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 労働者派遣法 その1 (その2はこちらを)
関連過去問 12-2B14-3D16-2B16-2C16-2D16-2E20-4B20-4D20-4E28-2D令4-4D
 18-1選択18-2選択18-3選択令5-2選択
関連条文 目的(1条)、定義(2条)、派遣禁止業務(4条)、派遣労働者に従事させることが適当でないと認められる業務(施行令2条)、労働者派遣事業の許可(5条)、許可の欠格事由(6条)、許可の基準等(7条)、許可の有効期間等(10条)、更新申請手続(施行規則5条)、事業の廃止(13条)、 許可の取消し等(14条)、名義貸しの禁止(15条)、
 事業報告等(23条)、派遣元事業主以外の労働者派遣事業を行う事業主からの労働者派遣の受入れの禁止(24条の2)、個人情報の取扱い(24条の3)、秘密を守る義務(24条の4)
 契約の内容(26条)、労働者派遣契約の解除に当たって講ずべき措置(29条の2)、特定有期雇用派遣労働者等の雇用の安定等(30条)、段階的かつ体系的な教育訓練等(30条の2)、不合理な待遇の禁止等(30条の3)、不合理な待遇の禁止等の適用除外:労使協定方式(30条の4)、職務の内容等を勘案した賃金の決定(30条の5)、就業規則の作成の手続(30条の6)、派遣労働者等の福祉の増進(30条の7
 適正な派遣就業の確保(31条)。待遇に関する事項等の説明(31条の2)、派遣労働者であることの明示等(32条)、派遣労働者に係る雇用制限の禁止(33条)、就業条件の明示(34条)、労働者派遣に関する料金の額の明示(34条の2) 、派遣先への通知(35条)、
派遣先事業所単位の期間制限(35条の2)、派遣労働者個人単位の期間制限(35条の3)、日雇労働者についての労働者派遣の禁止(35条の4)、離職した労働者についての労働者派遣の禁止(35条の5)、政令で定める業務等(施行令4条)
 派遣元責任者の選任(36条)、派遣元管理台帳(37条) 
 目



























0.経緯等
@労働基準法旧6条において、「何人も、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない」とし、労働契約に介入した中間搾取的なすべての行為は、長い間、厳しく禁止されてきた。
Aその後、多様な就労形態を容認すべきという世論の強い要請もあって、ついに政府は昭和61年に、前記方針を180度転換し、許可又は届出をした派遣元事業主による場合にだけ労働者派遣が認められるにいたった。
B当初は労働者派遣は例外的な雇用形態という位置づけであって、原則禁止であるが、例外的に認められた業務(13業務、その後26業務)のみ許されるというポジティブリスト方式がとられた。
Cその後平成11年、ILO181号条約により、民間職業仲介サービスの原則自由化が打ち出されたことを受けて、対象業務を原則として自由化するとともに、例外的に許されないものを列挙するネガティブリスト方式に転換された。 
Bその後毎年のごとく法規制が緩和され、労働者派遣業は労働市場の中で大きなウエイトを占めるにいたった。反面、トラブルもまた増えてきており、派遣労働者の一層の権利擁護と待遇改善が必要と叫ばれて きた。
Cそこで、法改正(H24.10.01に より法律の名称を
 「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」から
 「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に変更し、雇用の安定、待遇の改善など派遣労働者保護のための規定が強化された。
Dその後、平成27年の改正では、
・それまでの業務中心の規制方式を変更し、派遣労働者が有期か無期かの差異に応じた規制方式とすることに。
・登録型は許可制、常用型は届出制という区分を廃止し、許可制に統一した。
・雇用安定,処遇向上、教育訓練などをより強く求めるようにした。
Eさらに、平成30年の改正では、「働き方改革」の一環として正規雇用と非正規雇用の間の不合理な格差を是正する「同一労働同一賃金」を目指しながらも、実態を踏まえて、。
・「派遣先の労働者との均等・均衡方式」のほかに、「労使協定により一定水準を満たす待遇決定方式」を選択できるようにした。
・苦情の自主解決、紛争解決の調停など、「紛争の解決」のための諸規定が設けられた。
 派遣法の学習においては、、
@まず、労働基準法にいう一般の労働者か、派遣労働者か、請負事業などによる労働者あるい非労働者かについて、雇用関係・指揮命令関係の実態に着目して峻別できるようにすること。
 労働者派遣事業と請負事業との区分に関する基準についてはこちらを参照のこと 
A派遣法に固有の規制についてマスターすること、が必要である。
(1)派遣事業:
 自己の雇用する労働者を、その雇用関係の下に、他人の指揮命令を受けて他人のために労働に従事させる事業。
(2)請負事業:
 他人から請負った事業について、他人からの指揮命令を受けずにその業務を完成させ、成果に基づく対価として、報酬を受ける事業。
 よって、自ら雇用する労働者であっても、請負先の指揮命令の元に業務をさせる場合は、労働者派遣業の規制を受けることになる。
 また、他人の雇用した労働者を請負先の指揮命令の元に業務をさせることは、2重派遣で違法となる。
(3)労働者供給事業:
 自己の管理下にあるが雇用関係にない労働者を他人の指揮・命令のもとで他人に使用させる事業。
 労働組合に限って認められる。
1章 総則
1.目的等
 目的(1条) 法改正(H24.10.01施行)
 「この法律は、職業安定法と相まって労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の保護等を図り、もって派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的とする」
 定義(2条)
 労働者派遣  自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、他人の指揮命令を受けて、他人のために労働に従事させること。当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするもの(紹介予定派遣)を含まない。
 派遣労働者  事業主が雇用する労働者であって、労働者派遣の対象となるものをいう
 労働者派遣事業   労働者派遣を業として行うことをいう。
⇒下記2項目の削除により、法令上一般と特定の区別はなくなった。
 ただし、実務上は、登録型か常用型かの区別は重要である。
 一般労働者派遣事業(法改正H27.09.30削除)  特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業(いわゆる登録型)
 特定労働者派遣事業(法改正H27.09.30削除)  その事業の派遣労働者(業として行われる労働者派遣の対象となるものに限る)が常時雇用される労働者のみである労働者派遣事業(いわゆる常用型)
 紹介予定派遣  労働者派遣のうち、派遣元事業主が、労働者派遣の役務の提供の開始前又は開始後に、派遣労働者及び派遣先について、職業安定法その他の規定による許可あるいは届出をして職業紹介を行い、又は行うことを予定してするもの。(職業紹介により、派遣労働者が派遣先に雇用される旨が、派遣の役務の提供の終了前に派遣労働者と派遣先との間で約されるものを含む)
⇒予め契約した期間を派遣労働者として働き、派遣終了前に派遣労働者と派遣先の双方が合意すれば、派遣先の社員として採用されるシステム(社員として雇用される旨が、派遣期間終了前に契約されている場合も含む)。
 派遣期間中に、仕事の適性や派遣先の社風との相性などを見極めることができるメリットがある。
 人材派遣業が紹介予定派遣を行うためには、有料職業紹介事業の許可も得ておかなければならない。
18
3
選択
 次の図は労働者派遣の概念を表わそうとしているものであるから、|  |の中を埋めて図を完成させなさい。

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18
2
選択
 労働者派遣事業と請負により行なわれる事業との区分を明らかにすることを目的として、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準が定められている。
 また、職業安定法第45条において|  |等が、厚生労働大臣の許可を受けた場合は、無料で労働者供給事業を行なうことができる、とされている。

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16
2D
 紹介予定派遣は、労働者派遣のうち、労働者派遣事業と職業紹介事業の双方の許可を受け又は届出をした者が、派遣労働者と派遣先との間で、雇用関係の成立のために職業紹介を行い、又は行うことを予定してするものである。この場合、同一の派遣労働者についての派遣受入期間は3か月を超えてはならない、と派遣法で定められている。

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正しい 誤り















2章 労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置
2-1 業務の範囲
 派遣禁止業務(4条) 
 「何人も、次の各号のいずれかに該当する業務について、労働者派遣事業を行ってはならない」
@港湾運送業務(港湾労働法に規定する港湾運送の業務及び港湾以外の港湾において行われる当該業務に相当する業務として政令で定める業務)
A建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務)、
B警備業法に掲げる業務(警備業務)
 その他その業務の実施の適正を確保するためには業として行う労働者派遣により派遣労働者に従事させることが適当でないと認められる業務として政令で定める要務)
 「3項 労働者派遣事業を行う事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その指揮命令の下に当該労働者派遣に係る派遣労働者を1項各号のいずれかに該当する業務に従事させてはならない」
  労働者派遣により派遣労働者に従事させることが適当でないと認められる業務(施行令2条  法改正(R03,04.01)、法改正(H30,04.01)、法改正(H27.09.30)、法改正(H19.12.14)
 「4条1項3号の政令で定める業務は、次に掲げる業務(当該業務について紹介予定派遣をする場合、当該業務に係る労働者派遣が法40条の2の1項C((派遣先の労働者の産前産後休業とそれに先行する休業、育児休業とそれに後続する休業期間中における代替派遣)又はD(派遣先の労働者の介護休業とそれに後続する休業期間中における代替派遣)に該当する場合、@及びBに掲げる業務、Cに掲げる業務(一定の業務に限る)並びにFに掲げる業務に係る派遣労働者の就業の場所がへき地にある場合並びに@に掲げる業務に係る派遣労働者の就業の場所が地域における医療の確保のためには同号に掲げる業務に業として行う労働者派遣により派遣労働者を従事させる必要があると認められるものとして厚生労働省令で定める場所(へき地にあるものを除く)である場合を除く)とする」
 政令で定める業務
@医師法に規定する医業(医療法に規定する病院若しく診療所(厚生労働省令で定めるものを除く。以下病院等という)、医療法に規定する助産所、介護保険法に規定する介護老人保健施設、介護医療院)又は医療を受ける者の居宅において行われるものに限る)
A歯科医師法に規定する歯科医業(病院等、介護老人保健施設、介護医療院又は居宅において行われるものに限る)
B薬剤師法に規定する調剤の業務(病院等又は介護医療院において行われるものに限る)
C保健師助産師看護師法に規定する保健師、助産師、看護師、准看護師の業務及び保健師及び助産師が行う看護師の業務(他の法令の規定により、診療の補助として行うことができることとされている業務を含み、病院等、助産所、介護老人保健施設、介護医療院又は居宅において行われるものに限る)
D栄養士法に規定する業務(傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導に係るものであつて、病院等、介護老人保健施設、介護医療院又は居宅において行われるものに限る)
E歯科衛生士法に規定する業務(病院等、介護老人保健施設、介護医療院又は居宅において行われるものに限る)
F診療放射線技師法に規定する業務(病院等、介護老人保健施設、介護医療院又は居宅において行われるものに限る)
G歯科技工士法に規定する業務(病院等又は介護医療院において行われるものに限る) 

(1)政令で定める業務@からGは、原則として派遣禁止業である。
(2)ただし、上記業務であっても、以下の場合は例外的に派遣が可能となる。
・紹介予定派遣をする場合
・派遣先の労働者の、産前産後休業・育児休業期間・介護休業期間中の代替派遣に該当する場合
・医業、調剤業務、あるいは保健師、助産師、看護師、准看護師などの一定の業務の就業場所がへき地にある場合
・医業の就業の場所が厚生労働省令で定めるへき地を除く医師不足の地域である場合
   
   
  2-2 事業の許可
 労働者派遣事業の許可(5条) 法改正(H27.09.30)
 「労働者派遣事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない」
 「2項 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない」
 「3項 前項の申請書には、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業計画書(様式3号)その他厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない」
 「5項 厚生労働大臣は、1項の許可をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない」
 許可の欠格事由(6条) 法改正(H24.10.01施行)
 「 次の各号のいずれかに該当する者は、前条1項の許可を受けることができない」
@禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定その他労働に関する法律の規定であつて政令で定めるもの若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定により、若しくは刑法の傷害、暴行、脅迫、背任等の罪、暴力行為等処罰に関する法律の罪若しくは出入国管理及び難民認定法の不法就労助長の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して5年を経過しない者
A健康保険法、船員保険法、労働者災害補償保険法、厚生年金保険法、労働保険徴収法又は雇用保険法の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して5年を経過しない者
B法改正(R010914) 心身の故障により労働者派遣事業を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
C法改正(R010914新規) 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
D労働者派遣事業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して5年を経過しない者
E労働者派遣事業の許可を取り消された者が法人である場合において、当該取消しの処分を受ける原因となつた事項が発生した当時現に当該法人の役員であつた者で、当該取消しの日から起算して5年を経過しないもの
F労働者派遣事業の許可の取消しの処分に係る行政手続法の規定による通知があつた日から当該処分をする日又は処分をしないことを決定する日までの間に労働者派遣事業の廃止の届出をした者で、当該届出の日から起算して5年を経過しないもの
G前号に規定する期間内に労働者派遣事業の廃止の届出をした者が法人である場合において、同号の通知の日前60日以内に当該法人の役員であつた者で、当該届出の日から起算して5年を経過しないもの
H暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員又は暴力団員でなくなつた日から5年を経過しない者
I営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であつて、その法定代理人が前各号又は次号のいずれかに該当するもの
J法人であつて、その役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの
K暴力団員等がその事業活動を支配する者
L暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用するおそれのある者

 許可の基準等(7条)
 「厚生労働大臣は、5条1項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない」
@当該事業が専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われるもの(雇用の機会の確保が特に困難であると認められる労働者の雇用の継続等を図るために必要であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合において行われるものを除く)でないこと。
A法改正(H27.09.30) 申請者が、当該事業の派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして厚生労働省令で定め基準に適合するものであること。
B個人情報を適正に管理し、及び派遣労働者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていること。
⇒具体的にはこちらを
C前2号に掲げるもののほか、申請者が、当該事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること。
 補足 専ら派遣
@の「専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的とする」とは、特定の者に対してのみ当該労働者派遣を行うことを目的として事業運営を行っているものであって、それ以外の者に対して労働者派遣を行うことを目的としていない場合である。(労働者派遣事業関係業務取扱要領)
 厚生労働省令で定める場合(施行規則1条の4)
 「法7条1項1号の厚生労働省令で定める場合(専ら派遣の規制の例外)は、当該事業を行う派遣元事業主が雇用する派遣労働者のうち、10分の3以上の者が60歳以上の者(他の事業主の事業所を60歳以上の定年により退職した後雇い入れた者に限る)である場合とする」
 厚生労働省令で定める基準(施行規則1条の5) 法改正(H27.09.30新規) 
 「法7条1項2号の厚生労働省令で定める基準は、次のとおりとする」
@派遣労働者のキャリアの形成を支援する制度(厚生労働大臣が定める基準を満たすものに限る)を有すること。
A前号に掲げるもののほか、派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うための体制が整備されていること。
 許可の有効期間等(10条)
 「5条1項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して3年とする」
 「同2項 前項に規定する許可の有効期間(当該許可の有効期間についてこの項の規定により更新を受けたときにあっては、更新を受けたときにあつては、当該更新を受けた許可の有効期間)の満了後引き続き当該許可に係る労働者派遣事業を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、許可の有効期間の更新を受けなければならない」 
 「同4項 2項の規定によりその更新を受けた場合における5条1項の許可の有効期間は、当該更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して5年とする」
 更新申請手続(施行規則5条) 法改正(H22.03.01)
 「法10条2項の規定による許可の有効期間の更新を受けようとする者は、当該許可の有効期間が満了する日の3月前までに、労働者派遣事業許可有効期間更新申請書(様式第1号)を、厚生労働大臣に提出しなければならない」
 事業の廃止(13条)
 「派遣元事業主は、当該労働者派遣事業を廃止したときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない」
  許可の取消し等(14条) 
 「厚生労働大臣は、派遣元事業主が次の各号のいずれかに該当するときは、5条1項の許可を取り消すことができる。
@6条各号(欠格の事由で(5号から8号までを除く)のいずれかに該当しているとき。
A法改正(H2709.30) この法律((23条3項(派遣割合の報告)、23条の2(関係派遣先への派遣の制限)及び30条2項(同一組織単位に継続して3年派遣する派遣労働者に対する雇用安定措置)の規定により読み替えて適用する同条1項の規定及び労働基準法の特例等の規定を除く)若しくは職業安定法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
B9条1項(許可の条件)の規定により付された許可の条件に違反したとき。
C法改正(H24.10.01追加)、法改正(H2709.30) 48条 (指導・助言) 3項の規定 による指示を受けたにもかかわらず、なお23条3項 (派遣割合の報告) 、23条の2  (関係派遣先に対する労働者派遣の制限) 及び30条2項(同一組織単位に継続して3年派遣する派遣労働者に対する雇用安定措置)の規定により読み替えて適用する同条1項の規定の規定に違反したとき。
 名義貸しの禁止(15条)
 「派遣元事業主は、自己の名義をもつて、他人に労働者派遣事業を行わせてはならない」 
・特定労働者派遣事業の届出(16条) 法改正(H27.09.30削除)
 特定労働者派遣事業に関わる以下の規定は(H27.09.30削除)
・事業開始の欠格事由(17条)、書類の備付け等(18条)、変更の申出(19条)、事業の廃止(20条)、事業廃止命令等(21条)、名義貸しの禁止(22条)
派遣事業の許可をめぐって 14
3D
 規制緩和が図られた結果、派遣法においてもすべての業務について、公共職業安定所への届出だけで足りるとされ、派遣労働が自由化された。

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正しい 誤り
18
1
選択
 これまでの労働者派遣事業は、その事業の派遣労働者が常用労働者だけを対象として行なう| A |派遣事業 とそれ以外の| B |派遣事業に区別され、前者を行なおうとする者は厚生労働大臣への届出が、後者を行なおうとする者は厚生労働大臣から許可を受けることが必要であったが、平成27年9月30日に施行された改正後の「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」においては、この区別が撤廃され、すべての労働者派遣事業は新たな許可基準に基づく許可制に変わった。(H28改)

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2-3  補則
 事業報告等(23条)
 「派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業報告書及び収支決算書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない」
 「同2項 前項の事業報告書には、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない」
 派遣割合の報告(23条3項) 法改正(H24.10.01新設)
 「派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、次条に規定する関係派遣先への派遣割合を厚生労働大臣に報告しなければならない」 
 「同4項 派遣元事業主は、派遣労働者をこの法律の施行地外の地域に所在する事業所その他の施設において就業させるための労働者派遣(海外派遣)をしようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない」  
 労働者派遣事業の業務内容に係る情報提供(23条5項) 法改正(H24.10.01新設)
 「派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、
・労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、
・労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、
・労働者派遣に関する料金の額の平均額から派遣労働者の賃金の額の平均額を控除した額を当該労働者派遣に関する料金の額の平均額で除して得た割合として厚生労働省令で定めるところにより算定した割合、
・教育訓練に関する事項その他当該労働者派遣事業の業務に関しあらかじめ関係者に対して知らせることが適当であるものとして厚生労働省令で定める事項
に関し情報の提供を行わなければならない」
 事業報告書及び収支決算書の提出(施行規則17条)
 「法23条1項に規定する派遣元事業主は、毎事業年度に係る労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業報告書及び収支決算書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。ただし、派遣元事業主が当該事業年度に係る貸借対照表及び損益計算書を提出したときは、収支決算書を提出することを要しない」
 様式変更(H22年度から)法改正
 事業報告書(様式11号):登録者数、料金、賃金、契約期間別派遣件数、教育訓練実績など。
 事業報告書(様式11号の2):6月1日現在の特定製造業務派遣数、派遣可能期間制限なし業務派遣数、雇用保険・健康保険・厚生年金保険適用者数など
 「施行規則17条3項 事業報告書及び収支決算書の提出期限は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める期限とする。
 @労働者派遣事業報告書(年度報告、様式第11号): 毎事業年度経過後一月が経過する日
 A労働者派遣事業報告書(6月1日現在の状況報告、様式第11号の2):毎年6月30日  
 B労働者派遣事業収支決算書(様式12号):毎事業年度経過後三月が経過する日
 関係派遣先への派遣割合の報告(施行規則17条の2) 法改正(H24.10.01新設)
 「法23条3項の規定による報告は、毎事業年度経過後3月が経過する日までに、当該事業年度に係る関係派遣先派遣割合報告書を厚生労働大臣に提出することにより行わなければならない」
 情報提供の方法等(施行規則18条の2)法改正(H24.10.01新設)
 「法23条5項の規定による情報の提供は、事業所への書類の備付け、インターネットの利用その他の適切な方法により行わなければならない」
 「施行規則18条の2の2項 法23条5項の厚生労働省令で定めるところにより算定した割合(いわゆるマージン率)は、
 前事業年度に係る労働者派遣事業を行う事業所(一の事業所)ごとの当該事業に係る労働者派遣に関する料金の額の平均額 (当該事業年度における派遣労働者1人1日当たりの労働者派遣に関する料金の額の平均額) から派遣労働者の賃金の額の平均額 (当該事業年度における派遣労働者1人1日当たりの賃金の 額の平均額) を控除した額を労働者派遣に関する料金の額の平均額で除して得た割合 (小数点以下1位未満の端数があるときは四捨五入) とする。
  ただし、一の事業所が当該派遣元事業主の労働者派遣事業を行う他の事業所と一体的な経営を行つている場合には、その範囲内において同様の方法により当該割合を算定することを妨げない」
 「施行規則18条の2の3項 法23条5項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
 ・労働者派遣に関する料金の額の平均額
 ・派遣労働者の賃金の額の平均額
 ・その他労働者派遣事業の業務に関し参考となると認められる事項 
派遣元事業主による情報提供の義務
派遣労働者および派遣先事業主が良質な派遣元事業主を選択できるようにするため、派遣元事業主に、事業に関わる重要情報の公開を義務化した。   
(1)提供義務がある情報
@事業所ごとの派遣労働者数
A労働者派遣の役務の提供を受けた者(派遣先)の数
B事業所毎のマージン率=(1人1日当たりの派遣料金の平均値 − 1人1日当たりの派遣労働者の賃金の平均値) / (1人1日当たりの派遣料金の平均値)
 (ただし、複数事業所で一体的に経営を行っているときは、一体経営事業所グループ毎)
C教育訓練に関する事項
D(施行規則18条の2の3項による)労働者派遣料金の平均額、派遣労働者の賃金の平均額、
 その他労働者派遣事業の業務に関し参考となると認められる事項
(2)情報提供の方法
・事業所への書類の備付け、インターネットの利用、その他の適切な方法
20
4E
  「日雇派遣労働者の雇用の安定等を図るために派遣元事業主及び派遣先が講ずべき措置に関する指針」によれば、派遣元事業主は、その雇用する日雇派遣労働者の就業の状況等を踏まえ、労働保険及び社会保険に係る手続を適切に進め、被保険者である旨の行政機関への届出(労働者派遣法施行規則27条の2の1項各号に掲げる書類の届出をいう)が必要とされる場合には、当該届出を行ってから労働者派遣を行うこととされているが、当該届出が必要となる日雇派遣労働者について労働者派遣を行う場合であって、当該労働者派遣の開始後速やかに当該届出を行うときは、この限りではないとされている。

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正しい 誤り
  2-4 労働者派遣の制限・受入れ禁止
 
派遣元事業主の関係派遣先に対する労働者派遣の制限(23条の2) 法改正(H24.10.01新設)
 「派遣元事業主は、当該派遣元事業主の経営を実質的に支配することが可能となる関係にある者その他の当該派遣元事業主と特殊の関係のある者として厚生労働省令で定める者(関係派遣先)に労働者派遣をするときは、関係派遣先への派遣割合(厚生労働省令で定めるところにより算定した割合をいう)100分の80以下となるようにしなければならない」 

@許可の基準7条の@から、「専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的とする事業」は原則として許可されない。
Aよって、グループ企業内への派遣について規制を強化し、
 関係派遣先への派遣割合
(=関係派遣先への派遣労働者の派遣就業による総労働時間/雇用している全派遣労働者の派遣就業による総労働時間) は80%以下に制限。 (ただし、60歳以上の定年により退職後雇用した者は除いて計算)
Bこの関係派遣先への派遣割合は、毎事業年度経過後3月が経過する日までに、厚生労働大臣に報告しなければならない。
C派遣割合の報告、関係派遣先に対する労働者派遣の制限の規定に違反したときは、事業許可の取消しの可能性もある。
 関係派遣先(法23条の2の厚生労働省令で定める者等) (施行規則18条の3)法改正(H24.10.01新設)
 「法23条の2の厚生労働省令で定める者等は次に掲げる者とする」
@派遣元事業主を連結子会社とする者及び当該者の連結子会社
 ⇒派遣元事業が連結子会社であるときは、連結元の親会社と、その親会社の連結子会社
A派遣元事業主の親会社等又は派遣元事業主の親会社等の子会社等(@を除く)
 ⇒派遣元事業が連結子会社でないときは、派遣元の親会社(派遣元が株式会社の場合は議決権の過半数をもつもの、持分会社の場合は資本金の過半数をもつもの等を含む)と、その親会社の子会社
 関係派遣先への派遣割合(法23条の2の厚生労働省令で定めるところにより算定した割合)(施行規則18条の3の4項)
 「法23条の2の厚生労働省令で定めるところにより算定した割合は、
 一の事業年度における派遣元事業主が雇用する派遣労働者(60歳以上の定年に達したことにより退職した者であつて当該派遣元事業主に雇用されているものを除く)の関係派遣先に係る同条に規定する派遣就業に係る総労働時間を、その事業年度における当該派遣元事業主が雇用する派遣労働者の全ての派遣就業に係る総労働時間で除して得た割合(小数点以下1位未満の端数があるときは切り捨て)とする」 
 派遣元事業主以外の労働者派遣事業を行う事業主からの労働者派遣の受入れの禁止(24条の2)
 「労働者派遣の役務の提供を受ける者は、派遣元事業主以外の労働者派遣事業を行う事業主から、労働者派遣の役務の提供を受けてはならない」
⇒労働者派遣業について許可を得ていない事業主から労働者派遣による役務の提供を受けてはならない。
2-5.個人情報・秘密情報
 個人情報の取扱い(24条の3)
 「派遣元事業主は、労働者派遣に関し、労働者の個人情報を収集し、保管し、又は使用するに当たっては、その業務(紹介予定派遣をする場合における職業紹介を含む)の目的の達成に必要な範囲内で労働者の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。
 ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない」
 秘密を守る義務(24条の4)
 「遣元事業主及びその代理人、使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、その業務(紹介予定派遣をする場合における職業紹介を含む)上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
 派遣元事業主及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなった後においても、同様とする」
   
   


















3章 派遣労働者の保護等に関する措置
3章1節 労働者派遣契約
3-1-1 派遣契約の内容(26条) 
 「労働者派遣契約(当事者の一方が相手方に対し労働者派遣をすることを約する契約)の当事者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣契約の締結に際し、次に掲げる事項を定めるとともに、その内容の差異に応じて派遣労働者の人数を定めなければならない」
@派遣労働者が従事する業務の内容
A法改正(H27.09.30) 派遣労働者が労働者派遣に係る労働に従事する事業所の名称及び所在地その他派遣就業の場所並びに組織単位(労働者の配置の区分であつて、配置された労働者の業務の遂行を指揮命令する職務上の地位にある者が当該労働者の業務の配分に関して直接の権限を有するものとして厚生労働省令で定めるものをいう)
⇒「組織」とはいわゆる「課」や「グループ」などで、業務としての類似性、関連性があり、かつその組織の長が業務配分、労務管理上の指揮監督権限を有していることが必要。(施行規則21条の2)
B労働者派遣の役務の提供を受ける者のために、就業中の派遣労働者を直接指揮命令する者に関する事項
C労働者派遣の期間及び派遣就業をする日
D派遣就業の開始及び終了の時刻並びに休憩時間
E安全及び衛生に関する事項
F派遣労働者から苦情の申出を受けた場合における当該申出を受けた苦情の処理に関する事項
G法改正(H24,10.01) 派遣労働者の新たな就業の機会の確保、派遣労働者に対する休業手当等の支払に要する費用を確保するための当該費用の負担に関する措置その他の労働者派遣契約の解除に当たつて講ずる派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置に関する事項
H法改正(H24,10.01) 労働者派遣契約が紹介予定派遣に係る場合にあっては、職業紹介により従事すべき業務の内容及び労働条件その他の紹介予定派遣に関する事項
I前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項
 「4項法改正(H27.09.30)、法改正(R02.04.01:「当たり」を「当たっては」に)
 派遣元事業主から新たな労働者派遣契約に基づく労働者派遣(40条の2の1項ただし書き各号いずれれかに該当するもの、すなわち派遣可能期間の制約がないものを除く)の役務の提供を受けようとする者は、当該労働者派遣契約を締結するに当たっては、あらかじめ、当該派遣元事業主に対し、当該労働者派遣の役務の提供が開始される日以後当該労働者派遣の役務の提供を受けようとする者の事業所その他派遣就業の場所の業務について、派遣可能期間を超えることとなる最初の日を通知しなければならない」
派遣可能期間は「業務単位(いわゆる26業務か否か)」ではなく、「業務に関係なく事業所単位」で定められることになり、その派遣可能期間を超える最初の日を、あらかじめ通知しなければならない。
 「5項 派遣元事業主は、新たな労働者派遣契約に基づく労働者派遣(派遣可能期間の制約がないものを除く)の役務の提供を受けようとする者から前項の規定による通知がないときは、当該者との間で、当該者の事業所その他派遣就業の場所の業務に係る労働者派遣契約を締結してはならない」
 「6項 労働者派遣(紹介予定派遣を除く)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない」
 派遣先の派遣元に対する情報提供義務(7項、8項、9項)
 「7項 法改正(R02.04.01新規) 労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約を締結するに当たつては、あらかじめ、派遣元事業主に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣に係る派遣労働者が従事する業務ごとに、比較対象労働者の賃金その他の待遇に関する情報その他の厚生労働省令で定め る情報を提供しなければならない」
 「同8項 法改正(R02.04.01新規) 前項の「比較対象労働者」とは、当該労働者派遣の役務の提供 を受けようとする者に雇用される通常の労働者であつて、その業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(職務の内容)並びに当該職務の内容及び配置の変更の範囲が、当該労 働者派遣に係る派遣労働者と同一であると見込まれるものその他 の当該派遣労働者と待遇を比較すべき労働者として厚生労働省令 で定めるものをいう」

 「同9項 法改正(R02.04.01新規) 派遣元事業主は、労働者派遣の役務の提供を受けようとする者 から7項の規定による情報の提供がないときは、当該者との間 で、当該労働者派遣に係る派遣労働者が従事する業務に係る労働者派遣契約を締結してはならない」
 派遣料金に対する派遣先の配慮
 「同10項 法改正(R02.04.01新規) 労働者派遣の役務の提供を受けようとする者及び派遣先は、当該労働者派遣に関する料金の額について、派遣元事業主が、30条の4の1項の労使協定による労働者派遣以外の労働者派遣にあつ ては30条の3の規定、同項の協定に係る労働者派遣にあつて は同項2号から5号までに掲げる事項に関する協定の定めを遵守することができるものとなるように配慮しなければならない」
 「同11項 法改正(R02.04.01新規) 労働者派遣の役務の提供を受けようとする者及び派遣先は、当該労働者派遣に関する料金の額について、派遣元事業主が、30条の4の1項の協定に係る労働者派遣以外の労働者派遣にあつては33条の3の規定、同項の協定に係る労働者派遣にあつては同項2号から5号までに掲げる事項に関する協定の定めを遵守することができるものとなるように配慮しなければならない」
 「施行規則21条の2 法26条1項2号の厚生労働省令で定める区分は、名称のいかんを問わず、業務の関連性に基づいて派遣先が設定した労働者の配置の区分であつて、配置された労働者の業務の遂行を指揮命令する職務上の地位にある者が当該労働者の業務の配分及び当該業務に係る労務管理に関して直接の権限を有するものとする」
3-1-2 契約の解除等
 「27条 労働者派遣の役務の提供を受ける者は、派遣労働者の国籍、信条、性別、社会的身分、派遣労働者が労働組合の正当な行為をしたこと等を理由として、労働者派遣契約を解除してはならない」
 「28条 労働者派遣をする事業主は、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者が、当該派遣就業に関し、この法律又は4節(労働基準法等の適用に関する特例)の規定により適用される法律の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む)に違反した場合においては、当該労働者派遣を停止し、又は当該労働者派遣契約を解除することができる」
 「29条 労働者派遣契約の解除は、将来に向かつてのみその効力を生ずる」
 労働者派遣契約の解除に当たって講ずべき措置(29条の2)法改正(H24,10.01新設)
 「労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その者の都合による労働者派遣契約の解除に当たつては、当該労働者派遣に係る派遣労働者の新たな就業の機会の確保、労働者派遣をする事業主による当該派遣労働者に対する休業手当等の支払に要する費用を確保するための当該費用の負担その他の当該派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講じなければならない]
⇒派遣先事業主は、その者の都合により派遣契約期間の満了前に派遣契約を解除する場合は、ほかの派遣先の紹介や派遣元事業主による休業手当支払いのための費用負担その他の措置を講じなければならない。 
16
2E
 労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為である派遣就業前の事前面接や履歴書の送付等はしないように努めなければならないが、紹介予定派遣の場合には、派遣労働者を特定することを目的とする行為は可能である。

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正しい 誤り
28
2D
 労働者派遣法第35条の3は、「派遣元事業主は、派遣先の事業所その他派遣就業の場所における組織単位ごとの業務について、3年を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣(第40条の2第1項各号のいずれかに該当するものを除く)を行つてはならない」と定めている。(基礎)

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3章2節 派遣元事業主の講ずべき措置  「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」についてはこちら
3-2-1 特定有期雇用派遣労働者等の雇用の安定等(30条) 法改正(H27.09.30全面改定)、法改正(H24.10.01新設)
 「派遣元事業主は、その雇用する有期雇用派遣労働者(期間を定めて雇用される派遣労働者をいう)であつて
 派遣先の事業所その他派遣就業の場所における同一の組織単位の業務について継続して1年以上の期間当該労働者派遣に係る労働に従事する見込みがあるものとして厚生労働省令で定めるもの(特定有期雇用派遣労働者)その他雇用の安定を図る必要性が高いと認められる者として厚生労働省令で定めるもの
 その他雇用の安定を図る必要性が高いと認められるものとして厚生労働省令で定めるもの又は
 派遣労働者として期間を定めて雇用しようとする労働者であつて雇用の安定を図る必要性が高いと認められるものとして厚生労働省令で定めるもの
 (以下特定有期雇用派遣労働者等という)に対し、厚生労働省令で定めるところにより、次の各号の措置を講ずるように努めなければならない
@派遣先に対し、特定有期雇用派遣労働者に労働契約の申込みをすることを求めること。
⇒派遣先への直接雇用の依頼
A派遣労働者として就業させることができるように就業(その条件が、特定有期雇用派遣労働者等の能力、経験その他厚生労働省令で定める事項に照らして合理的なものに限る)の機会を確保するとともに、その機会を特定有期雇用派遣労働者等に提供すること。
⇒新たな派遣先の提供(合理的なものに限る)
B派遣労働者以外の労働者として期間を定めないで雇用することができるように雇用の機会を確保するとともに、その機会を特定有期雇用派遣労働者等に提供すること。
⇒派遣元事業主による無期雇用
C前3号に掲げるもののほか、特定有期雇用派遣労働者等を対象とした教育訓練であつて雇用の安定に特に資すると認められるものとして厚生労働省令で定めるものその他の雇用の安定を図るために必要な措置として厚生労働省令で定めるものを講ずること。
⇒新たな就業の機会を提供するまでの間に行われる有給の教育訓練、紹介予定派遣、その他雇用の安定を図るために必要な措置
 「2項 法改正(H27.09.30新規) 派遣先の事業所その他派遣就業の場所における同一の組織単位の業務について継続して3年間当該労働者派遣に係る労働に従事する見込みがある特定有期雇用派遣労働者に係る前項の規定の適用については、同項中「講ずるように努めなければ」とあるのは、「講じなければ」とする」

 特定有期雇用派遣労働者であって、継続して3年間派遣労働に従事する見込みがある場合は、上記の雇用安定措置は「努力義務」ではなく「強制義務」 
特定有期雇用派遣労働者とは
 「派遣先の同一の組織単位で1年以上継続して労働に従事する見込みがあるもので、契約終了後も継続して就業することを希望する者」 
 厚生労働省令で定める者(施行規則25条) 法改正(H27.09.30全面改定)、法改正(H24.10.01新設)
 「法30条1項の派遣先の事業所その他派遣就業の場所における同一の組織単位の業務について継続して一年以上の期間当該労働者派遣に係る労働に従事する見込みがある者として厚生労働省令で定めるものは、派遣先の事業所その他派遣就業の場所(事業所等)における同一の組織単位の業務について継続して一年以上の期間当該労働者派遣に係る労働に従事する見込みがある者であつて、当該労働者派遣の終了後も継続して就業することを希望しているもの(法40条の2の1項各号に掲げる労働者派遣(派遣可能期間の制約のない派遣)に係る派遣労働者を除く)とする」
30条1項にいう「特定有期雇用派遣労働者」とは、同一の組織単位の業務について継続して1年以上の期間、派遣労働に従事する見込みがある者であって、かつ期間終了後も継続することを希望している者」のこと。
 「3項 法改正(H27.09.30全面改定) 法30条1項のその他雇用の安定を図る必要性が高いと認められる者として厚生労働省令で定めるものは、当該派遣元事業主に雇用された期間が通算して1年以上である有期雇用派遣労働者(1項に規定する者を除く)とする」
⇒当該派遣元事業主に雇用された期間が通算して1年以上である有期雇用派遣労働者であって、派遣先の同一の組織単位の業務について継続して就業している期間が1年未満の者
 「4項 法改正(H27.09.30全面改定) 法30条1項の派遣労働者として期間を定めて雇用しようとする労働者であつて雇用の安定を図る必要性が高いと認められるものとして厚生労働省令で定めるものは、当該派遣元事業主に雇用された期間が通算して1年以上である派遣労働者として期間を定めて雇用しようとする労働者とする」
⇒いわゆる「登録状態」の者
  厚生労働省令で定める措置の実施の方法(施行規則25条の2) 法改正(R03.04.01、3項追加)
 「派遣元事業主は、法30条1項の規定による措置を講ずるに当たつては、同項各号のいずれかの措置を講ずるように努めなければならない」
 「同2項 法30条2項の規定により読み替えて適用する同条1項の規定による措置を講ずる場合における前項の規定の適用については、同項中「講ずるように努めなければならない」とあるのは、「講じなければならない。ただし、同項1号の措置が講じられた場合であつて、当該措置の対象となつた特定有期雇用派遣労働者)が当該派遣先に雇用されなかつたときは、同項2号から4号までのいずれかの措置を講じなければならない」とする」
 「同3項 派遣元事業主は、法30条1項(同条2項の規定により読み替えて適用する場合を含む)の規定による措置を講ずるに当たつては、特定有期雇用派遣労働者等から、当該特定有期雇用派遣労働者等が希望する当該措置の内容を聴取しなければならない」
まとめ
 
 雇用安定対象者(特定有期雇用派遣労働者とこれに準ずる者、あわせて特定有期雇用派遣労働者等)に対する派遣元事業主が講ずべき雇用安定措置
  対象者 雇用安定措置  
30条1項(施行規則25条の2の1項) 同一の組織単位の業務に継続して1年以上3年未満就業する見込みがある(かつ終了後も継続希望) @派遣先直接雇用の依頼、A新しい派遣先の提供、B派遣元無期雇用、C(介予定派遣その他のいずれかを講じる努力義務 特定有期雇用派遣労働
30条2項(施行規則25条の2の2項)  同一の組織単位の業務に継続して3年以上就業する見込み(かつ終了後も継続希望) @派遣先直接雇用の依頼、A新しい派遣先の提供、B(派遣元無期雇用、C紹介予定派遣その他)のいずれかを講じる義務
 
ただし、派遣先に直接雇用の依頼をしたが雇用されなかった場合は、AからCのいずれかを追加して実施する義務
派遣業務取扱要領6  当該派遣元事業主に通算して1年以上雇用された有期雇用派遣労働者(雇用しようとする者、いわゆる登録状態の者を含む) AからCのいずれかを講じる努力義務 上記に準ずる者
 
3-2-2.キャリアアップ形成支援制度
@労働者派遣事業の許可を得るには、「派遣労働者のキャリア形成支援制度(厚生労働大臣が定める基準を満たすものに限る)」を有していないといけない。(施行規則1条の5)
Aキャリア形成支援制度は次を満たすものでんければならない。
・ 派遣労働者のキャリア形成を念頭に置いた段階的かつ体系的な教育訓練の実施計画を定めていること。
・ キャリアコンサルティングの相談窓口を設置していること。
・キャリア形成を念頭に置いた派遣先の提供を行う手続が規定されていること。
・ 教育訓練の時期・頻度・時間数等については、派遣労働者全員に対して入職時の教育訓練は必須であること。また、教育訓練は、少なくとも最初の3年間は毎年1回以上の機会の提供が必要であり、その後も、キャリアの節目などの一定の期間ごとにキャリアパスに応じた研修等が用意されていること。実施時間数については、フルタイムで1年以上の雇用見込みの派遣労働者一人当たり、
少なくとも最初の3年間は、毎年概ね8時間以上の教育訓練の機会の提供が必要であること等。
・ 教育訓練計画は事業所に備え付ける等の方法により派遣労働者に周知することなど。
B以下の「段階的かつ体系的な教育訓練」は「キャリア形成支援制度」として策定された教育訓練計画に基づいて行なわれるもので、強制義務である。
 段階的かつ体系的な教育訓練等(30条の2)法改正(H27.09.30新規)
 「派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者が段階的かつ体系的に派遣就業に必要な技能及び知識を習得することができるように教育訓練を実施しなければならない。
 この場合において、当該派遣労働者が無期雇用派遣労働者(期間を定めないで雇用される派遣労働者)であるときは、当該無期雇用派遣労働者がその職業生活の全期間を通じてその有する能力を有効に発揮できるように配慮しなければならない」
 「2項 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の求めに応じ、当該派遣労働者の職業生活の設計に関し、相談の機会の確保その他の援助を行わなければならない」
⇒希望者には、「キャリアコンサルティング」を実施しなければならない(強制義務)

4
4D
  労働者派遣事業の許可を受けた者(派遣元事業主)は、その雇用する派遣労働者が段階的かつ体系的に派遣就業に必要な技能及び知識を習得することができるように教育訓練を実施しなければならず、また、その雇用する派遣労働者の求めに応じ、当該派遣労働者の職業生活の設計に関し、相談の機会の確保その他の援助を行わなければならない。

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3-2-3  待遇の問題 
3-2-3-その1  待遇の均等・均衡化方式 
 不合理な待遇の禁止等:派遣先均等・均衡方式(30条の3) 法改正(R02,04.01旧30条の3を全面改訂)
 「1項(派遣先均衡方式) 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣先に雇用される通常の労働者の待遇との間において、当該派遣労働者及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない
 「同2項(派遣先均等方式) 派遣元事業主は、職務の内容が派遣先に雇用される通常の労働者と同一の派遣労働者であつて、当該労働者派遣契約及び当該派遣先における慣行その他の事情からみて、当該派遣先における派遣就業が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該派遣先との雇用関係が終了するまでの全期間における当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されることが見込まれるものについては、正当な理由がなく、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する当該通常の労働者の待遇に比して不利なものとしてはならない」
 均衡を考慮した待遇の確保のための措置の考え方(派遣業務取扱要領6の中から)
ア:均衡とは、派遣労働者の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣先の通常の労働者の待遇との間で、職務の内容、職務の内容及び配置の変更の範囲及びその他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならないことをいう。
イ:派遣労働者の待遇については、派遣労働者と同一の事業所で就業する派遣先に雇用される通常の労働者や職務の内容が同一の通常の労働者との間だけではなく、派遣先に雇用される全ての通常の労働者との間で、不合理と認められる待遇の相違を設けることが禁止されるものであること
ウ:待遇には、基本的に、全ての賃金、教育訓練、福利厚生施設、休憩、休日、休暇、安全衛生
、災害補償等の全ての待遇が含まれる。
 一方、例えば、労働時間及び労働契約の期間については個々の待遇を決定する要素であり、ここにいう待遇には含まれない。
 なお、派遣先ではなく、派遣先の労使が運営する共済会、派遣先に雇用される労働者が被保険者として加入する健康保険組合等が実施しているものは、均等・均衡待遇の確保の措置の対象となる待遇には含まれない。
エ:その他の事情については、職務の内容及び職務の内容及び配置の変更の範囲に関連する事情に限定されるものではなく、具体的には、職務の成果、能力、経験、合理的な労使の慣行、事業主と労働組合との間の交渉といった労使交渉の経緯などの諸事情が想定されるものであり、考慮すべきその他の事情があるときに考慮すべきものである。
  均等待遇の確保のための措置の考え方(派遣業務取扱要領6の中から)
イ: 均等待遇の確保のための措置(法30条の3の2項)の要件を満たした場合については、派遣元事業主は、派遣労働者であることを理由として、賃金、教育訓練、福利厚生施設、休憩、休日、休暇、安全衛生、災害補償等の全ての待遇について、当該待遇に対応する派遣先の通常の労働者の待遇に比して不利なものとしてはならない。
 この場合、待遇の取扱いが同じであっても、派遣労働者と派遣先に雇用される通常の労働者について査定や業績評価等を行うに当たり、意欲、能力、経験、成果等を勘案することにより、それぞれの賃金水準が異なることは、通常の労働者の間であっても生じうることであって問題とはならないが、当然、当該査定や業績評価等は客観的かつ公正に行われるべきである。
 また、労働時間が短いことに比例した取扱いの差異として、査定や業績評価等が同じである場合であっても、賃金が時間比例分少ないといった合理的な差異は許容される。
ロ :当該派遣先における慣行とは、当該派遣先において繰り返し行われることによって定着している人事異動等の態様をいう。
ハ:その他の事情とは、例えば、人事規程等により明文化されたもの等が含まれるものであること。なお、ここでいうその他の事情とは、職務の内容及び配置の変更の範囲(人材活用の仕組み、運用等)を判断するに当たって、当該派遣先における慣行と同等と考えられるべきものを指すものであり、派遣労働者と派遣先に雇用される通常の労働者の待遇の相違の不合理性を判断する考慮要素としての法30条の3の1項のその他の事情とは異なる。
ニ:当該派遣先との雇用関係が終了するまでの全期間とは、当該派遣労働者が派遣先に雇用される通常の労働者と職務の内容が同一となり、かつ、職務の内容及び配置の変更の範囲(人材活用の仕組み、運用等)が派遣先に雇用される通常の労働者と同一となってから雇用関係が終了するまでの間であること。
 不合理な待遇の禁止等の適用除外:労使協定方式(30条の4) 法改正(R02,04.01新規) 
 「派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その雇用する派遣労働者の待遇(40条2項の教育訓練、同条3項の福利厚生施設その他の厚生労働省令で定めるものに係るものを除く(派遣先の義務である))について、次に掲げる事項を定めたときは、前条の規定は、1号に掲げる範囲に属する派遣労働者の待遇については適用しない。
 ただし、2号、4号若しくは5号に掲げる事項であつて当該協定で定めたものを遵守していない場合又は3号に関する当該協定の定めによる公正な評価に取り組んでいない場合は、この限りでない」
@その待遇が当該協定で定めるところによることとされる派遣労働者の範囲
A前号に掲げる範囲に属する派遣労働者の賃金の決定の方法 (次のイ及びロ (ただし、通勤手当その他の厚生労働省令で定めるものにあつてはイ)に該当するものに限る)
 ⇒つまり、職務の内容に密接に関連して支払われる賃金以外の賃金については、イに該当するものについての決定方法だけでよい)
イ 派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金の額として厚生労働省令で定めるものと同等以上の賃金の額となるものであること。
ロ 派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項の向上があつた場合に賃金が改善されるものであること。
B派遣元事業主は、前号に掲げる賃金の決定の方法により賃金を決定するに当たつては、派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を公正に評価し、その賃金を決定すること。
C(上記⁾@に掲げる範囲に属する派遣労働者の待遇(賃金を除く)の決定の方法(派遣労働者の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣元事業主に雇用される通常の労働者(派遣労働者を除く)の待遇との間において、当該派遣労働者及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違が生じることとならないものに限る)
D派遣元事業主は、@に掲げる範囲に属する派遣労働者に対して30条の2の1項の規定による教育訓練を実施すること。
E前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項
 「同2項 前項の協定を締結した派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、当該協定をその雇用する労働者に周知しなければならない」 
⇒通知の方法は、施行規則25条の11により、
 書面の交付、当該労働者が希望した場合のFAXあるいは電子メールによる方法、パソコン・ディスクその他で労働者が常時確認できる方法、事業所の見やすい場所に掲示、又は備え付ける方法
 過半数代表者(施行規則25条の6)法改正(R02.04.01新規)
 「法30条の4の1項の労働者の過半数を代表する者は、次の各号のいずれにも該当する者とする。ただし、1号に該当する者がいない場合にあつては、過半数代表者は2号に該当する者とする」
@労働基準法41条Aに規定する監督又は管理の地位にある者でないこと。
A法30条の4の1項の協定をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の民主的な方法による手続により選出された者であつて、派遣元事業主の意向に基づき選出されたものでないこと。
 法30条の4の1項2号の厚生労働省令で定める賃金(施行規則25条の8) 法改正(R02.04.01新規)
 「法30条の4の1項2号の厚生労働省令で定める賃金は、通勤手当、家族手当、住宅手当、別居手当、子女教育手当その他名称の如何を問わず支払われる賃金(職務の内容に密接に関連して支払われるものを除く)とする」
 法30条の4の1項2号イの厚生労働省令で定める賃金の額(施行規則25条の9)法改正(R02.04.01新規)
 「法30条の4の1項2号イの厚生労働省令で定める賃金の額は、派遣先の事業所その他派遣就業の場所の所在地を含む地域において派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者であつて、当該派遣労働者と同程度の能力及び経験を有する者の平均的な賃金の額とする」
 法30条の4の1項6号の厚生労働省令で定める事項(施行規則25条の10) 法改正(R02.04.01新規)
 「法30条の4の1項6号の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする」
@有効期間
A法30条の4の1項1号に掲げる派遣労働者の範囲を派遣労働者の一部に限定する場合には、その理由
B派遣元事業主は、特段の事情がない限り、一の労働契約の契約期間中に、当該労働契約に係る派遣労働者について、派遣先の変更を理由として、協定対象派遣労働者であるか否かを変更しようとしないこと。
 協定に係る書面の保存(施行規則25条の12) 法改正(R02.04.01新規)
 「派遣元事業主は、法30条の4の1項の協定を締結したときは、当該協定に係る書面を、その有効期間が終了した日から起算して3年を経過する日まで保存しなければならない」
 労使協定方式の 意義(派遣業務取扱要領6の中から)
 「派遣労働者については、その就業場所は派遣先であり、待遇に関する派遣労働者の納得感を考慮するためには、派遣先の通常の労働者との均等・均衡を確保するための措置を講ずることは重要な観点である。一方、この場合には、派遣先が変わるたびに派遣労働者の賃金水準が変わり、派遣労働者の所得が不安定になることが想定され、また結果として、派遣労働者個人の段階的かつ体系的なキャリアアップ支援と不整合な事態を招くことがあり得る。
このため、派遣元事業主が、労使協定を締結した場合には、労使協定に基づき派遣労働者の待遇を決定することで、計画的な教育訓練や職務経験による人材育成を経て、段階的に待遇を改善するなど、派遣労働者の長期的なキャリア形成に配慮した雇用管理を行うことができるようにしたものである」
  労使協定の対象とならない待遇について(派遣業務取扱要領6の中から)
 〔労使協定の対象とならない待遇は、派遣先に実施が義務付けられている法40条2項の教育訓練及び利用の機会の付与が義務付けられている法40条3項の福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室)である
 これらの待遇については、派遣先に雇用される通常の労働者との間の均等・均衡待遇を確保しなければ実質的な意義を果たすことができないため、労使協定の対象となる待遇から除いている」
⇒派遣先の義務である。

 職務の内容等を勘案した賃金の決定(30条の5)法改正(R02,04.01新規)
 「派遣元事業主は、派遣先に雇用される通常の労働者との均衡を考慮しつつ、その雇用する派遣労働者(30条の3の2項(派遣先均等方式)の派遣労働者及び前条1項(労使協定方式)の協定で定めるところによる待遇とされる派遣労働者(協定対象派遣労働者という)を除く))の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案し、その賃金(通勤手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く)を決定するように努めなければならない」
 補足:
@30条の3の1項(派遣先均衡方式)が適用される者を対象としたもので、同条1項の均衡待遇の確保の上乗せの措置として、職務の内容等を勘案して派遣労働者の賃金を決定する努力義務を課すこととしたものである。
Aなお、均等待遇の対象となる派遣労働者については、派遣先に雇用される通常の労働者と同様の賃金が担保されることから、職務の内容等を勘案した賃金の決定の対象とはしていない。
 同じく、協定対象派遣労働者についても、賃金の決定方法を労使で合意して労使協定に定めて遵守することとされていることから、職務の内容等を勘案した賃金の決定の対象とはしていない。
 3-2-3-その2  待遇改善に関わる諸事項
 就業規則の作成の手続(30条の6) 法改正(R02,04.01新規)
 「派遣元事業主は、派遣労働者に係る事項について就業規則を作成し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、当該事業所において雇用する派遣労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めなければならない」
 派遣労働者等の福祉の増進(30条の7)法改正(R02.04,01、旧30条の4から移動)、法改正(旧30条の4、27.09.30)、法改正(旧30条の4、(H24.10.01施行)
 「30条から前条まで(すなわち、特定有期雇用派遣労働者等の雇用の安定等(30条)、段階的かつ体系的な教育訓練等(30条の2)、不合理な待遇の禁止(30条の3)、労使協定方式(30条の4)、職務の内容等を勘案した賃金の決定(30条の5)、及び就業規則の作成の手手続(30条の6))に規定するもののほか、
 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者叉は派遣労働者として雇用しようとする労働者について、各人の希望、能力及び経験に応じた就業の機会(派遣労働者以外の労働者としての就業の機会を含む)及び教育訓練の機会の確保、労働条件の向上その他雇用の安定を図るために必要な措置を講ずることにより、これらの者の福祉の増進を図るように努めなければならない」
 適正な派遣就業の確保(31条)
 「派遣元事業主は、派遣先がその指揮命令の下に派遣労働者に労働させるに当たつて当該派遣就業に関しこの法律又は4節(労働基準法等の適用に関する適用)の規定により適用される法律の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む)に違反することがないようにその他当該派遣就業が適正に行われるように、必要な措置を講ずる等適切な配慮をしなければならない」
⇒派遣先が労働基準法等の適用に関する適用の規定に違反した場合は、派遣元事業主は、28条に基づいて、派遣を停止又は派遣契約を解除できる。
 派遣元事業主は、そうならないよう配慮しなければならない。
 待遇に関する事項等の説明(31条の2)  法改正(R02.04,012項、3項、5項の追加など)、法改正(H24.10.01新設)
 「派遣元事業主は、派遣労働者として雇用しようとする労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者を派遣労働者として雇用した場合における当該労働者の賃金の額の見込みその他の当該労働者の待遇に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項を説明しなければならない」
 「2項 法改正(R02.04,01追加) 派遣元事業主は、労働者を派遣労働者として雇い入れようとするときは、あらかじめ、当該労働者に対し、文書の交付その他厚生労働省令で定める方法(「文書の交付等」という)により、1号に掲げる事項を明示するとともに、厚生労働省令で定めるところにより、2号に掲げる措置の内容を説明しなければならない」
@労働条件に関する事項のうち、労働基準法15条1項に規定する厚生労働省令で定める事項(労働契約の書面明示事項)以外のものであつて厚生労働省令で定めるもの
⇒文書の交付等厚生労働省令で定める方法により明示
A30条の3(不合理な待遇の禁止等)、30条の4(労使協定方式)1項及び30条の5(職務の内容等を勘案した賃金の決定)の規定により措置を講ずべきこととされている事項(労働基準法15条1項に項に規定する厚生労働省令で定める事項及び前号に掲げる事項を除く))に関し講ずることとしている措置の内容
⇒厚生労働省令(施行規則25条の18)で定めるところにより、「処置の内容の説明は、書面の活用その他の適切な方法により行わなければならない」
 3項2号についても同様。
 「3項 法改正(R02.04,01追加) 派遣元事業主は、労働者派遣(30条の4(労使協定方式)1項の協定に係るものを除く)をしようとするときは、あらかじめ、当該労働者派遣に係る派遣労働者に対し、文書の交付等により、1号に掲げる事項を明示するとともに、厚生労働省令で定めるところにより、2号に掲げる措置の内容を説明しなければならない」
@労働基準法15条1項に規定する厚生労働省令で定める事項及び前項@に掲げる事項(厚生労働省令で定めるものを除く)
⇒文書の交付等厚生労働省令で定める方法により明示
A前項Aに掲げる措置の内容
⇒厚生労働省令(施行規則25条の18)で定めるところにより、「処置の内容の説明は、書面の活用その他の適切な方法により行わなければならない」
 「同4項 法改正(R02.04,01、旧2項の改定と移動) 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者から求めがあつたときは、当該派遣労働者に対し、当該派遣労働者と26条8項に規定する比較対象労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに不合理な待遇の禁止(30条の3)、労使協定方式(30条の4)、職務の内容等を勘案した賃金の決定(30条の5)、及び就業規則の作成の手続(30条の6))の規定により措置を講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たつて考慮した事項を説明しなければならない」
 「同5項 法改正(R02.04,01新規) 派遣元事業主は、派遣労働者が前項の求めをしたことを理由として、当該派遣労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
 待遇に関する事項等の説明(施行規則25条の14) 法改正(R02.04.01,施行規則25条の6から25条の14へ)法改正(H24.10.01旧施行規則25条の6新設)
 「法31条の2の1項の規定による説明は、書面の交付等その他の適切な方法により行わなければならない。
 ただし、次項1号に規定する労働者の賃金の額の見込みに関する事項の説明は、書面の交付等の方法により行わなければならない」
⇒賃金の額の見込みに関する事項の説明は、書面の交付等(書面、FAX,、電子メールいずれか)によらなければならない。

 「同2項 法31条の2の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
@法改正H27.09.30)労働者を派遣労働者として雇用した場合における当該労働者の賃金の額の見込み、健康保険法に規定する被保険者の資格の取得、厚生年金保険法に規定する被保険者の資格の取得及び雇用保険法に規定する被保険者となることに関する事項その他の当該労働者の待遇に関する事項
⇒健康保険法、厚生年金保険法、雇用保険法の被保険者となるのか否かについて、説明しなければならない。
A事業運営に関する事項
B労働者派遣に関する制度の概要
C法改正(R03.01.01追加) 法30条の2の1項(段階的かつ体系的な教育訓練等)の規定による教育訓練及び同条2項(職業生活の設計に関する相談の機会の確保その他の援助)の規定による援助の内容。   

 文書の交付等(施行規則25条の15)法改正(R02.04,01新規)
 「法31条の2の2項の厚生労働省令で定める方法は、次条各号に掲げる事項が明らかとなる次のいずれかの方法によることを当該派遣労働者が希望した場合における当該方法とする」
@ファクシミリを利用してする送信の方法、A電子メール等の送信の方法
 労基法による労働契約の書面による明示事項以外のもので省令で定める事項(施行規則25条の16) 法改正(R02.04,01新規)
 「法31条の2の2項1号の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする」
@昇給の有無、A退職手当の有無、B賞与の有無、C協定対象派遣労働者であるか否か(協定対象派遣労働者である場合には、当該協定の有効期間の終期)、D派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項 
 厚生労働省令で定める事項(施行規則25条の20) 法改正(R02.04,01新規)
 「法31条の2の3項1号の厚生労働省令で定める事項は次のとおりとする」
@労働契約の期間に関する事項、A期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
B就業の場所及び従事すべき業務に関する事項、C始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項、D退職に関する事項(解雇の事由を含む)、E派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項
 
   


































3-2-4  派遣労働者の身分、就業条件、通知など
 派遣労働者であることの明示等(32条)
 「派遣元事業主は、労働者を派遣労働者として雇い入れようとするときは、あらかじめ、その旨(紹介予定派遣労働者として雇い入れようとする場合はその旨を)を明示しなければならない」
 「同2項 派遣元事業主は、その雇用する労働者であって、派遣労働者として雇い入れた労働者以外のものを新たに労働者派遣の対象としようとするときは、あらかじめ、当該労働者にその旨(新たに紹介予定派遣の対象としようとする場合にあってはその旨を含む)を明示し、その同意を得なければならない
 派遣労働者に係る雇用制限の禁止(33条) 
 「派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者又は派遣労働者として雇用しようとする労働者との間で、正当な理由がなく、派遣終了後に派遣先である者に雇用されることを禁ずる旨の契約を締結してはならない」
 「同2項 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者に係る派遣先である者又は派遣先となろうとする者との間で、正当な理由がなく、その者が当該派遣労働者を当該派遣元事業主との雇用関係の終了後雇用することを禁ずる旨の契約を締結してはならない」 
 就業条件の明示(34条)
 「派遣元事業主は、労働者派遣をしようとするときは、あらかじめ、当該労働者派遣に係る派遣労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項(当該労働者派遣が40条の2の1項各号のいずれかに該当する場合(派遣可能期間の制限がない派遣)にあっては、3号及び4号に掲げる事項を除く)を明示しなければならない」
@当該労働者派遣をしようとする旨
A26条1項各号に掲げる事項(従事する業務の内容、派遣先事業所名称・組織単位、派遣先で指揮命令する者、派遣期間、派遣先就業の開始・終了時間、休憩時間など)その他厚生労働省令で定める事項であつて当該派遣労働者に係るもの
⇒その他厚生労働省令(施行規則26条の2)で定める事項は、「施行規則27条の2の1項各号に掲げる書類(健康保険被保険者資格取得届、厚生年金保険被保険者資格取得届、雇用保険被保険者資格取得届)が、行政機関に提出されていない場合のその具体的な理由」)
B法改正(H27.09.30追加) 当該派遣労働者が労働者派遣に係る労働に従事する事業所その他派遣就業の場所における組織単位の業務について派遣元事業主が35条の3の規定(派遣労働者個人単位の期間制限)に抵触することとなる最初の日
⇒同一組織単位における派遣業務に引き続き3年を超えて派遣してはならないので、これに抵触することとなる最初の日を明示しなければならない。(派遣可能期間の制限がない派遣の場合は当然不要) 
C当該派遣労働者が労働者派遣に係る労働に従事する事業所その他派遣就業の場所の業務について派遣先が40条の2の1項の規定(派遣役務の提供を受ける期間)に抵触することとなる最初の日。
⇒派遣先同一事業所に対する派遣可能期間は原則3年を超えてはならないので、これに抵触することとなる最初の日を、その派遣労働者に明示しなければならない(派遣可能期間の制限がない派遣の場合は当然不要) 
例:派遣先X社A事業所に派遣を開始
・aさんを3年派遣:aさんに3年経過後の初日を明示
・aさんを2年派遣後直ちにbさんを1年派遣:bさんに1年経過後の初日を明示

 就業条件とは、派遣労働者が派遣先で派遣就労する際の労働条件である。
 派遣労働者に対する派遣元事業主による就業条件等の明示は、労働者派遣契約の締結に際しての手続等及び派遣先への通知と相まって派遣元事業主、派遣先、派遣労働者の三者間において就業条件等を明確化し、トラブルの発生を防止する、
 派遣労働者が当該労働者派遣に係る期間制限を認識できるようにし、また、派遣先に事業所単位の期間制限及び派遣労働者個人単位の期間制限の規定を遵守させるためにも有用であると考えられる。
 「同2項 派遣元事業主は、派遣先から40条の2の7項(派遣可能期間の延長後の通知)の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、当該通知に係る事業所その他派遣就業の場所の業務に従事する派遣労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業所その他派遣就業の場所の業務について派遣先が同条1項の規定(派遣先事業所単位の期間制限)に抵触することとなる最初の日を明示しなければならない」
⇒派遣先同一事業所に対する派遣可能期間は原則3年を超えてはならないが、派遣先が過半数労働組合等から意見聴取して受入れ期間を延長することができるが、延長した場合は、その後3年を経過する最初の日を明示しなければならない。(ただし、延長した場合でも派遣労働者個人単位の期間制限を超えることはできない)
 「3項法改正(H27.10.01追加) 派遣元事業主は、前二項の規定による明示をするに当たつては、派遣先が40条の6の1項3号又は4号に該当する行為を行つた場合には同項の規定により労働契約の申込みをしたものとみなされることとなる旨を併せて明示しなければならない」
⇒事業所単位の期間制限に違反して労働者派遣の役務の提供を受ける(3号)、個人単位の期間制限に違反して労働者派遣の役務の提供を受ける(4号)ことになった場合は、「労働契約の申込みをしたものとみなされる」ことを、派遣労働者に明示しなければならない。
 就業条件の明示の方法等(施行規則26条)
 「法34条1項及び2項の規定による明示は、当該規定により明示すべき事項を次のいずれかの方法により明示することにより行わなければならない。
 ただし、同条1項の規定による明示にあつては、労働者派遣の実施について緊急の必要があるためあらかじめこれらの方法によることができない場合において、当該明示すべき事項をあらかじめこれらの方法以外の方法により明示したときは、この限りでない」
@書面の交付の方法
A次のいずれかの方法によることを当該派遣労働者が希望した場合における当該方法
 ファクシミリを利用してする送信の方法、電子メール等の送信の方法
 「同2項 前項ただし書の場合であつて、次の各号のいずれかに該当するときは、当該労働者派遣の開始の後遅滞なく、当該事項を前項各号に掲げるいずれかの方法により当該派遣労働者に明示しなければならない」
@当該派遣労働者から請求があつたとき
A前号以外の場合であつて、当該労働者派遣の期間が1週間を超えるとき

 労働者派遣に関する料金の額の明示(34条の2) 法改正(H24.10.01新設)
 「派遣元事業主は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者に係る労働者派遣に関する料金の額として厚生労働省令で定める額を明示しなければならない」
 @労働者を派遣労働者として雇い入れようとする場合:当該労働者
 A労働者派遣をしようとする場合及び労働者派遣に関する料金の額を変更する場合:当該労働者派遣に係る派遣労働者 
⇒厚生労働省令は次の施行規則26条の3のこと
 労働者派遣に関する料金の額の明示の方法等(施行規則26条の3) 法改正(H27.09,30、1条繰下げ) 法改正(旧施行規則26条の2、H24.10.01新設)
 「法34条の2の規定による明示は、3項の規定による額を書面の交付等の方法により行わなければならない」  
 「同2項 派遣元事業主が労働者派遣をしようとする場合における次項の規定による額が労働者を派遣労働者として雇い入れようとする場合における法34条の2の規定により明示した額と同一である場合には、同条の規定による明示を要しない」 
 「同3項 法34条の2の厚生労働省令で定める額は、次のいずれかに掲げる額とする」
 @当該労働者に係る労働者派遣に関する料金の額
 A当該労働者に係る労働者派遣を行う事業所における労働者派遣に関する料金の額の平均額 (すなわち、当該事業年度における派遣労働者1人1日当たりの労働者派遣に関する料金の額の平均額)  
⇒「賃金の見込み額(31条の2)」と「派遣料金の額(34条の2)」が明示されることから、その差額/派遣料金額(すなわちマージン率)が明らかになる。
 派遣先への通知(35条) 改正(R02.04,01、A追加、B以下繰下)、法改正(H24.10.01旧Aの追加、2項の新設)
 「派遣元事業主は、労働者派遣をするときは、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を派遣先に通知しなければならない」
@当該労働者派遣に係る派遣労働者の氏名
A当該労働者派遣に係る派遣労働者が協定対象派遣労働者であるか否かの別
B当該労働者派遣に係る派遣労働者が無期雇用派遣労働者であるか有期雇用派遣労働者であるかの別
C法改正(H27.09.30追加) 当該労働者派遣に係る派遣労働者が40条の2の1項2号の厚生労働省令で定める者(60歳以上の者)であるか否かの別
D当該労働者派遣に係る派遣労働者に関する健康保険被保険者の資格の取得の確認、厚生年金保険被保険者の資格の取得の確認、及び雇用保険被保険者となつたことの確認の有無に関する事項であつて厚生労働省令で定めるもの
Eその他厚生労働省令で定める事
⇒「通知」は緊急の場合を除き、書面で行うこと。
 「同2項 派遣元事業主は、前項の規定による通知をした後に同項2号から5号までに掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を当該派遣先に通知しなければならない」
 派遣先への通知の方法等(施行規則27条)
 「法35条1項の規定による通知は、法26条1項各号に掲げる事項(派遣契約に定める事項)の内容の組合せが一であるときは当該組合せに係る派遣労働者の氏名及び次条1項各号に掲げる事項を、当該組合せが二以上であるときは当該組合せごとに派遣労働者の氏名及び同条1項各号に掲げる事項を通知することにより行わなければならない」 
 「同2項 法35条1項の規定による通知は、労働者派遣に際し、あらかじめ、同項により通知すべき事項に係る書面の交付等により行わなければならない。
 ただし、労働者派遣の実施について緊急の必要があるためあらかじめ書面の交付等ができない場合において、当該通知すべき事項をあらかじめ書面の交付等以外の方法により通知したときは、この限りでない」
 確認の有無に関する事項であつて厚生労働省令で定めるもの(施行規則27条の2) 法改正(R02.04.01)
 「法35条1項5号の厚生労働省令で定める事項は、当該労働者派遣に係る派遣労働者に関して。健康保険被保険者資格取得届、厚生年金保険被保険者資格取得届、雇用保険被保険者資格取得届が届けるべき行政機関に提出されていることの有無とする」
⇒同条2項により、「1項各号に掲げる書類が提出されていないことを派遣先に通知するときは、提出されていない具体的な理由を付さなければならない」
 その他厚生労働省令で定める事項(施行規則28条) 法改正(R02.04.01)
 「法35条1項6号の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする」
 @派遣労働者の性別(派遣労働者が45歳以上である場合にあつてはその旨及び当該派遣労働者の性別、派遣労働者が18歳未満である場合にあつては当該派遣労働者の年齢及び性別
 A派遣労働者に係る26条(派遣契約の内容)1項の4号(派遣期間及び就業する日)、5号(派遣就業の開始及び終了の時刻並びに休憩時間)又は10号(その他厚生労働省令で定める事項)に掲げる事項の内容が、同項の規定により労働者派遣契約に定めた当該派遣労働者に係る組合せにおけるそれぞれの事項の内容と異なる場合における当該内容。


16
2B
 派遣元事業主は、その雇用する労働者であって、派遣労働者として雇い入れた労働者以外のものを新たに労働者派遣の対象としようとするときは、あらかじめ、当該労働者にその旨を明示することで足りる。

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正しい 誤り
派遣後雇用 16
2C
  派遣元事業主が、その雇用する派遣労働者に係る派遣先である者との間で、その者が当該派遣労働者を当該派遣元事業主との雇用関係の終了後雇用することを禁ずる旨の契約を締結することは、何ら問題がない。

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正しい 誤り


12
2B
 派遣先が派遣労働者の能力を十分に活用することが可能となるようにするため、派遣元事業主が派遣労働者の婚姻状況、家族の状況、学歴及び職歴を派遣先に通知することは、当該派遣労働者の同意の有無に関係なく、認められている。

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正しい 誤り
日雇派遣の場合 20
4D
 「日雇派遣労働者の雇用の安定等を図るために派遣元事業主及び派遣先が講ずべき措置に関する指針」によれば、派遣元事業主は、モデル就業条件明示書(日雇派遣・携帯メール用)の活用等により、日雇派遣労働者に対し労働者派遣法34条に規定する就業条件等の明示を確実に行うこととされている。

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正しい 誤り
  3-2-5  派遣期間制限の問題
 派遣先事業所単位の期間制限
(35条の2)
 「派遣元事業主は、派遣先が当該派遣元事業主から労働者派遣の役務の提供を受けたならば40条の2(派遣先事業所単位の期間制限)の規定に抵触することとなる場合には、当該抵触することとなる最初の日以降継続して労働者派遣を行ってはならない」

@派遣先同一事業所における派遣受入れ可能期間は原則3年を超えてはならない。(事業所単位の期間制限の適用除外である派遣は除く) 
Aよって、派遣元事業主は、この制限を超える日以降は、その派遣先に労働者派遣を行ってはならない。
Bただし、派遣先が、意見聴取期間内に過半数労働組合等の意見を聴取すれば、事業所単位の期間制限を延長することができる。(40条の2の4項)
 最も、個人単位での派遣制限期間があり、これを超えることとなる場合は、別の派遣労働者を派遣することになる。
 派遣労働者個人単位の期間制限(35条の3)法改正(27.09.30新規)
 「派遣元事業主は、派遣先の事業所その他派遣就業の場所における組織単位ごとの業務について、3年を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣(40条の2の1項ただし書き各号のいずれかに該当するもの(註:すなわち、事業所単位の期間制限の適用除外である派遣)は除く)を行つてはならない」
⇒同一組織単位における派遣業務に引き続き3年を超えて派遣してはならない(期間制限が適用されない派遣は除く) 
 派遣可能期間の例
(1)派遣可能期間の原則(派遣先X社Y事業所に派遣を開始した場合)
@Aさんを継続して派遣する場合:Aさんの派遣は3年を超えてはならない。:
AAさんを2年派遣後直ちにBさんを派遣する場合:Bさんの派遣は1年(派遣開始からは3年)を超えてはならない。
BAさんの派遣を開始してから1年後に、Aさんとは別の組織単位にCさんも派遣する場合:Aさんの派遣はあと2年、Cさんの派遣も2年を超えてはならない。(派遣開始からは3年を超えてはならない)
(2)派遣可能期間の延長(派遣先X社Y事業所が派遣受入れ開始から3年経過後も引き続き受入れを希望する場合)
 Y事業所は過半数労働組合等の意見聴取をした上で、3年を限りに、受入れ期間の延長が可能。(再延長も同様)。ただし、その場合でも個人単位の期間制限(同一組織単位3年)を超えてはならない。
・上記@の例 Aさんを引き続き派遣するの場合:同じ組織単位の派遣は不可。別の組織単位であれば3年を限度に派遣可能
 Aさんの後、別の人Dさんを派遣する場合:同じ組織単位でも別の組織単位でも3年を限度に派遣可能
・上記Aの例 Bさんを引き続き派遣する場合:同じ組織単位であれば引き続き2年を限度に派遣可能、別の組織単位であれば3年が限度
・上記Bの例:Cさんの場合:同じ組織単位であれば引き続き1年を限度に派遣派遣可能、別の組織単位であれば3年が限度
令5
2
選択
 労働者派遣法第35条の3は、「派遣元事業主は、派遣先の事業所その他派遣就業の場所における組織単位ごとの業務について、 | C |年を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣(第40条の2第1項各号のいずれかに該当するものを除く)を行つてはならない」と定めている。

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語群はこちらを

  3-2-6 労働者派遣の禁止
 「日雇派遣労働者の雇用の安定等を図るために 派遣元事業主及び派遣先が講ずべき措置に関する指針」についてはこちらを
.日雇労働者についての労働者派遣の禁止(35条の4) 法改正(27.09.30旧35条の3から移動)、法改正(H24,10.01旧35条の3新設) 
 「派遣元事業主は、その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務のうち、労働者派遣により日雇労働者 (日々又は30日以内の期間を定めて雇用する労働者) を従事させても当該日雇労働者の適正な雇用管理に支障を及ぼすおそれがないと認められる業務として政令で定める業務について労働者派遣をする場合 、又は
 雇用の機会の確保が特に困難であると認められる労働者の雇用の継続等を図るために必要であると認められる場合その他の場合で施行令4条2項を除き、
 その雇用する日雇労働者について労働者派遣を行つてはならない」
 「同2項 厚生労働大臣は、前項の政令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない」

(1)日雇労働者(日々雇用される者又は30日以内の期間を定めて雇用される労働者)の派遣は原則禁止
(2)政令で定める業務は例外的に日雇派遣可
(3)安全又は衛生を確保するため必要な措置等を講じている場合は、以下に該当する者は例外的に日雇派遣可
 @60歳以上
 A昼間部の学生
 B副業として日雇派遣をする者で、生業の年収が500万円以上
 C主たる生計者でない者で、世帯の年収合計が500万円以上
(4)「安全又は衛生を確保するため必要な措置」とは、安全衛生法による「雇入れ時の安全衛生教育」のほか、 作業変更時教育、危険有害業務に従事させるときは特別教育を派遣元事業主は確実に行うこと。
 また、派遣先事業主も、業務内容についての情報提供や、派遣元から教育を委託されたときは可能な限り実施するなど、必要な協力や配慮を行うこと。
 政令で定める業務等(施行令4条 法改正(R03.04.01,R号追加)、法改正(H24,10.01新設)
 「法35条の4の1項の政令で定める業務(日雇派遣が例外的に認められる業務)は、次のとおりとする」
 @電算機システムの設計・保守、プログラムの設計・作成・保守、 A機械等又は機械等により構成される設備の設計、製図、
 B電算機等事務用機器の操作、C通訳、翻訳、速記、D法人の代表者その他管理的地位にある者の秘書、
 E文書等のファイリングに係る分類の作成又はファイリング(高度の専門的な知識・技術・経験を必要とするものに限る)、
 F商品開発・販売計画作成等に必要な基礎資料を得るためにする市場等に関する調査又は調査結果の整理若しくは分析、G貸借対照表・損益計算書等の財務書類の作成その他財務の処理
 H外国貿易、商品の売買その他の国内取引文書等の作成(通関書類の作成を除く)、I電子計算機、自動車その他の高度の専門的な知識・技術・は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明(デモンストレーション)
 J旅程管理業務、旅程管理業務等に付随して行う旅行者の便宜となるサービス、旅行者送迎サービス等
 K建築物又は博覧会場における来訪者の受付又は案内、
 L科学研究又は科学知識若しくは科学応用技術を用いて製造する新製品若しくは製造方法の開発、
 M企業等における事業実施に必要な体制・運営方法の整備に関する調査、企画又は立案(労働条件その他の労働に関する事項の設定又は変更を目的として行う業務を除く)
 N書籍、雑誌その他の文章、写真、図表等により構成される作品の制作における編集、O商品・包装のデザイン・商品の陳列又は広告デザイン等のために作成するデザインの考案、設計又は表現
 P事務用機器の操作方法・業務電算機システムに使用方法又はプログラムの使用方法を習得させるための教授又は指導(OA機器等のインストラクション)、
 Q顧客の要求に応じて設計を行う機械等若しくはプログラム又は金融商品の説明・相談又は売買契約についての申込み・申込みの受付・締結若しくは勧誘の業務(セールスエンジニアの営業・金融商品の営業
 R保健師助産師看護師法に規定する業務 (病院等、助産所、介護老人保健施設、介護医療院及び居宅において行われるものを除く。ただし、訪問入浴介護、介護予防訪問入浴介護は除かれない) (社会福祉施設等への看護師の日雇派遣)
 「同2項 法35条の4の1項の政令で定める場合は、派遣元事業主が労働者派遣に係る日雇労働者の安全又は衛生を確保するため必要な措置その他の雇用管理上必要な措置を講じている場合であつて次の各号のいずれかに該当するときとする」
@当該日雇労働者が60歳以上の者である場合
A当該日雇労働者が学校教育法による学校の学生又は生徒(通信制、定時制課程に在学する者等は除く)である場合
B当該日雇労働者及びその属する世帯の他の世帯員について厚生労働省令で定めるところにより算定した収入の額が厚生労働省令で定める額以上である場合
 ⇒Bを満足する者とは、
 ・本人の本来の年収が500万円以上ある者
 ・本人が主たる生計者でない場合は、生計同一の世帯に年収が500万円以上ある者
 離職した労働者についての労働者派遣の禁止(35条の5) 法改正(27.09.30旧35条の4から移動)、法改正(H24,10.01旧35条の4新設)
 「派遣元事業主は、労働者派遣をしようとする場合において、派遣先が当該労働者派遣の役務の提供を受けたならば40条の9の1項(離職労働者の派遣受入れの禁止)の規定に抵触することとなるときは、当該労働者派遣を行つてはならない」

@派遣先は、派遣先を離職した(離職させた)労働者を離職後1年間は派遣労働者として受け入れてはならない。ただし、60歳以上の者は除く
A派遣元事業主は、派遣先が上記@に抵触するような派遣を行ってはならない。
20
4B
 厚生労働省では、日雇派遣について、労働者派遣法等の法令違反が少なからずみられることや、派遣労働者の雇用が不安定であることなどの問題があり、緊急の取組が必要となっていることから、平成20年2月に労働者派遣法施行規則を改正するとともに、「日雇派遣労働者の雇用の安定等を図るために 派遣元事業主及び派遣先が講ずべき措置に関する指針」を公布し、これを期に、違法派遣を一掃するための取組を強化する「緊急違法派遣一掃プラン」を実施することとし、違法派遣や偽装請負の一掃に向けて努力を行 ってきた。
 その後、平成24年10月からは、労働者派遣法を改正し、政令で定める例外的な一部業務あるいは政令で定める例外的な場合を除いて、 日雇派遣そのものが禁止されるにいたった。(H25 改)(発展)

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正しい 誤り





















3-2-7 派遣元責任者、派遣元管理台帳
 派遣元責任者の選任(36条) 法改正(R01.09.14)、法改正(27.09.30)
 「派遣元事業主は、派遣就業に関し次に掲げる事項を行わせるため、厚生労働省令で定めるところにより、6条(派遣事業許可の欠格事由)1号、2号及び4号から9号までに該当しない者(未成年者を除き、派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有する者として、厚生労働省令で定める基準に適合するものに限る)のうちから派遣元責任者を選任しなければならない」
@32条(派遣労働者であることの明示)、34条(就業条件の明示)、35条(派遣先への通知)及び次条(派遣元管理台帳)に定める事項に関すること。
A当該派遣労働者に対し、必要な助言及び指導を行うこと。
B当該派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に当たること。
C当該派遣労働者等の個人情報の管理に関すること。
D法改正(27.09.30) 当該派遣労働者についての教育訓練の実施及び職業生活の設計に関する相談の機会の確保に関すること。
E当該派遣労働者の安全及び衛生に関し、当該事業所の労働者の安全及び衛生に関する業務を統括管理する者及び当該派遣先との連絡調整を行うこと。
F前号に掲げるもののほか、当該派遣先との連絡調整に関すること。 
  派遣元責任者の選任(施行規則29条)
 「法36条の規定による派遣元責任者の選任は、次に定めるところにより行わなければならない」
@派遣元事業主の事業所ごとに当該事業所に専属の派遣元責任者として自己の雇用する労働者の中から選任すること。ただし、派遣元事業主(法人である場合はその役員)を派遣元責任者とすることを妨げない。
A当該事業所の派遣労働者の数が100人以下のときは1人以上の者を、100人を超え200人以下のときは2人以上の者を、200人を超えるときは、当該派遣労働者の数が100人を超える100人ごとに1人を2人に加えた数以上の者を選任すること。
B製造業務に労働者派遣をする事業所にあつては、当該事業所の派遣元責任者のうち、製造業務に従事する派遣労働者の数が100人以下のときは1人以上の者を、100人を超え200人以下のときは2人以上の者を、200人を超えるときは、当該派遣労働者の数が100人を超える100人ごとに1人を2人に加えた数以上の者を当該派遣労働者を専門に担当する者(製造業務専門派遣元責任者)とすること。ただし、製造業務専門派遣元責任者のうち1人は、製造業務に従事しない派遣労働者を併せて担当することができる。
 省令で定める基準(施行規則29条の2) 法改正(27.09.30新規)
 「法36条の厚生労働省令で定める基準は、過去3年以内に、派遣労働者に係る雇用管理の適正な実施のために必要な知識を習得させるための講習として厚生労働大臣が定めるものを修了していることとする」
⇒事業主が選定する派遣元責任者は、厚生労働大臣が指定する所定の講習「派遣元責任者講習」を3年以内に受けたものでなければならない。
 派遣元管理台帳(37条) 法改正(R01.09.14@追加、以下繰下げ)法改正(H27.09.30)
 「派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、派遣就業に関し、派遣元管理台帳を作成し、当該台帳に派遣労働者ごとに次に掲げる事項を記載しなければならない」
⇒厚生労働省令で定めるところ」とは施行規則30条1項により「「派遣元管理台帳の作成は、派遣元事業主の事業所ごとに行わなければならない」

@当該労働者派遣に係る派遣労働者が協定対象派遣労働者であるか否かの別
A無期雇用派遣労働者であるか有期雇用派遣労働者であるかの別(有期雇用派遣労働者である場合にあつては、労働契約の期間)
B40条の2の1項2号)の厚生労働省令で定める者(雇用の機会の確保が特に困難な一定の者)であるか否かの別
C派遣先の氏名又は名称
D事業所の所在地その他派遣就業の場所及び組織単位
E労働者派遣の期間及び派遣就業をする日
F始業及び終業の時刻
G従事する業務の種類
H30条1項(雇用安定措置)の規定により講じた措置
I教育訓練(厚生労働省令で定めるものに限る)を行つた日時及び内容
段階的かつ体系的な教育訓練の規定による教育訓練
J派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項
K紹介予定派遣に係る派遣労働者については、当該紹介予定派遣に関する事項
Lその他厚生労働省令で定める事項
 「同条2項 派遣元事業主は、前項の派遣元管理台帳を3年間保存しなければならない」