規則18条の16) 法改正(H20.4.1施行)
1  血圧の測定
2  低比重リポ蛋白コレステロール(LDLコレステロール)、高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレステロール)又は血清トリグリセライドの量の検査
 ⇒ 血中脂質検)
3  血糖検査
4  腹囲の検査又はBMI(体重(kg)/身長(m)2)の測定    

2.1 二次健康診断等給付の範囲(26条2項) 
 「二次健康診断等給付の範囲は、次のとおりとする」
1  脳血管及び心臓の状態を把握するために必要な検査(一次健康診断で行った検査を除く)であって厚生労働省令で定めるものを行う医師による健康診断(1年度につき1回に限る)
2
 二次健康診断の結果に基づき、脳血管疾患及び心臓疾患の発生の予防を図るため、面接により行われる医師又は保健師による保健指導(特定保健指導といい、二次健康診断ごとに1回に限る)
特定保健指導とは(H13.03.30基233)
 「特定保健指導は、二次健康診断の結果に基づき、脳及び心臓疾患の発生の予防を図るため、面接により行われる医師又は保健師による保健指導をいうこと。具体的には、栄養指導、運動指導、生活指導(飲酒、喫煙、睡眠等の生活習慣についての指導)の全てを行うものであること」

 「26条3項 政府は、二次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められる労働者については、当該二次健康診断に係る特定保健指導を行わないものとする」
⇒既に発症している場合は、業務外であれば健康保険法による給付、業務上であれば労災保険法による給付(療養補償給付など)の対象となる。
2.2 二次健康診断等給付の方法(施行規則11条の3)
 「二次健康診断等給付は、社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は、都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所において行う」
 「2項 都道府県労働局長は、二次健康診断等給付を行う病院若しくは診療所(健診給付病院等)を指定し、又はその指定を取り消すときは、当該病院又は診療所の名称及び所在地を公告しなければならない」
 「3項 1項の都道府県労働局長の指定を受けた病院又は診療所は、それぞれ様式第5号又は第6号による標札を見やすい場所に掲げなければならない」
16
2A
 労災保険の保険給付には、業務災害に関する保険給付及び通勤災害に関する保険給付のほか、業務上の事由及び通勤のいずれにも関連する保険給付として、二次健康診断等給付がある。

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正しい 誤り
  関連問題 14-1A
14
選択
 労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害又は死亡に関して保険給付を行うほか、社会復帰促進等事業を行ってきたが、平成13年度からは、新たな保険給付として、| A |を行っている。
 この| A |は、労働安全衛生法第66条第1項の規定による| B |又は当該| B |に係る同条第5項ただし書の規定による| B |のうち、
 直近のものにおいて、血圧検査、血液検査その他血圧検査、血液検査その他業務上の事由による| C  |の発生にかかわる身体の状態に関する検査であって、厚生労働省令で定めるものが行われた場合において、当該検査を受けた労働者がそのいずれの項目にも異常の所見があると診断されたときに、
 当該労働者(既に一定の症状を有すると認められるものを除く)に対し、その請求に基づいて行われる。
 この| A |の範囲は、次のとおりである。
@ | D |の状態を把握するために必要な検査(上記の検査を除く)であって厚生労働省令で定めるものを行う医師による| B |(1年度において1回に限る)
A @の| B |の結果に基づき、|  C |の発生の予防を図るため、面接により行われる| E |による保健指導(@の| B |ごとに1回に限る)(基礎)

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30
7A
  一次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められる場合には、二次健康診断等給付は行われない。(14-選択の類型)

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正しい 誤り
30
7B
 特定保健指導は、医師または歯科医師による面接によって行われ、栄養指導もその内容に含まれる。(14-選択の類型)

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25
3B
 労災保険法の二次健康診断等給付として行われる「二次健康診断」及び「特定保健指導」において、二次健康診断の結果に基づき、脳血管疾患及び心臓疾患の発生の予防を図るため、面接により行われる医師又は保健師による特定保健指導は、二次健康診断ごとに2回までとされている。(14-選択の類型)

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正しい 誤り

23
1
A
B
C
D
E

 二次健康診断等給付は、労災保険法第26条第1項の一次健康診断において、血圧検査、血液検査その他業務上の事由による脳血管疾患及び心臓疾患の発生にかかわる身体の状態に関する検査であって、厚生労働省令で定めるもの(@血圧の測定、A低比重リポ蛋白コレステロール(LDLコレステロール)、高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレステロール)又は血清トリグリセライドの量の検査、B血糖検査、C腹囲の検査又はBMI(BMI=体重(kg)/身長(m)2)の測定)が行われた場合において、 一定の要件に該当する労働者(当該一次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められるものを除く)に対し、 当該労働者の請求に基づいて行うものである。(基礎)
 この場合の一定の要件として、次のうち正しいものはどれか。
 A 上記検査項目のいずれかの項目に異常の所見があると診断されたとき
 B 上記検査項目の2つ以上の項目に異常の所見があると診断されたとき
 C 上記検査項目の3つ以上の項目に異常の所見があると診断されたとき
 D 上記検査項目のC及び@からBのいずれかの項目に異常の所見があると診断されたとき
 E 上記検査項目のいずれの項目にも異常の所見があると診断されたとき

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A B C D E
25
3C
 政府は、二次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められる労働者については、当該二次健康診断に係る特定保健指導を行わないとされている。(基礎)

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30
7C
 二次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められる労働者については、当該二次健康診断に係る特定保健指導は行われない。(25-3Cの類型)

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15
3E
 二次健康診断等給付は、労災保険法第29条第1項の社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長が療養の給付を行う病院若しくは診療所として指定した病院若しくは診療所において行う。

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正しい 誤り
17
7D
 二次健診等給付の支給は、社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所において行われるが、これらの病院若しくは診療所によることが困難な事情にある者については、これら以外の病院若しくは診療所による二次健診等の費用が支給される。

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正しい 誤り

14
1B
 特別加入者に関しては、二次健康診断等給付は、行われない。

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正しい 誤り
 二次健康診断等給付の請求 3.二次健康診断等給付の請求(施行規則18条の19の1項)
 「二次健康診断等給付を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した請求書を、当該二次健康診断等給付を受けようとする
 @社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所、又は
 A都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所(健診給付病院等)
を経由して、所轄都道府県労働局長に提出しなければならない」
 請求期限(施行規則18条の19の4項)
 「二次健康診断等給付の請求は、一次健康診断を受けた日から3箇月以内に行わなければならない。
 ただし、天災その他請求をしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、この限りでない」
19
4E
 二次健康診断等給付を受けようとする者は、所定の事項を記載した請求書を、当該二次健康診断等給付を受けようとする労災保険法第29条第1項の事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所を経由して所轄都道府県労働局長に提出しなければならない。(基礎)

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正しい 誤り
30
7E
 二次健康診断等給付を受けようとする者は、所定の事項を記載した請求書をその二次健康診断等給付を受けようとする健診給付病院等を経由して所轄都道府県労働局長に提出しなければならない。 (19-4Eの類型)

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21
7D
 二次健康診断等給付は、社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所において行われるが、その請求は、一次健康診断の結果を知った日から3か月以内に行わなければならない。

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  4. 二次健康診断の結果
 医師からの意見聴取(27条)
 「二次健康診断を受けた労働者から当該二次健康診断の実施の日から三箇月を超えない期間で厚生労働省令で定める期間内に当該二次健康診断の結果を証明する書面の提出を受けた事業者(労働安全衛生法に規定する事業者)に対する同法66条の4の規定の適用については、同条中「健康診断の結果(当該健康診断)とあるのは、「健康診断及び労災保険法26条2項1号に規定する二次健康診断の結果(これらの健康診断)とする」
⇒「施行規則18条の17 法27条の厚生労働省令で定める期間は、三箇月とする」
⇒読み替えると、
 「27条(読み替え後) 二次健康診断を受けた労働者から当該二次健康診断の実施の日から3か月以内に当該二次健康診断の結果を証明する書面の提出を受けた事業者は、二次健康診断の結果(診断の項目に異常の所見があると診断された労働者に係るものに限る)に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、厚生労働省令で定めるところにより、医師の意見を聴かなければならない」  
 厚生労働省令で定めるところ(施行規則18条の18)
 「二次健康診断の結果に基づく医師からの意見聴取は、次に定めるところにより行わなければならない」
@当該二次健康診断の結果を証明する書面が事業者に提出された日から2月以内に行うこと。
A聴取した医師の意見を健康診断個人票に記載すること。
 二次健康診断実施後の措置 通達(H13.03.30基発233)
 「事業主は、医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講ずるほか、作業環境測定の実施、施設若しくは設備の設置又は整備その他の適切な措置を講じなければならないこと」
30
7D
 二次健康診断を受けた労働者から、当該二次健康診断の実施の日から3か月以内にその結果を証明する書面の提出を受けた事業者は、二次健康診断の結果に基づき、当該健康診断項目に異常の所見があると診断された労働者につき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、医師の意見をきかなければならない。

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正しい 誤り