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  特定受給資格者、特定理由離職者
別ページ掲載:特定受給資格者・特定理由離職者の所定給付日数
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15-1選択

 

1.特定受給資格者・特定理由離職者の受給資格(13条2項、再掲)
 「特定理由離職者及び特定受給資格者(離職日以前2年間に被保険者期間が12か月以上あることにより受給資格を有する者は除く)の基本手当は、被保険者が失業した場合において、離職の日以前1年間(算定対象期間の延長は最大4年間)に被保険者期間が通算して6箇月以上であったときに、この款の定めるところにより支給する」
1.1  特定受給資格者(23条2項) 
 「特定受給資格者とは、次の各号のいずれかに該当する受給資格者(前条2項に規定する受給資格者(就職困難者を除く)をいう」
1  離職が、事業主の事業について発生した倒産(破産、再生手続開始、更生手続開始、整理開始又は特別清算開始の申立てその他厚生労働省令で定める事由に該当する事態)又は事業主の適用事業の縮小若しくは廃止に伴うものである者として厚生労働省令で定めるもの
2  解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く)その他の厚生労働省令で定める理由により離職した者
 詳細については、を参照のこと。
 特定受給資格者に関する暫定措置(旧施行規則附則3条 法改正H19.10.1新設、法改正 H21.3.31削除)
 「被保険者期間が1年間に6か月以上あるが、2年間に12か月未満であって本来の受給資格を満足できない者であっても、
 「正当な理由による自己都合退職者」については、当分の間、特定受給資格者として基本手当を受給できることとされていたが、これを廃止。21年4月1日からは、特定理由離職者として、13条2項の適用により、基本手当を受給できることになった 」
 船員に関する特例(施行規則144条の2) 法改正(H22.01.01) 詳細はこちらを
 平成22年1月1日より、船員にも雇用保険法が適用されることに伴い、
 特定受給資格の判定に関して、船員特有の離職理由に対する読替え規定が新設された。 




13
4A
 事業主が不渡手形により手形交換所で取引停止処分を受けたため離職した者は、離職の日が破産、再生手続開始、更正手続開始、整理開始又は特別清算開始の申立てがなされる以前であっても、特定受給資格者となる。

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正しい 誤り
20
2C
 勤務先の会社について破産又は会社更生の手続が開始されたことに伴い離職した者は特定受給資格者に該当するが、民事再生手続の開始に伴い離職した者は特定受給資格者に該当しない。

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正しい 誤り
大量雇用変動
離職
17
3A
  過去1年間に、事業活動の縮小に伴って、当該事業所で雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働保険被保険者を除く)の半数以上が解雇や退職勧奨により離職したため、会社の将来を悲観して自ら退職した者は、特定受給資格者に該当する。なお、その者について、他の受給資格要件は満たされているものとする。

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正しい 誤り
30
5D
 事業所において、当該事業主に雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇い労働被保険者を除く)の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した者は特定受給資格者に該当する。(17-3Aの類型)

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正しい 誤り
事業所廃止

4A
 事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことにより事業所が廃止されたため離職した者は、特定受給資格者に該当する。

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正しい 誤り
遠距離移転 14
3A
 事業所が遠隔地に移転し、自宅から往復5時間もかかることになったため、通勤は困難であるとして退職届を提出して離職した者は、特定受給資格者となる。

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正しい 誤り




13
4E
 自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇された者は、時間的な余裕なく離職した場合であっても、特定受給資格者とならない。

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正しい 誤り
17
3B
 自己の責めに帰すべき重大な理由により解雇された者は、原則として特定受給資格者とならないが、公共職業安定所長による宥恕が行われた場合には、特定受給資格者となりうる。なお、その者について、他の受給資格要件は満たされているものとする。

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正しい 誤り

3
4D
 労働組合の除名により、当然解雇となる団体協約を結んでいる事業所において、当該組合から除名の処分を受けたことによって解雇された場合には、事業主に対し自己の責めに帰すべき重大な理由がないとしても、特定受給資格者に該当しない。

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正しい 誤り
労働条件の相違 15
1

 雇用保険法施行規則の規定によれば、労働契約の締結に際し明示された労働条件が| A |と著しく相違したことを理由として離職した者や、事業所において| B |により行われた休業が引き続き| C |以上となったことを理由として離職した者は、いずれも基本手当の特定受給資格者に該当する。

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語群はこちらを

27
2B
 労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことを理由に就職後1年以内に離職した者は、他の要件を満たす限り特定受給資格者に当たる。(15-1選択22-2Bの類型)
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正しい 誤り
賃金
不払い
14
3D
 賃金(退職手当を除く)の額の3割が支払期日までに支払われなかったため退職した者は、特定受給資格者となる。

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正しい 誤り
時間外労働過多 17
3E
 過去1年間に、労働基準法第36条第3項に規定する限度時間(年360時間)を超えて、時間外労働が行われたことを理由として離職した者は、離職の直前の6月のうちいずれか3か月間以上の期間における時間外労働の時間数の多寡に関わりなく、特定受給資格者となる。なお、その者について、他の受給資格要件は満たされているものとする。(H31改)

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正しい 誤り
30
5C
 離職の日の属する月の前6月のうちいずれかの月において1月当たり80時間を超える時間外労働をさせられたことを理由として離職した者は特定受給資格者に該当する

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正しい 誤り
健康障害防止措置 26
1A
 事業主が健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったことで健康障害の生ずるおそれがあるとして離職した者は、当該離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あれば、他の要件を満たす限り、基本手当を受給することができる。

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正しい 誤り
出産
介護等
30
5A
 出産後に事業主の法令違反により就業させられたことを理由として離職した者は特定受給資格者に該当する。

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正しい 誤り
職種
転換
関連
13
4D
 長年(たとえば15年以上)にわたって同一の職種に就いていた者が、新たな知識や技能を必要とする別の職種への配置転換を命じられ、かつ事業主が十分な教育訓練の機会を与えなかったために新たな職種に適応することができず、やむなく離職した場合には、特定受給資格者となる。

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正しい 誤り
30
5B
 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないことを理由として離職した者は特定受給資格者に該当する。 (13-4Dの応用)

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正しい 誤り

3
4C
 常時介護を必要とする親族と同居する労働者が、概ね往復5時間以上を要する遠隔地に転勤を命じられたことにより離職した場合、当該転勤は労働者にとって通常甘受すべき不利益であるから、特定受給資格者に該当しない。(30-5Bの発展)

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正しい 誤り
有期雇用契約更新 13
4B
 期間の定めのある労働契約において、契約更新の明示はされていなかったが、そのたびの契約更新により2年以上引き続き雇用されてきた者は、本人が契約更新を希望していたにもかかわらず、契約更新がなされなかったために離職した場合には、特定受給資格者となる。(H21改)

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正しい 誤り
30
5E
 期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において、当該労働契約が更新されないこととなったことを理由として離職した者は特定受給資格者に該当する。 (13-4Bの類型)。

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正しい 誤り
17
3D
 期間6ヵ月の労働契約を5回更新し、合計3年間継続勤務してきた者については、労働者が6回目の更新を希望せず、期間の満了によって雇用が終了した場合であっても、特定受給資格者となる。なお、その者について、他の受給資格要件は満たされているものとする。

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正しい 誤り
セクハラ 14
3C
女性労働者が同僚から職場環境が著しく害されるような性的言動を受け、事業主に苦情を申し立てたが改善されなかったため退職届を提出して離職した場合、特定受給資格者となる。

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正しい 誤り
退職
勧奨
13
4C
 事業主が人員整理のために3か月の期間限定で希望退職の措置を新たに導入し、全従業員を対象に退職を勧奨した場合、これに応募して離職した者は特定受給資格者となる。

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正しい 誤り
法令違反 17
3C
 事業所の業務が法令に違反したために離職した者は、事業主が行政機関から違反常態の是正を命じられたにもかかわらず合理的期間内にこれに従わなかった事実が認められる場合にのみ、特定受給資格者となる。なお、その者について、他の受給資格要件は満たされているものとする。

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正しい 誤り


















 

1.2 特定理由離職者(13条3項)法改正(H21.3.31施行)
 「特定理由離職者とは、離職した者のうち、特定受給資格者以外の者であつて、
 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないこと(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかつた場合に限る)
 その他のやむを得ない理由により離職したものとして厚生労働省令で定める者をいう」

 厚生労働省令で定める者(特定理由離職者)(施行規則19条の2)(H21.3.31新設)
 「法13条3項の厚生労働省令で定める者は、次のいずれかの理由により離職した者とする」  
@期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないこと
 (その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかつた場合に限る)
A法33条1項の正当な理由(正当な理由のある自己都合により離職した者
⇒離職理由による給付制限に該当しない自己都合離職者
 詳細については、を参照
14
3B
 就業規則の定める60歳の定年年齢に達したことにより退職した者は、特定受給資格者に当たらない。

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正しい 誤り
22
2B
 労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職した者は、特定理由離職者に当たらない。

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正しい 誤り
27
2E
 期間の定めのない労働契約を締結している者が雇用保険法第33条第1項に規定する正当な理由なく離職した場合、当該離職者は特定理由離職者とはならない。(基礎)

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正しい 誤り
有期契約更新 22
2C
 契約期間を1年とし、期間満了に当たり契約を更新する場合がある旨を定めた労働契約を、1回更新して2年間引き続き雇用された者が、再度の更新を希望したにもかかわらず、使用者が更新に合意しなかったため、契約期間の満了により離職した場合は、特定理由離職者に当たる。(発展)

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正しい 誤り
令3
4B
 いわゆる登録型派遣労働者については、派遣就業に係る雇用契約が終了し、雇用契約の更新・延長についての合意形成がないが、派遣労働者が引き続き当該派遣元事業主のもとでの派遣就業を希望していたにもかかわらず、派遣元事業主から当該雇用契約期間の満了日までに派遣就業を指示されなかったことにより離職した者は、特定理由離職者に該当する。

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正しい 誤り
正当なる理由による自己都合離職 20
2D
 体力の衰えにより自己都合退職した者は、いかなる場合も特定受給資格者に準ずる取扱いがなされることはない。(H21改)

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正しい 誤り
22
2E
 結婚に伴う住所の変更のため通勤が不可能になったことにより離職した者は、特定理由離職者に当たる。

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正しい 誤り
令3
4E
 子弟の教育のために退職した者は、特定理由離職者に該当する。

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正しい 誤り


 特定受給資格者
 23条2項1号(倒産等により離職)の厚生労働省令で定める者((施行規則35条)
 「法23条2項1号の厚生労働省令で定めるものは、次のとおりとする」
1  倒産(破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始、整理開始若しくは特別清算開始の申立て、
 又は施行規則34条の事実(手形交換所において、その手形交換所で手形交換を行つている金融機関が金融取引を停止する原因となる事実についての公表がこれらの金融機関に対してされることをいう)に伴う離職。
2  事業所において、労働施策総合推進法の規定による離職に係る大量の雇用変動の届出がされたため離職した者及び当該事業主に雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く)の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職
 業務取扱要領50305(5)「特定受給資格者」によれば、より具体的には、次のいずれかに該当する場合に適用される。
@事業規模若しくは事業活動の縮小又は事業の転換等に伴い、労働施策総合推進法の規定による離職に係る大量の雇用変動の届出がされ、大量の人員整理が行われることが確実となったために離職した場合
⇒自己都合あるいは自己の責めに帰すべき理由によらない離職者数が30人以上
A事業規模若しくは事業活動の縮小又は事業の転換等に伴い、当該事業主に雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く)の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した場合
⇒解雇又は、直接・間接に退職推奨されたこと、若しくは希望退職者の募集に応じたことにより離職した者が、当該離職者の離職日の1年前の日(1年前より後に人員整理が開始された場合は当該人員整理開始日)と比較し、一適用事業所の3分の1を超えること
3  事業所の廃止(当該事業所の事業活動が停止し、再開する見込みがない場合を含み、事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことによるものを除く)に伴い離職
4  事業所の移転により、通勤することが困難(おおむね往復で4時間以上)となったため離職
 23条2項2号(解雇その他)の厚生労働省令で定める理由(施行規則36条) 法改正(H26.04.01)
 「法23条2項2号の厚生労働省令で定める理由は、次のとおりとする」
1  解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く)により離職
2  労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職
3  法改正(29.01.01) 賃金(退職手当を除く)の額を3で除して得た額を上回る額が支払期日までに支払われなかったことにより離職
4  次のいずれかに予期し得ず該当することとなったことによる離職
 離職の日の属する月以後6月のうちいずれかの月に支払われる賃金の額(1月をこえない期間ごとに支払われる賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの、通常の労働時間又は労働日の賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの並びに歩合によつて支払われる賃金を除く)が当該月の前6月のうちいずれかの月の賃金の額に100分の85を乗じて得た額を下回ると見込まれることとなったこと。
 離職の日の属する月の6月前から離職した日の属する月までのいずれかの月の賃金の額が当該月の前6月のうちいずれかの月の賃金の額に100分の85を乗じて得た額を下回ったこと。
5  次のいずれかに該当することとなったことによる離職 法改正( H31.04.01イ,ロ,ハ)  
 離職の日の属する月の前6月のうちいずれか連続した3箇月以上の期間において労働基準法36条3項に規定する限度時間に相当する時間数(具体的には同条4項により月45時間。当該受給資格者が、育児・介護休業法による小学校就学の始期に達するまでの子を養育する一定の労働者、要介護状態にある対象家族を介護する一定の労働者にあっては、育児介護休業法17条1項に規定する制限期間に相当する時間数、すなわち月24時間)を超える時間外労働及び休日労働が行われたこと」
⇒連続3か月以上において、時間外労働+休日労働が月45時間超。
 離職の日の属する月の前6月のうちいずれかの月において1月当たり100時間以上時間外労働及び休日労働が行われたこと。
⇒時間外労働+休日労働が月当たり100時間の場合も該当する。
 離職の日の属する月の前6月のうちいずれか連続した2箇月以上の期間の時間外労働時間および休日労働時間を平均し1月当たり80時間を超えて、時間外労働及び休日労働が行われたこと。
⇒連続2か月における時間外労働+休日労働の月平均が80時間超
 事業主が危険又は健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険又は健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったこと
 法改正(29.01.01新規) 事業主が法令に違反し、妊娠中若しくは出産後の労働者又は子の養育若しくは家族の介護を行う労働者を就業させ、若しくはそれらの者の雇用の継続等を図るための制度の利用を不当に制限したこと又は妊娠したこと、出産したこと若しくはそれらの制度の利用の申出をし、若しくは利用をしたこと等を理由として不利益な取扱いをしたこと。
6  事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な教育訓練などの配慮を行っていないことによる離職。
 業務取扱要領50305(5)「特定受給資格者の範囲」によれば、より具体的には次のいずれかに該当する場合に適用される。
@ 採用時に特定の職種を遂行するために採用された者について、当該職種と別の職種を遂行することとされ、かつ、当該職種の転換に伴い賃金が低下することなどにより離職した場合
A 採用時に特定の職種を遂行することが明示されていなかった者であって一定期間(10年以上)同一の職種に就いていたものについては、職種転換に際し、事業主が十分な教育訓練を行わなかったことにより、労働者が専門の知識又は技能を十分に発揮できる機会を失い、新たな職種に適応することが困難により離職した場合
B労働契約上、勤務場所が特定されていた場合に遠隔地(概ね往復4時間以上)に転勤(在籍出向を含む)を命じられた場合
C 権利濫用に当たるような事業主の配転命令がなされた場合:家族的事情(常時本人の介護を必要とする親族の疾病、負傷等の事情がある場合をいう)を抱える労働者が、遠隔地(概ね往復4時間以上)に転勤を命じられた場合等
7  期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職
7

2
 法改正(H21.3.31)
 「期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者(上記7に該当する者を除く)  
8  事業主又は当該事業主に雇用される労働者から就業環境が著しく害されるような言動を受けたことによる離職、
⇒上司、同僚等からの故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けた、事業主が職場におけるセクシャルハラスメントの事実を把握していながら、雇用管理上の措置を講じなかったことなど
9  事業主から(直接若しくは間接に)退職するよう勧奨を受けたこと により離職
⇒従来から恒常的に設けられている「早期退職者制度」等に応募して離職した場合は、これに該当しない。
10  事業所において使用者の責めに帰すべき事由により行われた休業が引き続き3箇月以上となったことにより離職
11  事業所の業務が法令に違反したため離職


注 特定理由離職者(施行規則19条の2) 
 「13条3項の厚生労働省令で定める者は、次のいずれかの理由により離職した者とする」
1  期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないこと(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る)
⇒ 労働契約において、契約更新条項が「契約を更新する場合がある」とされている場合など、契約の更新について記述はあるが契約更新の確約まではない場合がこの基準に該当する。
2  法33条1項の正当な理由
 
業務取扱要領50305-2 (5-2) 特定理由離職者の範囲によれば、「法33条の正当な理由のある自己都合退職者(法23条2項(解雇その他の厚生労働省令で定める理由)各号のいずれかに該当する者以外の者に限る)で、具体的には、以下の通り」
2-1  体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者 (具体的にはさらに細かい条件に合致することが要求される)
2-2  妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者
2-3  父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合又は常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した者
2-4  配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した者
2-5  次の理由により、通勤不可能又は困難となったことにより離職した者
a  結婚に伴う住所の変更
b  育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼
c  事業所の通勤困難な地への移転
d  自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと
e  鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等
f  事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避
g  配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避
2-6  事業主が労働条件を変更したことにより採用条件と実際の労働条件が著しく異なることとな
ったことを理由に、退職した場合(賃金、労働時間、就業場所労働内容等)
2-7  新技術が導入された場合において、自己の有する専門の知識又は技能を十分に発揮する機会
が失われ当該新技術へ適応することが困難であることによって退職した場合
2-8  結婚、妊娠、出産又は育児に伴い退職することが慣行となっている場合や定年制があるにも
関わらず、定年年齢の前に早期退職をすることが慣行となっている場合等環境的に離職するこ
とが期待され、離職せざるを得ない状況に置かれたことにより離職した場合
2-9  「特定受給資格者の範囲」の退職勧奨に該当しない企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した者等
2-
10
  船員に限り、以下のいずれかに該当する場合
a 定年以外の事由であって雇用期間の満了(漁期終了を含む)によって離職した場合
b 労働協約又は就業規則に定める定年によって退職した場合(成文の就業規則等の定めがない事業所については、60 歳以後の退職は定年による退職とみなす)
 
 
特定受給資格者に関する読替え規定
(1)倒産等により離職(施行規則35条の読替え)
 2号:船舶所有者の都合により離職する被保険者の数が1月以内の期間に30人以上となつたことにより離職した者及び当該事業主に雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く)の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した者その他これらに準ずる理由として公共職業安定所又は地方運輸局長が認めるものが生じたことにより離職した者」
 4号:船舶に乗船すべき場所の変更事業所の移転により、通勤することが困難となったため離職
(2)解雇等により離職(施行規則36条の読替え)
 1号の前に、被保険者が乗船する船舶の国籍喪失に伴い離職したことを追加
 5号のイ 離職の日の属する月の前3月間に連続して船員法64条の2の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準を超える時間外労働が行われたこと。
 10号:船員法2条に規定する予備船員である期間が引き続き3箇月以上となったことにより離職