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  特別支給の老齢厚生年金と雇用保険との調整
別ページ掲載:在職老齢年金
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関連条文 基本手当との調整(附則7条の4)、特別支給老齢厚生年金と基本手当の調整(附則11条の5)、二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者に係る老齢厚生年金の基本手当等との調整の特例(附則19条) 
 高年齢雇用継続基本給付金と特別支給の在職老齢年金との調整(附則11条の6)、繰上げ者の在職老齢年金との調整(附則7条の5)、高年齢再就職給付金との調整(附則11条の6の8項)
 支給停止事由該当の届出(施行規則33条)
































































































調


1.基本手当との調整(附則7条の4)
1.1 特老厚のない者が繰上げ支給した場合基本手当との調整
 「特別支給の老齢厚生年金がない者に対する繰上げ支給の老齢厚生年金は、その受給権者(65歳未満の者に限る)が求職の申込みをしたときは、求職の申込みがあった月の翌月から次の各号のいずれかに該当するに至った月までの各月において、その支給を停止する」
1  受給期間(原則1年間)が経過したとき
2  所定給付日数に相当する日数分の基本手当の支給を受け終わったとき(延長給付を受ける者にあっては、当該延長給付が終わったとき)
⇒65歳から支給されるべき本来の老齢厚生年金を繰上げ受給している者が、65歳未満で、求職の申込をした場合、その月の翌月から、年金は全額支給停止となる。
⇒65歳前に支給される「特別支給による老齢厚生年金」を受給している者についても、附則11条の5により、本条が準用され、求職の申込があった月の翌月から、年金は全額支給停止となる。
 支給停止されない月(同2項)
 「前項に規定する求職の申込みがあつた月の翌月から同項各号のいずれかに該当するに至つた月までの各月について、次の各号のいずれかに該当する月があつたときは、同項の規定は、その月の分の老齢厚生年金については、適用しない」
@その月において、厚生労働省令で定めるところにより、当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日及びこれに準ずる日として政令で定める日がないこと。
A46条(60歳台後半の在職老齢年金)1項及び改正前46条5項の規定により、その全部又は一部の支給が停止されていること。

@失業の認定日において失業していることについての認定を受けた日、待期期間,給付制限期間いずれの日もない月は、基本手当を受けた月とはいえないので、年金の支給停止はない。
 逆にいえば、いずれかの日が1日でもある月は、基本手当を受けた月であるとして、その月の年金は支給停止となる。
A在職中であるので、基本手当の受給はできず、従って、年金の基本手当との調整もない。
 事後精算(同3項
 「1項各号のいずれかに該当するに至つた場合において、同項に規定する求職の申込みがあつた月の翌月から同項各号のいずれかに該当するに至つた月までの各月のうち同項の規定により老齢厚生年金の支給が停止された月(年金停止月)の数から前項1号に規定する厚生労働省令で定めるところにより当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日の数を30で除して得た数(1未満の端数が生じたときは、これを1に切り上げる)を控除して得た数が1以上であるときは、年金停止月のうち、当該控除して得た数に相当する月数分の直近の各月については、1項の規定による老齢厚生年金の支給停止が行われなかつたものとみなす」
 「同4項 基本手当の受給資格者を有する者であって、求職の申込をしたもの(1項各号いずれにも該当するに至っていないものに限る)が、特別支給の老齢厚生年金がない者に対する繰上げ支給の老齢厚生年金の受給権を取得したときは、当該受給権を取得した月の翌月から1項各号のいずれかに該当するに至った月までの各月において、当該老齢厚生年金の支給を停止する」

⇒基本手当を受給中のものが、特別支給の老齢厚生年金がない者に対する繰上げ支給の老齢厚生年金の受給権を取得したときも、受給権を取得した月の翌月から,残余の期間について、年金は全額支給停止となる。
 基本手当の受給が終わってから年金を請求したとしても、結果は同じであって、調整すべきであった月の年金は支給されない。
⇒1項、4項において、基本手当の受給を終了したという証明書があれば、それ以降、調整はない。

(1)基本手当との調整(全額支給停止)が行われるのは
@65歳到達月までに支給される特別支給の老齢厚生年金
A老齢厚生年金を繰上げ受給した場合の65歳到達月までに支給される年金(これは特別支給の老齢厚生年金とはいわないが、扱いは特別支給と同じとする)
 である。
 参考までに、65歳到達月後に支給される本来の老齢厚生年金には、基本手手当との調整はない(基本手当そのものが支給されない)
(2)調整(全額支給停止)の方法は、
@求職の申込みをした月の翌月から基本手当の支給が終わった月(最長でも1年)まで,月単位で,年金は停止となる。
Aただし,「基本手当の支給を受けた日とみなされる日及びこれに準ずる日として政令で定める日」が1日もない月は支給停止されない。(たとえば,アルバイトなどにより1日も失業とは認められない月については,確認のため少し遅れるかもしれないが、その月分の年金は支給される)
B一方,失業認定を受けた日(基本手当を受取れる日)が1日でもある月、あるいは待期期間や給付制限期間中であるため基本手当を受け取れない日が1日でもある月は、基本手当を受けた日がある月とみなして、その月は仮に支給停止する。
C基本手当の支給が終わると、事後清算が行われ、停止月数が法定よりも多過ぎた場合は、後から多過ぎた月数分の年金が戻ってくる。  
支給停止解除月数(事後精算月数)=支給停止となった月数―基本手当の支給対象日数(失業認定を受けた日数)/30(1未満は1に切上げ)
 たとえば、基本手当の支給対象日数が150日であるのに、年金が8か月支給停止となった場合は、支給停止解除月数は8-5=3となり、3か月分の年金が戻ってくる。(待期期間、給付制限期間は、実際には基本手当の支給がなされなかったのであるから、この事後精算により、後から年金が戻ってくる)
 支給停止の実際の手順
・たとえば、5月分の年金は6月15日に支給されるが、そのためには、5月20日前後までに、支給(送金)に関わるすべての手続きが終了していないといけない。
・一方、4月1日に求職の申込みをした者がいた場合、その者が5月中に基本手当を受給したか否かについての公共職業安定所からの情報を待っていては、間に合わない。
・そこで、求職の申込みをした月の翌月である、5月から(まだ支給制限期間であろうとなかろうと関係なく)、年金は、仮に支給停止する(支給はストップとなる)
・原則として、基本手当の支給が終了した時点で、実際に基本手当を受給した(条文上は、失業認定を受けた)総日数から、実際に支給停止すべき月数を確定し、それ以上に支給停止された月分の年金は事後精算によって戻ってくる。
 基本手当の支給を受けた日とみなされる日(施行規則34条の3
「基本手当の支給を受けた日とみなされる日とは、雇用保険法施行規則に規定する失業の認定日において失業していることについての認定を受けた日のうち、基本手当の支給に係る日の日数に相当する日数分の当該失業の認定日の直前の法附則7条の4の2項1号に規定する政令で定める日(基本手当を受けたとみなされる日に準ずる日)を除いた各日とする」

 基本手当を受けたとみなされる日に準ずる日として政令で定める日(施行令6条の4)
 「法附則7条の4の2項1号に規定する政令で定める日は、雇用保険法21条雇用保険法32条1項若しくは2項又は雇用保険法33条1項の規定により同法の規定による基本手当を支給しないこととされる期間に属する日とする」
⇒基本手当の給付制限(職業に就くこと、職業指導を受けること等を拒んだ場合)、離職理由に基づく給付制限の
期間中の日は、基本手当を受けたとみなされる日に準ずる日として、年金との調整の対象となる。
 よって,基本手当の支給を受けた日とみなされる日及びこれに準ずる日とは,
@失業の認定日において失業していることについての認定を受けた日(以下のA、Bを除く)
A基本手当の待期期間(雇用保険法21条
B基本手当の給付制限期間(職業に就くこと、職業指導を受けること等を拒んだ場合(雇用保険法32条1項、2項)、離職理由に基づく給付制限(雇用保険法33条)
⇒上記@、A、Bいずれの日もない月は、基本手当を受けた月とはいえないとして、年金の支給停止はない。
 逆にいえば、@がなくても、AあるいはBが1日でもある月は、その月の年金は停止となる。

 二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者に係る老齢厚生年金の基本手当等との調整の特例(附則19条) 
 「前条の規定(二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者の老齢厚生年金の支給の繰上げは同時に請求すること)を適用して支給する附則7条の3(特別支給の老齢厚生年金がない者の繰上げ)の規定による老齢厚生年金については、各号の厚生年金被保険者期間ごと附則7条の4(基本手当との調整)及び附則7条の5(高年齢雇用継続基本給付金との調整)の規定を適用する」
1.2 特別支給老齢厚生年金と基本手当の調整(附則11条の5)
 「附則7条の4の規定は、特別支給による老齢厚生年金について準用する」 
⇒特別支給の老齢厚生年金の受給者(繰上げ者を含む)についても、基本手当との調整による年金の全額支給停止が同様に適用される。 
11
9D
 特別支給の老齢厚生年金の支給を受けている者が、基本手当の支給を受けることとなった場合には、その者の求職の申込みのあった日の属する月から当該老齢厚生年金は支給停止される。(基礎)

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正しい 誤り
27
3ア
 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が雇用保険の求職の申込みをしたときは、当該求職の申込みがあった月から当該受給資格に係る所定給付日数に相当する日数分の基本手当を受け終わった月(雇用保険法第28条第1項に規定する延長給付を受ける者にあっては、当該延長給付が終わった月)又は当該受給資格に係る受給期間が経過した月までの各月において、当該老齢厚生年金の支給を停止する。(11-9Dの類型)

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正しい 誤り

3
8B
 60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者が同時に雇用保険法に基づく基本手当を受給することができるとき、当該老齢厚生年金は支給停止されるが、同法第33条第1項に規定されている正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合などの離職理由による給付制限により基本手当を支給しないとされる期間を含めて支給停止される。

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正しい 誤り
19
2D
 60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者が雇用保険法の規定による求職の申込みをしたときは、基本手当に係る調整対象期間(基本手当を受けた日とみなされる日及びこれに準ずる日が1日もない月があった場合を除く)について、当該老齢厚生年金の報酬比例部分に相当する金額のみ全額を支給停止する。

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正しい 誤り
29
10
C
 特別支給の老齢厚生年金は、その受給権者が雇用保険法の規定による基本手当の受給資格を有する場合であっても、当該受給権者が同法の規定による求職の申込みをしないときは、基本手当との調整の仕組みによる支給停止は行われない。

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正しい 誤り


















16
4B
 特別支給の老齢厚生年金と雇用保険法第22条第1項に規定する基本手当を受けることができるときは、当該給付の調整対象期間中に基本手当の支給を受けた日とみなされる日及びこれに準ずる日として政令で定める日が1日もない月があった場合には、その月について老齢厚生年金が支給される。(基礎)

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30
9E
 雇用保険法に基づく基本手当と60歳台前半の老齢厚生年金の調整は、当該老齢厚生年金の受給権者が、管轄公共職業安定所への求職の申込みを行うと、当該求職の申込みがあった月の翌月から当該老齢厚生年金が支給停止されるが、当該基本手当の受給期間中に失業の認定を受けなかったことにより、1日も当該基本手当の支給を受けなかった月が1か月あった場合は、受給期間経過後又は受給資格に係る所定給付日数分の当該基本手当の支給を受け終わった後に、事後精算の仕組みによって直近の1か月について当該老齢厚生年金の支給停止が解除される。(16-4Bの類型)

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正しい 誤り
20
7A
 60歳台前半の老齢厚生年金が雇用保険法に規定する基本手当との調整により支給停止されている場合において、支給停止の解除に係る当該調整対象期間の各月における基本手当の支給を受けたとみなされる日に準ずる日として政令で定める日には、雇用保険法に規定する基本手当を支給しないとされる待期の期間に属する日が含まれており、当該待期の日が属する月があるときは、その月は支給停止が解除される。(16-4Bの類型)

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正しい 誤り












15
6D
 65歳未満の老齢厚生年金の受給権者(平成10年4月1日前に権利を取得した者を除く)であって、雇用保険法の規定による基本手当との調整による年金停止月がある者について、基本手当の受給期間満了後に5箇月の年金停止月と100日の基本手当の支給を受けたとみなされる日数があるときは、この者に2箇月分の老齢厚生年金がさかのぼって支給される。(応用)

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正しい 誤り
24
9C
 60歳台前半の老齢厚生年金は、雇用保険法に基づく基本手当の受給資格を有する受給権者が同法の規定による求職の申し込みをしたときは、当該求職の申し込みがあった月の翌月から月を単位に支給停止される。なお、1日でも基本手当を受けた日がある月については、その月の老齢厚生年金が支給停止されてしまうため、事後精算の仕組みによって、例えば90日の基本手当を受けた者が、4か月間の年金が支給停止されていた場合、直近の1か月について年金の支給停止が解除される。(15-6Dの類型)

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正しい 誤り
27
3イ
 雇用保険の基本手当との調整により老齢厚生年金の支給が停止された者について、当該老齢厚生年金に係る調整対象期間が終了するに至った場合、調整対象期間の各月のうち年金停止月の数から基本手当の支給を 受けた日とみなされる日の数を30で除して得た数(1未満の端数が生じたときは、これを1に切り上げるものとする)を控除して得た数が1以上であるときは、年金停止月のうち、当該控除して得た数に相当する月数分の直近の各月については、雇用保険の基本手当との調整による老齢厚生年金の支給停止が行われなかったものとみなす。 (24-9Cの類型)

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正しい 誤り
施行日以前 11
9A
 特別支給の老齢厚生年金の支給を受けている者が、基本手当の支給を受けた場合には、当該老齢厚生年金は支給停止されるが、平成10年4月1日以前にその年金を受ける権利を取得した者については、支給停止されない。(発展)

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13
8D
 障害厚生年金又は遺族厚生年金を受給している者及び昭和13年4月1日以前に生まれた特別支給の老齢厚生年金の受給者は、雇用保険法に規定されている基本手当を受けても調整されない。(11-9Aの発展)

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正しい 誤り
23
2C
  平成16年4月1日以前に受給権を取得した60歳台前半の老齢厚生年金(繰上げ支給の老齢厚生年金を含む)については、雇用保険法に規定されている基本手当との調整は行わない。(11-9Aの類型)

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調
11
9E
  障害厚生年金の支給を受けている者が、基本手当の支給を受けた場合であっても、当該障害厚生年金は支給停止されない。(基礎)

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正しい 誤り
27
3ウ
 60歳台前半において、障害等級2級の障害基礎年金及び障害厚生年金の受給権者が雇用保険の基本手当を受けることができるときは、障害厚生年金のみが支給停止の対象とされる。 (11-9Eの類型)

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正しい 誤り
11
9B
 障害厚生年金の支給を受けている者が、傷病手当を受けた場合には、当該傷病手当を受けている間、当該障害厚生年金は支給停止される。(11-9Eの応用)

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正しい 誤り
65歳以降の調整 18
2E
 65歳未満の特別支給の老齢厚生年金、報酬比例部分の老齢厚生年金(部分年金)、繰上げ支給の老齢厚生年金については、雇用保険法に規定される基本手当の調整対象になるが、65歳以後に支給される老齢厚生年金及び障害年金については、雇用保険法に規定される基本手当の調整対象にはならない。(発展)

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正しい 誤り
27
3オ
 60歳台後半の老齢厚生年金の受給権者が、雇用保険の高年齢求職者給付金を受給した場合、当該高年齢求職者給付金の支給額に一定の割合を乗じて得た額に達するまで老齢厚生年金が支給停止される

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正しい 誤り


9C
 老齢厚生年金と雇用保険法に基づく給付の調整は、特別支給の老齢厚生年金又は繰上げ支給の老齢厚生年金と基本手当又は高年齢求職者給付金との間で行われ、高年齢雇用継続給付との調整は行われない。

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正しい 誤り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

調

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.高年齢雇用継続基本給付金による在職老齢年金の更なる調整
2.1 高年齢雇用継続基本給付金と特別支給の在職老齢年金との調整(附則11条の6)
 「附則8条(65歳未満の者に支給する特別支給の老齢厚生年金)の規定による老齢厚生年金(報酬比例部分のみの老齢厚生年金、障害者特例あるいは長期加入者特例による定額分同時支給の老齢厚生年金に限る)の受給権者が、被保険者である日が属する月について、その者が高年齢雇用継続給付金の支給を受けることができるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について
 在職老齢年金の規定
(附則11条あるいは附則11条の2)を適用した場合における支給停止基準額と次の各号に定める額に12を乗じて得た額との合計額(調整後の支給停止基準額という)に相当する部分の支給を停止する
 
ただし、調整後の支給停止基準額が老齢厚生年金額の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部の支給を停止するものとする」

@支給停止となるのは、厚生年金保険法による老齢厚生年金であって、雇用保険法による高年齢雇用継続基本給付金は全額支給される。
A老齢厚生年金の額を超えた調整(支給停止)はあり得ないので、在職老齢年金の仕組みで既に老齢厚生年金が全額支給停止となっておれば、それ以上の調整はない
B各号に定める額は、さらなる調整の表にある通り。ここで、
・各号に定める額(調整額)には上限があり、
 調整額×15/6+標準報酬月額)>支給限度額(370,452円)のときは、調整額=支給限度額 (370,452円−標準報酬月額)×6/15とする。(同条1項本文)
C以下の場合は、本条による更なる調整はない。(同条6項)
・標準報酬月額がみなし賃金額×30の75%以上であるとき
・標準報酬月額が支給限度額(370,452円)であるとき
  高年齢再就職給付金との調整(附則11条の6の8項)
 「附則11条の6の各項の規定は、特別支給の老齢厚生年金の受給権者が被保険者である日が属する月について、この者が雇用保険法の規定による高年齢再就職給付金の支給を受けることができる場合について準用する」
⇒高年齢再就職給付金についても、高年齢雇用継続基本給付金と同様の調整(更なる支給停止)が行われる。

 参考 
高年齢雇用継続基本給付金  60歳到達日前後において継続雇用されている者
 60歳前に離職し、1年以内で60歳以後再就職し、かつ基本手当を受給したことがない者
高年齢再就職給付金  60歳以後に再就職、基本手当を受給したことがあり、支給残日数が100日以上

2.2 繰上げ者の在職老齢年金との調整(附則7条の5)
 「附則7条の3(特別支給の老齢厚生年金がない者の繰上げ)による老齢厚生年金の受給権者であって、65歳以降の在職老齢年金の仕組みの適用を受ける者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き被保険者である者に限る)である日(46条1項に規定する厚生労働省令で定める日を除く)が属する月において、高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができるときは、その月分の老齢厚生年金については、65歳以降の在職老齢年金の仕組みを適用した場合の支給停止基準額と高年齢雇用継続基本給付金に応じた在職支給停止調整額との合計額に相当する部分の支給を停止する。・・・・・」

・特別支給の老齢厚生年金がない者が繰上げによる老齢厚生年金の受給権者であって、かつ在職中の場合、65歳前であっても65歳以降に支給される本来の老齢厚生年金を受給していることから、60歳台後半の在職老齢年金の仕組みが適用される。
・この者が、高年齢雇用継続基本給付金を受給しているときは、65歳未満であるので、上記に加えて、高年齢雇用継続基本給付金との調整による年金額の更なる支給停止がなされる。
 その場合の更なる支給停止額は、さらなる調整の表を参照のこと 
 高年齢雇用継続基本給付金による在職老齢年金のさらなる調整
支払われた賃金額が 高年齢雇用継続基本給付金の額    標準報酬月額が 年金のさらなる調整額(更なる支給停止額)
みなし賃金額×30の61%未満のとき  賃金額×15% 
  みなし賃金日額×30の61%未満のとき  調整額=標準報酬月額×6%
 ただし、この調整額>(370,452−標準報酬月額)×6/15のとき (つまり、調整額×15/6+標準報酬月額)>370,452
 調整額= (370,452−標準報酬月額)×6/15
みなし賃金額×30の61%以上75%未満のとき  賃金額×賃金の増加に応じて15%から一定の割合で逓減する率 
  みなし賃金日額×30の 61%以上75%未満のとき  標準報酬月額×標準報酬月額の増加に応じて6%から一定の割合で逓減する率
 ただし、この調整額>(370,452−標準報酬月額)×6/15のとき (つまり、調整額×15/6+標準報酬月額)>370,452のとき)
 調整額= (370,452−標準報酬月額)×6/15
みなし賃金額×30の 75%以上    支給せず   みなし賃金額×30の 75%以上  調整なし

@高年齢雇用継続基本給付金は、支払われた賃金額に応じて上記のように支給されるが、年金の調整額は標準報酬月額に対して行われる。
Aみなし賃金日額とは、60歳到達日に離職したとみなし、その前6ヶ月間の被保険者期間中に支払われた賃金の総額/180日
 
注1 賃金額+給付額>370,452のときは、給付額= 370,452−賃金額 (マイナスのときは0)
注2 調整額×15/6+標準報酬月額>370,452のときは、調整額= (370,452−標準報酬月額)×6/15 (マイナスのときは0)
 ここで、6/15とは、このときの基本給付金は(370,452−賃金額)で、それを0.15で割ったものが見かけ上の賃金額(つまり、その15%が基本給付金になるという意味)で、その6%が調整額となるということ。
注3 在職老齢年金の規定による停止額+高年齢雇用継続給付との調整による停止額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢齢厚生年金の全額を停止  
@支払われた賃金と標準報酬月額とが同じであればあれば調整額は給付金額の40%
A結局、実際に受け取ることのできる金額は、(自らの労働により支払われた賃金)+(老齢厚生年金額)−(在職老齢年金の仕組みによる年金支給停止額)+ (高年齢雇用継続基本給付金)− (高年齢雇用継続基本給付金による更なる支給停止額)  

19
2E

 60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者であって、厚生年金保険の被保険者である日が属する月について60歳台前半の在職老齢年金の支給調整の仕組みが適用されている者について、その者が雇用保険法の規定による高年齢雇用継続基本給付の支給を受けることができるときは、高年齢雇用継続基本給付が支給停止される

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正しい 誤り
24
10
D
  60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者であって被保険者である場合に、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができる者は、その者の老齢厚生年金について、標準報酬月額に法で定める率を乗じて得た額に相当する部分等が支給停止され、高年齢雇用継続基本給付金は支給停止されない。(19-2Eの類型)

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4
8D
 60歳以降も在職している被保険者が、60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者であって被保険者である場合で、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができるときは、その間、60歳台前半の老齢厚生年金は全額支給停止となる。(24-10Dの類型)

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5
6C

 特別支給の老齢厚生年金については、雇用保険法による高年齢雇用継続給付との併給調整が行われる。ただし、在職老齢年金の仕組みにより、老齢厚生年金の全部又は一部が支給停止されている場合は、高年齢雇用継続給付との併給調整は行われない。(24-10Dの類型)

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調


13
9E
 厚生年金保険の被保険者が雇用保険法による高年齢雇用継続給付を受給している間、在職老齢年金の支給停止に加えて、原則として標準報酬月額の2割に相当する額が支給停止される。

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16
4D
 特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得した者の標準報酬月額が、60歳到達時の賃金額(みなし賃金月額)の61%未満である場合には、標準報酬月額の6%相当額の年金額が支給停止され、75%以上又は高年齢雇用継続給付の支給限度額を超えるときは、支給限度額から標準報酬月額を控除して得た額に15分の6を乗じて得た額を支給停止する。

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30
4ア
 在職老齢年金の仕組みにより支給停止が行われている特別支給の老齢厚生年金の受給権を有している63歳の者が、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金を受給した場合、当該高年齢雇用継続基本給付金の受給期間中は、当該特別支給の老齢厚生年金には、在職による支給停止基準額に加えて、最大で当該受給権者に係る標準報酬月額の10%相当額が支給停止される。

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22
1

 報酬比例部分のみの60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者である被保険者が、年金額として120万円、総報酬月額相当額として32万円(標準報酬月額24万円とその月以前1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額8万円の合算額)であるとき、その者に支給すべき年金月額は、| A |円となる。
 また、この者が、雇用保険法の規定による高年齢雇用継続基本給付金を受給しているときは、年金月額| A |円から月額| B |円が支給停止される。(この者の60歳到達時のみなし賃金日額に30を乗じて得た額は40万円とする)
 なおこの場合、老齢厚生年金の受給権者は、原則として| C |提出しなければならない。(H26改)、(16-4Dの応用)

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9C
 特別支給の老齢厚生年金の支給を受けている者が、高年齢再就職給付金の支給を受けた場合には、当該老齢厚生年金について、高年齢再就職給付金の額に相当する額の支給を停止する。

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27
3エ
 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が、雇用保険の基本手当を受けた後、再就職して厚生年金保険の被保険者になり、雇用保険の高年齢再就職給付金を受けることができる場合、その者の老齢厚生年金は、在職老齢年金の仕組みにより支給停止を行い、さらに高年齢再就職給付金との調整により標準報酬月額を基準とする一定の額が支給停止される。なお、標準報酬月額は賃金月額の75%相当額未満であり、かつ、高年齢雇用継続給付の支給限度額未満であるものとする。また、老齢厚生年金の全額が支給停止される場合を考慮する必要はない。

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3.支給停止事由該当の届出 (施行規則33条) 法改正(H25.10.01施行)
 「老齢厚生年金の受給権者(老齢厚生年金の裁定請求書に雇用保険被保険者番号を記載していない者に限る)は、法附則11条の5(基本手当との調整)において準用する法附7条の4の1項又は4項(特別支給の老齢厚生年金と基本手当との調整)の規定に該当するに至つたときは、
 速やかに、所定の事項(生年月日、個人番号又は基礎年金番号、年金コード、求職の申込みを行った者については雇用保険被保険者番号など)を記載した届書を機構に提出しなければならない。
 ただし法38条の2の1項(本人申出による支給停止)の規定によつて老齢厚生年金の額の全部につき支給が停止されているとき、又はこの項若しくは3項の規定により雇用保険被保険者番号を記載した届書を機構に提出したことがあるときは、この限りでない」

 「3項 老齢厚生年金の受給権者(老齢厚生年金の裁定請求書に雇用保険被保険者番号を記載していない者に限る)は、法附則11条の6の1項(高年齢雇用継続基本給付金との調整)、同8項(高年齢再就職給付金との調整)等の規定に該当するに至つたときは、
 速やかに、所定の事項(次の各号に掲げる事項(生年月日、基礎年金番号、年金コード、高年齢雇用継続基本給付金又は高年齢再就職給付金を受ける者にあっては雇用保険被保険者番号など)を記載した届書を機構に提出しなければならない。
 ただし、法38条のの2の1項(本人申出による支給停止)の規定によつて老齢厚生年金の額の全部につき支給が停止されているとき、又は1項若しくはこの項の規定により雇用保険被保険者番号を記載した届書を機構に提出したことがあるときは、この限りでない」
⇒60歳代前半の老齢厚生年金の受給権者が退職して、基本手当を受給する期間は年金は全額停止、またこの者が在職中で、高年齢雇用継続給付金あるいは高年齢再就職給付金を受給する期間は年金は一部停止となる。
 このような事態に該当したときは、従来は「支給停止事由該当届」を必ず提出しないといけなかったが、法改正により、60歳代前半の老齢厚生年金の裁定請求時に雇用保険の被保険者番号を記載していた場合(従来から、原則として記載しなければならなかった)、あるいは雇用保険の被保険者番号を届けたことがある場合は、改めて「支給停止事由該当届」を出す必要がなくなった。
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 特別支給の老齢厚生年金の受給権者は、その裁定請求書に雇用保険被保険者番号を記載した場合であっても、雇用保険法の規定による求職の申込みを行ったときは、速やかに、支給停止事由該当届を日本年金機構に提出しなければならない。
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