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高年齢者雇用安定法 (高年齢者等の雇用の安定等に関する法律)
 関連過去問 11-4A11-4B11-4D12-2A13-2D13-2E14-2B14-2C15-5D17-1B17-1C17-1D19-5A19-5B19-5C26-2B令元ー4B令3-4イ令5-4D
11-5選択
 関連条文 目的(1条)、定義(2条)、事業主の責務(4条)、高年齢者等職業安定対策基本方針(6条)、定年(8条)、高年齢雇用確保措置(9条)、労使協定による基準の取り決めに関する経過措置(24年改正法附則3条)、公表等(10条)、70歳までの就業機会の確保措置(10条の2)、高年齢者就業確保措置に関する計画(10条の3)、高年齢者雇用等推進者(11条)、再就職の促進等の措置の効果的な推進(12条)、求人の開拓等(13条)、求人者等に対する指導及び援助(14条)、再就職援助の措置(15条)、多数離職の届出(16条)、求職活動支援書の作成等(17条)、求職活動支援書に係る労働者に対する助言その他の援助(19条)、募集及び採用についての理由の提示等(20条)、中高年齢失業者等求職手帳の発給(22条)、計画の作成(25条)、地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業の機会の確保に関する計画(34条)、協議会(35条)、
シルバー人材センター等:指定等(37条)、業務(38条)、業務拡大に係る業種及び職種の指定等(39条)
高齢者雇用状況報告書(52条)、罰則(55条56条57条)














1.総則
 目的(1条)
 「この法律は、
@定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保の促進、
A高年齢者等の再就職の促進、
B定年退職者その他の高年齢退職者に対する就業の機会の確保等の措置を
 総合的に講じ、もって高年齢者等の職業の安定その他福祉の増進を図るとともに、経済及び社会の発展に寄与することを目的とする」
 定義(2条)
 「この法律において「高年齢者」とは、厚生労働省令で定める年齢(施行規則1条により、55歳)以上の者をいう」
「高年齢者」とは、55歳以上の者
 「2項 この法律において「高年齢者等」とは、高年齢者及び次に掲げる者で高年齢者に該当しないものをいう」
@中高年齢者(厚生労働省令で定める年齢(施行規則2条により、45歳)以上の者をいう)である求職者(次号に掲げる者を除く)
A中高年齢失業者等(厚生労働省令で定める範囲の年齢(施行規則3条1項により、45歳以上65歳未満)の失業者その他就職が特に困難な厚生労働省令で定める失業者をいう)
 なお、「その他就職が特に困難な厚生労働省令で定める失業者」とは、施行規則3条2項により、
 「65歳未満の失業者であって、ア障害者雇用促進法2条2号の身体障害者、イ厚生保護法48条各号(保護観察の対象者)又は同法85条1項各号(更生緊急保護)に掲げる者であって、その者の職業のあっせんに関し保護観察所長から公共職業安定所長に連絡があったもの、ウその他社会的事情により就職が著しく阻害されている者」
「高年齢者等」とは、高年齢者(55歳以上) 、中高年齢者(45歳以上)の在職中の求職者、中高年齢失業者等(45歳以上65歳未満の失業者、その他就職が特に困難な厚生労働省令で定める失業者)
 「3項 この法律において「特定地域」とは、中高年齢者である失業者が就職することが著しく困難である地域として厚生労働大臣が指定する地域をいう」

 事業主の責務(4条)
 「事業主は、その雇用する高年齢者について、
@職業能力の開発及び向上並びに作業施設の改善その他の諸条件の整備並びに、
A高年齢者等について再就職の援助等を行うことにより、
 その意欲及び能力に応じて雇用の機会の確保等が図られるよう努めるものとする」 
 高年齢者等職業安定対策基本方針(6条) 法改正(R3.04.01新規)
 「厚生労働大臣は、高年齢者等の職業の安定に関する施策の基本となるべき方針(高年齢者等職業安定対策基本方針)を策定するものとする」
 「2項 法改正(R3.04.01)、法改正(H25.04.01) 高年齢者等職業安定対策基本方針に定める事項は、次のとおりとする」
@高年齢者等の就業の動向に関する事項
A高年齢者の就業の機会の増大の目標に関する事項
B事業主が行うべき職業能力の開発及び向上、作業施設の改善その他の諸条件の整備、再就職の援助等並びに高齢期における職業生活の設計の援助に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要な指針となるべき事項
C高年齢者雇用確保措置等(9条1項に規定する高年齢者雇用確保措置及び10条の2のの4項に規定する高年齢者就業確保措置をいう)の円滑な実施を図るため講じようとする施策の基本となるべき事項高年齢者雇用確保措置の円滑な実施を図るため講じようとする施策の基本となるべき事項
D高年齢者等の再就職の促進のため講じようとする施策の基本となるべき事項
E前各号に掲げるもののほか、高年齢者等の職業の安定を図るため講じようとする施策の基本となるべき事項
 「3項 厚生労働大臣は、高年齢者等職業安定対策基本方針を定めるに当たつては、あらかじめ、関係行政機関の長と協議するとともに、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。
 「4項 厚生労働大臣は、高年齢者等職業安定対策基本方針を定めたときは、遅滞なく、その概要を公表しなければならない
19
5C
 高年齢者雇用安定法第2条第1項において、「高年齢者」とは、厚生労働省令で定める年齢以上の者をいう、とされ、当該厚生労働省令で定める年齢は60歳と定められている。 

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正しい 誤り
13
2E
 高年齢者等職業安定対策基本方針では、事業主が行うべき諸条件の整備等に関して指針となるべき事項等を示しており、事業主は、高年齢者が年齢にかかわりなく、その意欲及び能力に応じて働き続けることができる社会の実現に向けて企業が果たすべき役割を自覚しつつ、労働者の年齢構成の高齢化や年金制度の状況等も踏まえ、労使間で十分な協議を行いつつ、高年齢者の意欲及び能力に応じた雇用機会の確保等のために有効な諸条件の整備に努めること、と指摘している。(R03改)

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2.定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保の促進等
2.1 定年(8条)
 「事業主が雇用する労働者の定年の定めをする場合には、60歳を下回ることができない。ただし、高年齢者が従事することが困難であると認められる業務として厚生労働省令で定める業務に従事している労働者については、この限りでない」
 厚生労働省令で定める業務とは、
 「施行規則4条の2 8条の厚生労働省令で定める業務は、鉱業法4条に規定する事業における坑内作業の業務とする」
12
2A
 事業主が定年を定める場合については、平成10年4月1日から定年年齢を60歳以上とすることが義務化された。ただし、港湾労働その他高年齢者が従事することが困難であると認められる一定の業務に従事している労働者については、その義務が免除されている。

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17
1D
 高年齢者雇用安定法では、事業主が定年の定めをする場合には、当該定年は60歳を下回ることができないと規定しているが、高年齢者が従事することが困難であると認められる業務として厚生労働省令で定める業務についてはこの限りでないとも規定している。この厚生労働省令で定める業務は、現在のところ鉱業法第4条に規定する事業における坑内作業の業務のみである。(12-2Aの類型)

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14
2C
 β社は、製造業を営む企業であるが、昭和50年から今なお58歳定年制をとっている。この制度には労働者からも大変に感謝されており、定年の日には円満退職ということで、家族を招いてのハッピーリタイヤメントパーティを欠かさずに開催している。同社では、今後も家族的な雰囲気のある経営を続けたいと思っている。このことは、高年齢者の雇用に関する規定にてらして正しい。(12-2Aの応用)

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19
5A
 高年齢者雇用安定法が平成18年4月に改正・施行となり、65歳未満の定年の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、平成19年4月1日以降、65歳未満の定年の定めをすることができなくなった。

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26
2B
 高年齢者雇用安定法は、事業主に、定年年齢を定める場合には65歳以上とすることを義務づけている。

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高年齢雇用確保措置 2.2 高年齢雇用確保措置(9条) 法改正(18年4月1日施行)
 「定年(65歳未満のものに限る)の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置(高年齢者雇用確保措置)のいずれかを講じなければならない」 
1  当該定年の引上げ
2  継続雇用制度 (現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度) の導入
3  当該定年の定めの廃止

 「2項 法改正(H25.04.01全改) 継続雇用制度には、事業主が、特殊関係事業主 (当該事業主の経営を実質的に支配することが可能となる関係にある事業主その他の当該事業主と特殊の関係のある事業主として厚生労働省令で定める事業主をいう)との間で、当該事業主の雇用する高年齢者であつてその定年後に雇用されることを希望するものをその定年後に当該特殊関係事業主が引き続いて雇用することを約する契約を締結し、当該契約に基づき当該高年齢者の雇用を確保する制度が含まれるものとする」
⇒旧2項にあった「労使協定により、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定めることができる」は廃止
⇒その代わり、いわゆる子会社等の関係会社において継続雇用させることはOKである。

 特殊関係事業主(施行規則4条の3)
 「法9条2項に規定する厚生労働省令で定める事業主は、次の各号に掲げる者とする」
@当該事業主の子法人等
A当該事業主を子法人等とする親法人等
B当該事業主を子法人等とする親法人等の子法人等(当該事業主及び@、Aに掲げる者を除く)
⇒子会社同士
C当該事業主の関連法人等
⇒親子関係は、原則として議決権を50%超有するなどの関係
⇒関連関係は、原則として議決権を20%以上有するなどの関係

(1) H25.04.01からは、すべての企業は以下のいずれかの65歳までの雇用確保措置を行う義務がある。
@定年の65歳以上への引き上げ
A65歳までの継続雇用制度 (希望者全員を、定年後も引き続いて65歳までは雇用する制度)
B定年の廃止
(2) 「希望者全員」の例外は、
・心身の故障のため業務に堪えられないと認められること、勤務状況が著しく不良で引き続き従業員としての職責を果たし得ないこと等 就業規則に定める解雇事由又は年齢以外の退職事由に該当する場合 など。
・ただし、争いになれば、「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であること」が求められる。

 経過措置
 高年齢者雇用確保措置の特例(附則4条) 法改正(H25.04.01廃止) 法改正18年4月1日施行))
 「9条1項において「65歳」とあるのは、以下の表に読替える」
平成18年4月1日から平成19年3月31日まで  62歳
平成19年4月1日から平成22年3月31日まで  63歳
平成22年4月1日から平成25年3月31日まで  64歳
 要するに、高年齢者雇用確保措置は、「65歳まで」ではなく、「男の60歳台前半老齢厚生年金の定額部分支給開始年齢まで」講じればよかったが、平成25年4月1日以降からは、65歳までと同じことになるので、この経過措置は廃止。 
 ただし。以下の経過措置がある。
 労使協定による基準の取り決めに関する経過措置(24年改正法附則3条)  法改正(H25.04.01新規)
 「この法律の施行の際、現にこの法律による改正前の9条2項(労使協定による基準の取り決め)の規定により同条1項2号に掲げる措置(継続雇用制度)を講じたものとみなされている事業主については、この旧規定は令和7年3月31日までの間は、なおその効力を有する」

@H25.03,31までに労使協定によって、継続雇用の基準を定めている場合は、令和7年3月31日までは有効である。
 すなわち、60歳台前半の報酬比例部分の老齢厚生年金の支給開始年齢を過ぎた者に対しては、その労使協定による基準に達したもののみに、継続雇用義務がある
(逆にいえば、60歳台前半の報酬比例部分の老齢厚生年金の支給開始年齢到達までは、原則として希望者全員を雇用しなければならない)
AH25.03.31までに労使協定で「継続雇用の基準」を定めている場合であっても、基準に関わりなく、原則として希望者全員を継続しなければならない年齢は以下の通り。
 平成25年4月1日から平成28年3月31日まで  61歳
 平成28年4月1日から平成31年3月31日まで  62歳
 平成31年4月1日から令和4年3月31日まで  63歳
 令和4年4月1日から令和7年3月31日まで  64歳
 令和7年4月1日から  65歳(経過措置は廃止)
B労使協定(平成25年3月31日までに締結済みのものに限る)による継続雇用の基準の適用の1例
 たとえば、以下のいずれにも該当する者は65歳まで継続雇用し、いずれかを満たさない者については、上表の年齢まで継続雇用する。
 ・引続き勤務することを希望する者
 ・過去○年間の出勤率が○%以上の者
 ・直近の健康診断等の結果、業務遂行に支障がないものと認められる者。
 公表等(10条) 法改正18年4月1日施行)
 「厚生労働大臣は、前条1項の規定に違反している事業主に対し、必要な指導及び助言をすることができる」
 「2項 厚生労働大臣は、前項の規定による指導又は助言をした場合において、その事業主がなお前条1項の規定に違反していると認めるときは、当該事業主に対し、高年齢者雇用確保措置を講ずべきことを勧告することができる」
 「3項 法改正(H25.04.01追加) 厚生労働大臣は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる」
⇒高年齢雇用確保措置を取らない事業主に対しては、指導・助言し、勧告し、最後には公表することができる。


















11
4A
 高年齢者雇用安定法は、65歳未満の定年の定めをしている事業主に対して、定年後もその労働者が希望する年齢まで、継続して安定した雇用の確保を図るために必要な措置を講ずることを努力義務として課している。(基礎)

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17
1B
 平成16年に改正された高年齢者雇用安定法における、事業主の高年齢者雇用確保措置を講ずる義務に関する規定は、同年12月1日から施行されている。

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14
2B
 定年(65歳未満のものに限る)の定めをしている企業では、現に雇用している高年齢者が希望するときは、原則として、当該高年齢者をその定年後も65歳までは引き続いて雇用する継続雇用制度を導入しなければならない。(H25改)

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4B
 65歳未満の定年の定めをしている事業主が、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、新たに継続雇用制度(現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう)を導入する場合、事業主は、継続雇用を希望する労働者について労使協定に定める基準に基づき、継続雇用をしないことができる。

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5
4D
 高年齢者雇用安定法に定める義務として継続雇用制度を導入する場合、事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではなく、事業主の合理的な裁量の範囲の条件を提示していれば、労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、高年齢者雇用安定法違反となるものではない。(発展)

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2.3 高年齢者就業確保措置
 70歳までの就業機会の確保措置
(10条の2の1項) 法改正(R3.04.01新規)
 「定年(65歳以上70歳未満のものに限る)の定めをしている事業主又は継続雇用制度(高年齢者を70歳以上まで引き続いて雇用する制度を除く)を導入している事業主は、その雇用する高年齢者(9条2項(特殊関係事業主下での雇用継続)の契約に基づき、当該事業主と当該契約を締結した特殊関係事業主に現に雇用されている者を含み、厚生労働省令で定める者を除く)について、次に掲げる措置を講ずることにより、65歳から70歳までの安定した雇用を確保するよう努めなければならない
 ただし、当該事業主が、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合の、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の同意を厚生労働省令で定めるところにより得た創業支援等措置を講ずることにより、その雇用する高年齢者について、定年後等(定年後又は継続雇用制度の対象となる年齢の上限に達した後をいう)の間の就業を確保する場合は、この限りでない」
@当該定年の引上げ
A65歳以上継続雇用制度(その雇用する高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後等も引き続いて雇用する制度をいう)の導入
B当該定年の定めの廃止
 「2項 前項の創業支援等措置は、次に掲げる措置をいう」
@その雇用する高年齢者が希望するときは、当該高年齢者が新たに事業を開始する場合(厚生労働省令で定める場合を含む。)に、事業主が、当該事業を開始する当該高年齢者(厚生労働省令で定める者を含む。以下この号において「創業高年齢者等」という)との間で、当該事業に係る委託契約その他の契約(労働契約を除き、当該委託契約その他の契約に基づき当該事業主が当該事業を開始する当該創業高年齢者等に金銭を支払うものに限る)を締結し、当該契約に基づき当該高年齢者の就業を確保する措置
Aその雇用する高年齢者が希望するときは、次に掲げる事業(ロ又はハの事業については、事業主と当該事業を実施する者との間で、当該事業を実施する者が当該高年齢者に対して当該事業に従事する機会を提供することを約する契約を締結したものに限る)について、当該事業を実施する者が、当該高年齢者との間で、当該事業に係る委託契約その他の契約(労働契約を除き、当該委託契約その他の契約に基づき当該事業を実施する者が当該高年齢者に金銭を支払うものに限る)を締結し、当該契約に基づき当該高年齢者の就業を確保する措置(前号に掲げる措置に該当するものを除く)
イ:当該事業主が実施する社会貢献事業(社会貢献活動その他不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与することを目的とする事業をいう。
ロ:法人その他の団体が当該事業主から委託を受けて実施する社会貢献事業
ハ:法人その他の団体が実施する社会貢献事業であつて、当該事業主が当該社会貢献事業の円滑な実施に必要な資金の提供その他の援助を行つているもの
 「3項 65歳以上継続雇用制度には、事業主が、他の事業主との間で、当該事業主の雇用する高年齢者であつてその定年後等に雇用されることを希望するものをその定年後等に当該他の事業主が引き続いて雇用することを約する契約を締結し、当該契約に基づき当該高年齢者の雇用を確保する制度が含まれるものとする」
⇒65歳以上継続雇用制度には、従来からあった9条2項による特殊関係事業主だけでなく、他の事業主との契約により、65歳以降の継続雇用を確保することも含まれる。
 「4項 厚生労働大臣は、1項各号に掲げる措置及び創業支援等措置(「高年齢者就業確保措置」という)の実施及び運用(心身の故障のため業務の遂行に堪えない者等の65歳以上継続雇用制度及び創業支援等措置における取扱いを含む))に関する指針を定めるものとする」
 厚生労働省令で定める者(施行規則4条の4
 「法10条の2の1項の厚生労働省令で定める者は、事業主の雇用する高年齢者のうち、他の事業主との間で締結した法9条2項(特殊関係事業主下での雇用継続)の契約に基づき雇用する者とする」
⇒特殊関係事業主との雇用継続契約に基づいて、子会社等に雇用させている者は含まれるが、親会社等からの継続雇用の依頼により雇用している者を除く(この者の70歳までの就業機会の確保措置は、親会社等の努力義務である。

 高年齢雇用確保措置(9条)に対応して、65歳以降70歳までの就業機会を確保するための高年齢者就業確保措置(70歳までの就業機会の確保措置と創業支援等措置)が新設された。
@高年齢者就業確保措置を講ずることは、事業主の努力義務である
A1項:70歳までの就業機会の確保措置が原則であり、その内容は、高年齢雇用確保措置に準ずる。ただし、過半数労働組合等の同意を得た場合は、創業支援等措置で代替することができる。
 1項:対象者は、特殊関係事業主との雇用継続契約に基づいて、子会社等に雇用させている者を含み、親会社等からの継続雇用の依頼により雇用している者を除く。
B2項:創業者支援等措置とは、雇用によらない就業機会の確保措置で、
・新たに事業開始する高年齢者を委託契約等で支援する、
・事業主等が実施する社会貢献事業について、参加希望の高年齢者を委託契約等で支援する。
C3項:1項による「65歳以上継続雇用制度」には、定年後等に他の事業主が引き続いて雇用することを約する契約の締結も含まれる。
D4項:厚生労働大臣は、70歳までの就業機会の確保措置、創業支援等措置(あわせて高年齢者就業確保措置」という)の実施及び運用(心身の故障のため業務の遂行に堪えない者等の取扱いを含む)に関する指針を定める。
E5項(条文省略):厚生労働大臣はこの指針の策定に当たっては、労働政策審議会の意見を聴くこと、定めたときは公表することが求められている。
 高年齢者就業確保措置の実施及び運用に関する指針(令和2年10月30日、厚生労働省告示351概要)

 高年齢者就業確保措置に関する計画(10条の3) 法改正(R3.04.01新規)
 「厚生労働大臣は、高年齢者等職業安定対策基本方針に照らして、高年齢者の65歳から70歳までの安定した雇用の確保その他就業機会の確保のため必要があると認めるときは、事業主に対し、高年齢者就業確保措置の実施について必要な指導及び助言をすることができる」
 「2項 厚生労働大臣は、前項の規定による指導又は助言をした場合において、高年齢者就業確保措置の実施に関する状況が改善していないと認めるときは、当該事業主に対し、厚生労働省令で定めるところにより、高年齢者就業確保措置の実施に関する計画の作成を勧告することができる」
 「3項 事業主は、前項の計画を作成したときは、厚生労働省令で定めるところにより、これを厚生労働大臣に提出するものとする。これを変更したときも、同様とする」
 「4項 厚生労働大臣は、2項の計画が著しく不適当であると認めるときは、当該計画を作成した事業主に対し、その変更を勧告することができる」

@順序に注意を
・高年齢者就業確保措置の実施について必要な指導及び助言
高年齢者就業確保措置の実施に関する計画の作成を勧告
高年齢者就業確保措置を作成したときは・変更したときは、提出
・計画が著しく不適当であると認めるときは、変更を勧告
A高年齢者就業確保措置の実施計画(施行規則4条の8)
 「高年齢者就業確保措置の実施に関する計画には次に掲げる事項を含むものとする」
・計画の始期及び終期
・計画の期間中に実施する措置及びその実施時期
・計画の期間中及び終期における定年又は高年齢者就業確保措置の対象となる年齢の上限
⇒計画を作成・変更したときは、遅滞なく、これをその主たる事務所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。

3
4イ
 定年(65歳以上70歳未満のものに限る)の定めをしている事業主又は継続雇用制度(その雇用する高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。ただし、高年齢者を70歳以上まで引き続いて雇用する制度を除く)を導入している事業主は、その雇用する高年齢者(高年齢者雇用安定法9条2項の契約に基づき、当該事業主と当該契約を締結した特殊関係事業主に現に雇用されている者を含み、厚生労働省令で定める者を除く)について、「当該定年の引上げ」「65歳以上継続雇用制度の導入」「当該定年の定めの廃止」の措置を講ずることにより、65歳から70歳までの安定した雇用を確保しなければならない。

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2.3 高年齢者雇用等推進者(11条) 法改正(R3.04.01)
 「事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、高年齢者雇用確保措置等を推進するため、作業施設の改善その他の諸条件の整備を図るための業務を担当する者を選任するように努めなければならない」
⇒推進者の業務として高年齢者雇用確保措置の推進のほか、高年齢者就業確保措置の推進が追加されたことに伴い、「高年齢者雇用推進者」は「高年齢者雇用等推進者」に。
 厚生労働省令で定めるところ(施行規則5条)法改正(R3.04.01)
 「11条の業務を遂行するために必要な知識及び経験を有していると認められる者のうちから当該業務を担当する者を高年齢者雇用等推進者として選任する」
13
2D
 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律では、65歳未満の定年を定めている事業主は、高年齢者の65歳までの安定した雇用の確保を図るために必要な措置を、また65歳以上70歳未満の定年の定めをしている事業主又は70歳までの継続雇用制度を導入している事業主は、原則として、65歳から70歳までの安定した雇用の確保を推進するため、作業施設の改善その他の諸条件の整備を図るための業務の担当者を選任するように努めなければならないとされており、この担当者は高年齢者雇用等推進者と呼ばれている。(R03改)

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正しい 誤り






















































3.高年齢者等の再就職の促進等
3.1 国による高年齢者等の再就職の促進
 再就職の促進等の措置の効果的な推進(12条)
 「国は、高年齢者等の再就職の促進等を図るため、高年齢者等に係る職業指導、職業紹介、職業訓練その他の措置が効果的に関連して実施されるように配慮するものとする」
 求人の開拓等(13条)
 「公共職業安定所は、高年齢者等の再就職の促進等を図るため、高年齢者等の雇用の機会が確保されるように求人の開拓等を行うとともに、高年齢者等に係る求人及び求職に関する情報を収集し、並びに高年齢者等である求職者及び事業主に対して提供するように努めるものとする」
 求人者等に対する指導及び援助(14条)
 「公共職業安定所は、高年齢者等にその能力に適合する職業を紹介するため必要があるときは、求人者に対して、年齢その他の求人の条件について指導するものとする」
 「同2項 公共職業安定所は、高年齢者等を雇用し、又は雇用しようとする者に対して、雇入れ、配置、作業の設備又は環境等高年齢者等の雇用に関する技術的事項について、必要な助言その他の援助を行うことができる」
3.2.事業主による高年齢者等の再就職の援助等
 再就職援助の措置(15条) 法改正(R3.04.01)、法改正18年4月1日施行)
 「15条1項 事業主は、その雇用する高年齢者等(厚生労働省令で定める者に限る)その他厚生労働省令で定める者(以下この項及び次条1項において「再就職援助対象高年齢者等」という)が、解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く)その他の厚生労働省令で定める理由により離職する場合において、当該再就職援助対象高年齢者等が再就職を希望するときは、求人の開拓その他当該再就職援助対象高年齢者等の再就職の援助に関し必要な措置(以下「再就職援助措置」という)を講ずるように努めなければならない」
 「15条2項 公共職業安定所は、前項の規定により事業主が講ずべき再就職援助措置について、当該事業主の求めに応じて、必要な助言その他の援助を行うものとする」
 再就職援助措置の対象となる高年齢者等の範囲等(施行規則6条) 法改正(R3.04.01)1項、2項、3項
 「施行規則6条1項 法15条1項前段の厚生労働省令で定める者とは、45歳以上70歳未満の者であって、次の各号のいずれにも該当しないものとする」
@日々又は期間を定めて雇用されている者(同一の事業主に6月を超えて引き続き雇用されるに至っている者を除く)
A試みの使用期間中の者(14日を超えて引き続き雇用されるに至っている者を除く)
B常時勤務に服することを要しない者として雇用されている者。
C事業主の雇用する高年齢者のうち、他の事業主との間で締結した法9条2項に規定する契約に基づき雇用する者(施行規則6条3項の4号、5号又は7号の理由により離職する者を除く)
⇒子会社等に継続雇用させる契約に基づき、子会社等が雇用している者であって、4号:H24年改正法の規定により定めた継続雇用制度の対象者基準に該当しなかつたことにより65歳前に離職、5号:継続雇用制度の対象者基準に該当しなかつたため65歳以上で離職、7号:解雇等により、65歳前までに離職した場合は、子会社等による努力義務の対象となる。
D事業主の雇用する高年齢者のうち、他の事業主との間で締結した法10条の2の3項に規定する契約に基づき雇用する者(施行規則6条3項の6号又は7号の理由により離職する者を除く)
⇒他の事業主に65歳以上継続雇用させる契約に基づき、他の事業主が雇用している者であって、6号:高年齢者就業確保措置の対象となる基準に該当しなかつたため65歳以上で離職、7号:解雇等により、65歳以上で離職した場合は、他の事業主による努力義務の対象となる。。
 「施行規則6条2項 法15条1項後段の厚生労働省令で定める者は、次のとおりとする」法改正(R3.04.01)
@事業主が法9条2項の特殊関係事業主との間で同項に規定する契約を締結し、当該契約に基づき特殊関係事業主に雇用される者であって、継続雇用制度の対象となる年齢の上限に達したことにより離職する者(65歳以上のものに限る)
⇒子会社等に継続雇用させる契約に基づき、子会社等が雇用している者であって、継続雇用の年齢の上限(65歳以降に限る)に達したことにより離職した場合は、定年まで雇用していた元の事業主による努力義務の対象となる。
A事業主が他の事業主との間で法10条の2の3項に規定する契約を締結し、当該契約に基づき他の事業主に雇用される者であって、65歳以上継続雇用の対象となる年齢の上限に達したことによる離職する者
⇒他の事業主に65歳以上継続雇用させる契約に基づき、他の事業主が雇用している者であって、65歳以上継続雇用の対象となる年齢の上限により離職した場合は、他の事業主による努力義務の対象となる。
B創業支援等措置に基づいて、事業主と法10条の2の2項の1号に規定する委託契約(事業を開始する創業高年齢者等への委託契約)その他の契約又は同項2号に規定する委託契約(事業主が実施している社会貢献事業に参加希望の高年齢者等への委託契約等)その他の契約を締結する者
C創業支援等措置に基づいて、法10条の2の2項の2号ロ又はハの事業を実施する者と同号に規定する委託契約(事業主が委託あるいは援助により実施させている社会貢献事業に参加希望の高年齢者等への委託契約)その他の契約を締結する者
 「施行規則6条3項 法15条1項の厚生労働省令で定める理由は、次のとおりとする」法改正(R3.04.01、法改正(25.04.01)
@定年(65歳以上のものに限る)
A法9条2項の継続雇用制度の対象となる年齢の上限に達したことによる離職(65歳以上のものに限る)
B高年齢者就業確保措置(定年の引上げ及び定年の定めの廃止を除く。Eにおいて同じ)の対象となる年齢の上限に達したことによる離職
C平成24年改正法附則3項の規定によりなおその効力を有することとされる同法による改正前の法9条2項の継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定めた場合における当該基準に該当しなかつたことによる離職
⇒H25.03.31までに労使協定によって継続雇用の基準を定めている場合は、60歳台前半の報酬比例部分の老齢厚生年金の支給開始年齢までは原則として希望者全員の雇用が義務であるが、それを過ぎた者に対しては、その労使協定による基準を適用してもよいことになっていた。
 よって、この基準に達しない者に対しては、継続雇用義務はないのであるが、この基準に達しないために離職した者も、再就職援助措置の対象とする。
D法9条2項の継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定めた場合における当該基準に該当しなかつたことによる離職(65歳以上のものに限る)
E高年齢者就業確保措置の対象となる高年齢者に係る基準を定めた場合における当該基準に該当しなかつたことによる離職
F解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く)その他の事業主の都合

 再就職援助に関する経過措置(附則6条) 法改正( H25.04.01廃止) 法改正18年4月1日施行)
 「15条から17条までの規定の適用については、平成25年3月31日までの間は、15条第1項中「解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く)その他これに類するものとして厚生労働省令で定める理由」とあるのは「定年、解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く)その他の厚生労働省令で定める理由」とする」
⇒平成25年4月1日以降においては、労使協定による基準の設定は認められなくなったので、上記の経過措置は廃止。 
チョッと補足(再就職援助措置)
(1)労働施策総合推進法6条2項の責務を果たさすため、再就職援助対象高齢者等が解雇その他の一定の理由で離職し、再就職を希望するときは、事業主はそれを援助するための措置を講ずる努力義務がある。
・具体的には、求職活動に対する経済的支援、再就職や教育訓練の受講等のあっせん、再就職支援体制の構築など
(2)再就職援助対象高齢者等の詳細は複雑であるが、主な例としては
 その1:高年齢者等を雇用する事業主(委託先事業主を含む)による再就職援助の対象となり得る者(施行規則6条1項)
@45歳以上75歳未満であって、常時雇用されている者(施行規則6条1項の@、A、B)であって、H24改正法により定めた継続雇用の基準に該当しなかつた、65歳以上の定年、65歳以上継続雇用の対象となる年齢の上限に達した、高年齢者就業確保措置について定めた基準に該当しなかつた、解雇その他で離職する者
A子会社等に継続雇用させる契約に基づき、子会社等が雇用している者であって、H24改正法により定めた継続雇用の基準に該当しなかつた、解雇等一定の理由によりに、65歳前までに離職する者(施行規則6条1項のC)
B他の事業主に65歳以上継続雇用させる契約に基づき、他の事業主が雇用している者であって、高年齢者就業確保措置の対象となる基準に該当しなかつた、解雇等により、65歳以上で離職する者(施行規則6条1項のD)
その2:高年齢者等を雇用する委託先事業主ではなく、委託元の事業主による再就職援助の対象となり得る者(施行規則6条2項)
@子会社等に継続雇用させる契約に基づき、子会社等が雇用している者であって、継続雇用の年齢の上限(65歳以降に限る)に達したことにより離職する者(施行規則6条2項の@)
A他の事業主に65歳以上継続雇用させる契約に基づき、他の事業主が雇用している者であって、65歳以上継続雇用の対象となる年齢の上限により離職する者(施行規則6条2項のA)
B創業支援等措置に基づいて、創業高年齢者等への委託契約、社会貢献事業に参加希望の高年齢者等への委託契約等、その他の契約を締結する者(施行規則6条2項のB、C)
(3)再就職援助措置の実施
 上記(2)の再就職援助対象高齢者等が、施行規則6条3項にあげた理由により離職する場合において、再就職を希望するときに、再就職援助措置を講ずる努力義務が課せられる。
(4)再就職援助措置の実施に努めなければならない事業主
@原則として、離職時に高年齢者を雇用している(創業支援等措置を実施する場合は、高年齢者と業務委託契約を締結している)事業主
Aただし、以下の高年齢者に対しては、当該高年齢者を定年まで雇用していた事業主
・他の事業主における継続雇用制度、65歳以上継続雇用制度のもとで、制度の上限年齢)に達したため離職
・他の団体が実施する社会貢献事業に従事できる制度により就業する高年齢者が離職

 求職活動支援書の作成等(17条) 法改正(R3.04.01)
  「事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く)その他これに類するものとして厚生労働省令で定める理由(「解雇等」という)により離職することとなっている高年齢者等(厚生労働省令で定める者に限る)が希望するときは、その円滑な再就職を促進するため、
 当該高年齢者等の職務の経歴、職業能力その他の当該高年齢者等の再就職に資する事項(解雇等の理由を除く)として厚生労働省令で定める事項及び事業主が講ずる再就職援助措置を明らかにする書面(求職活動支援書)を作成し、当該高年齢者等に交付しなければならない」
⇒「厚生労働省令で定める理由」とは、「平成24年改正法により継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定めた場合における当該基準に該当しなかつたことその他事業主の都合
⇒「厚生労働省令で定める者」とは、45歳以上70歳未満の者であって、常時雇用されている者(施行規則6条1項の@、A、B)に該当しない者)
 「2項 前項の規定により求職活動支援書を作成した事業主は、その雇用する者のうちから再就職援助担当者を選任し、その者に、当該求職活動支援書に基づいて、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所と協力して、当該求職活動支援書に係る高年齢者等の再就職の援助に関する業務を行わせるものとする」
 求職活動支援書に係る労働者に対する助言その他の援助(19条)
 「求職活動支援書の交付を受けた労働者は、公共職業安定所に求職の申込みを行うときは、公共職業安定所に、当該求職活動支援書を提示することができる」
 「2項 公共職業安定所は、前項の規定により求職活動支援書の提示を受けたときは、当該求職活動支援書の記載内容を参酌し、当該求職者に対し、その職務の経歴等を明らかにする書面の作成に関する助言その他の援助を行うものとする」
 「3項 公共職業安定所長は、前項の助言その他の援助を行うに当たり、必要と認めるときは、当該求職活動支援書を作成した事業主に対し、情報の提供その他必要な協力を求めることができる」

@求職支援書を作成しなければならないのは、15条の再就職援助対象高年齢者等の中で、45歳以上70歳未満の常時雇用されている者が、
・解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く)または
・H24改正法により定めた継続雇用制度の対象となる基準に該当しなかつたことその他事業主の都合により離職し、当人が希望した場合。
A求職活動支援書の記載内容は、
・離職予定者の氏名、年齢及び性別、離職する日
・離職予定者の職務の経歴(従事した主な業務の内容、実務経験、業績及び達成事項等)を含む。)
・離職予定者が有する資格、免許、技能、知識その他の職業能力に関する事項、
・事業主が講ずる再就職援助の措置など。
Bこの支援書は、高年齢者等が主体的に求職活動を行うにあたって、自らが職務経歴書を作成する際の参考資料である。
Cこの支援書を作成した事業主は、労働移動支援助成金(再就職支援給付金)の申請ができる。
 ただし、求職活動支援書を作成する前に求職活動支援基本計画書(対象者に共通する再就職援助の措置を記載したもの)を作成し、労働組合等の同意を得た上で都道府県労働局又は公共職業安定所に提出することが必要。
D求職活動支援書を作成した事業主は、再就職援助担当者を選任し、公共職業安定所と協力して再就職の援助を行う。
 また本人は、その支援書を職業安定所に提出することにより、再就職にあたって助言や援助を貰うことができる。 
 募集及び採用についての理由の提示等(20条)
 「事業主は、労働者の募集及び採用をする場合において、やむを得ない理由により一定の年齢(65歳以下のものに限る)を下回ることを条件とするときは、求職者に対し、厚生労働省令で定める方法(募集・採用に供する書面等に併せて記載又は記録する方法)により、当該理由を示さなければならない」
⇒やむを得ない理由の提示に当たっては、「労働施策総合推進法9条の趣旨に沿い、同法施行規則1条の3で定めている例外事由をそのまま書き写すのではなく、事業主の具体的な事情を反映した理由を示す必要がある
11
4D
 高年齢者雇用安定法は、事業主に対して、定年退職する常勤の高年齢者が再就職を希望するときは、そのすべての者に対して、再就職の援助に関して必要な措置を講ずることを努力義務として課している。(発展)(H25改)

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正しい 誤り
15
5D
 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律及び同法施行規則によると、公共職業安定所長は、定年や継続雇用制度がある場合における当該制度の定めるところによる退職により離職することとなっている高年齢者等の職業の安定を図るために必要があると認めるときは、当該高年齢者等を雇用している事業主に対して、求職活動支援書の作成を要請することができるが、当該高年齢者等が解雇により離職する場合には要請することはできない。(11-4Dの 応用)

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正しい 誤り
11
4B
 高年齢者雇用安定法は、労働者が定年後円滑に職業生活から引退するため必要な援助を行うことを、事業主に対する努力義務として課していない。

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正しい 誤り











19
5B
 高年齢者雇用安定法が改正され、事業主は、労働者の募集及び採用をする場合において、一定の年齢(65歳以下のものに限る)を下回ることを条件とすることは、いかなる場合もできなくなった。

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正しい 誤り
17
1C
 高年齢者雇用安定法は、事業主が労働者の募集及び採用をする場合に、やむを得ない理由により一定の年齢(65歳以下のものに限る)を下回ることを条件とするときは、求職者に対し、厚生労働省令で定める方法により、当該理由を示さなければならない、としている。

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正しい 誤り













3.3 中高齢失業者等に対する特例措置
 中高年齢失業者等求職手帳の発給(22条)
 「公共職業安定所長は、中高年齢失業者等であって、次の各号に該当するものに対して、その者の申請に基づき、中高年齢失業者等求職手帳を発給する」
 @公共職業安定所に求職の申込みをしていること。
 A誠実かつ熱心に就職活動を行う意欲を有すると認められること。
 B25条1項に掲げる措置を受ける必要があると認められること。
 C前3号に掲げるもののほか、生活の状況その他の事項について厚生労働大臣が労働政策審議会の意見を聴いて定める要件に該当すること。
 計画の作成(25条)
 「厚生労働大臣は、手帳の発給を受けた者の就職を容易にするため、次の各号に掲げる措置が効果的に関連して実施されるための計画を作成するものとする」
@職業指導及び職業紹介
A公共職業能力開発施設の行う職業訓練(職業能力開発総合大学校の行うものを含む)
B国又は地方公共団体が実施する訓練(前号に掲げるものを除く)であつて、失業者に作業環境に適応することを容易にさせ、又は就職に必要な知識及び技能を習得させるために行われるもの(国又は地方公共団体の委託を受けたものが行うものを含む)
C前3号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定めるもの  
3.4 地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業の機会の確保
 地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業の機会の確保に関する計画(34条) 法改正(H28.04.01新規)
 「地方公共団体は、単独で又は共同して、次条1項の協議会における協議を経て、地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業の機会の確保に関する計画(地域高年齢者就業機会確保計画)を策定し、厚生労働大臣に協議し、その同意を求めることができる」
⇒地方公共団体を中心とした地域ネットワーク(協議会の設置等による)の下で、地域の実情に応じた多様な形態による就業の機会を掘り起こして、高齢者に提供するための計画とそれによる事業実施の仕組みを設けた
 「同2項 地域高年齢者就業機会確保計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする」
@地域高年齢者就業機会確保計画の対象となる計画区域
A地域の特性を生かして重点的に高年齢者の就業の機会の確保を図る業種に関する事項
B国が実施する高年齢者の雇用に資する事業に関する事項
C計画期間
 「同5項 政府は、1項の同意を得た地域高年齢者就業機会確保計画(変更の同意があつたときは、その変更後のもの)に係る2項B号に規定する事業について、雇用保険法62条の雇用安定事業又は同法63条の能力開発事業として行うものとする」
 協議会(35条) 法改正(H28.04.01新規)
 「地方公共団体、関係機関、シルバー人材センター、事業主団体、高年齢者の就業に関連する業務に従事する者その他の関係者は、高年齢者の多様な就業の機会の確保に関する地域の課題について情報を共有し、連携の緊密化を図るとともに、地域高年齢者就業機会確保計画に関し必要な事項その他地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業の機会の確保の方策について協議を行うための協議会を組織することができる」
   
   




4.届出・報告等
 多数離職の届出(16条法改正(R3.04.01)
 「事業主は、再就職援助対象高年齢者等のうち厚生労働省令で定める数以上の者が15条1項に規定する厚生労働省令で定める理由により離職する場合には、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を公共職業安定所長に届け出なければならない」
⇒多数離職の届出が必要なのは、再就職援助措置が必要な者が5人以上離職した場合。
 多数離職の届出の対象となる高年齢者等の数等(施行規則6条の2
 「法16条1項の厚生労働省令で定める数は、5人とする」
 「同施行規則6条の2の2項 法16条1項の規定による届出は、多数離職届を当該届出に係る離職が生ずる日(当該届出に係る離職の全部が同一の日に生じない場合にあつては、当該届出に係る最後の離職が生ずる日)の一月前までに当該事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出することによつて行わなければならない」

 高齢者雇用状況報告書(52条)法改正(R3.04.01)
 「事業主は、毎年1回、厚生労働省令で定めるところ(6月1日現在の状況を7月15日まで)により、定年、継続雇用制度、65歳以上継続雇用制度及び創業支援等措置の状況その他高年齢者の就業の機会の確保に関する状況を厚生労働大臣に報告しなければならない」 
   
   





















5.シルバー人材センター等
 指定等(37条)
 「都道府県知事は、定年退職者その他の高年齢退職者の希望に応じた就業で、臨時的かつ短期的なもの又は軽易な業務の機会を確保し、組織的に提供することにより、その就業を援助して、これらの者の能力の積極的な活用を図ることができるようにし、もって高年齢者の福祉の増進に資することを目的として設立された高年齢者就業援助法人であって、一定の基準に適合すると認められるものを、その申請により、市町村の区域ごとに1個に限り、シルバー人材センターとして指定することができる」
 業務(38条) 法改正(1項2号と2項) (H24.10.01)
 「シルバー人材センターは、指定区域において、次に掲げる業務を行うものとする」
@臨時的かつ短期的な就業(雇用によるものを除く)又はその他の軽易な業務に係る就業(雇用によるものを除く)を希望する高年齢退職者のために、これらの就業の機会を確保し、及び組織的に提供すること。
A臨時的かつ短期的な雇用による就業又はその他の軽易な業務に係る就業(雇用によるものに限る)を希望する高年齢退職者のために、職業紹介事業を行うこと。
B高年齢退職者に対し、臨時的かつ短期的な就業及びその他の軽易な業務に係る就業に必要な知識及び技能の付与を目的とした講習を行うこと。
C前3号に掲げるもののほか、高年齢退職者のための臨時的かつ短期的な就業及びその他の軽易な業務に係る就業に関し必要な業務(すなわち、5項による労働者派遣事業)を行うこと。
⇒シルバー人材センターが行う業務は、原則として、臨時的かつ短期的な就業.(おおむね月10日程度以内のもの)、または軽易な業務への就業(おおむね、週20時間を超えないもの)の提供である。
 「2項 シルバー人材センターは、職業安定法30条1項(有料職業紹介事業の許可)の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に届け出て、前項2号の 業務として、有料の職業紹介事業を行うことができる」
⇒シルバー人材センターは、厚生労働大臣への届出を許可とみなして、有料の職業紹介事業を行うことができる。
 「5項 シルバー人材センターは、労働者派遣法の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に届け出て、1項4号の業務として、その構成員である高年齢退職者のみを対象として労働者派遣法に規定する労働者派遣事業を行うことができる」
 業務拡大に係る業種及び職種の指定等(39条)
 「都道府県知事は、シルバー人材センターが行う前条1項2号(職業紹介事業)及び4号(労働者派遣事業)に掲げる業務に関し、労働力の確保が必要な地域においてその取り扱う範囲を拡張することにより高年齢退職者の就業の機会の確保に相当程度寄与することが見込まれる業種及び職種であつて、労働力の需給の状況、同項2号(職業紹介事業)及び4号(労働者派遣事業)と同種の業務を営む事業者の事業活動に与える影響等を考慮して厚生労働省令で定める基準に適合するものを、センターの指定区域内の市町村の区域ごとに指定することができる」
⇒都道府県知事が、市町村区域ごとに、一定の基準に適合する業種及び職種を指定することにより、地域の実情に応じた業務範囲の拡大を図ることができるように。ただし、就労の形態は請負ではだめで、職業紹介事業あるいは労働者派遣事業によるものに限る。
 「5項 1項の指定に係る市町村の区域において、シルバー人材センターが同項の規定により指定された業種及び職種について有料の職業紹介事業(就業の場所が当該市町村の区域内にある求人に係るものに限る)を行う場合における同条1項2号の規定の適用については、同号中「軽易な業務」とあるのは、「軽易な業務若しくはその能力を活用して行う業務」とする」
⇒都道府県知事が市町村ごとに指定した業種及び職種について有料職業紹介事業を行う場合は、軽易な業務(おおむね、週20時間を超えないもの)に限らず、週40時間でも可能に。
  「6項 1項の指定に係る市町村の区域において、シルバー人材センターが同項の規定により指定された業種及び職種について労働者派遣事業(派遣就業場所が当該市町村の区域内にある場合に限る)を行う場合における前条1項4号の規定の適用については、同号中「及びその他の軽易な業務」とあるのは、「並びにその他の軽易な業務及びその能力を活用して行う業務」とする」
⇒都道府県知事が市町村ごとに指定した業種及び職種について労働者派遣事業を行う場合は、週40時間でも可能に。

11
5
選択

 | E |センターは、 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づき、定年退職者その他の高年齢退職者の希望に応じた就業で臨時的かつ短期的なもの又は軽易な業務の機会を確保し、組織的に提供することにより、その就業を援助して、これらの者の能力の積極的な活用を図ることができるようにし、もって高年齢者の福祉の増進に資することを目的としている。

解答・解説を見る

記述式につき、語群はなし

 

6.罰則
 「55条 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が事業主に求める報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、50万円以下の罰金に処する」
 「56条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の刑を科する」
 「57条 多数離職の届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、10万円以下の過料に処する」