2B 健康保険法基礎知識と関連過去問  Tome塾Homeへ
 目的、保険者、保険者の秘密保持義務、管掌、保健・福祉事業、権限の委任、受給権の保護等、未支給の保険給付
関連過去問 11-8E13-1C14-6A15-1A17-7C17-7D17-7E18-2E18−8B18-9A18-9B19-1A19-7A20-7C21-1A21-1B21-1C21-1D21-2B21-10A21-10C22-1A、22-1B22-1C22-3E22-5B23-2B23-7B23-7C23-7E25-3C24-4ア24-4ウ24-7D24-8E25-3C25-3E25-10ウ26-1D26-2C26-5エ26-6E27-7ウ27-8A28-4E28-5A28-5D29-1A29-1E30-1ア30-1ウ30-1オ30-4E30-8ウ30-10A令元ー1A令元1D令元ー1E令元ー6C令元ー7エ令2-1A令2-7B令2-7C令3-2D令3-2E令3-4ウ令3-9E令4-1A令4-2A令4-5A令4-6C令5-1B令5-1C令6-1A令6-2D令6-3イ
 30-1選択令4-3選択令5-1選択
 
一般11-9A一般11-9C一般11-9E一般15-7B一般22-7C一般22-7D一般28-1選択一般30-6A一般令3-9B
関連条文 目的(1条)、法人の役員である被保険者又はその被扶養者に係る保険給付の特例(53条の2)、基本的理念(2条)、保険者(4条)、管掌と事務(5条)、二以上の事業所に使用される者の保険者(7条)、日雇特例被保険者保険の保険者(123条)、市町村が処理する事務((203条)、未支給の保険給付 
 受給権の保護(61条62条)
 保健事業・福祉事業:保健事業・福祉事業(150条)、国民保健の向上のための匿名診療等関連情報の利用又は提供(150条の2)、利用者の義務(150条の6)、
 全国健康保険協会:設立と業務(7条の2)、法人格(7条の3)、 定款(7条の6)、役員(7条の9)、 役員の職務(7条の10)、役員の任命(7条の11)、 役員の任期(7条の12)、役員の欠格(7条の13)、役員の兼職禁止(7条の15 )、
 協会の運営:運営委員会(7条の18)、運営委員会の職務(7条の19)、評議会(7条の21)、事業年度(7条の25)、事業計画の認可(7条の27)等
 財務:財務諸表等(7条の28)、会計監査人の監査(7条の29)、借入金(7条の31) 、債務保証(7条の32)、資金の運用(7条の33)、重要な財産の処分(7条の34)、保険者の秘密保持義務(7条の37)等、
 厚生労働大臣の役割:業績評価(7条の30)、報告の徴収等(7条の38)、監督(7条の39)、財務大臣との協議(7条の42)、情報の提供(51条の2)、連携(199条の2) 
 雑則:立入検査(198条)、資料の提供(199条)
 権限の委任等:機構への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任(204条)、財務大臣への権限の委任(204条の2)、機構が行う滞納処分等に係る認可等(204条の3)、滞納処分等実施規程の認可等(204条の4)、機構が行う立入検査等に係る認可等(204条の5)、機構が行う収納(204条の6)、協会への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任(204条の7)、地方厚生局長等への権限の委任(205条)、機構への事務の委託(205条の2)、
 委託等:情報の提供等(205条の3)、社会保険診療報酬支払基金等への事務の委託(205条の4)










 健康保険法の歴史は古い。


28
1

 世界初の社会保険は、| A |で誕生した。当時の| A |では、資本主義経済の発達に伴って深刻化した労働問題や労働運動に対処するため、明治16年に医療保険に相当する疾病保険法、翌年には労災保険に相当する災害保険法を公布した。
 一方日本では、政府は、労使関係の対立緩和、社会不安の沈静化を図る観点から、| A |に倣い労働者を対象とする疾病保険制度の検討を開始し| B |に「健康保険法」を制定した。

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21
1A
 健康保険法は、大正11年に制定され、同時に施行された日本で最初の社会保険に関する法である。(難問)

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正しい 誤り
一般22
7D
 職員健康保険法は、昭和9年に制定された。同法に基づく職員健康保険制度は工場労働者を対象とする既存の健康保険制度とは別個の制度として、俸給生活者を対象につくられたが、5年後の昭和14年には健康保険に統合された。

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正しい 誤り
一般
22
7C
 健康保険制度は、長年にわたり健康保険組合が管理運営する組合管掌健康保険と政府が管理運営する政府管掌健康保険(政管健保)に分かれていた。しかし、平成8年可決成立した健康保険法等の一部を改正する法律により、平成10年10月からは、後者は国とは切り離された全国健康保険協会が保険者となり、都道府県単位の財政運営を基本とすることとなった。

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正しい 誤り
21
1D
 政府は、健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)の施行後5年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案し、この法律による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律の規定に基づく規制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずることになっている。(発展)

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正しい 誤り





































1.目的(1条) 法改正(H25.10.01施行)
 「この法律は、労働者又はその被扶養者の業務災害(労働者災害補償保険法7条1項1号に規定する業務災害をいう)以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする」
⇒「労働者」とは、労働基準法で定義されている狭義の意味ではなく、社会一般で使われている幅広い意味での労働者のこと
チョッと補足
@1条の改正
 従来は労働者の業務上の疾病・負傷は、健康保険法による給付の対象外とされていた。
 しかしながら、今後は労働者又はその被扶養者の業務上の負傷・疾病であっても、労災保険による給付の対象とならない場合は、健康保険からの給付がなされることに。
 すなわちこれまでは、健康保険法では、従来から「業務とは、人が職業その他社会生活上の地位に基づいて、継続して行う事務又は事業の総称」と解釈されていたことから、たとえば請負による業務、インターンシップ又はシルバー人材センターの会員による業務を行っているときに負傷した場合は、健康保険からの被保険者あるいは被扶養者としての保険給付は行われないことになっていた。
 一方、これらの者は労基法でいう労働者ではないということから、労働者災害補償保険からも保険給付が行われないというケースが生じていた。
 このような状況を救済するために、今回の改正となった。
 法人の役員である被保険者又はその被扶養者に係る保険給付の特例(53条の2)  法改正(H25.10.01新規)
 「被保険者又はその被扶養者が法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む)であるときは、当該被保険者又はその被扶養者のその法人の役員としての業務(被保険者の数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務であって厚生労働省令で定めるものを除く)に起因する疾病、負傷又は死亡に関して保険給付は、行わない」
 厚生労働省令で定める業務(施行規則52条の2)
 「法53条の2の厚生労働省令で定める業務は、当該法人における従業員(役員以外の者)が従事する業務と同一であると認められるものとする」
チョッと補足
A 53条の2の新設
 業務上の負傷・疾病であっても、法人の役員としての業務に起因するものである場合は健康保険からも給付はない。
 これは、使用者の業務上の負傷に対する補償は全額使用者側の負担で行うべきであって、労働者も保険料を納付している健康保険を利用すべきでないという理由であって、従来からもそのようになっていたが、今回、これをあえて明文化した。
B53条の2の(  )書き
・「被保険者の数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務であって厚生労働省令で定めるもの(具体的には従業員と同じ様な業務を行っているとき)」である場合は、従来通りで、例外的に健康保険からの給付が行われる。
・なお、「被保険者数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員の取扱」(法改正:全国健康保険協会あて厚生労働省保険局保険課通知 H25.08.14、H25.10.01施行)により、
 「被保険者が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員が業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病については、傷病手当金金も保険給付の対象となる」 (過去問17-7E等を参照のこと) 
C業務上災害については上記@、A、Bの通りであり、例外的に健康保険法による給付があるレアケースもあるが、その場合であっても、労災保険法からの給付があれば、健康保険法からの給付はない。

 今回の改正は、健康保険の被保険者あるいは被扶養者であるにも関わらず、健康保険からの給付も労災保険からの給付も受けられなかった稀なケースを救済するためだけものであって(一定の法人の役員等の業務災害については救済はない)、それ以外の通常の場合は、従来と同じ取り扱いである。

1’基本的理念(2条) 法改正(H20.4.1施行)
 「健康保険制度については、これが医療保険制度の基本をなすものであることにかんがみ、高齢化の進展、疾病構造の変化、社会経済情勢の変化等に対応し、その他の医療保険制度及び後期高齢者医療制度並びにこれらに密接に関連する制度と併せてその在り方に関して常に検討が加えられ、その結果に基づき、医療保険の運営の効率化、給付の内容及び費用の負担の適正化並びに国民が受ける医療の質の向上を総合的に図りつつ、実施されなければならない」

・「その他の医療保険制度」とは、各共済組合法による短期給付としての医療保険、国民健康保険、船員保険法による医療保険
・「これらに密接に関連する制度」とは、「感染症の予防及び感染症患者に対する医療に関する法」、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法」による制度
一般11
9A
 健康保険は、労働者の業務外の事由による疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関し保険給付を行い、併せてその被扶養者の疾病、負傷、死亡又は出産に関し保険給付を行う。 (H26改、基礎)

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3
9B
 健康保険法第1条では、「この法律は、労働者又はその被扶養者の業務災害(労働者災害補償保険法(昭和22年法律50号)7条1項1号に規定する業務災害をいう)以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする」と規定している。 
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正しい 誤り
労災給付との関連 28
5D
 被保険者が副業として行う請負業務中に負傷した場合等、労働者災害補償保険の給付を受けることのできない業務上の傷病等については、原則として健康保険の給付が行われる。 (重要)

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3
9E
 被保険者又はその被扶養者において、業務災害(労災保険法第7条第1項第1号に規定する、労働者の業務上の負傷、疾病等をいう)と疑われる事例で健康保険の被保険者証を使用した場合、保険者は、被保険者又はその被扶養者に対して、まずは労災保険法に基づく保険給付の請求を促し、健康保険法に基づく保険給付を留保することができる。

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4
1A
 被保険者者又は被扶養者の業務災害(労災保険法第7条第1項第1号に規定する、労働者の業務上の負傷、疾病等をいう)については健康保険法に基づく保険給付の対象外であり、労災保険法に規定する業務災害に係る請求が行われている場合には、健康保険の保険給付の申請はできない。
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21
1B
 業務上の傷病として労働基準監督署に認定を申請中の未決定期間は、一応業務外の傷病として健康保険から給付を行い、最終的に業務上の傷病と認定された場合には、さかのぼって給付相当額の返還が行われる。(H26改)

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正しい 誤り





21
1C
 健康保険制度は、高齢化の進展、疾病構造の変化、社会経済情勢の変化等に対応し、その他の医療保険制度及び後期高齢者医療制度並びにこれらに密接に関連する制度と併せて5年ごとに検討が加えられることになっている。(基礎)

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正しい 誤り
30
1

 健康保険法第2条では、「健康保険制度については、これが医療保険制度の基本をなすものであることにかんがみ、高齢化の進展、| A |、社会経済情勢の変化等に対応し、その他の医療保険制度及び後期高齢者医療制度並びにこれらに密接に関連する制度と併せてその在り方に関して常に検討が加えられ、その結果に基づき、医療保険の| B |、給付の内容及び費用の負担の適正化並びに国民が受ける医療の| C |を総合的に図りつつ、実施されなければならない」と規定している。(基礎)
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17
7E
 被保険者数が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者等であって、一般の従業員の業務と同一であると認められる業務に従事している者については、その者の業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病に関しては、健康保険による療養の給付が行われない。(H26改、発展)

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正しい 誤り
19
1A
 被保険者数が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者等であって、一般の従業員の業務と同一であると認められる業務に従事している者については、その者の業務遂行の過程において業務に起因した傷病に関しても、健康保険の療養の給付及び傷病手当金の給付が行われる。(H26改、17-7Eの類型)

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23
2B
 健康保険法では、一般に、法人の役員である被保険者の業務上の事由による傷病等に関しては保険給付を行わないこととされているが、被保険者数が5人未満である小規模な適用事業所に所属する法人の代表者等(労働者災害補償保険法の特別加入となっている者及び労働基準法の労働者の地位を併せ保有すると認められる者を除く)であって、一般の従業員の業務と同一であると認められる業務に従事している者については、業務上の事由による傷病等であっても、健康保険による保険給付の対象となる。ただし、傷病手当金は支給されない。(H26改、19-1Eの類型)

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26
2C
 被保険者の数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務(当該法人における従業員が従事する業務と同一であると認められるものに限る)に起因する疾病、負傷又は死亡に関しては、傷病手当金を含めて健康保険から保険給付が行われる。 (19-1Eの類型)

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正しい 誤り
30
10
A
 被保険者が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者は、業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病に関しても健康保険による保険給付の対象となる場合があるが、その対象となる業務は、当該法人における従業員(健康保険法第53条の2に規定する法人の役員以外の者をいう)が従事する業務と同一であると認められるものとされている。(19-1Eの類型)

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正しい 誤り

4
2A
 被保険者の数が5人以上である適用事業所に使用される法人の役員としての業務(当該法人における従業員が従事する業務と同一であると認められるものに限る)に起因する疾病、負傷又は死亡に関しては、傷病手当金を含めて健康保険から保険給付が行われる。(19-1Eの類型)

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正しい 誤り





















2.保険者、管掌
2.1 保険者
(4条) 法改正(H20.10.1)
 「健康保険(日雇特例被保険者の保険を除く)の保険者は、全国健康保険協会及び健康保険組合とする

 保険者番号(3条11項) 法改正(R02.10.01新規)
 「この法律において「保険者番号」とは、厚生労働大臣が健康保険事業において保険者を識別するための番号として、保険者ごとに定めるものをいう」

 管掌と事務(5条) 法改正(H20.10.1)
 「全国健康保険協会は、健康保険組合の組合員でない被保険者(日雇特例被保険者を除く)の保険を管掌する」
 「2項  前項の規定により全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収(任意継続被保険者に係るものを除く)並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う」

@協会は協会健康保険の保険者であるが、組合健康保険の保険者である健康保険組合とは違って、資格の得喪、標準報酬月額・標準賞与額の決定任、意継続被保険者を除く被保険者の保険料徴収は、厚生労働大臣(実際には日本年金機構)が行うという2重構造になっている。
Aただし、任意継続被保険者については、資格の得喪の確認そのものがない。(事業主との争いなどがないため)
B協会管掌の健康保険においては、「保険者とは協会のこと」、「保険者等とは厚生労働大臣のこと」
 「6条 健康保険組合は、その組合員である被保険者の保険を管掌する」 
2.2 日雇特例被保険者保険の保険者・事務
 日雇特例被保険者保険の保険者(123条)  法改正(H20.10.1) 
 「日雇特例被保険者の保険の保険者は、協会とする」 
 日雇特例被保険者保険の事務(123条2項) 法改正(H20.10.1)
 「日雇特例被保険者の保険の保険者の業務のうち、日雇特例被保険者手帳の交付、日雇特例被保険者に係る保険料の徴収及び日雇拠出金の徴収並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う」
⇒日雇特例被保険者保険の保険者は協会である(123条1項)が、日雇労働者を雇用している健康保険組合は日雇拠出金を納付して、協会に協力している。
⇒保険者の業務のうち、123条2項に掲げるものは厚生労働大臣が行う。
 市町村が処理する事務(203条) 法改正(H20.10.1)
 「日雇特例被保険者の保険の保険者の事務のうち厚生労働大臣が行うものの一部は、政令で定めるところにより、市町村長が行うこととすることができる」
 「同2項 協会は、市町村(特別区を含む)に対し、政令で定めるところにより、日雇特例被保険者の保険の保険者の事務のうち協会が行うものの1部を委託することができる」
 施行令61条 
 「203条1項の規定により、厚生労働大臣が指定する地域に居住する日雇特例被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む)に係る次に掲げる事務は、当該地域をその区域に含む市町村(特別区を含む、指定都市にあっては区又は総合区とする)の長が行うものとする」
 @日雇特例被保険者手帳の交付及び収受その他日雇特例被保険者手帳に関する事務
 A介護保険第2号被保険者である日雇特例被保険者及びそれ以外の日雇特例被保険者の把握に関する事務
 「同2項 203条2項の規定により、協会は、前項に規定する地域をその区域に含む市町村(特別区を含む、指定都市にあっては区又は総合区とする)に対し、当該地域に居住する日雇特例被保険者に係る次に掲げる事務を委託するものとする」
 @受給資格者票の発行及び受給資格者票への確認の表示その他受給資格者票に関する事務  
 A特別療養費受給票の交付その他特別療養費受給票に関する事務  
 B保険給付(埋葬料の支給を除く)を行うために必要な保険料の納付状況の確認に関する事務及び被扶養者に係る保険給付に関する被扶養者の確認に関する事務  
⇒事務の分担
@施行令61条1項の事務
・大臣が指定する地域:指定地域の市区町村
・大臣が指定する地域以外:年金機構(年金事務所)
A施行令61条2項の事務
・大臣が指定する地域:指定地域の市区町村
・大臣が指定する地域以外:協会(各県支部)








一般
11
9E
 健康保険の保険者は全国健康保険協会及び健康保険組合連合会である。(22年改)(基礎)

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正しい 誤り
17
7D
 健康保険の保険者には政府と健康保険組合があるが、日雇特例被保険者の保険の保険者は政府のみである。(基礎)

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正しい 誤り

21
10
A

 日雇特例被保険者の保険の保険者は、全国健康保険協会及び健康保険組合である。(17-7Dの類型) 

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正しい 誤り
14
6A
 日雇特例被保険者が健康保険組合のある事業所で使用される場合、健康保険組合の被保険者となることはできない。(17-7Dの類型) 

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正しい 誤り










15
1A
 全国健康保険協会が管掌する健康保険の保険者の事務は、全国健康保険協会と市町村が行う。(基礎)

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正しい 誤り
22
1A
 全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収(任意継続被保険者に係るものを除く)並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。(基礎)

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正しい 誤り

5
1
選択
 健康保険法第5条第2項によると、全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収(任意継続被保険者に係るものを除く)並びにこれらに附帯する業務は、| A |が行う。(22-1Aの類型)
   














15
7B
 健康保険の日雇特例被保険者の保険の保険者の事務のうち、日雇特例被保険者手帳の交付、日雇特例被保険者に係る保険料の徴収及び日雇拠出金の徴収並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。(基礎)

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正しい 誤り


6C
 日雇特例被保険者の保険の保険者の業務のうち、日雇特例被保険者手帳の交付、日雇特例被保険者に係る保険料の徴収及び日雇拠出金の徴収並びにこれらに附帯する業務は、全国健康保険協会が行う。(一般15-7Bの類型)

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正しい 誤り
29
1E
 全国健康保険協会は、市町村(特別区を含む)に対し、政令で定めるところにより、日雇特例被保険者の保険に係る保険者の事務のうち全国健康保険協会が行うものの一部を委託することができる。

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正しい 誤り

3
4ウ
 日雇特例被保険者の保険の保険者の事務のうち、厚生労働大臣が指定する地域に居住する日雇特例被保険者に係る日雇特例被保険者手帳の交付及びその収受その他日雇特例被保険者手帳に関する事務は、日本年金機構のみが行うこととされている。

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正しい 誤り






















3.二以上の事業所に使用される者の保険者(7条)
 「同時に二以上の事業所に使用される被保険者の保険を管掌する者は、厚生労働省令で定めるところによる」
⇒保険者を一つ選択しなければならない(協会を選択する場合、業務を担当する年金事務所も決めなければならない)
⇒標準報酬月額の決定方法はこちら
 選択(施行規則1条)  
 「被保険者(日雇特例被保険者を除く)は、同時に2以上の事業所に使用される場合において、保険者が2以上あるときは、その被保険者の保険を管掌する保険者を選択しなければならない」
⇒2以上の事業所において被保険者であり、かつ保険者が異なる場合は、保険者を選択。
 「同2項 法改正(H22.01.01) 前項の場合において、当該2以上の事業所に係る日本年金機構の業務が2以上の年金事務所に分掌されているときは、被保険者は、その被保険者に関する機構の業務を分掌する年金事務所を選択しなければならない。
 ただし、前項の規定により健康保険組合を選択しようとする場合はこの限りでない」
⇒2以上の事業所において被保険者であり、いずれの保険者も全国健康保険協会であるが、その事務を行う年金事務所が異なる場合は、年金事務所を選択をする。
 選択の届出(施行規則2条) 法改正(1項、2項 H22.01.01) 
 「前条1項の選択は、同時に2以上の事業所に使用されるに至った日から10日以内に、所定の事項(事業所整理記号、被保険者整理番号、被保険者の氏名及び生年月日、事業主の氏名又は名称及び住所など)を記載した届書を、全国健康保険協会を選択しようとするときは厚生労働大臣に、健康保険組合を選択しようとするときは健康保険組合に提出することによって行うものとする」
⇒保険者を選択する必要があるとき、あるいは業務を担当する年金事務所を選択する必要があるときは、「所属選択届」を提出する。
 「2項 前項の届出を受けたときは、厚生労働大臣にあっては関係する健康保険組合及び事業主に、健康保険組合にあっては厚生労働大臣又は関係する健康保険組合及び事業主に、その旨を通知しなければならない」 
 「3項 1項の場合において、被保険者が厚生年金保険の被保険者(1号厚生年金被保険者に限る)であるときは、同項の届書に個人番号又は基礎年金番号を付記しなければならない。この場合において、当該被保険者が使用される事業所につき厚生年金基金が設立されているときは、当該厚生年金基金の名称を併記しなければならない」
 二以上の事業所勤務の届出(施行規則37条)
 「被保険者は、同時に2以上の事業所に使用されるに至ったときは、10日以内に、次に掲げる事項(各事業所の名称、所在地など)を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。
 ただし、施行規則2条1項の届書を提出するときは、この限りでない」
⇒2以上の事業所において被保険者であるが、保険者が同じ健康保険組合であって選択の余地がない場合、あるいはいずれも協会健保でありかつ業務を担当する年金事務所も同じである場合は、「2以上事業所勤務届」を提出する。
13
1C
 被保険者が同時に二以上の事業所に使用され、一方の事業所には健康保険組合が設立され、他方の事業所は全国健康保険協会管掌健康保険の適用事業所となっている場合、標準報酬月額に関する事務を行う保険者は健康保険組合が優先する。(基礎)

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正しい 誤り
30
8ウ
 全国健康保険協会管掌健康保険の特定適用事業所に使用される短時間労働者が被保険者としての要件を満たし、かつ、同時に健康保険組合管掌健康保険の特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者としての要件を満たした場合は、全国健康保険協会が優先して、当該被保険者の健康保険を管掌する保険者となる。
 なお、ここでいう短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満である者又は1か月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の1か月間の所定労働日数の4分の3未満である者のことである。(13-1Cの応用)

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23
7C
 被保険者(日雇特例被保険者を除く)が同時に2以上の事業所に使用される場合において、保険者が2以上あるときは、その被保険者の保険を管掌する保険者を選択しなければならない 。その方法は、同時に2以上の事業所に使用されるに至った日から10日以内に、所定の事項を記載した届書を、全国健康保険協会を選択しようとするときは厚生労働大臣 に、健康保険組合を選択しようとするときは健康保険組合に提出することによって行うことになっている。(13-1Cの類型)

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正しい 誤り


3

 被保険者(日雇特例被保険者を除く)は、同時に2以上の事業所に使用される場合において、保険者が2以上あるときは、その被保険者の保険を管掌する保険者を選択しなければならない。この場合は、同時に2以上の事業所に使用されるに至った日から| D |日以内に、被保険者の氏名及び生年月日等を記載した届書を、全国健康保険協会を選択しようとするときは| E |に、健康保険組合を選択しようとするときは健康保険組合に提出することによって行うものとする。
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27
8A
 被保険者が同時に2事業所に使用される場合において、それぞれの適用事業所における保険者が異なる場合は、選択する保険者に対して保険者を選択する届出を提出しなければならないが、当該2事業所の保険者がいずれも全国健康保険協会であれば、日本年金機構の業務が2つの年金事務所に分掌されていても届出は必要ない。 (13-1Cの類型)

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正しい 誤り










































4.全国健康保険協会
4.1 設立と業務(7条の2)法改正(H20.10.1新設)
 「健康保険組合の組合員でない被保険者(以下単に被保険者)に係る健康保険事業を行うため、全国健康保険協会(以下単に協会)を設ける」
 「2項 協会は、次に掲げる業務を行う」
1  4章の規定による保険給付及び5章3節の規定による日雇特例被保険者に係る保険給付に関する業務
2  6章の規定による保健事業及び福祉事業に関する業務
3  前2号に掲げる業務のほか、協会が管掌する健康保険の事業に関する業務であって5条2項の規定により 厚生労働大臣が行う業務以外のもの
⇒任意継続被保険者の保険料の徴収など
4  1号及び2号に掲げる業務のほか、日雇特例被保険者の保険の事業に関する業務であって123条2項の規定により厚生労働大臣が行う業務以外のもの
5  法改正(H25.10.01新規) 
 204条の7の1項(厚生労働大臣から委任された立入検査等の権限)に規定する権限に係る事務に関する業務
 ⇒ 保険給付に関して、事業主に対する(文書等の提出・提示などの)命令、質問、立入検査の権限(健康保険組合保険組合は除く)
6  前各号に掲げる業務に附帯する業務

 「3項 法改正(R06.04,01)、法改正(H22.01.01) 協会は、前項各号に掲げる業務のほか、
・船員保険法の規定による船員保険事業に関する業務(厚生労働大臣が行うものを除く)
・高齢者医療確保法の規定による前期高齢者納付金等((前期高齢者納付金と前期高齢者関係事務費拠出金
 並びに同法の規定による後期高齢者支援金、後期高齢者関係事務費拠出金及び出産育児関係事務費拠出金(以下{後期高齢者支援金等}という)
・介護保険法の規定による納付金(以下「介護納付金」という)並びに
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の規定による流行初期医療確保拠出金と流行初期医療確保関係事務費拠出金(以下「流行初期医療確保拠出金等」という)
 の納付に関する業務を行う」
4.2 協会の組織等
 「7条の3 協会は、法人とする」
 事務所(7条の4)
 「協会は、主たる事務所を東京都に、従たる事務所(支部)を各都道府県に設置する」
 定款(7条の6)
 「協会は、定款をもって、次に掲げる事項を定めなければならない」
 @目的、A名称、B事務所の所在地、C役員に関する事項、D運営委員会に関する事項、
 E評議会に関する事項、F保健事業に関する事項、G福祉事業に関する事項、
 H資産の管理その他財務に関する事項、Iその他組織及び業務に関する重要事項として厚生労働省令で定める事項」
 「同2項 定款の変更(厚生労働省令で定める事項に係るものを除く)は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない」
⇒ただし、「事務所の所在地の変更その他厚生労働大臣が定める(軽微な)事項」については、届出だけでよい、とされている。 
⇒なお、健康保険組合の場合も、「規約」についてほぼ同様な規定が16条1項、2項、3項にある。
 役員(7条の9) 法改正(H22.01.01
 「協会に、役員として、理事長1人、理事6人以内及び監事2人を置く」
 役員の職務(7条の10)
 「理事長は、協会を代表し、その業務を執行する」 
 「同2項 理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、理事のうちから、あらかじめ理事長が指定する者がその職務を代理し、又はその職務を行う」
 「同3項 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して、協会の業務を執行することができる」
 「同4項 監事は、協会の業務の執行及び財務の状況を監査する」

 役員の任命(7条の11)
 「理事長及び監事は、厚生労働大臣が任命する」
 「2項 厚生労働大臣は、前項の規定により理事長を任命しようとするときは、あらかじめ、運営委員会の意見を聴かなければならない」
 「3項 理事は、理事長が任命する」
 「4項 理事長は、前項の規定により理事を任命したときは、遅滞なく、厚生労働大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない」
 役員の任期(7条の12)
 「役員の任期は三年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする」
 「同2項 役員は、再任されることができる」
 役員の欠格(7条の13)
 「政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く)は、役員となることができない」
 役員の解任(7条の14)
 「厚生労働大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条の規定により役員となることができない者に該当するに至ったときは、その役員を解任しなければならない」
 「2項 厚生労働大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号のいずれかに該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる」  
 @心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認められるとき。
 A職務上の義務違反があるとき。
 「3項 理事長は、前項の規定により理事を解任したときは、遅滞なく、厚生労働大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない」
 役員の兼職禁止(7条の15 )
 「役員(非常勤の者を除く)は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。
 ただし、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りでない」
 代表権の制限(7条の16)
 「協会と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が協会を代表する」

4.3 協会の運営等
 運営委員会(7条の18)
 「事業主及び被保険者の意見を反映させ、協会の業務の適正な運営を図るため、協会に運営委員会を置く」 
 「同2項 運営委員会の委員は、9人以内とし、事業主、被保険者及び協会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、厚生労働大臣が各同数を任命する」
 「同3項 前項の委員の任期は、二年とする」
⇒再任も妨げられていない。

 運営委員会の職務(7条の19)
 「次に掲げる事項については、理事長は、あらかじめ、運営委員会の議を経なければならない」
 @定款の変更
 A運営規則の変更
 B協会の毎事業年度の事業計画並びに予算及び決算
 C重要な財産の処分又は重大な債務の負担  
 D役員に対する報酬及び退職手当の支給の基準の変更
 Eその他協会の組織及び業務に関する重要事項として厚生労働省令で定めるもの
 「2項 前項に規定する事項のほか、運営委員会は、理事長の諮問に応じ、又は必要と認める事項について、理事長に建議することができる」
 評議会(7条の21)
 「協会は、都道府県ごとの実情に応じた業務の適正な運営に資するため、支部ごとに評議会を設け、当該支部における業務の実施について、評議会の意見を聴くものとする」
 事業年度(7条の25)
 「協会の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる」
 事業状況の報告(施行規則2条の8)
 「協会は、別に厚生労働大臣が定めるところにより、毎月の事業状況を翌月末日までに厚生労働大臣に報告しなければならない
 事業計画の認可(7条の27)
 「協会は、毎事業年度、事業計画及び予算を作成し、当該事業年度開始前に、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする」  

4.4 財政等
 財務諸表等(7条の28)
 「協会は、毎事業年度の決算を翌事業年度の5月31日までに完結しなければならない」
 「2項 協会は、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書、利益の処分又は損失の処理に関する書類その他厚生労働省令で定める書類及びこれらの附属明細書(財務諸表)を作成し、これに当該事業年度の事業報告書及び決算報告書を添え、監事及び次条2項(会計監査人は、厚生労働大臣が選任する)の規定により選任された会計監査人の意見を付けて、決算完結後2月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない」
 会計監査人の監査(7条の29) 法改正(H23.04.01)
 「協会は、財務諸表、事業報告書(会計に関する部分に限る)及び決算報告書について、監事の監査のほか、会計監査人の監査を受けなければならない」 
 「2項 会計監査人は、厚生労働大臣が選任する」
  「3項 会計監査人は、公認会計士(公認会計項に規定する外国公認会計士を含む)又は監査法人でなければならない」
 「5項 会計監査人の任期は、その選任の日以後最初に終了する事業年度の財務諸表についての厚生労働大臣の前条2項の承認の時までとする」
 借入金(7条の31)
 「協会は、その業務に要する費用に充てるため必要な場合において、厚生労働大臣の認可を受けて、短期借入金をすることができる」
 「2項 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。
 ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる」
  「3項 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、1年以内に償還しなければならない」
 債務保証(7条の32)
 「政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内で、その業務の円滑な運営に必要があると認めるときは、前条(借入金)の規定による協会の短期借入金に係る債務について、必要と認められる期間の範囲において、保証することができる」
 資金の運用(7条の33)
  「協会の業務上の余裕金の運用は、政令で定めるところにより、事業の目的及び資金の性質に応じ、安全かつ効率的にしなければならない」 
 重要な財産の処分(7条の34)
 「協会は、厚生労働省令で定める重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない」
4.5 保険者の秘密保持義務(7条の37)法改正(H20.10.1新設)
 「協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、健康保険事業に関して職務上知り得た秘密を正当な理由がなく漏らしてはならない」
 「22条の2 法改正(H20.10.1新設) 7条の37の1項の規定は、健康保険組合の役員及び職員について準用する」
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30
6A
  健康保険法では、健康保険組合の組合員でない被保険者に係る健康保険事業を行うため、全国健康保険協会を設けるが、その主たる事務所は東京都に、従たる事務所は各都道府県に設置すると規定している。(基礎)

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正しい 誤り
24
4ア
 全国健康保険協会は、事務所の所在地の変更に係る定款の変更をしたときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に届け出なければならない。(発展)

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正しい 誤り












21
2B

 全国健康保険協会の理事長、理事及び監事は、厚生労働大臣が任命し、当該協会の職員は理事長が任命する。

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正しい 誤り


1D
 協会の理事長、理事及び監事の任期は3年、協会の運営委員会の委員の任期は2年とされている。

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正しい 誤り

5
1C
  協会は、役員として、理事長1人、理事6人以内及び監事2人を置く。役員の任期は3年とする。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、理事の互選により選ばれた者がその職務を代理し、又はその職務を行う。

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正しい 誤り

22
1C

 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く)は、役員となることができない。ただし、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りではない。 

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正しい 誤り

4
5A
 健康保険法第7条の14によると、厚生労働大臣又は全国健康保険協会理事長は、それぞれその任命に係る全国健康保険協会の役員が、心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認められるとき、又は職務上の義務違反あるときのいずれかに該当するとき、その他役員たるに適しないと認めときは、その役員を解任することができる。
 また、全国健康保険協会理事長は、当該規定により全国健康保険協会理事を解任したときは、遅滞なく、厚生労働大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない。
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正しい 誤り
29
1A
 全国健康保険協会の常勤役員は、厚生労働大臣の承認を受けたときを除き、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。

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正しい 誤り


1A
 全国健康保険協会(協会)と協会の理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は代表権を有しない。この場合には、協会の監事が協会を代表することとされている。

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正しい 誤り
運営委員会 26
1D
 全国健康保険協会は、都道府県ごとの実情に応じた業務の適正な運営に資するため、支部ごとに運営委員会を設け、当該支部における業務の実施について運営委員会の意見を聴くものとする。

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正しい 誤り
30
1ア
 全国健康保険協会の運営委員会の委員は、9人以内とし、事業主、被保険者及び全国健康保険協会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、厚生労働大臣が各同数を任命することとされており、運営委員会は、委員の総数の3分の2以上又は事業主、被保険者及び学識経験を有する者である委員の各3分の1以上が出席しなければ、議事を開くことができないとされている。(発展)

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正しい 誤り











21
10
C

 全国健康保険協会は、毎事業年度、事業計画及び予算を作成し、当該事業年度開始後の5月31日までに、厚生労働大臣に届け出なければならない。(基礎)

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正しい 誤り

22
1B

 全国健康保険協会は、毎事業年度、財務諸表、事業報告書及び決算報告書を作成し、それらについて、監事の監査のほか、厚生労働大臣の選任する会計監査人の監査を受け、それらの意見を付けて、決算完結後1か月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を得なければならない。

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正しい 誤り
26
6E
 全国健康保険協会(以下「協会」という)の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。協会は、毎事業年度の決算を翌事業年度の5月31日までに完結し、作成した財務諸表に、事業報告書等を添え、監事及び会計監査人の意見を付けて、決算完結後2か月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。(22-1Bの類型)

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正しい 誤り


1E
 全国健康保険協会は、毎事業年度、財務諸表を作成し、これに当該事業年度の事業報告書及び決算報告書を添え、監事及び厚生労働大臣が選任する会計監査人の意見を付けて、決算完結後2か月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。(22-1Bの類型)

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正しい 誤り

6
2D
  協会は、財務諸表、事業報告書(会計に関する部分に限る)及び決算報告書について、監事の監査のほか、厚生労働大臣が選任する会計監査人である公認会計士又は監査法人から監査を受けなければならない。(22-1Bの類型)

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正しい 誤り




22
3E
  全国健康保険協会は、その業務に要する費用に充てるため必要な場合において、運営委員会の議を経て短期借入金をすることができる。その場合、理事長はあらかじめ厚生労働大臣に協議をしなければならない。(発展)

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正しい 誤り

2
7B
 全国健康保険協会の短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならないが、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。この借り換えた短期借入金は、1年以内に償還しなければならない。(22-3Eの発展)

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正しい 誤り





25
3C
 全国健康保険協会は業務上の余裕金の運用に関して、事業の目的及び資金の性質に応じ、安全かつ効率的にしなければならないという定めに基づき、信託業務を営む金融機関への金銭信託を行うことは認められていない。(発展)

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正しい 誤り
30
1ウ
 全国健康保険協会が業務上の余裕金で国債、地方債を購入し、運用を行うことは一切できないとされている。(25-3Cの類型)
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正しい 誤り

3
2D
 全国健康保険協会は、(1)国債、地方債、政府保証債その他厚生労働大臣の指定する有価証券の取得、(2)銀行その他厚生労働大臣の指定する金融機関への預金、のいずれかの方法により、業務上の余裕金を運用することが認められているが、上記の2つ以外の方法で運用することは認められていない。(25-3Cの類型)
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正しい 誤り
財産処分

24
4ウ

 全国健康保険協会は、厚生労働省令で定める重要な財産を譲渡し、又は担保に供したときは、厚生労働大臣に報告しなければならない。(発展)

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正しい 誤り


















4.6 厚生労働大臣の役割等
 業績評価(7条の30)
 「厚生労働大臣は、協会の事業年度ごとの業績について、評価を行わなければならない」

 「2項 厚生労働大臣は、前項の評価を行ったときは、遅滞なく、協会に対し、当該評価の結果を通知するとともに、これを公表しなければならない」 
 報告の徴収等(7条の38) 法改正(H20.10.1新設)
 「厚生労働大臣は、協会について、必要があると認めるときは、その事業及び財産の状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして協会の事務所に立ち入って関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる」
 監督(7条の39) 法改正 (H20.10.1新設)
 「厚生労働大臣は、協会の事業若しくは財産の管理若しくは執行が法令、定款若しくは厚生労働大臣の処分に違反していると認めるとき、
 確保すべき収入を不当に確保せず、不当に経費を支出し、若しくは不当に財産を処分し、その他協会の事業若しくは財産の管理若しくは執行が著しく適正を欠くと認めるとき、
 又は協会の役員がその事業若しくは財産の管理若しくは執行を明らかに怠っていると認めるときは、
 期間を定めて、協会又はその役員に対し、
 その事業若しくは財産の管理若しくは執行について違反の是正又は改善のため必要な措置を採るべき旨を命ずることができる」
 「同2項 協会又はその役員が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、協会に対し、期間を定めて、当該違反に係る役員の全部又は一部の解任を命ずることができる」
 「同3項 協会が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、同項の命令に係る役員を解任することができる」
 厚生労働省令への委任(7条の41) 
 「この法律及びこの法律に基づく政令に規定するもののほか、協会の財務及び会計その他協会に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める」  
 財務大臣との協議(7条の42)
 「厚生労働大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない」
@7条の27(事業計画・予算の認可)、7条の3の1項もしくは2項(借入金もしくは借入金の借り換え)、 7条の34(重要な財産の処分)の規定による認可をしようとするとき。
A7条の41(財務及び会計などについての省令への委任)の規定により厚生労働省令を定めようとするとき。
 情報の提供(51条の2) 法改正(H20.10.1新設)
 「厚生労働大臣は、協会に対し、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格に関する事項、標準報酬に関する事項その他協会の業務の実施に関して必要な情報の提供を行うものとする」
 連携(199条の2) 法改正(H20.10.1新設)
 「厚生労働大臣及び協会は、この法律に基づく協会が管掌する健康保険の事業が、適正かつ円滑に行われるよう、必要な情報交換を行う等、相互の緊密な連携の確保に努めるものとする」






23
7E
 全国健康保険協会の理事長は全国健康保険協会の業績について事業年度ごとに評価を行い、当該評価の結果を遅滞なく、厚生労働大臣に対して通知するとともに、これを公表しなければならない。(基礎)  

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正しい 誤り
30
1オ
 厚生労働大臣は、全国健康保険協会の事業年度ごとの業績について、評価を行わなければならず、この評価を行ったときは、遅滞なく、全国健康保険協会に対し、当該評価の結果を通知するとともに、これを公表しなければならない。(23-7Eの類型)

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正しい 誤り

6
1A
 全国健康保険協会は、厚生労働大臣から事業年度ごとの業績について評価を受け、その評価の結果を公表しなければならない。(23-7Eの類型)

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正しい 誤り
監督
権限

5
1B
 厚生労働大臣は、全国健康保険協会(以下「協会」という)の事業若しくは財産の管理若しくは執行が法令、定款若しくは厚生労働大臣の処分に違反していると認めるときは、期間を定めて、協会又はその役員に対し、その事業若しくは財産の管理若しくは執行について違反の是正又は改善のため必要な措置を採るべき旨を命ずることができる。
 協会又はその役員が上記の是正・改善命令に違反したときは、厚生労働大臣は協会に対し、期間を定めて、理事長及び当該違反に係る役員の解任を命ずることができる
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正しい 誤り
事前協議 25
3E
 厚生労働大臣は、全国健康保険協会の財務及び会計その他全国健康保険協会に関し必要な事項について厚生労働省令を定めようとするときは、あらかじめ全国健康保険協会の運営委員会に協議しなければならない。(発展) 

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正しい 誤り
























5.保健事業・福祉事業(150条) 法改正(28.04.01施行)、法改正(20.4.1施行)
 「保険者は、高齢者医療確保法の規定による特定健康診査及び特定保健指導(特定健康診査等)を行うものとするほか、特定健康診査等以外の事業であって、健康教育、健康相談及び健康診査並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者及びその被扶養者(被保険者等)の自助努力についての支援その他の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならない」
チョッと補足
@特定健康診査(いわゆるメタボ健診で、医療保険者(国保、健康保険などの被用者保険)が40歳以上75歳未満の被保険者及び被扶養者を対象にしたもの)、
 及び特定保健指導(特定健康診査の結果、健康保持に努める必要があるもの対して行う指導、支援)
⇒これらについては、実施義務。
A特定健康診査等以外の事業であって、健康の保持増進のために、被保険者等の自助努力について支援する保険事業と関連する福祉事業については、努力義務が課せられている。
 全国健康保険協会が行っている事業としては、
・健康教育:健康づくり指導講習会など
・健康相談:健康相談室の開設、保健師などによる事業所の巡回指導
・健康診査:生活習慣病予防検診、肝炎ウイルス検査
・健康管理及び疾病の予防:データヘルス計画。⇒医療費の抑制や健康関連産業の育成のため、国が2013年にまとめた「日本再興戦略」に盛り込まれた計画であり、被保険者(健康保険組合にあっては加入している従業員)の健康診断の結果や医療費の支払額を示すレセプトなどのデータに基づいて、かかりやすい症状や病気を調べ、健康づくりに役立てるもの。
  「2項 法改正(R4.01.01追加)保険者は、前項の規定により被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うに当たって必要があると認めるときは、被保険者等を使用している事業者等(労働安全衛生法2条3号に規定する事業者その他の法令に基づき健康診断(特定健康診査に相当する項目を実施するものに限る)を実施する責務を有する者その他厚生労働省令で定める者をいう。以下この条において同じ)又は使用していた事業者等に対し、厚生労働省令で定めるところにより、同法その他の法令に基づき当該事業者等が保存している当該被保険者等に係る健康診断に関する記録の写しその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定めるものを提供するよう求めることができる」
 「3項 法改正(R4.01.01追加) 前項の規定により、労働安全衛生法その他の法令に基づき保存している被保険者等に係る健康診断に関する記録の写しの提供を求められた事業者等は、厚生労働省令で定めるところにより、当該記録の写しを提供しなければならない」
 「4項 法改正(R4.01.01、旧2項からの繰下げ、太字部分の追加) 保険者は、1項の事業を行うに当たっては、高齢者の医療の確保に関する法律16条1項(医療費適正化計画の作成等のための調査及び分析等)に規定する医療保険等関連情報、事業者等から提供を受けた被保険者等に係る健康診断に関する記録の写しその他必要な情報を活用し、適切かつ有効に行うものとする」
チョッと補足
@「保険者は、特定健康診査等を行うほか、それイ以外に被保険者及びその被扶養者の自助努力についての支援その他の健康の保持増進のために必要な保険事業・福祉事業を行う努力義務が課せられている」、そのため、
A2項:保険者が、健康の保持増進のために必要な事業を行うに当たって必要があると認めるときは、その被保険者を使用、又は使用していた事業者等(労働安全衛生法2条3号に規定する事業者、その他特定健康診査を実施する責務を有する者などが)保存している被保険者等の健康診断の記録の写しを求めることができる。
B3項:健康診断に関する記録の写しの提供を求められた事業者等は、これを提供する義務がある。
C4項:保険者が、健康の保持増進のために必要な事業を行うに当たっては、3項で入手した情報その他(高齢者医療確保法16条1項(医療費適正化計画の作成等のための調査及び分析等)に規定する医療保険等関連情報やその他の情報)を活用して、適切かつ有効に行うこと。

 高額医療費・出産費貸付制度(150条5項)
 「保険者は、被保険者等の療養のために必要な費用に係る資金若しくは用具の貸付けその他の被保険者等の療養若しくは療養環境の向上又は被保険者等の出産のために必要な費用に係る資金の貸付けその他の被保険者等の福祉の増進のために必要な事業を行うことができる」
 全国健康保険協会による貸付事業の概要
高額医療費貸付事業(S60.04.06庁保発7)  被保険者(被扶養者を含む)に係る高額療養費の支給が見込まれる場合、被保険者に対して、それが支給されるまでの間の当座の支払いに充てるため、高額療養費支給見込み額の8割を無利子で貸付けを行う制度
出産費資金貸付制度(H13.06.15庁文発1102)  出産育児一時金(家族出産育児一時金を含む)の支給が見込まれる場合、被保険者(被保険者であった者を含む)に対して、その一時金が支給されるまでの間の出産に要する当座の支払いに充てるため、一時金の8割を限度に貸付けを行う制度
 注:健康保険組合においてもほぼ同様の事業が行われている。
 「150条6項 保険者は、1項および5項(高額医療費・出産費貸付制度)の事業に支障がない場合に限り、被保険者等でない者に当該事業を利用させることができる。
 この場合において、保険者は、当該事業の利用者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、利用料を請求することができる」
 「150条7項 厚生労働大臣は、健康保険組合に対し、厚生労働省令で定めるところにより、1項又5項(高額医療費・出産費貸付制度)の事業を行うことを命ずることができる」
 利用料(施行規則154条)
 「法150条6項の規定による利用料に関する事項は、協会にあっては定款で、健康保険組合にあっては規約で定めなければならない」
 国民保健の向上のための匿名診療等関連情報の利用又は提供(150条の2)
 「厚生労働大臣は、国民保健の向上に資するため、匿名診療等関連情報(診療等関連情報に係る特定の被保険者その他の厚生労働省令で定める者(次条において「本人」という)を識別すること及びその作成に用いる診療等関連情報を復元することができないようにするために厚生労働省令で定める基準に従い加工した診療等関連情報をいう)を利用し、又は厚生労働省令で定めるところにより、次の各号に掲げる者であって、匿名診療等関連情報の提供を受けて行うことについて相当の公益性を有すると認められる業務としてそれぞれ当該各号に定めるものを行うものに提供することができる」
@国の他の行政機関及び地方公共団体 適正な保健医療サービスの提供に資する施策の企画及び立案に関する調査
A大学その他の研究機関 疾病の原因並びに疾病の予防、診断及び治療の方法に関する研究その他の公衆衛生の向上及び増進に関する研究
B民間事業者その他の厚生労働省令で定める者 医療分野の研究開発に資する分析その他の厚生労働省令で定める業務(特定の商品又は役務の広告又は宣伝に利用するために行うものを除く)
 「2項 法改正(R4.04.01追加)厚生労働大臣は、前項の規定による利用又は提供を行う場合には、当該匿名診療等関連情報を高齢者の医療の確保に関する法律16条の2の1項に規定する匿名医療保険等関連情報、介護保険法118条の3の1項に規定する匿名介護保険等関連情報その他の厚生労働省令で定めるものと連結して利用し、又は連結して利用することができる状態で提供することができる」
 「3項 厚生労働大臣は、1項の規定により匿名診療等関連情報を提供しようとする場合には、あらかじめ、社会保障審議会の意見を聴かなければならない」
 利用者の義務(150条の6)
 「匿名診療等関連情報利用者又は匿名診療等関連情報利用者であった者は、匿名診療等関連情報の利用に関して知り得た匿名診療等関連情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない」
 立入り検査等(150条の7)
 「厚生労働大臣は、この章の規定の施行に必要な限度において、匿名診療等関連情報利用者(国の他の行政機関を除く)に対し報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に匿名診療等関連情報利用者の事務所その他の事業所に立ち入って関係者に質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる」
 是正命令(150条の8)
 「厚生労働大臣は、匿名診療等関連情報利用者(国の他の行政機関を除く)が150条の3から150条の6までの規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる」
⇒150条の3は「照合等の禁止」、150条の4は「消去」、150条の5は「安全管理措置)
特定健康診査等 28
4E
 健康保険法第150条第1項では、保険者は、高齢者医療確保法の規定による特定健康診査及び特定保健指導を行うように努めなければならないと規定されている。

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正しい 誤り
記録の写しの提供
4
6C
 保険者は、特定健康診査等以外の事業であって、健康教育、健康相談及び健康診査並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者及びその被扶養者(以下「被保険者等]という)の健康の保持増進のために必要な事業を行うに当たって必要があると認めるときは、労働安全衛生法その他の法令に基づき保存している被保険者等に係る健康診断に関する記録の写しの提供を求められた事業者等(労働安全衛生法第2条第3号に規定する事業者その他の法令に基づき健康診断(特定健康診査に相当する項目を実施するものに限る)を実施する責務を有する者その他厚生労働省令で定める者をいう)は、厚生労働省令で定めるところにより、当該記録の写しを提供しなければならない。
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19
7A
 全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者が高額療養費の支給を申請したとき、高額療養費が支給されるまでの当座の支払いに充てるため、高額療養費支給見込額の90%相当額までの貸付金を無利子で受けることができる。(発展)

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7エ
 全国健康保険協会管掌健康保険に係る高額医療費貸付事業の対象者は、被保険者であって高額療養費の支給が見込まれる者であり、その貸付額は、高額療養費支給見込額の90%に相当する額であり、100円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。(19-7Aの類型)

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22
5B
 全国健康保険協会の被保険者で出産育児一時金等の支給を受ける見込みがあり、かつ、その被扶養者である配偶者が妊娠4か月以上で、医療機関等に一時的な支払いが必要になった場合、被保険者は出産育児一時金等支給額の8割に相当する額を限度として出産費の貸付を受けることができる。

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6
3イ
 全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者(被保険者であった者を含む)で、家族出産育児一時金の支給を受けることが見込まれる場合、妊娠4か月以上の被扶養者を有する者が医療機関に一時的な支払いが必要になったときは、全国健康保険協会の出産費貸付制度を利用して出産費貸付金を受けることができる。(?)((22-5Bの類型)

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被保険者等でない者の利用 23
7B
 保険者が健康教育、健康相談、健康診査その他の被保険者及び被扶養者の健康の保持増進のために必要な事業を行う場合に、保険者は被保険者及び被扶養者でない者に対しても当該事業を利用させることができる。この場合において、保険者は、当該事業の利用者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、利用料を請求することができる。

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2
7C
 保険者は、保健事業及び福祉事業に支障がない場合に限り、被保険者等でない者にこれらの事業を利用させることができる。この場合において、保険者は、これらの事業の利用者に対し、利用料を請求することができる。利用料に関する事項は、全国健康保険協会にあっては定款で、健康保険組合にあっては規約で定めなければならない。(23-7Bの類型)

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6,雑則
 立入検査(198条)
 「厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関して必要があると認めるときは、事業主に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員をして事業所に立ち入って関係者に質問し、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる」
 資料の提供(199条)
 「厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬又は保険料に関し必要があると認めるときは、官公署に対し、法人の事業所の名称、所在地その他必要な資料の提供を求めることができる」

2
1A
 全国健康保険協会は、被保険者の保険料に関して必要があると認めるときは、事業主に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該協会の職員をして事業所に立ち入って関係者に質問し、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

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7.権限の委任
7.1 機構への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任(204条) 法改正(H25.10.01)、法改正(H22.01.01)
 「次に掲げる厚生労働大臣の権限に係る事務 (181条の3の1項の規定により協会が行うこととされたもの(滞納者の保険料徴収)、前条1項の規定により市町村長が行うこととされたもの及び204条の7の1項に規定するもの(協会による保険給付に関する立入検査)を除く) は、日本年金機構に行わせるものとする。
 ただし、18号から20号までに掲げる権限は、厚生労働大臣が自ら行うことを妨げない」
⇒機構の窓口業務は年金事務所が行っている。
1  3条1項8号(健康保険ではなく国民健康保険に加入希望)の規定による承認
2  3条2項ただし書で1号及び2号に係る部分(日雇特例被保険者にならない希望)の規定による承認
3  31条1項(任意適用)及び33条1項(任意脱退)の規定による認可(健康保険組合に係る場合を除く)
  34条1項(一括適用)の規定による承認(健康保険組合に係る場合を除く)並びに 
 31条2項(労働者の任意適用同意書)及び33条2項(労働者の任意脱退同意書)の規定による申請の受理(健康保険組合に係る場合を除く)
4  39条1項(資格の得喪の確認)の規定による確認
5  法改正(H26.04.01施行) 41条1項(定時決定)、42条1項(資格取得時決定)、43条1項(随時改定)、43条の2の1項(育児休業等終了後の改定)及び43条の3の1項(産前産後休業終了後の改定)の規定による標準報酬月額の決定又は改定(43条の2の1項及び43条の3の1項の規定による申出の受理を含み、44条1項(保険者算定)の規定により算定する額を報酬月額として決定又は改定する場合を含む)
6  45条1項(標準賞与額の決定)の規定による標準賞与額の決定(同条2項において準用する44条1項(保険者算定)の規定により算定する額を標準賞与額として決定する場合を含む)
7  48条(事業主からの届出)168条2項(日雇特例被保険者の賞与額)において準用する場合を含む)の規定による届出の受理及び
 50条1項(事業主への通知)の規定による通知
8  49条1項(事業主への通知)の規定による認可に係る通知(健康保険組合に係る場合を除く)、同条3項の規定による届出の受理(健康保険組合に係る場合を除く)並びに同条4項及び5項の規定による公告(健康保険組合に係る場合を除く)
9  49条1項の規定による確認又は標準報酬の決定若しくは改定に係る通知、同条3項(50条2項において準用する場合を含む)の規定による届出の受理並びに49条4項及び5項(50条2項においてこれらの規定を準用する場合を含む)の規定による公告
10  51条1項(確認の請求)の規定による請求の受理及び同条2項の規定による請求の却下
11  126条1項(日雇特例被保険者手帳の交付)の規定による申請の受理、同条2項の規定による交付及び同条3項の規定による日雇特例被保険者手帳の受領
12  法改正(H26.04.01施行) 159条(育児休業期間中の保険料免除)、159条の3(産前産後休業期間中の保険料免除)の規定による申出の受理
13  166条(口座振替納付)169条8項(日雇特例被保険者保険料の口座振替納付)において準用する場合を含む)の規定による申出の受理及び承認
14  171条(健康保険印紙の受払報告)1項及び3項の規定による報告の受理
15  180条(保険料等の滞納処分)4項の規定による国税滞納処分の例による処分及び同項の規定による市町村に対する処分の請求
16  183条(国税徴収の例による徴収)の規定により国税徴収の例によるものとされる徴収に係る権限(国税通則法36条1項の規定の例による納入の告知、同法42条において準用する民法423条1項の規定の例による納付義務者に属する権利の行使、国税通則法46条の規定の例による納付の猶予その他の厚生労働省令で定める権限並びに次号に掲げる質問及び検査並びに捜索を除く)
17  183条(国税徴収の例による徴収)の規定によりその例によるものとされる国税徴収法141条の規定による質問及び検査並びに同法142条の規定による捜索
18  197条(報告等)1項の規定による報告、文書の提示その他この法律の施行に必要な事務を行わせること並びに同条2項の規定による申出及び届出並びに文書の提出をさせること。
19  198条(立入検査)1項の規定による命令並びに質問及び検査(健康保険組合に係る場合を除く)

・ただし、204条の5から、「機構が立入検査等を行う場合は、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない」
・また、204条の7から、保険給付に関する立入検査等は、機構ではなくて協会に委任されている。
20  199条(資料の提供)1項の規定による資料の提供の求め
21  前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める権限

 「2項 機構は、前項15号に掲げる国税滞納処分の例による処分及び同項17号に掲げる権限(以下「滞納処分等「という))その他同項各号に掲げる権限のうち厚生労働省令で定める権限に係る事務を効果的に行うため必要があると認めるときは、
 厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に当該権限の行使に必要な情報を提供するとともに、厚生労働大臣自らその権限を行うよう求めることができる」
 「3項 厚生労働大臣は、前項の規定による求めがあった場合において必要があると認めるとき、又は機構が天災その他の事由により1項各号に掲げる権限に係る事務の全部若しくは一部を行うことが困難若しくは不適当となったと認めるときは、同項各号に掲げる権限の全部又は一部を自ら行うものとする」
 「4項 厚生年金保険法100条の4の4項から7項までの規定は、機構による1項各号に掲げる権限に係る事務の実施又は厚生労働大臣による同項各号に掲げる権限の行使について準用する」

 社会保険庁の解体にともなって、いわゆる行政官庁でない「日本年金機構」と「全国健康保険協会」(いずれも非公務員型の公法人)が厚生労働大臣の指導・監督のもとに保険業務を担当することになった。 
業務実施部隊が厚生労働省の下部組織ではないことから、権限についての法令上の位置づけと実務面でのギャップについては、理解しにくいところがある。
 このページは法令についてかなり詳細に記述してあるが、
 受験生は、日本年金機構、全国健康保険協会、厚生労働大臣(地方厚生局長)が行うべき業務の大まかな区分け程度にとどめるのが、無難であると思う。

7.2 財務大臣への権限の委任(204条の2)  法改正(H22.01.01新設)
 「厚生労働大臣は、前条3項の規定により滞納処分等及び同条1項16号に掲げる権限の全部又は一部を自らが行うこととした場合におけるこれらの権限並びに 
 同号に規定する厚生労働省令で定める権限のうち厚生労働省令で定めるもの(以下この項において(「滞納処分等その他の処分}という)に係る納付義務者が滞納処分等その他の処分の執行を免れる目的でその財産について隠ぺいしているおそれがあることその他の政令で定める事情があるため保険料その他この法律の規定による徴収金(58条(不正利得の徴収)、74条2項(一部負担金の未払)及び109条2項(傷病手当金と報酬の調整における報酬の未払)(149条においてこれらの規定を準用する場合を含む)の規定による徴収金を除く。204条の6の1項において 「保険料等」という)の
 効果的な徴収を行う上で必要があると認めるときは、
 政令で定めるところにより、財務大臣に、当該納付義務者に関する情報その他必要な情報を提供するとともに、
 当該納付義務者に係る滞納処分等その他の処分の権限の全部又は一部を委任することができる」
 「2項 厚生年金保険法100条の5(財務大臣への権限の委任)の2項から7項までの規定は、前項の規定による財務大臣への権限の委任について準用する」
7.3 機構が行う滞納処分
 機構が行う滞納処分等に係る認可等(204条の3) 法改正(H22.01.01新設)
 「機構は、滞納処分等を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けるとともに、次条1項に規定する滞納処分等実施規程に従い、徴収職員に行わせなければならない」 
 「2項 厚生年保険法100条の6(機構が行う滞納処分の認可)の2項及び3項の規定は、前項の規定による機構が行う滞納処分等について準用する」
 滞納処分等実施規程の認可等(204条の4) 法改正(H22.01.01新設)
 「機構は、滞納処分等の実施に関する規程(「滞納処分等実施規程)を定め、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
 これを変更しようとするときも、同様とする」   
 「2項 厚生年金保険法100条の7(滞納処分等実施規程の認可)の2項及び3項の規定は、滞納処分等実施規程の認可及び変更について準用する」 
7.4 機構が行う立入検査等に係る認可等(204条の5) 法改正(H22.01.01新設)
 「機構は、204条1項19号に掲げる権限に係る事務(事業主への立入検査)を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない」   
 「2項 法改正(H25.10.01) 前項に規定する場合における198条1項(事業主への立入検査)の規定の適用については、同項中「保険料又は保険給付」とあるのは「又は保険料」と、「当該職員」とあるのは「日本年金機構の職員」とする」
⇒被保険者の資格、標準報酬、保険料に関する事業主への立入検査は機構が。
 保険給付に関する事業主への立入検査は協会が行う。
7.5 機構が行う収納(204条の6)   法改正(H22.01.01新設)
 「厚生労働大臣は、会計法7条1項の規定にかかわらず、政令で定める場合における保険料等の収納を、政令で定めるところにより、機構に行わせることができる」 
 ⇒「徴収」とは、いくらの金額であるかを調査決定し、これを相手方に告知することをいい、会計法5条によれば、歳入徴収官が行うこととされている。
 一方、「収納」とは、金額の調査決定と告知がなされたものについて、その金額を受け取ることをいい、会計法7条によれば、出納官吏(収入官吏、資金前渡官吏などを含む)が行うこととされている。
 「2項 厚生年金保険法100条の11(機構が行う収納)2項から6項までの規定は、前項の規定による機構が行う収納について準用する。
 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める」
  7.6 協会への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任(204条の7) 法改正(H25.10.01新規)
 「198条1項の規定(厚生労働大臣による立入検査等)による厚生労働大臣の命令並びに質問及び検査の権限(健康保険組合に係る場合を除き、保険給付に関するものに限る)に係る事務は、協会に行わせるものとする。ただし、当該権限は、厚生労働大臣が自ら行うことを妨げない」
⇒事業主への立入検査(書類等の提出命令、帳簿等の検査等を含む)に関する厚生労働大臣の権限は204条の19号により機構に委任されていたが、協会健保の保険給付に関する事項についてのみ、協会に委任されることになった。
   すなわち、
・被保険者の資格、標準報酬、保険料に関する事業主への立入検査は機構に委任。
・協会健保による保険給付に関する事業主への立入検査は協会に委任
⇒健康保険組合健保に関するものは、地方厚生局長に委任されており、健康保険組合自らが行うことはできない。
 「2項 前項に定めるもののほか、協会による同項に規定する権限に係る事務の実施に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める」
 協会が行う立入検査等に係る認可等(204条の8)  法改正(H25.10.01新規)
 「協会は、前条1項に規定する権限に係る事務を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない」
 「2項 前項に規定する場合における198条1項の規定の適用については、同項中「被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付」とあるのは「保険給付」と、「当該職員」とあるのは「協会の職員」とする」
7.7 地方厚生局長等への権限の委任(205条)
 「この法律に規定する厚生労働大臣の権限(財務大臣に委任することができる権限は除く)は厚生省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる」 
 「同2項 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる」
 施行規則159条
 「法205条1項及び施行令32条1項の規定により、次に掲げる厚生労働大臣の権限(協会の主たる事務所の指導及び監督に係るものを除く)は、地方厚生局長に委任する。
 ただし、厚生労働大臣が自ら権限を行うことを妨げない」 
 「同2項 1項に掲げる権限のうち地方厚生支局の管轄区域に係るものは、地方厚生支局長に委任する。ただし、一定の権限にあっては、地方厚生局長が自ら権限を行うことを妨げない」
 地方厚生局長等への権限委任の主なもの。
1  全国健康保険協会に対する報告の徴収・立ち入り検査等(除く主たる事務所(本部))
1の2  健康保険組合の規約の変更の届出・認可(合併・分割、特定健康保険組合の認可を伴う場合は除く)
2  健康保険組合に対する報告の徴収・立入り検査、予算・報告書の届出、重要資産の処分の認可
3  任意適用の認可、脱退の認可(健康保険組合の設立、解散を伴う場合を除く)
4  被保険者資格の得喪、標準報酬の決定などの事業主への通告
5  診療録の提示、質問の権限
5の2
5の3
    保険医療機関の指定・指定取消、保険医の登録・登録取消、弁明の機会の付与み関する権限
 保険医療機関等の指導、質問・検査・報告等の権限
詳細はこちらを
6  療養の給付に要する費用の別段の定めの認可に関する権限(国の開設する保険医療機関又は保険薬局に係る場合を除く)
6の2
6の3
 指定訪問看護事業者の指定・指定取消の権限
 指導、質問・検査・報告等の権限
7     特定健康診査等の事業等についての健康保険組合への実施命令
8  健康保険組合管掌健康保険の一般保険料率の変更(健康保険組合の設立、合併は分割等を伴う場合を除く)の認可
9  全国健康保険協会又は健康保険組合が行う国税滞納処分の例による処分の認可
10  事業所立入検査等に関する権限
10の2  官公署に対する資料提供の要請
10の3
10の4
 機構への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任事項において、厚生労働大臣が自ら行う場合の大臣権限
10の5
10の6
 機構が行う滞納処分等に係る厚生労大臣の認可権限
10の7
10の8
 機構が行う立入検査等に係る厚生労大臣の認可権限
10の9  機構への事務の委託事項において、厚生労働大臣が自ら行う場合の大臣権限

 健康保険組合からの書類提出(施行規則18条)
 「健康保険組合が厚生労働大臣に提出すべき書類は、管轄地方厚生局長等を経由するものとする」
全国健康保険協会への指導・監督は支部に対してのみ
健康保険組合に関わる権限の委任は主として指導・監督事項に限られていることから、健康保険組合の設立、合併、分割、設立事業所の増減、解散等に関する権限は委任されていない。
保険医療機関の指定・指定取消、保険医の登録・登録取消、指定訪問看護事業者の指定・指定取消などが地方社会保険事務局長から、地方厚生局長へ。 
8.事務の委託
8.1 機構への事務の委託(205条の2) 法改正(H22.01.01新設)
 「厚生労働大臣は、機構に、次に掲げる事務(181条の3の1項の規定により協会が行うこととされたもの及び203条1項の規定により市町村長が行うこととされたものを除く)を行わせるものとする」  
204条で機構に委任されたものは、機構の名前で機構が実施(責任は機構が負う)。
本条で機構に委託されたものは、厚生労働大臣の名前で機構が実施(最終責任は厚生労働大臣が負う)
1  3条2項ただし書(その他特別の理由にがあるときの日雇特例被保険者にならない希望)の規定による承認に係る事務(当該承認を除く)
2  46条1項(現物給付の価額)及び125条2項(賃金日額における現物給付の価額)(168条2項において準用する場合を含む)の規定による価額の決定に係る事務(当該決定を除く)
3  51条の2(被保険者資格などの情報の提供)の規定による情報の提供に係る事務(当該情報の提供を除く)
4  108(傷病手当金等と報酬との調整)条6項(の規定による資料の提供に係る事務(当該資料の提供を除く) 
5  法改正(H26.04.01施行) 155条(保険料)1項、158条(刑事施設留置等の場合の保険料免除)、159条(育児休業期間中の保険料免除)、159条の3(産前産後休業期間中の保険料免除)及び172条(繰上徴収)の規定による保険料の徴収に係る事務(204条1項12号、13号及び15号から17号までに掲げる権限を行使する事務並びに204条の6の1項の規定により機構が行う収納、180条1項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに次号、7号、9号及び11号に掲げる事務を除く)
6  164条2項(繰上充当)及び3項(繰上充当の通知)(169条8項(日雇特例被保険者の繰上充当)においてこれらの規定を準用する場合を含む)の規定による納付に係る事務(納期を繰り上げて納入の告知又は納付をしたものとみなす決定及びその旨の通知を除く)
7  170条1項(日雇特例被保険者の保険料滞納)の規定による保険料額の決定及び告知に係る事務(当該保険料額の決定及び告知を除く)並びに同条2項の規定による追徴金の徴収に係る事務(204条1項15号から17号までに掲げる権限を行使する事務及び204条の6の1項の規定により機構が行う収納、180条1項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに9号及び11号に掲げる事務を除く)
 8  173条1項(日雇拠出金)の規定による拠出金の徴収に係る事務(204条1項15号から17号までに掲げる権限を行使する事務及び204条の6の1項の規定により機構が行う収納、180条1項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに次号及び11号に掲げる事務を除く)
9  180条(保険料の督促・滞納処分)1項及び2項の規定による督促に係る事務(当該督促及び督促状を発すること(督促状の発送に係る事務を除く)を除く)
10  181条(延滞金)1項及び4項の規定による延滞金の徴収に係る事務(204条1項15号から17号までに掲げる権限を行使する事務及び204条の6の1項の規定により機構が行う収納、180条1項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに前号及び次号に掲げる事務を除く)
11  204条1項16号に規定する厚生労働省令で定める権限に係る事務(当該権限を行使する事務を除く)
12  介護保険法68条5項その他の厚生労働省令で定める法律の規定による求めに応じたこの法律の実施に関し厚生労働大臣が保有する情報の提供に係る事務(当該情報の提供及び厚生労働省令で定める事務を除く)
13  前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事務

 「2項 厚生年金保険法100条の10(機構への事務の委託)の2項及び3項の規定は、前項の規定による機構への事務の委託について準用する。
 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める」
 情報の提供等(205条の3)法改正(H22.01.01新設)
 「機構は、厚生労働大臣に対し、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格に関する事項、標準報酬に関する事項その他厚生労働大臣の権限の行使に関して必要な情報の提供を行うものとする」
 「2項 厚生労働大臣及び機構は、この法律に基づく協会が管掌する健康保険の事業が、適正かつ円滑に行われるよう、必要な情報交換を行うことその他相互の密接な連携の確保に努めるものとする」 
8.2 社会保険診療報酬支払基金等への事務の委託(205条の4)法改正(H28.04.01新規)
 「保険者は、76条5項(療養の給付の審査と支払事務)及び88条11項(訪問看護療養費の審査と支払事務)に規定する事務のほか、次に掲げる事務を基金又は国保連合会に委託することができる」
@保険給付及び日雇特例被保険者に係る保険給付のうち厚生労働省令で定めるものの支給に関する事務
施行規則159条の7により、「被保険者、日雇特例被保険者に関する療養費、出産育児一時金、家族出産育児一時金、高額療養費、高額介護合算療養費の支給に関する事務」
A保険給付及び日雇特例被保険者に係る保険給付の支給、保健事業及び福祉事業の実施、保険料の徴収その他の厚生労働省令で定める事務に係る被保険者若しくは被保険者であった者又はこれらの被扶養者に係る情報の収集又は整理に関する事務
B保険給付及び日雇特例被保険者に係る保険給付の支給、保健事業及び福祉事業の実施、保険料の徴収その他の厚生労働省令で定める事務に係る被保険者等に係る情報の利用又は提供に関する事務
8.3 関係者の連携及び協力(205条の5) 法改正(R02.10.01新規)
 「国、協会及び健康保険組合並びに保険医療機関等その他の関係者は、電子資格確認の仕組みの導入その他手続における情報通信の技術の利用の推進により、医療保険各法等(高齢者医療確保法に規定する医療保険各法及び高齢者の医療の確保に関する法律)の規定により行われる事務が円滑に実施されるよう、相互に連携を図りながら協力するものとする」
26
5エ
 厚生労働大臣は保険給付に関し必要があると認めるときは、事業主に対して立入検査等を行うことができる。この権限に係る事務は、あらかじめ厚生労働大臣の認可を受けたうえで、日本年金機構が行うことができるとされているが、全国健康保険協会がこれを行うことはできない。

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正しい 誤り
17
7C
 保険医療機関の指定・指定取消、保険医の登録・登録取消に係る厚生労働大臣の権限、保険医療機関等の指導、質問・検査・報告等に係る厚生労働大臣の権限は、日本年金機構に委任されている。((22年改)発展)

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正しい 誤り
28
5A
 保険医又は保険薬剤師の登録及び登録取消に係る厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長又は地方厚生支局長に委任されている。 (17-7Cの類型)

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正しい 誤り
18
8B
 指定訪問看護事業者の指定・指定取消、変更の届出等に係る厚生労働大臣の権限は、日本年金機構への委任を経て、年金事務所長に委任されている。(22年改)(発展)

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正しい 誤り
18
2E
 報酬の全部又は一部が、通貨以外のもので支払われる場合、その価額はその地方の時価によって厚生労働大臣が算定するが、その権限は日本年金機構に委任されている。(22年改)(発展)

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27
7ウ
 健康保険組合の設立の認可に係る厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長又は地方厚生支局長に委任されている。

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正しい 誤り
20
7C
 健康保険組合が厚生労働大臣に提出すべき書類は、当該健康保険組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方厚生局長を経由するものとされている。(22年改)(発展)

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正しい 誤り
30
4E
 全国健康保険協会管掌健康保険及び健康保険組合管掌健康保険について、適用事業所以外の事業所の任意適用の申請に対する厚生労働大臣の認可の権限は、日本年金機構に委任されている。

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正しい 誤り

3
2E
 保険者は、社会保険診療報酬支払基金に対して、保険給付のうち、療養費、出産育児一時金、家族出産育児一時金並びに高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に関する事務を委託することができる。

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9.受給権の保護等
 「61条 保険給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない」
 「62条 租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない」
公課の禁止の規定において、金銭ではなく金品となっているのは、現物給付のある労災保険法と健康保険法です。


11
9C
 保険給付を受ける権利の譲渡又は差押えは禁止されている。(基礎)

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24
7D
 保険給付を受ける権利は、健康保険法上、必要と認める場合には、譲渡や担保に供したり又は差し押さえることができる。(一般11-9Cの類型)

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正しい 誤り
11
8E
 傷病手当金は、休業期間中の所得を保障するものであるため、所得税の課税対象となる。 (基礎)

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正しい 誤り
24
8E
 租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として課することはできない が、傷病手当金は、療養中の期間の所得保障を目的に支給されるため、所得税の課税対象になる。(11-8Eの類型)

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18
9B
 出産手当金及び出産育児一時金は、課税対象となる収入には含まれない。(11-8Eの 応用)

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未支給の保険給付 10.未支給の保険給付
 健康保険法には「未支給の保険給付」の規定はないが、実は現金給付については次のような通達(S2.2.18保理719)がある。
 「被保険者の傷病手当金または療養費の請求権等は1種の金銭債権であるので、死亡したときはその相続権者が当然請求権をもつ」
18
9A
 保険給付の受給権については、受給権者が死亡したとき、相続人が承継して受領することは禁止されている。(発展)

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25
10
 被保険者が死亡した場合、その被保険者の傷病手当金の請求権については、相続権者は請求権をもたない。(18-9Aの類型)

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