3C 労務管理その他の労働に関する一般常識 基礎知識と関連過去問 Tome塾Homeへ
 育児・介護休業法(目的、定義、育児休業、介護休業、看護休暇、介護休暇)
 別ページ掲載:時間外労働・深夜労働の制限所定労働時間の短縮措置等職業家庭両立推進者苦情の自主的解決調停の委任勧告・公開 ・罰則)、育児休業給付(雇用保険法)、介護休業給付(雇用保険法)
 関連過去問 11-1C12-1E20-2A28-2B29-2エ令2-3A
 関連条文等 目的(1条)、定義(2条)、育児休業の申出(5条)、 厚生働労省令で定める場合(施行規則6条)、育児休業申出の方法(施行規則5条)、育児休業申出があった場合における事業主の義務等(6条)、育児休業開始・終了予定日の変更の申出等(7条) 、育児休業申出の撤回等(8条)、育児休業期間(9条)
 出生時育児休業の申出(9条の2)、出生時育児休業申出があった場合における事業主の義務等(9条の3)、出生時育児休業期間等(9条の5)、パパ・ママ育休プラス(9条の6)、公務員である配偶者がする育児休業に関する規定の適用(9条の7)、
 介護休業の申出(11条)、介護休業申出があった場合における事業主の義務等(12条)、介護休業終了予定日の変更の申出(13条)、介護休業申出の撤回等(14条)、介護休業期間(15条)、
 子の看護休暇の申出(16条の2)、介護看護の申出があった場合における事業主の義務等(16条の3)、介護休暇の申出(16条の5)、介護休暇の申出があった場合における事業主の義務等(16条の6)
 

 


 

 

 正式名称 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律
  1.目的(1条) 法改正(H22.06.30)法改正
 「この法律は、育児休業及び介護休業に関する制度並びに子の看護休暇及び介護休暇に関する制度を設けるとともに、
 子の養育及び家族の介護を容易にするため所定労働時間等に関し事業主が講ずべき措置を定めるほか、
 子の養育又は家族の介護を行う労働者等に対する支援措置を講ずること等により、
 子の養育又は家族の介護を行う労働者等の雇用の継続及び再就職の促進を図り、もってこれらの者の職業生活と家庭生活との両立に寄与することを通じて、
 これらの者の福祉の増進を図り、あわせて経済及び社会の発展に資することを目的とする」 
 定義(2条)法改正
育児休業  法改正(H29.01.01) 労働者(日々雇用される者を除く)が、その子(民法の規定により特別養子縁組の成立について家庭裁判所に請求した者(当該請求に係る家事審判事件が裁判所に係属している場合に限る)であつて、当該被保険者が現に監護するもの、児童福祉法に規定する養子縁組里親である労働者に委託されている児童及びその他これらに準ずる者として厚生労働省令で定める者に、厚生労働省令で定めるところにより委託されている者を含む)を養育するためにする休業をいう。
 ただし、9条の7(公務員である配偶者がする育児休業に関する規定の適用)並びに61条(公務員に関する特例)の一部には適用されない。

 補足(H28.08.02、職発0802第1号、雇児発0802第3号)
(1) 労働者とは、労働基準法9条に規定する労働者と同義であり、同居の親族のみを雇う事業に雇用される者及び家事使用人は除外するものであること。
(2) 日々雇用される者とは、1日単位の労働契約期間で雇われ、その日の終了によって労働契約も終了する契約形式の労働者であること。なお、労働契約の形式上日々雇用されている者であっても、当該契約が期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態となっている場合には、実質的に期間の定めのない契約に基づき雇用される労働者であるとして育児休業及び介護休業の対象となるものであること。
(3) 子とは
◎子(養子を含む)のほか、
@特別養子縁組の成立について家庭裁判所に請求した者であって、家事審判事件が裁判所に係属している(試験的な養育期間中にある)子
A養子縁組里親として委託された子
B児童の親等の反対のため養子縁組里親として委託されることができないので、養育里親として委託された子
介護休業  要介護状態にある対象家族を介護するための休業
要介護状態  負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態
対象家族 
 
 配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)、父母及び子(これらに準ずる者として厚生労働省令で定める者(施行規則3条法改正(H29.01.01)すなわち、労働者の祖父母、兄弟姉妹及び孫でいずれも同居・扶養の条件はない)並びに配偶者の父母をいう。

 その他よく使用される主な言葉
@育児休業等:育児休業(1歳未満、1歳6か月まで、または2歳までの子を対象とした休業)及び23条2項による育児休業に関する制度に準ずる措置又は24条1項2号による育児休業に関する制度に準じて講じる措置による、3歳に満たない子を対象とした休業
A育児休業申出等:育児休業申出及び出生時育児休業申出をいう。
 
20
2A
 産前産後の休業期間中の賃金については、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定により、賃金の3分の2に相当する額が保障されているが、所定労働時間の短縮、育児時間及び生理休暇における賃金保障に関しては、法律上明文の規定がない。(23年度改)

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正しい 誤り




















































































2.育児休業
2.1 育児休業の申出(5条) 
 「1項 法改正(R04.10.01)、法改正(R04,04.01) 労働者は、その養育する1歳に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業(9条の2の1項に規定する出生時育児休業を除く)をすることができる。
 ただし、期間を定めて雇用される者にあっては、その養育する子が1歳6か月に達する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない者に限り、当該申出をすることができる」


@R04.10.01に出生時育児休業が別建てのものとして新設されたことに伴ない、ここにいう育児休業には、出生時育児休業は含まれない。
A期間を定めて雇用される者にあっては、「当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者に限り」とあった部分を削除
・「1歳6か月になるまで雇用契約が続くかどうかがはっきりしなくても、少なくとも、それまでに雇用契約が満了すると明らかでなければOK
・労働契約が形式上、期間を定めて雇用されている労働者であっても、その契約が実質的に期間の定めのない契約と異ならない状態となっている場合は、上記の要件を満たすか否かにかかわらず、申出ることができる。
・注意 「雇用された期間が1年に満たない労働者」が法定上の取得要件から削除され、無期雇用者と同等になったもいえる。
 よって、6条により、「過半数組織の労働組合(ないときは過半数代表者)との書面による協定が締結されれば、無期雇用者、有期雇用者に関係なく、対象者から排除される。
B育児休業の申出があった場合の事業主の責務については、こちらを
 分割申出の回数制限(5条2項) 法改正(R04.10.01全面改訂)、法改正(H22.06.30)
 「前項の規定にかかわらず、労働者は、その養育する子が1歳に達する日(1歳到達日)までの期間(当該子を養育していない期間を除く)内に2回の育児休業(7項に規定する(有期雇用者の契約更新に伴う)育児休業申出によりする育児休業を除く)をした場合には、当該子については、厚生労働省令で定める特別の事情がある場合を除き、前項の規定による申出をすることができない」

・1歳に達する日までの育児休業については、出生時育児休業を除き、原則として2回まで分割して取得が可能になった。
・ただし、施行規則5条による特別の事情がある場合(@申出をした労働者に労基法の産前産後休業期間が始まったこと、A新たな育児休業期間等が始まったこと、B介護休業期間が始まったことにより育児休業期間が終了した場合であって、子あるいは対象家族が死亡したなどの場合)は、回数のカウントから除外される。
・改正前のいわゆる「パパ休暇」は廃止。詳しくはこちらを。
 「5条3項 法改正(R04.10.01)、法改正(R04,04.01) 労働者は、その養育する1歳から1歳6か月に達するまでの子について、次の各号のいずれにも該当する場合(厚生労働省令で定める特別の事情がある場合には、2号に該当する場合)に限り、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。
 ただし、期間を定めて雇用される者(当該子の1歳到達日において育児休業をしている者であって、その翌日を6項に規定する育児休業開始予定日とする申出をするものを除く)にあっては、当該子が1歳6か月に達する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない者に限り、当該申出をすることができる」
@当該申出に係る子について、当該労働者又はその配偶者が、当該子の1歳到達日において育児休業をしている場合
A当該子の1歳到達日後の期間について休業することが雇用の継続のために特に必要と認められる場合として厚生働労省令で定める場合に該当する場合
B当該子の1歳到達日後の期間において、この項の規定による申出により育児休業をしたことがない場合
 法5条3項の厚生労働省令で定める特別の事情(施行規則5条の2)
 「施行規則5条の@からBまでの規定は、法5条3項の厚生労働省令で定める特別の事情がある場合について準用する」
 
厚生働労省令で定める場合(施行規則6条)
@法5条3項の申出に係る子について、保育所等における保育の利用を希望し、申込みを行っているが、当該子が1歳に達する日後の期間について、当面その実施が行われない場合
A常態として申出に係る子の養育を行っている当該子の親である配偶者であって当該子が1歳に達する日後の期間について常態として当該子の養育を行う予定であったものが次のいずれかに該当した場合
イ死亡したとき。ロ負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により申出に係る子を養育することが困難な状態になったとき。ハ婚姻の解消その他の事情により常態として申出に係る子の養育を行っている当該子の親である配偶者が申出に係る子と同居しないこととなったとき。ニ6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定であるか又は産後8週間を経過しないとき。
B施行規則5条の@(申出をした労働者に労基法の産前産後休業期間が始まったことにより育児休業期間が終了した場合であって、当該子が死亡)、A(申出をした労働者に新たな育児休業期間等が始まったことにより育児休業期間が終了した場合であって、当該子が死亡)、B(申出をした労働者に介護休業期間が始まったことにより育児休業期間が終了した場合であって、対象家族が死亡など)に該当した場合

@1歳から1歳6か月に達するまでの子の育児休業については、当該労働者又はその配偶者が1歳到達日において育児休業をしている場合(特別の事情がある場合はこの要件は不要)で、1歳到達日後の期間について施行規則6条に該当する場合は、すでに2回分割して取得していても、さらに1回取得可能。
A5条6項1号から、1歳から1歳6か月までの育児休業については、1歳到達日の翌日を育児休業開始予定日としなければならないが、夫婦のどちらかが1歳到達日の翌日から育児休業を取得している場合は、その終了日の翌日を開始日として、夫婦の相手方が交代して取得することができることに。(改正前においては、夫婦とも1歳到達日の翌日を育児休業開始予定日としなければならず、途中交代はできなかった) 
 「5条4項 法改正(R04.10.01)、法改正(H29.10.01追加) 労働者は、その養育する1歳6か月から2歳に達するまでの子について、次の各号のいずれにも該当する場合(前項の厚生労働省令で定める特別の事情がある場合には、2号に該当する場合)に限り、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる」
@当該申出に係る子について、当該労働者又はその配偶者が、当該子の1歳6か月に達する日(1歳6か月到達日)において育児休業をしている場合
A当該子の1歳6か月到達日後の期間について休業することが雇用の継続のために特に必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合に該当する場合
B当該子の1歳6か月到達日後の期間において、この項の規定による申出により育児休業をしたことがない場合
 法5条4項2号の厚生労働省令で定める場合( 施行規則6条の2)
 「施行規則6条の規定は、法5条4項2号の厚生労働省令で定める場合について準用する。この場合において、同条中「1歳に達する日」とあるのは「1歳6か月に達する日」と読み替えるものとする」

@労働者又はその配偶者が1歳6カ月到達日において育児休業をしている場合(特別の事情がある場合はこの要件は不要)で、1歳6か月到達日後の期間について、施行規則6条の2(施行規則6条の準用)するAで定める場合(1歳に達する日を1歳6か月に達する日と読替えて施行規則6条を準用)に該当する場合は、さらにもう1回取得できる。
A5条6項2号から、1歳6か月から2歳までの育児休業については、1歳6か月到達日の翌日を育児休業開始予定日としなければならないが、夫婦のどちらかが1歳6か月到達日の翌日から育児休業を取得している場合は、その終了日の翌日を開始日として、夫婦の相手方が交代して取得することができることに。(改正前においては、夫婦とも1歳6か月到達日の翌日を育児休業開始予定日としなければならず、途中交代はできなかった)

 「5条5項 法改正(H29.10.01追加) 1項ただし書の規定は、前項の規定による申出について準用する。この場合において、1項ただし書き中「1歳6か月」とあるのは、「2歳」と読み替えるものとする」
⇒読み替え後
「期間を定めて雇用される者にあっては、「その養育する子が2歳に達する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない者に限って、1歳6か月から2歳に達するまでの子について、育児休業をすることができる」
 「5条6項 法改正(R04.10.01)、法改正(H29.10.01) 1項、3項及び4項の規定による申出(育児休業申出という)は、厚生労働省令で定めるところにより、その期間中は育児休業をすることとする一の期間について、その初日(育児休業開始予定日)及び末日(育児休業終了予定日)とする日を明らかにして、しなければならない。
 この場合において、次の各号に掲げる申出にあっては、3項の厚生労働省令で定める特別の事情がある場合を除き、当該各号に定める日を育児休業開始予定日としなければならない。
@3項(1歳から1歳6か月まで)の規定による申出:当該申出に係る子の1歳到達日の翌日(当該申出をする労働者の配偶者が同項の規定による申出により育児休業をする場合には、当該育児休業に係る育児休業終了予定日の翌日以前の日)
A4(1歳6か月から2歳まで)の規定による申出:当該申出に係る子の1歳6か月到達日の翌日(当該申出をする労働者の配偶者が同項の規定による申出により育児休業をする場合には、当該育児休業に係る育児休業終了予定日の翌日以前の日)
 「5条7項 法改正(H29.10.01) 1項ただし書、2項、3項(1号及び2号を除く)、4項(1号及び2号を除く)、5項及び6項後段の規定は、期間を定めて雇用される者であって、その締結する労働契約の期間の末日を育児休業終了予定日(7条3項の規定により当該育児休業終了予定日が変更された場合にあっては、その変更後の育児休業終了予定日とされた日)とする育児休業をしているものが、当該育児休業に係る子について、当該労働契約の更新に伴い、当該更新後の労働契約の期間の初日を育児休業開始予定日とする育児休業申出をする場合には、これを適用しない」

@期間を定めて雇用される者は、労働契約が締結されていない期間については育児休業申出できない。よって、契約更新がなされた場合に、改めて申出をすることになる、
Aそこで、契約期間の末日を育児休業終了予定日とする育児休業をしているものが、契約の更新後の契約期間の初日を育児休業開始予定日とする申出をする場合については、以下の規定は適用しないことにする。
・1項ただし書、5項(期間を定めて雇用される者が申出をすることができる範囲)
・2項(1歳未満の子に対して2回までの回数制限)、・3項3号(1歳到達後は1回)、・4項3号(1歳6か月到達後は1回)、・6項後段(開始予定日は1歳到達時あるいは1歳6か月到達時翌日でなければならない)
2.2 出生時育児休業の申出(9条の2) 法改正(R04.10.01新規)
 「労働者は、その養育する子について、その事業主に申し出ることにより、出生時育児休業(育児休業のうち、この条から9条の5までに定めるところにより、子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日まで(出産予定日前に当該子が出生した場合にあっては当該出生の日から当該出産予定日から起算して8週間を経過する日の翌日までとし、出産予定日後に当該子が出生した場合にあっては当該出産予定日から当該出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までとする。次項1号において同じ))の期間内に4週間以内の期間を定めてする休業をいう)をすることができる。
 ただし、期間を定めて雇用される者にあっては、その養育する子の出生の日(出産予定日前に当該子が出生した場合にあっては、当該出産予定日)から起算して8週間を経過する日の翌日から6月を経過する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない者に限り、当該申出をすることができる」

@出生時育児休業制度の対象者
産後パパ産休とも呼ばれ、原則的には男性労働者のみが対象(女性労働者が養子を対象とするときは例外的に可能)
・期間を定めて雇用される者は、子の出生日(予定日前出生の場合は予定日)から8週間を経過する日の翌日から6か月を経過する日までに、労働契約(更新された場合は、更新後のもの)が満了することが明らかでない者に限る。
・有期雇用、無期雇用にかかわらず、労使協定で排除されているものは対者にはなれない。。
A取得可能日数は、子の出生日から起算して8週間(予定日前出生の場合は出生日から予定日起算で8週間。予定日後出生の場合は、予定日から出生日起算で8週間)を経過する日の翌日までの期間内で4週間。。
B出生時育児休業の申出があった場合の事業主の責務については、こちらを
 「2項 前項の規定にかかわらず、労働者は、その養育する子について次の各号のいずれかに該当する場合には、当該子については、同項の規定による申出をすることができない」
@当該子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までの期間(当該子を養育していない期間を除く)内に2回の出生時育児休業(4項に規定する出生時育児休業申出によりする出生時育児休業を除く))をした場合
A当該子の出生の日(出産予定日後に当該子が出生した場合にあっては、当該出産予定日)以後に出生時育児休業をする日数(出生時育児休業を開始する日から出生時育児休業を終了する日までの日数とする)が28日に達している場合
 「3項 1項の規定による申出(出生時育児休業申出)は、厚生労働省令で定めるところにより、その期間中は出生時育児休業をすることとする一の期間について、その初日(出生時育児休業開始予定日)及び末日(出生時育児休業終了予定日)とする日を明らかにして、しなければならない」

@出生時育児休業は、1歳未満の子に対する育児休業とは別建てであって、原則として2回まで分割して取得できる。
 ただし、最初の申し込みにおいて、一の期間についてまとめて、初日(休業開始予定日)及び末日(休業終了予定日)を明らかにしておく必要がある。
A取得可能日数は最大で28日である。
 「4項 1項ただし書及び2項(A号を除く)の規定は、期間を定めて雇用される者であって、その締結する労働契約の期間の末日を出生時育児休業終了予定日(当該出生時育児休業終了予定日が変更された場合にあっては、その変更後の出生時育児休業終了予定日とされた日)とする出生時育児休業をしているものが、当該出生時育児休業に係る子について、当該労働契約の更新に伴い、当該更新後の労働契約の期間の初日を出生時育児休業開始予定日とする出生時育児休業申出をする場合には、これを適用しない」 
注:
 期間を定めて雇用される者で、労働契約期間の末日を出生時育児休業終了予定日として、出生時育児休業をしている場合であって、労働契約期の延長があった場合は、
・あらためて、申出を行えば継続できる(この際、雇用期間6カ月以上の要件をあらためてチェックはしない)
・同上の場合、分割回数のカウントはしない。

 「旧パパ休暇」旧5条2項( )書き
 「育児休業(子の出生の日から起算して8週間経過日の翌日まで(予定日前の出生にあっては出生日から予定日から起算して8週間経過日の翌日までとし、予定日後の出生にあっては予定日から出生日から起算して8週間経過日の翌日まで)の期間内に、労働者(当該期間内に産後休業をした者を除く)が当該子を養育するためにした5条1項による最初の申出による育児休業をいう」

・(原則として)父が出生日から8週間経過日の翌日までの期間に育児休業を行った場合は、その後も、1歳未満の子に対する再度の育児休業を取得できる。
・出生時育児休業の新設に伴い廃止。




























2.3 同一の子について配偶者が育児休業をする場合の特例(パパ・ママ育休プラス)(9条の6要旨のみ) 法改正(R04.10.01、9条の2から移動)、法改正(H22.06.30新設)  
 「労働者の養育する子について、当該労働者の配偶者が当該子の1歳到達日以前のいずれかの日において当該子を養育するために育児休業をしている場合において、その養育する1歳2か月に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる」
 具体的には、
5条1項の「1歳に満たない子」とあるのは「1歳2か月に満たない子」と、
・5条1項ただし書、5条3項@B、5条6項、6条1号の「当該子の1歳到達日」は「育児休業終了予定日とされた日が当該子の1歳到達日後である場合にあっては、当該育児休業終了予定日とされた日」
・9条1項の「変更後の育児休業終了予定日とされた日」とあるのは「育児休業開始予定日とされた日から起算して育児休業等可能日数(当該育児休業に係る子の出生した日から当該子の1歳到達日までの日数)から育児休業等取得日数(当該子の出生した日以後当該労働者が労働基準法65条1項又は2項の規定により休業した日数と当該子について育児休業及び出生時育児休業をした日数を合算した日数)を差し引いた日数を経過する日より後の日であるときは、当該経過する日等々に読替えて、適用する。
 「2項 前項の規定は、その規定した場合の育児休業開始予定日とされた日が、当該育児休業に係る子の1歳到達日の翌日後である場合又は当該労働者の配偶者がしている育児休業に係る育児休業期間の初日前である場合には、これを適用しない」  
  
@支給要件
・申出に係る子について、配偶者が、1歳到達日以前のいずれかの日において育児休業をしている場合
・当該子の1歳到達日後の期間について休業することが雇用の継続のために特に必要と認められる場合として厚生働労省令で定める場合に該当する場合
A取得方法
 Aの1 労働者が父親の場合
 まず母親が育児休業をとり、子の1歳誕生日前に父親が育児休業を申し込めば、父親は、母親の開始日以降かつ遅くとも1歳到達日翌日を開始日として、1歳2か月まで休業を取得できる。
 Aの2  労働者が母親の場合
 まず、父親が育児休業をとり、子の1歳誕生日前に母親が育児休業を申し込めば、母親は、父親の開始日以降かつ遅くとも1歳到達日翌日を開始日として、1歳2か月まで休業を取得できる。
・父親と母親の休業期間が一部重複してもかまわない。
B育児休業等可能日数は、(子の出生日から1歳到達日までの日数)ー育児休業等取得日数(子の出生日以後の労基法産後休業日数+取得済みの育児休業日数+出生時育児休業日数)
Cパパ・ママ育休プラスでも1歳6か月までの延長可能:
 労働者又はその配偶者が、(パパ・ママ育休プラスの)育児休業終了予定日において、厚生働労省令で定める場合に該当する場合は、夫婦のどちらかがその育児休業終了日の翌日から1歳6か月までの育児休業の申出をすることにより、延長可能となる。
・パパ・ママ育休プラスの終了日の翌日は空白にしてはならない。
28
2B
 育児介護休業法第9条の6により、父親と母親がともに育児休業を取得する場合、子が1歳2か月になるまで育児休業を取得できるがその後の延長はできないとされている。 (R04改)

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正しい 誤り
  2.4 その他
 公務員である配偶者がする育児休業に関する規定の適用(9条の7法改正(R04.10.01、9条の3から移動)
 「5条3項4項及び6項並びに9条の6の規定の適用については、労働者の配偶者が国会職員の育児休業等に関する法律、国家公務員の育児休業等に関する法律、地方公務員の育児休業等に関する法律又は裁判官の育児休業に関する法律の規定によりする請求及び当該請求に係る育児休業は、それぞれ5条1項3項又は4項の規定によりする申出及び当該申出によりする育児休業とみなす」 
     
   




















2.4 事業主の義務等
2.4-1 育児休業申出があった場合における事業主の義務等(6条) 法改正(H22.06.30)
 「事業主は、労働者からの育児休業申出があったときは、当該育児休業申出を拒むことができない
 ただし、事業主と労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、ないときは過半数を代表する者との書面による協定で、次に掲げる労働者のうち育児休業をすることができないものとして定められた労働者からの育児休業申出があった場合は、この限りでない」
1号  当該事業主に引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者
2号  育児休業をすることができないこととすることについて合理的な理由があると認められる労働者として厚生労働省令で定めるもの。 
 
 「6条2項 前項ただし書の場合において、事業主にその育児休業申出を拒まれた労働者は、前条1項、3項及び4項の規定にかかわらず、育児休業をすることができない」
 補足: 育児休業をすることができない者
@有期雇用者にあっては、一定の者(5条1項ただし書きを満足しない者):法律上の適用除外
A有期雇用者、無期雇用者に関係なく、労使協定等で定める一定の者(6条1項ただし書きに該当する者):労使間での取り決めによる適用除外
 「6条3項 法改正(R04.10.01、太字部分追加)事業主は、労働者からの育児休業申出があった場合において、当該申出に係る育児休業開始予定日とされた日が当該育児休業申出があった日の翌日から起算して1月((5条3項の規定による申出(当該申出があった日が当該申出に係る子の1歳到達日以前の日であるものに限る)又は5条4項の規定による申出(当該申出があった日が当該申出に係る子の1歳6か月到達日以前の日であるものに限る)にあっては2週間)を経過する日(以下1月等経過日という)前の日であるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該育児休業開始予定日とされた日から当該1月等経過日(当該育児休業申出があった日までに、出産予定日前に子が出生したことその他の厚生労働省令で定める事由が生じた場合にあっては、当該1月等経過日前の日で厚生労働省令で定める日)までの間のいずれかの日を当該育児休業開始予定日として指定することができる」⇒施行規則10条で定める事由が生じた場合にあっては、施行規則11条により、1週間経過日までのいずれかの日を指定することができる。
 法6条1項2号の厚生労働省令で定めるもの(施行規則8条)
 「次のとおりとする」
@育児休業申出があった日から起算して1年(法5条3項(1歳から1歳6か月に達するまで)及び4項(1歳6か月から2歳に達するまで)の申出にあっては6月)以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者。
A1週間の所定労働日数が著しく少ないものとして厚生労働大臣が定める日数(2日)以下の労働者
 法6条3項の厚生労働省令で定める事由(施行規則10条)
 「法6条3項の厚生労働省令で定める事由は、次のとおりとする」
@出産予定日前に子が出生したこと。A育児休業申出に係る子の親である配偶者の死亡。B前号に規定する配偶者が負傷又は疾病により育児休業申出に係る子を養育することが困難になったこと。C2号に規定する配偶者が育児休業申出に係る子と同居しなくなったこと。D法5条1項の申出に係る子が負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり世話を必要とする状態になったとき。E法5条1項の申出に係る子について、保育所等における保育の利用を希望し、申込みを行っているが、当面その実施が行われないとき
 法6条3項の厚生労働省令で定める日(施行規則11条)
   「法6条3項の厚生労働省令で定める日は、育児休業申出があった日の翌日から起算して1週間を経過する日とする」
2.4-2 出生時育児休業申出があった場合における事業主の義務等)(9条の3) 法改正(R04.10.01新規)
 「事業主は、労働者からの出生時育児休業申出があったときは、当該出生時育児休業申出を拒むことができない。
 ただし、労働者からその養育する子について出生時育児休業申出がなされた後に、当該労働者から当該出生時育児休業申出をした日に養育していた子について新たに出生時育児休業申出がなされた場合は、この限りでない」。
 「2項 6条1項ただし書及び2項の規定は、労働者からの出生時育児休業申出があった場合について準用する(一部、読替えがある)
 「3項 事業主は、労働者からの出生時育児休業申出があった場合において、当該出生時育児休業申出に係る出生時育児休業開始予定日とされた日が当該出生時育児休業申出があった日の翌日から起算して2週間を経過する日(2週間経過日)前の日であるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該出生時育児休業開始予定日とされた日から当該2週間経過日(当該出生時育児休業申出があった日までに、6条3項の厚生労働省令で定める事由が生じた場合にあっては、当該2週間経過日前の日で厚生労働省令で定める日)までの間のいずれかの日を当該出生時育児休業開始予定日として指定することができる」  
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1C

 

 育児・介護休業法に基づき、事業主は、労働者からの育児休業の申し出があったときは、当該育児休業の申し出を拒むことはできないが、その例外として、労働者の配偶者で当該育児休業の申し出に係る子の親である者が、常態として当該子を養育することができるものと認められる労働者については、労使協定で、育児休業をすることができない者として定めることができる。

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開始
・終了予定日の変更の申出等
3.1 育児休業開始・終了予定日の変更の申出等(7条)
 「5条1項による申出をした労働者は、その後育児休業開始予定日の前日までに、6条3項の厚生労働省令で定める事由が生じた場合には、その事業主に申し出ることにより、開始予定日を1回に限り当該育児休業開始予定日とされた日前の日に変更することができる」
 「2項 事業主は、変更後の育児休業開始予定日とされた日が申出があった日の翌日から起算して1月を超えない範囲内で、あるいは厚生労働省令で定める事由の場合は1週間を経過する日前であるときは、変更申出による開始予定日から1月(あるは1週間)経過日までの間のいずれかの日を、休業開始予定日として指定することができる
 「3項 申出をした労働者は、厚生労働省令で定める日(1月前、5条3項の申出にあっては2週間前)までにその事業主に申し出ることにより、育児休業終了予定日を1回に限り、終了予定日とされた日後の日に変更することができる」
開始予定日の繰上げ  一定の事由が生じたとき、1回のみ
開始予定日の繰下げ  規定なし(原則はできない) (代替要員は確保済みであると考えると、納得できる)
終了予定日の繰上げ  規定なし(原則はできない)
終了予定日の繰下げ  理由は問わず、1回のみ

3.2 育児休業申出の撤回等(8条)
 「育児休業申出をした労働者は、当該育児休業申出に係る育児休業開始予定日とされた日(6条3項又は7条2項の規定による事業主の指定があった場合にあっては当該事業主が指定した日、7条1項の規定により育児休業開始予定日が変更された場合にあってはその変更後の育児休業開始予定日とされた日)の前日までは、当該育児休業申出を撤回することができる」
 「同2項 法改正(R04.10.01追加) 前項の規定により5条1項の規定による申出を撤回した労働者は、同条2項の規定の適用については、当該申出に係る育児休業をしたものとみなす」。
⇒1歳未満の子に対する申出を原則2回までとする回数制限については、撤回した場合であっても1回とカウントされる。
 「同3項 法改正(R04.10.01 旧2項から移動し,一部修正) 1項の規定により5第3項又は4項の規定による申出を撤回した労働者は、当該申出に係る子については、厚生労働省令で定める特別の事情がある場合を除き、同条3項及び4項の規定にかかわらず、これらの規定による申出をすることができない」  
1歳から1歳6か月に達するまでの子、1歳6か月から2歳に達するまでの子に対する申出は、それぞれの期間について、原則1回限りであるから、撤回した場合、再度の申し出はできない。
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1E
 育児・介護休業法によれば、労働者は育児休業の取得を希望する場合には、育児休業開始予定日及び育児休業終了予定日を示して、事業主に申し出る必要がある。育児休業開始予定日の変更は、一定の事由が生じた場合において、育児休業開始予定日とされた日前の日に変更する場合に限って、1回だけ認められる。

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  育児介護休業法に基づいて育児休業の申出をした労働者は、当該申出に係る育児休業開始予定日とされた日の前日までに厚生労働省令で定める事由が生じた場合には、その事業主に申し出ることにより、法律上、当該申出に係る育児休業開始予定日を何回でも当該育児休業開始予定日とされた日前の日に変更することができる。
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4.育児休業期間(9条)
 「育児休業申出をした労働者がその期間中は育児休業をすることができる期間(育児休業期間という)は、育児休業開始予定日とされた日から育児休業終了予定日とされた日(7条3項により当該育児休業終了予定日が変更された場合にあっては、変更後の育児休業終了予定日)までの間とする」
 「2項 次の各号に掲げるいずれかの事情が生じた場合には、育児休業期間は、前項の規定にかかわらず、当該事情が生じた日(3号にあってはその前日)に終了する」  
1  育児休業終了予定日とされた日の前日までに、子の死亡その他の子を養育しないこととなった事由として厚生労働省令で定める事由が生じたこと。
2  育児休業終了予定日とされた日の前日までに、育児休業申出に係る子が1歳(5条3項の申出による場合はあって1歳6か月、5条4項の申出による場合にあっては2歳)に達したこと。
3  育児休業終了予定日とされた日までに、育児休業申出をした労働者について、労働基準法65条1項若しくは2項の規定による産前、産後の休業期間、本法15条1項による介護休業期間又は新たな育児休業期間が始まったこと。
 
 出生時育児休業期間等(9条の5) 法改正(R04.10.01新規)
 「出生時育児休業申出をした労働者がその期間中は出生時育児休業をすることができる期間(出生時育児休業期間)は、出生時育児休業開始予定日とされた日又は7条2項の規定による事業主の指定があった場合にあっては当該事業主の指定した日、7条1項の規定により出生時育児休業開始予定日が変更された場合にあってはその変更後の出生時育児休業開始予定日とされた日から、
 出生時育児休業終了予定日とされた日(7条3項の規定により当該出生時育児休業終了予定日が変更された場合にあっては、その変更後の出生時育児休業終了予定日とされた日)までの間とする」
 「同2項 出生時育児休業申出をした労働者(事業主と当該労働者が雇用される事業所の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、その事業所の労働者の過半数で組織する労働組合がないときはその労働者の過半数を代表する者との書面による協定で、出生時育児休業期間中に就業させることができるものとして定められた労働者に該当するものに限る)は、当該出生時育児休業申出に係る出生時育児休業開始予定日とされた日の前日までの間、事業主に対し、当該出生時育児休業申出に係る出生時育児休業期間において就業することができる日その他の厚生労働省令で定める事項(就業可能日等)を申し出ることができる」
 「同4項 事業主は、労働者から2項の規定による申出(前項の規定による変更の申出を含む)があった場合には、当該申出に係る就業可能日等(前項の規定により就業可能日等が変更された場合にあっては、その変更後の就業可能日等)の範囲内で日時を提示し、厚生労働省令で定めるところにより、当該申出に係る出生時育児休業開始予定日とされた日の前日までに当該労働者の同意を得た場合に限り、厚生労働省令で定める範囲内で、当該労働者を当該日時に就業させることができる
  法9条の5の4項の厚生労働省令で定める範囲(施行規則21条の17)
 「法9条の5の4項の厚生労働省令で定める範囲は、次のとおりとする」
@就業日の数の合計が、出生時育児休業期間の所定労働日数の2分の1以下であること。ただし、1日未満の端数があるときは、これを切り捨てた日数であること。
A就業日における労働時間の合計が、出生時育児休業期間における所定労働時間の合計の2分の以下であること。
B出生時育児休業開始予定日とされた日又は出生時育児休業終了予定日とされた日を就業日とする場合は、当該日の労働時間数は、当該日の所定労働時間数に満たないものであること。

 出生育児休業期間中の就労について
(1)労使協定により、出生時育児休業期間中に就業させることができるものとして定められた労働者に限り就労できる。(2項)
(2)申出から就業までの手順 
@労働者が、開始予定日の前日までに、
・就業可能日と就業可能日における就業可能時間帯(所定労働時間内の時間帯に限る)その他の労働条件を申し出る。(施行規則21条の15の1項)
A事業主は、すみやかに、
・就業可能日のうち。就業させることを希望する日(就業させることを希望しない場合はその旨)と希望する日の時間帯その他の労働条件を、労働者に提示(施行規則21条の15の4項)
B事業主は、休業開始予定日の前日までに、上記Aに対する労働者の同意を得た場合に限り、就業させることができる。(4項)
 
5.育児休業に関する手続き等
 育児休業申出の方法(施行規則5条)法改正(22.06.30)
 「育児休業申出は、次に掲げる事項(申出の年月日、氏名、子の氏名・生年月日及び労働者との続柄、開始予定日、終了予定日、1歳6か月までの延長の申出にあってはそれに該当する事実、パパ・ママ育休プラスの申出にあっては、当該申出に係る育児休業開始予定日とされた日が当該労働者の配偶者がしている育児休業に係る育児休業期間の初日以後である事実など)を
 事業主に申し出ることによって行わなければならない」

 「2項 前項の申出は、次のいずれかの方法(2号及び3号に掲げる場合にあっては、事業主が適当と認める場合に限る)によって行わなければならない」
@書面を提出する方法
Aファクシミリを利用して送信する方法
B電気通信回線を通じて事業主の使用に係る通信端末機器に送信する方法(電子メール)
 「4項 事業主は、育児休業申出がされたときは、次に掲げる事項を労働者に速やかに通知しなければならない」
@育児休業申出を受けた旨
A育児休業開始予定日(法6条3項により指定をする場合にあっては、当該事業主の指定する日)及び育児休業終了予定日 
B育児休業申出を拒む場合には、その旨及びその理由
⇒これらも、書面のほか、労働者が希望すれば、ファックス、電子メールでもよい。
⇒2項、4項については、介護休業の申出もこれに準ずる。
法令に則った適正な申出であれば、事業主の承諾は不要である。
   
   





 

 

6,介護休業
6.1 介護休業の申出(11条) 法改正
 「1項 法改正(R04,04.01) 労働者は、その事業主に申し出ることにより、介護休業をすることができる。
 ただし、期間を定めて雇用される者にあっては、3項に規定する介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6月を経過する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない者に限り、当該申出をすることができる」

・労働契約が形式上、期間を定めて雇用されている労働者であっても、その契約が実質的に期間の定めのない契約と異ならない状態となっている場合は、上記の要件を満たすか否かにかかわらず、申出ることができる
〇「当該事業主に引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者」は法定上の取得要件から削除されたが、この削除にともなって、無期雇用者と同等になったもいえるので、12条2項により、「過半数組織の労働組合(ないときは過半数代表者)との書面による協定が締結されれば、有期雇用者であっても排除できる。
 「2項 法改正(H29.01.01) 前項の規定にかかわらず、介護休業をしたことがある労働者は、当該介護休業に係る対象家族が次の各号のいずれかに該当する場合には、当該対象家族については、同項の規定による申出をすることができない」
@対象家族について3回の介護休業をした場合
A当該対象家族について介護休業をした日数(介護休業を開始した日から介護休業を終了した日までの日数とし、2回以上の介護休業をした場合にあっては、介護休業ごとに、当該介護休業を開始した日から当該介護休業を終了した日までの日数を合算して得た日数。「介護休業日数」という)が93日に達している場合
介護休業の分割取得
・介護休業は、対象家族1人につき、最大で93日(複数回に分割された場合は累計で93日)まで取得可能
・H29の法改正前までは、同じ介護状態である限り1回で(介護状態が異なる場合のみ分割して)取得となっていたところ、法改正後は、介護状態が同じであろうと異なろうと、最大3回までに分割して取得可能となった。

 「3項 1項による介護休業申出は、厚生労働省省令で定めるところにより、介護休業申出に係る対象家族が要介護状態にあることを明らかにし、かつ、その期間中は当該対象家族に係る介護休業をすることとする一の期間について、その初日(介護休業開始予定日)及び末日(介護休業終了予定日)とする日を明らかにして、しなければならない」
 「4項 1項ただし書及び2項(2号を除く)の規定は、期間を定めて雇用される者であって、その締結する労働契約の期間の末日を介護休業終了予定日(13条において準用する7条3項の規定により当該介護休業終了予定日が変更された場合にあっては、その変更後の介護休業終了予定日とされた日)とする介護休業をしているものが、当該介護休業に係る対象家族について、当該労働契約の更新に伴い、当該更新後の労働契約の期間の初日を介護休業開始予定日とする介護休業申出をする場合には、これを適用しない」
 介護休業申出の方法等(施行規則23条)
 「介護休業申出は、次に掲げる事項(申出の年月日、氏名、対象家族の氏名・労働者との続柄(必要な場合は同居・扶養の事実)・要介護状態にある事実、開始予定日、終了予定日など)を、事業主に申し出ることによって行わなければならない」
 申出の手段、事業主からの通知については、施行規則5条2項、4項に準ずる。
6.2 介護休業申出があった場合における事業主の義務等(12条)
 「事業主は、労働者からの介護休業申出があったときは、当該介護休業申出を拒むことができない」
 「12条2項 6条1項ただし書及び2項の規定は、労働者からの介護休業申出があった場合について準用する」
(1)6条1項ただし書きの読替え
 「ただし、事業主と労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、ないときは過半数を代表する者との書面による協定で、次に掲げる労働者のうち介護休業をすることができないものとして定められた労働者からの介護休業申出があった場合は、この限りでない」
1号  当該事業主に引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者
2号  介護休業をすることができないこととすることについて合理的な理由があると認められる労働者として厚生労働省令で定めるもの。
 厚生労働省令で定めるもの(施行規則24条
@介護休業申出があった日から起算して93日以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者
A施行規則8条2号(1週間の所定労働日数が著しく少ないものとして厚生労働大臣が定める日数(2日)以下)の労働者
(2)6条2項の読替え
 「前項ただし書の場合において、事業主にその介護休業申出を拒まれた労働者は、前条1項の規定にかかわらず、介護休業をすることができない」。

 「12条3項 事業主は、労働者からの介護休業申出があった場合において、当該介護休業申出に係る休業開始予定日とされた日が申出があった日の翌日から起算して2週間を経過する日(2週間経過日)前の日であるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該介護休業開始予定日とされた日から当該二週間経過日までの間のいずれかの日を当該介護休業開始予定日として指定することができる」
 「12条4項 前二項の規定は、労働者が前条4項に規定する介護休業申出をする場合には、これを適用しない」
⇒締結する労働契約期間の末日を介護休業終了予定とする介護休業をしているものが、労働契約の更新に伴い、更新後の労働契約期間の初日を介護休業開始予定日とする介護休業申出をする場合には、そのまめ介護休業は続く。
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2エ
 育児介護休業法は、労働者は、対象家族1人につき、1回に限り、連続したひとまとまりの期間で最長93日まで、介護休業を取得することができると定めている。
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正しい 誤り
  6.3 介護休業終了予定日の変更の申出(13条)
  「申出をした労働者は、厚生労働省令で定める日(2週間前)までにその事業主に申し出ることにより、介護休業終了予定日を1回に限り、終了予定日とされた日後の日に変更することができる」
繰上の規定はない。
6.4 介護休業申出の撤回等(14条)
 「介護休業申出をした労働者は、当該介護休業申出に係る介護休業開始予定日とされたの前日までは、当該介護休業申出を撤回することができる」
 「2項 法改正(H29.01.01) 前項の規定による介護休業申出の撤回がなされ、かつ、当該撤回に係る対象家族について当該撤回後になされる最初の介護休業申出が撤回された場合においては、その後になされる当該対象家族についての介護休業申出については、事業主は、12条1項の規定にかかわらず、これを拒むことができる」
介護休業申出の撤回がなされた場合において、当該撤回に係る対象家族についての介護休業申出については、撤回後になされる最初の介護休業申出を除き、事業主は、これを拒むことができる」
同じ対象家族について、2度続けて介護休業の申出と撤回を行った場合、事業主は3度目の休業の申出を拒むことができる。(1度申出と撤回を行ったが、2度目の申出は撤回せず介護休業を取得した場合は、後1回申出を行うことができる)
   
   

 

7.介護休業期間(15条)法改正
 「介護休業申出をした労働者が介護休業をすることができる期間は、休業申出に係る介護休業開始予定日とされた日から、介護休業終了予定日(その日が開始予定日とされた日から起算して93日から、対象家族について既に行った介護休業日数を差し引いた日数を経過する日より後の日であるときは、当該経過する日までの間とする」
⇒ 合計介護休業日数が93日になったときは、介護終了予定日をまたず終了となる。

 「3項 次の各号に掲げるいずれかの事情が生じた場合には、介護休業期間は、1項の規定にかかわらず、当該事情が生じた日(2号にあってはその前日)に終了する」
1  介護休業終了予定日の前日までに、対象家族の死亡その他の労働者が介護休業申出に係る対象家族を介護しないこととなった事由として厚生労働省令で定める事由が生じたこと
2  介護休業終了予定日までに、介護休業申出をした労働者について、労働基準法により産前、産後の休業期間、育児休業期間、出生時育児休業期間又は新たな介護休業期間が始まったこと
     
   


 


 

8-1 子の看護休暇の申出(16条の2) 法改正(H22.06.30)、法改正
 「小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者は、その事業主に申し出ることにより、一の年度において5労働日(その養育する小学校就学の始期に達するまでの子が2人以上の場合にあっては10労働日)を限度として、
 負傷し、又は疾病にかかった当該子の世話又は疾病の予防を図るために必要なものとして厚生労働省令で定める当該子の世話を行うための休暇(子の看護休暇)を取得することができる」
⇒1人の場合は5日、2人以上の場合は10日
 「同2項 法改正(H29.01.01追加) 子の看護休暇は、1日の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定めるもの以外の者は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働省令で定める1日未満の単位で取得することができる」 
⇒子の看護護休暇は介護休暇と同様に、1日単位だけでなく半日単位でも取得可能に
⇒ただし、1日の所定労働時間が4時間以下の者は除く。
 「同3項 1項の規定による申出は、厚生労働省令で定めるところにより、子の看護休暇を取得する日(前項の厚生労働省令で定める1日未満の単位で取得するときは子の看護休暇の開始及び終了の日時)を明らかにして、しなければならない」
 厚生労働省令で定める当該子の世話(施行規則32条)法改正(H22.06.30新設)
 
「法16条の2の1項の厚生労働省令で定める当該子の世話は、当該子に予防接種又は健康診断を受けさせることとする」
 子の看護休暇の申出があった場合における事業主の義務等(16条の3)
 「事業主は、労働者からの前条1項による申出があったときは、当該申出を拒むことができない」
 「同2項 法改正(H29.01.01) 6条1項ただし書き及び2項の規定は、労働者から子の看護休暇の申し出があった場合について準用する。この場合において・・・・」
 準用後の2項は、
 「ただし、事業主と労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、ないときは過半数を代表する者との書面による協定で、次に掲げる労働者のうち子の看護休暇をすることができないものとして定められた労働者からの子の看護休暇の申出があった場合は、この限りでない」
@当該事業主に引き続き雇用された期間が6月に満たない労働者
A子の看護休暇をすることができないこととすることについて合理的な理由があると認められる労働者として厚生労働省令で定めるもの又は業務の性質若しくは業務の実施体制に照らして、16条の2の2項の厚生労働省令で定める1日未満の単位で子の看護休暇を取得することが困難と認められる業務に従事する労働者(同項の規定による厚生労働省令で定める1日未満の単位で取得しようとする者に限る)」

・事業主と過半数組織労働組合または過半数代表者との書面による協定で、子の看護休暇を申し出ることができないと定められた場合(引き続き雇用された期間が6か月に満たない労働者等)には、子の看護護休暇を適用しなくてもよい。
・また上記協定において、国際線の客室乗務員など長時間の移動勤務者、または流れ作業や交代制勤務であって半日単位の休暇の者を組み込むことが困難な者などは、半日単位の取得から除外することもできる。
8-2 介護休暇の申出(16条の5) 法改正(H22.06.30新設、ただし100人以下の企業にあってはH24.07.01から)
 「要介護状態にある対象家族の介護その他の厚生労働省令で定める世話を行う労働者は、その事業主に申し出ることにより、一の年度において5労働日(要介護状態にある対象家族が2人以上の場合にあっては、10労働日)を限度として、当該世話を行うための休暇(介護休暇)を取得することができる」
⇒1人の場合は5日、2人以上の場合は10日
⇒「その他厚生労働省令で定める世話」とは、通院等の付添、介護サービスのための手続きの代行、その他の対象家族のための世話など
 「同2項 法改正(H29.01.01)介護休暇は、1日の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定めるもの以外の者は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働省令で定める1日未満の単位で取得することができる」
介護休暇の半日単位取得
@1日の所定労働時間が4時間以下の場合は1日単位での取得のみ
A半日とは、1日の所定労働時間の1/2のことであるが、労使協定により別の定めをすることも可能。
 「同3項 1項の規定による申出は、厚生労働省令で定めるところにより、当該申出に係る対象家族が要介護状態にあること及び介護休暇を取得する日(前項の厚生労働省令で定める1日未満の単位で取得するときは介護休暇の開始及び終了の日時)を明らかにして、しなければならない」 

 介護休暇の申出があった場合における事業主の義務等(16条の6)法改正(H22.06.30新設)
 「事業主は、労働者からの前条1項の規定による申出があったときは、当該申出を拒むことができない」
 「同2項 6条1項ただし書及び2項の規定は、労働者からの介護休暇の申出があった場合について準用する。この場合において、・・・・・・」
 読替え後の規定は、こちらに準ずる(子の看護休暇を介護休暇と読み替える)