令和2年度受験用 法改正トピックス労災保険法に関する主要改正点) Tome塾Homeへ
改正後 改正ポイント











 時効(42条)  (R02.04.01)
 「療養補償給付、休業補償給付、葬祭料、介護補償給付、療養給付、休業給付、葬祭給付、介護給付及び2次健康診断等給付を受ける権利は、これらを行使することができる時から2年を経過したとき、
 
障害補償給付、遺族補償給付、障害給付及び遺族給付を受ける権利は、これらを行使することができる時から5年を経過したときは、時効によって消滅する」
 「同2項 8条の2の1項2号(休業給付基礎日額のスライド制)の規定による4半期ごとの平均給与額又は8条の3の1項2号(年金給付基礎日額のスライド制)の規定による年度の平均給与額が修正されたことにより、8条の2の1項2号、8条の3の1項2号又は16条の6の2項(遺族補償一時金に係る逆スライド))等に規定する厚生労働大臣が定める率を厚生労働大臣が、8条2項(平均賃金相当額を給付基礎日額とすることが適当でないと認められるときの政府による算定)に規定する政府が算定する額を政府がそれぞれ変更した場合において、当該変更に伴いその額が再び算定された保険給付があるときは、当該保険給付に係る11条(未支給給付)の規定による未支給の保険給付の支給を受ける権利については、会計法31条1項(金銭給付を目的とする国に対する権利について、別段の規定がないときは、時効の援用を要せず、また、その利益を放棄することができない)の規定を適用しない」
1項:民法の改正に対応して、
 「これらを行使することができる時から」を追加。
2項:新規
 毎月勤労統計の不正問題のように、給付額を計算する基礎となる指標に変更が生じた場合にあっては、対象者数が非常に多くなるなどの恐れがあり、特に、未支給給付の連絡及び手続に時間を要するといった問題があるため、未支給給付の支給を受ける権利については、2年の消滅時効を援用しない(時効だからと言って支給しないことはしない)
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法定利率  民法(404条) 法定利率に関する改正がなされた。
 これに伴い、法定利率は今後3年単位で変動する可能性があるので、「法定利率」とあったのは、「・・・事由発生日の法定利率」などと書き加えられた。
・障害(補償)年金前払一時金を受けた場合の支給停止期間(施行規則附則30項)
・遺族(補償)年金前払一時金を受けた場合の支給停止期間(施行規則附則34項)
・民事損害賠償との調整(附則64条1項)
社会復帰促進等事業 (1)法29条1項1号に掲げる事業(施行規則24条) (R02.04.01新規)
 「法29条1項1号に掲げる事業として、義肢等補装具費の支給、外科後処置、労災はり・きゆう施術特別援護措置、アフターケア、アフターケア通院費の支給、振動障害者社会復帰援護金の支給及び頭頸部外傷症候群等に対する職能回復援護を行うものとする」
(2) 法29条1項2号に掲げる事業(施行規則32条) (R02.04.01新規)
  「法29条1項2号に掲げる事業として、労災就学援護費、労災就労保育援護費、休業補償特別援護金、長期家族介護者援護金及び労災療養援護金の支給を行うものとする
(3) 法29条1項3号に掲げる事業(施行規則38条)(R02.04.01新規)
 「法29条1項3号に掲げる事業として、働き方改革推進支援助成金及び受動喫煙防止対策助成金を支給するものとする」
 社会復帰促進等事業として行われていた事業のうち、被保険者等に対して直接行うものなどを、施行規則の中で、明確に規定することにした。
 事業の内容そのものの改正も若干ある。
(1)社会復帰促進事業
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(2)被災労働者等援護事業 
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(3)安全衛生確保等事業(旧施行規則24条から移動)
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 具体的には、
@「時間外労働等改善助成金」を「働き方改革推進支援助成金」に
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A「受動喫煙防止対策助成金」(旧施行規則29条から移動)
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 年金たる保険給付の受給権者の定期報告(施行規則21条) ( R02.04.01)
 「年金たる保険給付の受給権者は、毎年、厚生労働大臣が指定する日(指定日)までに、次に掲げる事項を記載した報告書を、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。ただし、所轄労働基準監督署長があらかじめその必要がないと認めて通知したとき又は障害補償年金若しくは傷病補償年金若しくは障害年金若しくは傷病年金の受給権者にあつては厚生労働大臣が番号利用法22条1項の規定により当該報告書と同一の内容を含む特定個人情報の提供を受けることができるときは、この限りでない
   「同2項 前項の報告書には、指定日前1月以内に作成された次に掲げる書類を添えなければならない。ただし、所轄労働基準監督署長があらかじめその必要がないと認めて通知したときは、この限りでない」
B法改正(R02。04.01新規) 介護(補償)給付の受給権者にあつては、その負傷又は疾病による障害の状態及び当該障害を有することに伴う日常生活の状態に関する医師又は歯科医師の診断書
 1項:太字分追加:障害(補償)年金、傷病(補償)年金の受給権者に要求される定期報告は、マイナンバーに関する情報により把握可能な場合は、報告不要とした。
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 2項:介護(補償)給付の受給権者であって、定期報告を省略できない者については、その負傷又は疾病による障害の状態及び当該障害を有することに伴う日常生活の状態に関する医師又は歯科医師の診断書の添付が求められることに。
⇒同改正前には、「傷病(補償)年金の受給権者にあっては、その負傷又は疾病による障害の状態に関する医師又は歯科医師の診断書の添付が必要であったが、これは不要になった。
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