7C 労働者災害補償保険法 基礎知識と過去問 Tome塾Homeへ
 通勤、通勤災害通勤災害の認定通勤による疾病一部負担金通勤災害に対する給付
別ページ掲載:業務上災害業務災害の認定業務上の疾病
関連過去問 06-1A06-1B06-1C06-1D06-1E11-1A11-1B11-1C11-1D11-1E11-6A12-3E13-1A13-1B13-1C13-1D13-1E14-2D14-7A17-4A、18-1A18-1B18-1C18-1D18-1E19-1B19-7E20-2A21-1D23-4A24-1A24-1B24-1C24-1D24-1E24-2A24-2B24-2C24-2D24-2E25-4ア25-4イ25-4ウ25-4エ25-4オ25-7A25-7C25-7D25-7E26-5C27-2E27-3D27-3E28-3A28-3B28-3C28-3D28-3E、28-5オ29-5A29-5B29-5C29-5D29-5E令元ー4C令元ー5E令3-2A令3-2B令3-2C令3-2D令3-2E令4-5A令4-5B令4-5C令4-5D令4-5E令4-6C令4-6D令4-6E令6-1A,B,C,D,E(令6-1A令6-1B令6-1C令6-1D令6-1E)、令6-2A令6-2B令6-2C令6-2D令6-2E
 16-選択18-選択21-1選択令2-選択 
関連条文 通勤災害(7条1項3号)、通勤とは(7条2項)、厚生労働省令で定める就業の場所(施行規則6条)、派遣労働者に係る通勤災害の認定(S61.06.30基発383)、逸脱・中断(7条3項)、日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるもの(施行規則8条)、通勤災害の認定 
 療養給付(22条)、通勤による疾病の範囲(施行規則18条の4)、一部負担金(31条2項)、一部負担金の徴収方法(31条3項)
休業給付(22条の2)、障害給付(22条の3)、遺族給付(22条の4)、葬祭給付(22条の5)、傷病年金(23条)、介護給付(24条)
























1.通勤災害(7条1項) 法改正(18年4月1日施行) 
 「7条1項3号 通勤災害とは、労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡をいう」
  通勤によるとは:発展講座S04参照
 「「通勤による」とは、通勤との相当因果関係があること、つまり通勤に通常伴う危険が具体化したことをいう」
⇒通勤によって通常発生する災害をいい、自殺、故意によるもの、怨恨やけんかなど個人的・恣意的な行為によるものは通勤災害ではない。
 通勤とは(7条2項法改正(18年4月1日施行)
 「通勤とは、労働者が、就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとする」
@  住居と就業の場所との間の往復
A  厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動
B  第1号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る)

 厚生労働省令で定める就業の場所(施行規則6条)
@  法3条1項の適用事業及び整備法5条1項の規定により労災保険に係る保険関係が成立している暫定任意適用事業に係る就業の場所
A  法34条1項1号、35条1項3号又は36条1項1号の規定により労働者とみなされる者(すなわち、特別加入が認めれている33条1号から7号に掲げる者。ただし施行規則46条の22の2に規定する通勤災害の対象とならない者を除く)に係る就業の場所
B  その他、前2号に類する就業の場所
⇒具体的には、地方公務員災害補償法、国家公務員災害補償法又は船員保険法による通勤災害保護制度の対象となる勤務場所又は就業の場所。
 これらは、労災保険法の保護対象とはなっていないものの、それぞれの制度において、複数就業者に係る事業場間移動を通勤災害保護制度の対象とすることとされたことから、相互主義により対象とすることとするものである。

 厚生労働省令で定める就業の場所(第1の事業場)から他の就業の場所(第2の事業場)への移動について:
・第1の事業場から第2の事業場への移動中の災害については、第2の事業場の賃金に基づいて給付基礎日額を計算し、第2の事業場の保険関係により処理される。
・つまり、第2の事業場について労災の保険関係が成立していないといけないのは当然であるが、施行規則6条により、第1の事業場についても保険関係が成立していないといけない。
 「第1号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動」について: 
・たとえば、単身赴任者が業務終了後当日あるいは翌日中に会社→単身赴任寮→自宅と移動する場合の単身赴任寮→自宅間の移動、出勤日前日あるいは当日に、自宅→単身赴任寮→会社と移動する場合の自宅→単身赴任寮間の移動も、一定の要件を満足すれば、通勤と認められる。
 7条2項の補足
@「就業に関し」とは:発展講座S04参照
・業務に就くための移動(出勤)、または業務を終わったことに伴い行われる移動(退勤)、つまり、業務と関連のある移動でないといけない。

A「合理的な経路及び方法」とは:発展講座S04参照
・一般に労働者が用いるものと認められる経路及び手段等をいう。

B「住居」とは:発展講座S04参照
・就業の拠点なっている場所であってかつ、そこで日常生活をしている場所。

・たとえば、単身赴任している場合は、単身赴任寮などが「住居」であるが、家族がいるいわゆる自宅などからもたびたび出勤することがある場合などは、単身赴任寮だけでなく 自宅も住居と認められる場合がある。その他の場合も、実態に即して判断される。   
13
1A
 通勤とは、労働者が就業に関し、住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復すること(業務の性質を有するものを除く)をいうとされていたが、平成18年4月からは、一定の就業場所から他の就業場所への移動 、住居と就業場所との間の往復に先行又は後続する住居間の移動が追加された。(改)(基礎)

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正しい 誤り
25
4エ
 労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間の往復を合理的な経路及び方法により行うことのみが通勤に該当する。(13-1Aの類型)

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正しい 誤り
18
1A
 労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復すること(業務の性質を有するものを除く)は、通勤に該当する。(13-1Aの類型)

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正しい 誤り

2

 通勤災害における通勤とは、労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間の往復等の移動を、|  A |な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとされるが、住居と就業の場所との間の往復に先行し、又は後続する住居間の移動も、厚生労働省令で定める要件に該当するものに限り、通勤に当たるとされている。
 厚生労働省令で定める要件の中には、|  B |に伴い、当該|  B |の直前の住居と就業の場所との間を日々往復することが当該往復の距離等を考慮して困難となったため住居を移転した労働者であって、次のいずれかに掲げるやむを得ない事情により、当該|  B |の直前の住居に居住している配偶者と別居することとなったものによる移動が挙げられている。
イ 配偶者が、|  C |にある労働者又は配偶者の父母又は同居の親族を|  D |すること。
ロ 配偶者が、学校等に在学し、保育所若しくは幼保連携型認定こども園に通い、又は公共職業能力開発施設の行う職業訓練を受けている同居の子(|  E |歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子に限る)を養育すること。
ハ 配偶者が、引き続き就業すること。
ニ 配偶者が、労働者又は配偶者の所有に係る住宅を管理するため、引き続き当該住宅に居住すること。
ホ その他配偶者が労働者と同居できないと認められるイからニまでに類する事情

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昼休憩帰宅 24
1D
 昼休みに自宅まで時間的に十分余裕を持って往復できる労働者が、午前中の業務を終了して帰り、午後の勤務に就くために出勤する往復行為は、通勤に該当しない。

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18
1B
 労働者が、就業に関し、厚生労働省令で定める就業の場所へ他の就業の場所から合理的な経路及び方法により往復すること(業務の性質を有するものを除く)は、通勤に該当する。(基礎) 

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住居間移動 18
1C
 労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間の往復に先行し、又は後続する住居間の移動であって、厚生労働省令で定める要件に該当するものを、合理的な経路及び方法により行なうこと(業務の性質を有するものを除く)は、通勤に該当する。(基礎)

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13
1B
 通勤災害とは、通勤に通常伴う危険が具体化して生じた負傷、疾病、障害又は死亡をいう。(基礎)
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29
5C
 移動の途中の災害であれば、業務の性質を有する場合であっても、通勤災害と認められる。(基礎)
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11
1C
 労働者災害補償保険法第7条第2項において規定される「合理的な経路及び方法」とは、住居と就業の場所との間を往復する場合に、一般に労働者が用いるものと認められる経路及び手段等をいうので、自動車、自転車等を泥酔して運転する場合は合理的な方法と認められないが、単なる免許不携帯の場合は、必ずしも合理的な方法ではないものとの取扱いはなされない。

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正しい 誤り

3
2E
 自家用車で通勤していた労働者Xが通勤途中、他の自動車との接触事故で負傷したが、労働者Xは所持している自動車運転免許の更新を失念していたため、当該免許が当該事故の1週間前に失効しており、当該事故の際、労働者Xは、無免許運転の状態であった。この場合は、諸般の事情を勘案して給付の支給制限が行われることはあるものの、通勤災害と認められる可能性はある。(11-1Cの類型)
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29
5D
 通勤災害における合理的な経路とは、住居等と就業の場所等との間を往復する場合の最短距離の唯一の経路を指す。(11-1Cの類型)

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3
2A
 3歳の子を養育している一人親世帯の労働者がその子をタクシーで託児所に預けに行く途中で追突事故に遭い、負傷した。その労働者は、通常、交通法規を遵守しつつ自転車で託児所に子を預けてから職場に行っていたが、この日は、大雨であったためタクシーに乗っていた。タクシーの経路は、自転車のときとは違っていたが、車であれば、よく利用される経路であった。この場合は、通勤災害と認められる。
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4
6D
 マイカー通勤の労働者が、経路上の道路工事のためにやむを得ず通常の経路を迂回して取った経路は、ふだんの通勤経路を外れた部分についても、通勤災害における合理的な経路と認められる。
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29
5A
 退勤時に長男宅に立ち寄るつもりで就業の場所を出たものであれば、就業の場所から普段利用している通勤の合理的経路上の災害であっても、通勤災害とは認められない。
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通常行われている
経路

4
6E
 他に子供を監護する者がいない共稼ぎ労働者が、いつもどおり親戚に子供を預けるために、自宅から徒歩10分ほどの勤務先会社の前を通り過ぎて100メートルのところにある親戚の家まで、子供とともに歩き、子供を預けた後に勤務先会社まで歩いて戻る経路のうち、勤務先会社と親戚の家との間の往復は、通勤災害における合理的な経路とは認められない。
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6
2B
  マイカー通勤をしている労働者が、同一方向にある配偶者の勤務先を経由するため、通常通り自分の勤務先を通り越して通常の通勤経路を450メートル走行し、配偶者の勤務先で配偶者を下車させて自分の勤務先に向かって走行中、踏切で鉄道車両と衝突して負傷した場合、通勤災害とは認められない。
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4
5A
  労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間の往復を、合理的な経路及び方法により行うことによる負傷、疾病、障害又は死亡は、通勤災害に当たるが、この「住居」に関して、同一市内に住む長女が出産するため、15日間、幼児2人を含む家族の世話をするために長女宅に泊まり込んだ労働者にとって、長女宅は、就業のための拠点としての性格を有する住居と認められる。
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6
2C
  頸椎を手術した配偶者の看護のため、手術後1か月ほど姑と交替で1日おきに病院に寝泊まりしていた労働者が、当該病院から徒歩で出勤する途中、横断歩道で軽自動車にはねられ負傷した場合、当該病院から勤務先に向かうとすれば合理的である経路・方法をとり逸脱・中断することなく出勤していたとしても、通勤災害とは認められない。
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11
1B
 家族と離れて生活している単身赴任者が、就業の場所と家族の住む自宅との間を往復するときに転倒して負傷した。この場合、当該往復行為が直行直帰であり、反復・継続性が認められたとしても通勤災害にはならない。

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正しい 誤り
29
5E
 労働者が転任する際に配偶者が引き続き就業するため別居することになった場合の、配偶者が住む居宅は、「住居」と認められることはない。
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25
7A
 転任等のやむを得ない事情のために同居していた配偶者と別居して単身で生活する者や家庭生活の維持という観点から自宅を本人の生活の本拠地とみなし得る合理的な理由のある独身者にとっての家族の住む家屋については、当該家屋と就業の場所との間を往復する行為に反復・継続性が認められるときは住居と認めて差し支えないが、「反復・継続性」とは、おおむね2か月に1回以上の往復行為又は移動がある場合に認められる。(29-5E関連)

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正しい 誤り







4
5D
 外回りの営業担当の労働者が、夕方、得意先に物品を届けて直接帰宅する場合、その得意先が就業の場所に当たる。

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正しい 誤り

6
2D
 労働者が、退勤時にタイムカードを打刻し、更衣室で着替えをして事業場施設内の階段を降りる途中、ズボンの裾が靴に絡んだために足を滑らせ、階段を5段ほど落ちて腰部を強打し負傷した場合、通勤災害とは認められない。

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就業との関連 24
1A
 寝過ごしにより就業場所に遅刻した場合は、通勤に該当することはない。

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正しい 誤り
24
1C
 日々雇用される労働者が公共職業安定所等でその日の職業紹介を受けるために住居から公共職業安定所等まで行く行為は、通勤に該当しない。

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正しい 誤り
24
1B
 運動部の練習に参加する目的で、午後の遅番の出勤者であるのもかかわらず、朝から住居を出るなど、所定の就業開始時刻とかけ離れた時刻に会社に行く場合も、通勤に該当する。

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正しい 誤り
通勤に通常伴う危険 25
7C
  通勤の途中において、歩行中にビルの建設現場から落下してきた物体により負傷した場合、通勤による災害と認められない。 

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正しい 誤り
25
4ア
 通勤の途中、経路上で遭遇した事故において、転倒したタンクローリーから流れ出す有害物質により急性中毒にかかった場合は、通勤によるものと認められる。(25-7C関連)

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正しい 誤り
25
7D
 自殺の場合も、通勤の途中において行われたのであれば、通勤災害と認められる。

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25
7E
 通勤の途中で怨恨をもってけんかをしかけて負傷した場合、通勤災害と認められる。(25-7D関連)

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正しい 誤り
派遣労働者の通勤災害  派遣労働者に係る通勤災害の認定(S61.06.30基発383) 業務災害についてはこちらを
 「派遣労働者に係る通勤災害の認定に当たっては、派遣元事業主又は派遣先事業主の指揮命令により業務を開始し、又は終了する場所が「就業の場所」となること。
 したがって、派遣労働者の住居と派遣元事業場又は派遣先事業場との間の往復の行為は、一般に「通勤」となること」
 さらに詳しくは、労働者派遣事業に対する労働保険の適用及び派遣労働者に係る労働者災害補償保険の給付に関する留意事項等について(S61.6.30発労徴41号、基発383号)を参照のこと
26
5C
 派遣労働者に係る通勤災害の認定に当たっては、派遣元事業主又は派遣先事業主の指揮命令により業務を開始し、又は終了する場所が「就業の場所」となるため、派遣労働者の住居と派遣元事業場又は派遣先事業場との間の往復の行為は、一般に「通勤」となる。(発展)

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4C
 派遣労働者に係る通勤災害の認定に当たっては、派遣元事業主又は派遣先事業主の指揮命令により業務を開始し、又は終了する場所が「就業の場所」となるため、派遣労働者の住居と派遣元事業場又は派遣先事業場との間の往復の行為は、一般に「通勤」となるものとして取り扱うこととされている。(26-5Cの類型)

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正しい 誤り
















1' 逸脱・中断(7条3項)  発展講座S04参照
 「労働者が、前項各号に掲げる移動の経路を逸脱し、又は同項各号に掲げる移動を中断した場合においては、当該逸脱又は中断の間及びその後の同項各号に掲げる移動は、第1項第2号の通勤としない。
 ただし、当該逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱又は中断の間を除き、この限りでない」
 日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるもの(施行規則8条) 法改正(H20.4.1施行)
  発展講座S04参照
@  日用品の購入その他これに準ずる行為
⇒「その他これに準ずる行為」には、独身労働者が食堂に食事に立ち寄る、クリ−ニング店に立ち寄る、理・美容のため理髪店又は美容院に立ち寄るなどが該当する。
A  職業訓練、学校教育法1条に規定する学校において行われる教育その他これらに準ずる教育訓練であって職業能力の開発向上に資するものを受ける行為
B  選挙権の行使その他これに準ずる行為
C  病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為
D  法改正(H29.01.01) 要介護状態にある配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹並びに配偶者の父母の介護(継続的に又は反復して行われるものに限る)


 通勤のため移動中であっても、その経路を逸脱し、移動を中断した場合は、それ以降の移動は通勤とは認めない(いったん道草すると、それ以降は通勤とは認めない)が、
 その逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であってやむを得ない事由により行う最小限度のものである場合は、その逸脱又は中断の間を除き、その以降の移動は通勤と認める」ということ。
16

 [労働者災害補償保険法第7条]
 第2項 前項第2号の通勤とは、労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間の往復など一定の移動を、合理的な経路及び方法により行なうことをいい、|  A |を有するものを除くものとする。
 第3項 労働者が、前項の移動の経路を逸脱し、又は同項の移動を中断した場合においては、当該逸脱又は中断の間及びその後の同項の移動は、第1項第2号の通勤としない。
 ただし、当該逸脱又は中断が、| B  |必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための| C |である場合は、当該逸脱又は中断の間を除き、この限りでない。
 [労働者災害補償保険法施行規則第8条各号]
 1 | D |の購入その他これに準ずる行為
 2 職業訓練、学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校において行われる教育その他これらに準ずる教育訓練であって職業能力の開発向上に資するものを受ける行為
 3 | E |その他これに準ずる行為
 4 病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為 
 5 要介護状態にある配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹並びに配偶者の父母の介護(継続的に又は反復して行われるものに限る)  (H29改) (基礎)
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6
1
A
B
C
D
E
 労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱・中断した場合でも、当該逸脱・中断が日常生活上必要な行為であって、厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により最小限度の範囲で行う場合には、当該逸脱・中断の後、合理的な経路に復した後は、同条の通勤と認められることとされている。
 この日常生活上必要な行為として、同法施行規則第8条が定めるものに含まれない行為はどれか。
A 経路の近くにある公衆トイレを使用する行為は含まれない。

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B 帰途で惣菜等を購入する行為は含まれない。

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正しい 誤り
C はり師による施術を受ける行為は含まれない。

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正しい 誤り
D 職業能力開発校で職業訓練を受ける行為は含まれない。

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正しい 誤り
E 要介護状態にある兄弟姉妹の介護を継続的に又は反復して行う行為は含まれない。

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正しい 誤り
18
1D
 通勤としての移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合における逸脱又は中断の間及びその後の移動は、原則として通勤に該当しない。(基礎)

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正しい 誤り
11
1A
 労働者が、就業に関し、自宅と就業の場所との間を往復するに際し、通勤に必要な合理的な経路を逸脱した場合であっても、日常生活上必要な行為を行うためにやむを得ない理由があれば、当該逸脱の間に生じた災害についても保険給付の対象になる。(基礎)

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正しい 誤り
23
4A
 労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための必要最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。(11-1Aの類型)

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28
5オ
 労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。 (11-1Aの類型)

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正しい 誤り
18
1E
 通勤としての移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合でも、その逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、その逸脱又は中断の間を除き、 その後の移動は、通勤に該当する。(基礎)

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13
1E
 通勤の途中、理美容のため理髪店又は美容院に立ち寄る行為は、特段の事情が認められる場合を除き、日常生活上必要な行為とみることができ、その後合理的な経路に復した後は通勤と認められる。(発展)

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27
3E
 会社からの退勤の途中で美容院に立ち寄った場合、髪のセットを終えて直ちに合理的な経路に復した後についても、通勤に該当しない。(13-1Eの類型)
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職業訓練 11
1D
 労働者が、通勤途中において、職業訓練を受けた後、通勤経路上で負傷した場合には通勤災害となるが、大学の授業を受けた後、通勤経路上で負傷した場合には、通勤災害になることはない。(応用)

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28
3B
 会社からの退勤の途中に、定期的に病院で、比較的長時間の人工透析を受ける場合も、終了して直ちに合理的経路に復した後については、通勤に該当する。

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正しい 誤り

3
2B
 腰痛の治療のため、帰宅途中に病院に寄った労働者が転倒して負傷した。病院はいつも利用している駅から自宅とは反対方向にあり、負傷した場所はその病院から駅に向かう途中の路上であった。この場合は、通勤災害と認められない。

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21
1

 高齢化の進展とともに、家族の介護が労働者の生活に深く関わってきていることから、|  A |保護制度の見直しが行われ、平成20年に労働者災害補償保険法施行規則が改正、施行され、さらに、平成29年に一部が改正された。
 これらの改正は、労働者災害補償保険法施行規則第8条に定める日常生活上必要な行為として、「要介護状態にある配偶者、子、父母、| B  |並びに配偶者の父母の介護(| C |行われるものに限る)」を加えたものである。
 なお、同規則第7条において、要介護状態とは「負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、| D |の期間にわたり常時介護を必要とする状態をいう」と定められている。

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25
4オ
 女性労働者が一週間に数回、やむを得ない事情により、就業の場所からの帰宅途中に最小限の時間、要介護状態にある夫の父を介護するために夫の父の家に立ち寄っている場合に、介護終了後、合理的な経路に復した後は、再び通勤に該当する。(21-1選択の類型)

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4
6C
 通常深夜まで働いている男性労働者が、半年ぶりの定時退社の日に、就業の場所からの帰宅途中に、ふだんの通勤経路を外れ、要介護状態にある義父を見舞うために義父の家に立ち寄り、一日の介護を終えた妻とともに帰宅の途につき、ふだんの通勤経路に復した後は、通勤に該当する。(25-4オの類型)
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正しい 誤り






2 通勤災害の認定 
 発展講座S04発展講座S04A 









06
1E
 勤務を終了して帰宅するため、最寄駅で下車して人気のない寂しい路上を徒歩で帰宅する途中の女性労働者が、午後8時30分頃、後方から進行してきた自転車により、ハンドバックと革袋をひったくられ、その際、その自転車に接触、転倒して負傷した。本件は、通勤災害でない。  

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28
3A
 商店が閉店した後は人通りがなくなる地下街入口付近の暗いところで、勤務先からの帰宅途中に、暴漢に後頭部を殴打され財布をとられたキャバレー勤務の労働者が負った後頭部の裂傷は、通勤災害と認められる。 (06-1Eに関連)

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11
1E
 労働者が、一戸建ての自宅に帰宅し玄関先の石段を上る際に、石段が凍っていたため、足をすべらせて転倒し負傷した場合には、通勤災害になる。

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4
5C
 一戸建ての家に居住している労働者が、いつも退社する時刻に仕事を終えて自宅に向かってふだんの通勤経路を歩き、自宅の門をくぐって玄関先の石段で転倒し負傷した場合、通勤災害に当たらない。(11-1Eの類型)

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4
5B
 アパートの2 階の一部屋に居住する労働者が、いつも会社に向かって自宅を出発する時刻に、出勤するべく靴を履いて自室のドアから出て1階に降りようとした時に、足が滑り転倒して負傷した場合、通勤災害に当たらない。

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06
1C
  入院中の夫の看護のため、長期間継続して姑と交替で1日おきに病院に寝泊りしている妻が、病院に宿泊し、翌朝、病院より勤務先へ出勤する途中、凍結している路上を歩行中に転倒して負傷した。本件は、通勤災害でない。

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4
5E
 労働者が、長期入院中の夫の看護のために病院に1か月間継続して宿泊した場合、当該病院は就業のための拠点としての性格を有する住居と認められる。(06-1Cの類型)

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する移動
28
3E
 マイカー通勤をしている労働者が、勤務先会社から市道を挟んだところにある同社の駐車場に車を停車し、徒歩で職場に到着しタイムカードを押した後、フォグライトの消し忘れに気づき、徒歩で駐車場へ引き返すべく市道を横断する途中、市道を走ってきた軽自動車にはねられ負傷した場合、通勤災害と認められる。

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正しい 誤り

6
2A
  マイカー通勤をしている労働者が、勤務先会社から市道を挟んだところにある同社の駐車場に車を停車し、徒歩で職場に到着しタイムカードを打刻した後、フォグライトの消し忘れに気づき、徒歩で駐車場へ引き返すべく市道を横断する途中、市道を走ってきた軽自動車にはねられ負傷した場合、通勤災害とは認められない。(28-3Eの類型)

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正しい 誤り
災害発生場所は 06
1D
 所定の勤務を終えてタイムレコーダーを打刻した後、会社内の2階更衣室で着替えをしてから階段を歩いて降りていたところ、ズボンの裾が靴に絡んだため足を滑らし、階段の5〜6段目より落ちて負傷した。本件は、通勤災害である。

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正しい 誤り
休憩時間中 28
3C
 午前の勤務を終了し、平常通り、会社から約300メートルのところにある自宅で昼食を済ませた労働者が、午後の勤務に就くため12時45分頃に自宅を出て県道を徒歩で勤務先会社に向かう途中、県道脇に駐車中のトラックの脇から飛び出した野犬に下腿部をかみつかれて負傷した場合、通勤災害と認められる。

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06
1A
   所定の勤務を終えてバスで帰宅する際、親しい同僚と一緒になった労働者が、会社の隣の喫茶店に寄ってコーヒーを飲みながら雑談し、1時間程度過ごした後、同僚の乗用車で自宅まで送られ、車を降りようとした際に、乗用車に追突され負傷した。本件は、通勤災害でない。
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28
3D
 勤務を終えてバスで退勤すべくバス停に向かった際、親しい同僚と一緒になったので、お互いによく利用している会社の隣の喫茶店に立ち寄り、コーヒーを飲みながら雑談し、40分程度過ごした後、同僚の乗用車で合理的な経路を通って自宅まで送られた労働者が、車を降りようとした際に乗用車に追突され負傷した場合、通勤災害と認められる。 (06-1Aの類型)
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06
1B
 就業開始前に事業場構内で行なわれる労働組合の決起集会に参加するため、通常の出勤時間より1時間程度早くバイクを運転して会社へ向かった労働者が、路上において横風を受けてバイクもろとも転倒し負傷した。本件は、通勤災害でない。
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24
1E
 業務の終了後、事業場施設内で、サークル活動をした後に帰宅する場合は、社会通念上就業と帰宅との直接的関連を失わせると認められるほど長時間となるような場合を除いても、通勤に該当することはない。
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27
3D
   業務終了後に、労働組合の執行委員である労働者が、事業場内で開催された賃金引上げのための労使協議会に6時間ほど出席した後、帰宅途上で交通事故にあった場合、通勤災害とは認められない。
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3
2C
 従業員が業務終了後に通勤経路の駅に近い自動車教習所で教習を受けて駅から自宅に帰る途中で交通事故に遭い負傷した。この従業員の勤める会社では、従業員が免許取得のため自動車教習所に通う場合、奨励金として費用の一部を負担している。この場合は、通勤災害と認められる。
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移動

3
2D
  配偶者と小学生の子と別居して単身赴任し、月に1〜2回、家族の住む自宅に帰っている労働者が、1週間の夏季休暇の1日目は交通機関の状況等は特段の問題はなかったが単身赴任先で洗濯や買い物等の家事をし、2日目に家族の住む自宅へ帰る途中に交通事故に遭い負傷した。この場合は、通勤災害と認められない。
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4 通勤災害に対する保険給付
 通勤災害に関する保険給付の種類(21条再掲)
 「7条1項3号の通勤災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とする」
@療養給付、A休業給付、B障害給付、C遺族給付、D葬祭給付、E傷病年金、F介護給付
@  労働基準法による災害補償を基礎とするものではない。(給付に補償という文字がつかない)
A  療養給付に関して、一部負担金が労働者から徴収される。
B  休業給付については、待期期間の3日間において事業主が休業補償する義務はない。
C  打切り補償はない。(解雇制限の適用がないため)
 
  療養給付(22条1項)
 「療養給付は、労働者が通勤により負傷し、又は疾病(厚生労働省令で定めるものに限る)にかかった場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう」
請求方法はこちらを
 通勤による疾病の範囲(施行規則18条の4)
 「法22条1項の厚生労働省令で定める疾病は、通勤による負傷に起因する疾病その他通勤に起因することの明らかな疾病とする」

 「通勤による疾病は、通勤と疾病との間に相当因果関係が認められるか否かによって、判断されることになる」(労働法コンメンタール「労働者災害補償保険法8訂新版」P199)
 休業給付(22条の2)
 「休業給付は、労働者が通勤による負傷又は疾病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう」
 「同2項 14条(休業補償給付)及び14条の2(休業補償給付の給付制限)の規定は、休業給付について準用する」
⇒「業務上の」は「通勤による」などに読み替えることにより、休業補償給付と同じ扱いになる。
 ただし、「賃金を受けない休業の1日目か3日目まで」については、休業補償給付の場合は労働基準法に基づく使用者の補償義務があるが、休業給付の場合はない。
 「同3項 療養給付を受ける労働者(31条2項の厚生労働省令で定める者を除く)に支給する休業給付であって最初に支給すべき事由の生じた日に係るものの額は14条1項(休業補償給付)の規定にかかわらず、同項の額から31条2項の厚生労働省令で定める額に相当する額(注:すなわち一部負担金の額)を減じた額とする」
 障害給付(22条の3)
 「障害給付は、労働者が通勤により負傷し、又は疾病にかかり、なおつたとき身体に障害が存する場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう」

 「通勤による障害は、通勤による負傷又は疾病が治った場合に存する身体障害によって、労働能力の全部又はを喪失した状態をいう。
 すなわち、個々の部位の身体障害そのものではなく、一又はニ以上の身体障害によるが存する労働能力の喪失状態を指して特に「障害」といっているのである。
 従って、保護の対象、すなわち障害給付の対象も、個々の障害そのものでなく、それによる「労働能力の喪失状態」にほかならない。(労働法コンメンタール「労働者災害補償保険法8訂新版」P199)
 「同2項 障害給付は、15条1項の厚生労働省令で定める障害等級に応じ、障害年金又は障害一時金とする」
 「同3項 15条2項及び15条の2並びに別表第一(障害補償年金に係る部分に限る)及び別表第二(障害補償一時金に係る部分に限る)の規定は、障害給付について準用する」
⇒「障害補償年金」は「障害年金」、「障害補償一時金」は「障害一時金」と読み替える。
 遺族給付(22条の4)
 「遺族給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、当該労働者の遺族に対し、その請求に基づいて行なう」

 「通勤による死亡は、通勤中の事故による即死又は通勤による負傷若しくは疾病に起因する死亡をいう」。(労働法コンメンタール「労働者災害補償保険法8訂新版」P200)
 「同2項 遺族給付は、遺族年金又は遺族一時金とする」
 「同3項 16条の2から16条の9まで並びに別表第一(遺族補償年金に係る部分に限る)及び別表第二(遺族補償一時金に係る部分に限る)の規定は、遺族給付について準用する」
⇒「遺族補償年金」は「遺族年金」、「遺族補償一時金」は「遺族一時金」と読み替える。
 葬祭給付(22条の5)
 「葬祭給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、葬祭を行なう者に対し、その請求に基づいて行なう」
 「同2項 17条の規定は、葬祭給付について準用する」
 傷病年金(23条)
 「傷病年金は、通勤により負傷し、又は疾病にかかつた労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後1年6箇月を経過した日において次の各号のいずれにも該当するとき、又は同日後次の各号のいずれにも該当することとなつたときに、その状態が継続している間、当該労働者に対して支給する」
 @当該負傷又は疾病が治つていないこと。
 A当該負傷又は疾病による障害の程度が12条の8の3項2号の厚生労働省令で定める傷病等級に該当すること。
 「2項 18条、18条の2及び別表第一(傷病補償年金に係る部分に限る)の規定は、傷病年金について準用する」
⇒「休業補償給付」は「休業給付」、「傷病補償年金」は「傷病年金」と読み替える。
 介護給付(24条)
 「介護給付は、障害年金又は傷病年金を受ける権利を有する労働者が、その受ける権利を有する障害年金又は傷病年金の支給事由となる障害であつて12条の8の4項の厚生労働省令で定める程度のものにより、常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けているときに、当該介護を受けている間(次に掲げる間を除く)、当該労働者に対し、その請求に基づいて行う」
 @障害者支援施設に入所している間(生活介護を受けている場合に限る)
 A12条の8の4項2号の厚生労働大臣が定める施設に入所している間
 B病院又は診療所に入院している間  


















13
1C
 通勤による疾病は、厚生労働省令で定めるものに限られる。(基礎)

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正しい 誤り
13
1D
 通勤による疾病は、通勤による負傷に起因することの明らかな疾病に限られる。(13-1Cの類型)

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19
1B
 通勤による疾病とは、通勤途上で生じた疾病その他厚生労働省令で定める疾病をいう。(13-1Cの類型)

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正しい 誤り
14
2D
 通勤による疾病の範囲は、通勤による負傷に起因する疾病のほか、業務上の疾病の範囲に準じて厚生労働大臣告示において具体的に疾病の種類が列挙されている。(13-1Cの応用)

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21
1D
 通勤による疾病は、通勤による負傷に起因する疾病その他の厚生労働省令で定める疾病に限られ、その具体的範囲は、労災保険法施行規則に基づき厚生労働大臣が告示で定めている。(14-2Dの類型)

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20
2A
 通勤による疾病については、通勤による負傷に起因する疾病のほか、業務上の疾病の範囲を定める厚生労働省令の規定が準用される。(14-2Dの類型)

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正しい 誤り
18

 労働者災害補償保険法による保険給付の事由となる業務災害及び通勤災害のうち業務上の疾病の範囲は、|  A |で、通勤災害のうち通勤による疾病の範囲は、| B  |で定められている。
 業務上の疾病として|  A |の別表第1の2に掲げられている疾病のうち同表第11号に掲げられている疾病は、その他| C |である。
 通勤による疾病として| B  |に 定められている疾病は、| D |に起因する疾病その他| E |である。(基礎)

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24
2E
 休業給付が支給されない休業の初日から第3日目までの待機期間について、事業主は労働基準法に基づく休業補償の義務を負わない。(基礎)

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正しい 誤り
障害
給付
24
2A
 障害給付を支給すべき身体障害の障害等級は、障害補償給付を支給すべき身体障害の障害等級と同じく、厚生労働省令で定める障害等級表に定めるところによる。(基礎)

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事例
問題
令6
2E
 長年営業に従事している労働者が、通常通りの時刻に通常通りの経路を徒歩で勤務先に向かっている途中に突然倒れ、急性心不全で死亡した場合、通勤災害と認められる。

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4.2 一部負担金(31条2項)
 「政府は、療養給付を受ける労働者(厚生労働省令で定める者を除く)から、200円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額を一部負担金として徴収する。
 ただし、22条の2の3項の規定により減額した休業給付の支給を受けた労働者については、この限りでない」
⇒一部負担金が徴収されるのは、通勤災害により療養給付を受ける場合のみである。
   一部負担金の徴収方法(31条3項)
 「政府は、労働者から徴収する一部負担金に充てるため、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者に支払うべき保険給付の額から一部負担金の額に相当する額を控除することができる」
 休業給付(22条の2)の3項による休業4日目に支給される初めての休業給付の額はこちらを参照のこと。
⇒一部負担金は、結局は、休業4日目に支給される初めての休業給付の額から控除することによって徴収される。
  一部負担金を徴収されない者(施行規則44条の2)  
@  第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
A  療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者
B  同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
 特別加入者(通勤災害の適用があっても、徴収されない)

 一部負担金の額(施行規則44条の2の2項)
  「一部負担金の額は、200円(健康保険法に規定する日雇特例被保険者である労働者については、100円とする。ただし、現に療養に要した費用の総額がこの額に満たない場合には、当該現に療養に要した費用の総額に相当する額とする」  
 一部負担金の控除(施行規則44条の2の3項)
 「法31条3項の規定による控除は、休業給付を支給すべき場合に、当該休業給付について行う」 
 ⇒一部負担金の徴収は、実際には、休業4日目に支給される初めての休業給付の額から控除することによって行われる。(これ以外の方法はない)   
 
 @31条1項は事業主から特別に費用を徴収する規定であり、 同2項はこれに対応して、通勤災害に対する療養給付の場合に限って、労働者から特別に費用を徴収する規定である。
 通勤災害は業務外であるにも関わらず 保険給付の全額を事業主に負担させるのはどうかという議論もあって、ほんの形ばかりではあるが、受益者である労働者にも費用負担を求めるようにしたのである。
Aただし、この一部負担金は、現金で払うものではなく、休業給付の額から控除されるものである。
 よって、療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者は、払う必要がない。(払う方法もない)
17
4A
 療養給付を受ける労働者(厚生労働省令で定める者を除く)は、その費用の一部として200円(健康保険の日雇特例被保険者にあっては100円)を負担する。
  ただし、療養給付を受ける労働者に支給する休業給付であって最初に支給すべき事由の生じた日に係るものについて厚生労働省令で定める額を減額した休業給付の支給を受けた労働者については、この限りでない。(基礎)

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24
2B
 政府は、療養給付を受ける労働者(法令で定める者を除く)から、200円(健康保険法に規定する日雇特例被保険者である労働者については100円)を一部負担金として徴収する。
  ただし、現に療養に要した費用の総額がこの額に満たない場合には、現に療養に要した費用の総額に相当する額を徴収する。(基礎)

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12
3E
 通勤災害による各種保険給付については、給付の種類ごとに受給開始時に一部負担金を支払わなければならない。(17-4Aの応用)

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19
7E
 通勤災害により保険給付を受ける者は、その受ける保険給付の額を合計した額が厚生労働省令で定める額を超えることとなったときは、当該保険給付の費用の一部として、厚生労働大臣が定める額を負担しなければならない。(12-3Eの類型)

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14
7A
 通勤災害により療養給付を受ける労働者は、500円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額の一部負担金を徴収される。(17-4Aの類型)
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29
5B
 療養給付を受ける労働者は、一部負担金を徴収されることがある。(17-4Aの類型

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第三者行為の場合 11
6A
 通勤災害により療養給付を受ける労働者は、200円を超えない範囲内で定める額を一部負担金として政府に徴収されるが、第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者や療養の開始後3日以内に死亡した者は、徴収されない。(17-4Aの応用)

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24
2D
 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者についても、一部負担金は徴収される。(11-6Aの類型)

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正しい 誤り
27
2E
 政府が療養給付を受ける労働者から徴収する一部負担金は、第三者の行為によって生じた交通事故により療養給付を受ける者からも徴収する。(11-6Aの類型)

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その他特殊な場合 25
4イ
 通勤災害の場合、政府は、療養の開始後3日以内に死亡した者からは、一部負担金を徴収する。

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25
4ウ
 政府は、同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者からは、一部負担金を徴収しない。(基礎)

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正しい 誤り
控除の方法
24
2C
 療養給付を受ける労働者から一部負担金を徴収する場合には、労働者に支給すべ休業給付の額から、一部負担金の額に相当する額を控除することができる。(基礎)

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正しい 誤り


5E
 療養給付を受ける労働者から一部負担金を徴収する場合には、労働者に支給される休業給付であって最初に支給すべき事由の生じた日に係るものの額から一部負担金の額に相当する額を控除することにより行われる。(24-2Cの類型)

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正しい 誤り