1D 厚生年金保険法 基礎知識と関連過去問 Tome塾Homeへ
 障害厚生年金(支給要件、事後重症、初めて2級の障害厚生年金、年金額、配偶者加給)
別ページ掲載:併合認定額の改定生計維持
関連過去問 11-7A11-7B13-3B13-3C13-3D13-3E13-8C14-2B14-2C14-2E15-7A15-7C18-2A18-2B18-9C20-1C20-1E20-5E21-9E22-5A22-5C22-5D22-5E23-4D23-7A,B,C,D,E25-2E25-10C26-3E26-6E28-2B28-10B28-10C29-2E29-3エ29-7D29-7E30-2オ令元ー3A令元ー3C令2-4B令2-4D令2-4E令3-4ア令3-4エ令4-10D令5-10ア
 令4-4選択
関連条文 支給要件(47条)、保険料納付要件の特例(昭和60年改正法附則64条)、障害等級(47条2項)、障害等級(施行令3条の8)
 事後重症(47条の2)、初めて2級による障害厚生年金(47条の3)、年金額(50条、最低補償額(3項))、額の計算の基礎となる被保険者期間(51条)




















1.支給要件(47条)
 「障害厚生年金は、疾病にかかり、又は負傷し、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病につき、
 初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(初診日)において被保険者であった者が、
 当該初診日から起算して1年6月を経過した障害認定日(その期間内にその傷病が治った日又はその症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日があるときはその日)において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合に、
 その障害の程度に応じて、その者に支給する。
 ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに、国民年金の被保険者期間があるときで、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない」
 これらに起因する疾病
 「起因する疾病とは、前の疾病又は負傷がなかったならば後の疾病が起こらなかったであろうというように、前の疾病又は負傷との間に相当因果関係があると認められる場合をいい、負傷は含まれない」(S61.03.31庁保発15)
 障害等級(47条2項)
  「障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから1級、2級及び3級とし、各級の障害の状態は、政令で定める」 
 障害等級(施行令3条の8)
 「法47条2項に規定する障害等級の各級の障害の状態は、1級及び2級についてはそれぞれ国民年金法施行令別表に定める1級及び2級の障害の状態とし、3級については厚生年金保険法施行令別表1に定めるとおりとする」
⇒障害認定にあたっての障害の状態の基本については、こちらをどうぞ
1.1 初診日要件
 初診日おいて被保険者であること」
 初診日とは
 
「初診日とは、障害の原因となった傷病につき、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日をいう」(S61.03.31庁保発15)
・初めの疾病が憎悪した場合は、原則として、初めの疾病の初診日が採用される。(糖尿病が悪化して糖尿性腎症により人工透析を受けた場合は、初めて糖尿病の診療を受けた日が初診日)
 初診日の例
・初めて診療を受けた日(病院を変えた場合であっても、一番初めの病院の医師等の診療を受けた日)
・健康診断により異常が発見された日
・治癒した傷病が再発した場合は、再発後に医師等の診療を受けた日(医学的には治癒していなくても、医療を行う必要がなく無症状で少なくとも5年経過し、一定期間普通に就労していた場合は、社会的治癒として認められる)
1.2 障害認定日要件
 「障害認定日において、障害等級に該当する程度の障害の状態(3級以上)にあること」
 障害認定日とは
 「障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日をいい、請求する傷病の初診日から起算して1年6月を経過した日又は1年6月以内にその傷病が治った場合においては、その治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む))をいう」(S61.03.31庁保発15)
@傷病が治っていない場合(まだ治療するところがある):初診日から計算して1年6か月を経過した日(1年6か月を満了した日の翌日)。
・障害認定日の起算点は初診日
・初診日がH22.02.05の場合、1年6か月経過日は応答日前日のH23.08.04、認定日は経過した日であるからその翌日(応答日)のH23.08.05
・初診日がH22.08.31の場合、1年6か月経過日は応答日前日のH23.02.27(本来なら2月31日の前日ということになるが、2月の場合は28日の前日)、認定日はその翌日(応答日)のH23.02.28)
A傷病が1年6か月以内に治った場合に場合:治った日
 「傷病が治った場合とは、器質的欠損若しくは変形又は機能障害を残している場合は、医学的に傷病が治ったとき、又は、その症状が安定し、長期にわたってその疾病の固定性が認められ、医療効果が期待し得ない状態に至った場合をいう」(S61.03.31庁保発15)
 「治った日」とは、必ずしも通常の意味で言う治った日ではなくても、症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。 (S31.03.31庁保発15)
1-3 保険料納付要件

@初診日の前日時点において、初診日のある月の前々月までの期間で国民年金被保険者期間中(1号、2号、3号をふくめて)における滞納の有無(実際には1号の場合にのみ滞納・未納があり得る)がチエックされる。
・初診日のある月の前月の保険料はまだ納期限がきていないので、チエックの対象外。
・初診の日あるいはそれ以降に、過去2年間の中の国民年金保険料の未納分を納付しても、納付要件においてはカウントしてくれない(手遅れ)
Aたとえば、20歳過ぎて就職したとしても、20歳になって国民年金の被保険者になったときからチエックされる。

 保険料納付要件の特例(昭和60年改正法附則64条)法改正(H25.06.26施行) 
  「初診日が令和8年4月1日前にある傷病による障害については、47条1項における保険料納付済み要件は、当該初診日の前日において当該 初診日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がなければよいとする。ただし、当該障害に係る者が当該初診日において65歳以上であるときは、この限りでない」
⇒65歳未満であれば、初診日の前日において初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料の滞納が全くなければよい。
⇒60歳以降65歳未満において、被保険者期間が1年に満たない場合、たとえば、61歳から厚生年金被保険者となり、5か月目に初診日がある場合は、3か月間だけは当然厚生年金被保険者として納付済期間となるが、残りの9か月間は未納がないとみなして処理される。(この間、国民年金に任意加入していて、1月でも未納があると×)
⇒障害厚生年金の場合は、遺族基礎年金・遺族基礎年金の場合と違い、初診日に被保険者でなければ対象外であるから、60歳になるまでの国民年金期間までさかのぼる必要はない。 
14
2C
 71歳の高齢任意加入の被保険者が3級の障害の状態になった場合に、被保険者期間中に初診日があり、その前日において保険料の納付要件を満たしているときは、障害厚生年金が支給される。(基礎)

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正しい 誤り

2
4B
 71歳の高齢任意加入被保険者が障害認定日において障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、当該高齢任意加入被保険者期間中に当該障害に係る傷病の初診日があり、初診日の前日において保険料の納付要件を満たしているときであっても、障害厚生年金は支給されない。(14-2Cの類型)

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正しい 誤り
23
4D
 傷病の初診日において65歳未満の被保険者であり、障害認定日において障害等級の1級、2級又は3級に該当する程度の障害の状態にあり、かつ保険料納付要件を満たしているときは、当該障害に係る障害認定日が65歳に達する日前までになくても、障害厚生年金を支給する。(14-2Cの類型)

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正しい 誤り
13
3D
 厚生年金保険の被保険者であった者が退職し、国民年金の第1号被保険者となっていたが、その後再就職したことにより再び厚生年金保険の被保険者となった。国民年金の第1号被保険者であった時期に初診日があり、再び厚生年金保険の被保険者となってから3級の障害認定を受けた場合、保険料納付要件を満たしていれば障害厚生年金は支給される。(基礎)

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正しい 誤り

2
4E
 厚生年金保険の被保険者であった者が資格を喪失して国民年金の第1号被保険者の資格を取得したが、その後再び厚生年金保険の被保険者の資格を取得した。国民年金の第1号被保険者であった時に初診日がある傷病について、再び厚生年金保険の被保険者となってから障害等級3級に該当する障害の状態になった場合、保険料納付要件を満たしていれば当該被保険者は障害厚生年金を受給することができる。(13-3Dの類型)

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正しい 誤り












13
3C
 傷病に係る初診日に厚生年金保険の被保険者であった者が、初診日の属する月の前々月まで国民年金の1号被保険者であった場合、初診日の前日までに全被保険者期間中の3分の1以上の期間について保険料の滞納がなければ保険料納付要件を満たしていることになる。(基礎)

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正しい 誤り
20
5E
 障害厚生年金の支給に係る保険料納付要件の特例として、令和8年4月1日前に初診日がある傷病により障害等級に該当する障害の状態になった場合に、当該初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないときは、障害厚生年金の支給に係る保険料納付要件を満たしていることになるが、この特例は、当該障害に係る者が当該初診日において、65歳以上であるときは、適用されない。(H26改)(基礎)

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正しい 誤り
13
8C
 保険料納付要件に関し、厚生年金保険の被保険者期間は、国民年金における保険料納付済期間とされ、また、国民年金における保険料免除期間は厚生年金保険の被保険者期間中には存在しえない。(発展)

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正しい 誤り
15
7C
 20歳未満の厚生年金保険の被保険者が傷病等により3級以上の障害状態になったとき、その傷病の初診日において厚生年金保険の被保険者であれば保険料納付要件については問われることはない。(13-8Cの類型)

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正しい 誤り
20











18
2B
 初診日に厚生年金保険の被保険者であり、障害認定日に2級の障害の障害認定を受けた者について、その者が20歳到達前であるとき、障害厚生年金は支給されるが、障害基礎年金は20歳到達後まで支給されない。

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正しい 誤り
30
2オ
 障害厚生年金は、その受給権が20歳到達前に発生した場合、20歳に達するまでの期間、支給が停止される。(18-2B の類型)

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正しい 誤り
26
3E
 厚生年金保険の被保険者であった18歳の時に初診日がある傷病について、その障害認定日に障害等級3級の障害の状態にある場合には、その者は障害等級3級の障害厚生年金の受給権を取得することができる。(18-2B の類型)

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正しい 誤り




11
7A
 障害厚生年金の障害認定日とは、疾病にかかり、又は負傷した日から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治った日があるときは、その日)である。(基礎)

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正しい 誤り
25
2E
 厚生年金保険法第47条に定める障害認定日は、初診日から起算して1年6か月を経過した日又は当該障害の原因となった傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)のいずれか早い方である。(11-7Aの類型)

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正しい 誤り









22
5A
  障害等級は、障害の程度に応じて軽度のものから1級、2級及び3級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。(基礎)

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正しい 誤り
23
7
A
B
C
D
E
 次の記述のうち、厚生年金保険の障害等級3級にのみ該当する障害の状態として、正しいものはどれか。(22-5Aの応用)
 A そしゃく又は言語の機能に相当程度の障害を残すもの
 B 両上肢の機能に著しい障害を有するもの
 C 両上肢のすべての指を欠くもの
 D 両下肢を足関節以上で欠くもの
 E 体幹の機能に座っていることができない程度又は立ち上がることができない程度の障害を有するもの。

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A B C D E
20
1C
 傷病が治らないで、身体の機能又は精神若しくは神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有する状態であって、厚生労働大臣が定めるものは、障害等級3級の障害の状態に該当する。(発展)

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正しい 誤り
28
10
C
 「精神又は神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」は、厚生年金保険の障害等級3級の状態に該当する。 (20-1Cの類型)

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正しい 誤り

















2.事後重症(47条の2)
 「疾病にかかり、又は負傷し、その傷病に係る初診日において被保険者であった者であって、
 障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態になかったものが、
 同日後65歳に達する日の前日までの間において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったときは、
 その者は、その期間内に障害厚生年金の支給を請求することができる」
事後重症と老齢厚生年金の繰り上げの関係はこちらを
 「2項 前条1項のただし書の規定(保険料納付要件)は、準用する」 
⇒初診日の前日において保険料納付要件を満足すること。

 事  後  重  症
障害認定日における
障害の程度
悪化 改定後
 3級にも該当せず  65歳前日までに3級以上に該当するまで悪化  1級、2級、3級の受給権発生

・初診日要件、保険料納付要件は通常の障害厚生年金と同じ要件を満足していること。(障害認定日要件のみ修正されている)
・65歳到達日前日までに請求しなければならない
・受給権は、請求した日に発生
・年金額の計算の基礎となる被保険者期間は、最初の(3級以上には該当しなかった)障害認定日の属する月までにある被保険者期間
・老齢基礎年金又は老齢厚生年金の繰上げ受給者には適用されない。
保険料納付要件 13
3B
 傷病等に係る初診日に厚生年金保険の被保険者であり、かつ国民年金の被保険者期間を有しない者が、障害認定日においては政令で定められた障害等級に該当する障害の状態になかったものの、障害認定日後から65歳に達する日までの間に、障害等級に該当する程度の障害の状態になった場合には、障害厚生年金の支給を請求することができる。(基礎)

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正しい 誤り
令元
3A
 傷病に係る初診日に厚生年金保険の被保険者であった者であって、かつ、当該初診日の属する月の前々月までに、国民年金の被保険者期間を有しない者が、障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態になかったが、障害認定日後から65歳に達する日までの間に、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至った場合、その期間内に、障害厚生年金の支給を請求することができる。 (13-3Bの類型)
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正しい 誤り
障害の程度 26
6E
 いわゆる事後重症による障害厚生年金について、対象となる障害の程度は障害等級1級又は2級に限られ、障害の程度が障害等級3級に該当するに至った場合には請求することができない。

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正しい 誤り
















4
4
選択
 厚生年金保険法第47条の2によると、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病に係る初診日において被保険者であった者であって、障害認定日において同法第47条第2項に規定する障害等級(以下「障害等級」という)に該当する程度の障害の状態になかったものが、障害認定日から同日後| E |までの間において、その傷病により障害の状態が悪化し、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったときは、その者は、その期間内に障害厚生年金の支給を請求することができる。
 なお、障害厚生年金に係る保険料納付要件は満たされているものとする。 
解答と解説を見る 語群はこちらを
20
1E
 傷病の初診日において被保険者であった者について、障害認定日には障害等級に該当する程度の障害の状態になかったが、同日後65歳に達する日の前日までに当該傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態になり、かつ、初診日において保険料納付要件を満たしているときは、65歳以後であっても障害等級に該当した日から3年を経過していなければ、障害厚生年金の支給を請求することができる。(令4-4選択の類型)

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正しい 誤り
29
7D
 いわゆる事後重症による障害厚生年金について、障害認定日に障害等級に該当しなかった者が障害認定日後65歳に達する日の前日までに当該傷病により障害等級3級に該当する程度の障害の状態となり、初診日の前日において保険料納付要件を満たしている場合は、65歳に達した日以後であっても障害厚生年金の支給を請求できる。(令4-4選択の類型)

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正しい 誤り

 

 

 

2

 

 

3.初めて2級による障害厚生年金(47条の3)
 「疾病にかかり、又は負傷し、その傷病(基準傷病)に係る初診日において被保険者であった者であって、
 基準傷病以外の傷病により障害の状態(1級又は2級に該当しない)にあるものが、
 基準傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までの間において、基準傷病による障害と他の障害とを併合して初めて障害等級の1級又は2級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったとき(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病に係る初診日以降であるときに限る)
 その者に基準障害と他の障害とを併合した障害の程度による障害厚生年金を支給する」
⇒初診日要件は、基準傷病の初診日において被保険者
⇒障害等級要件は、単独では該当しないが、基準傷病とそれより先発の傷病とを併合して2級以上。

 「2項 47条1項ただし書(保険料納付要件)の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条1項ただし書中「当該傷病」とあるのは、「基準傷病」と読み替えるものとする」
⇒保険料納付要件は、基準傷病の初診日の前日に満足しておればよい。
 「3項 1項の障害厚生年金の支給は、36条1項の規定にかかわらず、当該障害厚生年金の請求があつた月の翌月から始めるものとする」
⇒受給権は2級以上に該当することとなった日に発生するが、支給開始は、受給権発生日の属する月の翌月からではなく、請求があった日の属する月の翌月から。

初めて2級による障害厚生年金
先発障害
(他の障害)
後発障害(基準障害) 併合後
3級あるいはそれ以下の障害  65歳前日までに先発障害とあわせて2級以上となるきっかけとなった障害(単独での障害等級の程度は問わない) ・初めて1級あるいは2級の受給権発生
・先発障害について、3級の障害厚生年金の受給権がある場合は、その受給権も残っているので、いずれかを選択する。
 

基準障害について、初診日要件、保険料納付要件を満足しなければならない。
・基準障害単独での障害等級の程度は問わないが、先発障害と併合しても等級が変わらない場合は、単独での請求でよいであろう。。
受給権は2級以上に該当することとなった日(基準傷病の障害認定日)に発生する
請求期限はないが、支給開始は請求があった月の翌月からである。
併合の判定は、先発障害と後発の基準障害それぞれの障害の程度の判定結果に、併合判定表をあてはめて行う。
・年金額の計算の基礎となる被保険者期間は、基準傷病に係る障害認定日の属する月までにある被保険者期間
・老齢基礎年金又は老齢厚生年金の繰上げ受給者には適用されない。
・もし先発障害で3級の障害厚生年金の受給権がある場合は、これも残る(失権しない)ので、形式的にはどちらかを選択する。
国民年金法の場合はこちらを
13
3E
 それぞれが3級以上の障害等級に該当しない程度の二以上の障害を併合して、初めて2級の障害に該当するに至ったとき、それらの障害の初診日のうち一つでも厚生年金保険の被保険者期間に属していれば、障害厚生年金が支給される。(基礎)

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正しい 誤り
29
3エ
 厚生年金保険法第47条の3に規定するいわゆる基準障害による障害厚生年金を受給するためには、基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病(基準傷病以外の傷病が2以上ある場合は、基準傷病以外の全ての傷病)に係る初診日以降でなければならない。 (13-3Eの類型)

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正しい 誤り

3
4ア
 厚生年金保険法第47条の3第1項に規定する基準障害と他の障害とを併合した障害の程度による障害厚生年金の支給は、当該障害厚生年金の請求があった月の翌月から始まる。

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正しい 誤り




































4.年金額(50条)
 「障害厚生年金の額は、43条1項(報酬比例の老齢厚生年金額)の規定の例により計算した額とする。
 この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300とする」
⇒本則による額と従前額保障の額のうち、高い方をとる。
生年月日による乗率の読み替えはない
⇒額の計算の基礎となる被保険者期間についてはこちらを
 最低保障300月の適用の仕方(本則による場合)
 {平均標準報酬月額×7.125/1000×(平成15年3月までの月数)+平均標準報酬額×5.481/1000×(平成15年4月以降の月数)}×300/(平成15年3月までの月数+平成15年4月以降の月数)
 1級の場合の支給額(同2項
 「障害の程度が1級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、前項に定める額の100分の125に相当する額とする」
 障害厚生年金の最低保障額(同3項) 法改正(H17年度)
 「障害厚生年金の給付事由となった障害について、障害基礎年金を受けることができない場合において、障害厚生年金の額が障害基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額(50円未満の端数は切り捨て、50円以上100円未満の端数は100円に切り上げ)に満たないときは、当該額とする」
 50条3項は、平成16年10月1日と17年4月1日の2回も改正があり、10月1日以前は「障害の程度が障害等級の3級に該当する者に支給する障害厚生年金の額が603,200円に満たないときは、その額を603,200円とする」とあった。
 この最低保障額は、従来は3級受給者に限られていたが、1級、2級受給者でも障害基礎年金を受給できない者(初診日において65歳以上で老齢基礎年金などの受給権を有するため、厚生年金被保険者ではあるが国民年金2号被保険者にはなれない者など)にも適用されることになった。
⇒令和6年度値は、
  新規裁定者(令和6年度中に68歳となる既裁定者を含む):2級の障害基礎年金額816,000円×3/4の100円単位の額で、612,000円。
 既裁定者(69歳以上の既裁定者):2級の障害基礎年金額813、700円×3/4の100円単位の額で、610,300円
 障害基礎年金を受けることができない場合
 
@障害等級が3級のとき
 A障害等級は1級又は2級であるが、初診日が65歳以上70歳未満の厚生年金被保険者期間中で国民年金の被保険者でなかった場合など
 「4項 48条1項(併合認定)の規定による障害厚生年金の額は、その額が同条2項(従前の障害厚生年金の失権)の規定により消滅した障害厚生年金の額より低額であるときは、1項及び2項の規定にかかわらず、従前の障害厚生年金の額に相当する額とする」
⇒先発障害に後発障害が発生した場合、いずれも2級以上である(であった)場合、併合認定されて(通常は1級の)新たな障害厚生年金を支給し、先発障害による障害厚生年金は失権となる。
 ただし、3級に認定されて年金額が低下する場合は、金額のみ同額を維持する。
 額の計算の基礎となる被保険者期間(51条)
 「障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日(47条の3(初めて2級)の1項の規定による障害厚生年金については同項に規定する基準傷病に係る障害認定日とし、48条(併合認定)1項の規定による障害厚生年金については併合されたそれぞれの障害に係る障害認定日(47条の3(初めて2級)の1項の規定による障害厚生年金については同項に規定する基準傷病に係る障害認定日)のうちいずれか遅い日とする)の属する月後における被保険者であった期間は、その計算の基礎としない」
障害厚生年金の受給権発生日と年金額の計算の基礎となる被保険者期間
 @障害厚生年金の受給権は、原則として、障害認定日に発生する。
 ただし、
・事後重症の場合は、事後重症を請求した日(当然ながら、その請求が認められた場合に限る)に発生する。支給は、請求のあった日の属する月の翌月から。
・参考までに、初めて2級の場合は、基準傷病の障害認定日に発生するが、支給は、請求のあった日の属する月の翌月から
A額の計算の基礎となる被保険者期間は、原則として、障害認定日の属する月まで(障害認定日が月末でない場合は、障害認定日の属する月の前月まで)にあるの保険者月数
・事後重症の場合であっても、最初の(3級以上には該当しなかった)障害認定日の属する月まで
・初めて2級に該当した基準傷病の障害認定日の属する月まで
併合認定による新規障害厚生年金の場合は、併合されたそれぞれの障害認定日のうちいずれか遅い日)の属する月まで。 
 配偶者加給(50条の2) 法改正(H23.04.01) 詳細はこちらを
 「障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持してい るその者の65歳未満の配偶者があるときは、50条に定める額に加給年金額を加算した額とする」
 「2項 前項に規定する加給年金額は、224,700円に改定率(ただし68歳以降の改定率の改定の適用がないものとして改定したもの)を乗じて得た額(50円未満切り捨て、50円以上100未満は、100円に切り上げ)とする」  
⇒年齢にかかわらず新規裁定者の改定率を適用する。
 障害厚生年金額のまとめ
1級  2級の125% + 配偶者加給 
 また、原則として障害基礎年金も受給できる。
2級  2級の年金額(報酬比例部分の年金額)+配偶者加給
 また、原則として障害基礎年金も受給できる。
3級  2級と同じ。配偶者加給はなし。
最低保障額  1級、2級、3級とも、障害基礎年金を受給できないときの障害厚生年金の額は、障害基礎年金×3/4を下回らないこととする。
給付
乗率
28
10
B
 障害厚生年金の年金額の計算に用いる給付乗率は、平成15年3月以前の被保険者期間と、いわゆる総報酬制が導入された平成15年4月以降の被保険者期間とでは適用される率が異なる。 (基礎)

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正しい 誤り


















15
7A
 障害厚生年金の額の計算においては、当該障害厚生年金の支給事由となった障害認定日の属する月の翌月以降における被保険者期間は含めない。(基礎)

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正しい 誤り
22
5E
  障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月の前月までの被保険者であった期間を、その計算の基礎とする。(15-7Aの類型)

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正しい 誤り
29
7E
 傷病に係る初診日が平成27年9月1日で、障害認定日が平成29年3月1日である障害厚生年金の額の計算において、平成29年4月以後の被保険者期間はその計算の基礎としない。なお、当該傷病以外の傷病を有しないものとする。 (15-7Aの類型)

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正しい 誤り
28
2B
 被保険者である障害厚生年金の受給権者が被保険者資格を喪失した後、被保険者となることなく1か月を経過したときは、資格を喪失した日から起算して1か月を経過した日の属する月から障害厚生年金の額が改定される。(15-7Aの応用)

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正しい 誤り







数と3
0
0


18
2A
 障害厚生年金の額については、老齢厚生年金の額の規定の例により計算した額とし、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る初診日の属する月後における被保険者であった期間は計算の基礎としないが、被保険者期間の月数が300に満たないときは300として計算する。(基礎)

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正しい 誤り
11
7B
 障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月の前月までを計算の基礎とする。
 ただし、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300月に満たない場合を除く。(18-2Aの類型)

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正しい 誤り

4
10
D
 障害等級2級の障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の例により計算した額となるが、被保険者期間については、障害認定日の属する月の前月までの被保険者期間を基礎とし、計算の基礎となる月数が300に満たないときは、これを300とする。(18-2Aの類型)

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正しい 誤り
22
5C
 障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240月に満たないときは、これを240か月とする。(基礎)

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正しい 誤り
1









14
2E
 障害等級1級の状態にある者の障害厚生年金の支給額は、老齢厚生年金の例により計算した額の100分の125とし、計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは300として計算する。(基礎)

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正しい 誤り
令元
3C
 障害等級1級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額(当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300とする)の100分の125に相当する額とする。

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正しい 誤り
21
9E
 障害厚生年金の額は、当該額の計算の基礎となる月数にかかわらず老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額とするが、障害等級1級に該当する者については、当該額に100分の125を乗じて得た額に相当する額とする。

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令3
4エ
 厚生年金保険法第48条第1項に規定する前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金の額が、従前の障害厚生年金の額よりも低額であったとしても、従前の障害厚生年金は支給が停止され、併合した障害の程度による障害厚生年金の支給が行われる。
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の年

22
5D
 障害の程度が障害等級の3級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、2級に該当する者に支給する額の100分の50に相当する額とする。(基礎)

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14
2B
 障害等級3級の障害厚生年金は、65歳未満の配偶者がいる場合であっても加給年金額は加算されないが、年金額の計算において被保険者期間については最低300月、金額については、障害基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額に満たないときは、当該額が保障される。(基礎)

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正しい 誤り
18
9C
 障害等級3級の障害厚生年金の年金額には、配偶者についての加給年金額は加算されないが、障害基礎年金の年金額の3分の2に相当する最低保障額がある。(14-2Bの類型)

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正しい 誤り
25
10
C
 障害等級3級に該当する者に支給される障害厚生年金の額が、障害等級2級の障害基礎年金の額に3分の2を乗じて得た額に端数処理をして得た額に満たないときは、障害等級2級の障害基礎年金の額に3分の2を乗じて得た額に端数処理をして得た額を支給する。(14-2Bの類型)

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正しい 誤り
29
2E
 障害の程度が障害等級3級に該当する者に支給される障害厚生年金の額は、障害等級2級に該当する者に支給される障害基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする)に満たないときは、当該額とされる。 (14-2Bの類型)

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正しい 誤り

2
4D
 障害等級3級の障害厚生年金には、配偶者についての加給年金額は加算されないが、最低保障額として障害等級2級の障害基礎年金の年金額の3分の2に相当する額が保障されている。(14-2Bの類型)

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正しい 誤り

5
10
 障害厚生年金の給付事由となった障害について、国民年金法による障害基礎年金を受けることができない場合において、障害厚生年金の額が障害等級2級の障害基礎年金の額に2分の1を乗じて端数処理をして得た額に満たないときは、当該額が最低保障額として保障される。なお、配偶者についての加給年金額は加算されない。(14-2Bの類型)

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正しい 誤り
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